フクロウとおばあさん
ほのぼのしているタイトルとは真逆かもしれません。
お気をつけ下さい。
『森』に対する生物 感を出そうと思いました。
日本では、『山』に近いかもしれません。
わたしは、フクロウ。
ネズミが大好きで、うるさいことが大きらい。
考え事が好きで、「とぶ」のは、まあまあ。
森の事は、よく知っている。
森の外の昼の事は、よく知らない。
友だちはいないが、知り合いはいる。
そう、そこが問だいだ。
何と、フクロウの知り合いに、人間がいるなんて・・・
しかし、エサもくれるから、悪いやつではなかろうと思う。
他のフクロウのように、住む木を追われたわけでもなければ、「どくエサ」で、ネズミを横取りされたわけでもない。
まあ、わたしのような変わりもののフクロウには、人間の一人や二人ぐらい、知り合いがいてもおかしくはないだろう。
よし、きのうネズミを取ったから、今日は、用心して出てこないだろう。
人間にエサでももらいに行ってみようかな。
バササササ
ホー、ホー、ホー。
「おやまあ、フクちゃんの声がするね。フクちゃんまた来たかえ。どれどれ、鳥肉でもあげようとするかね。」
足の悪いおばあさんが、森のはずれに一人で住んでいる。
もう長いことそこに住んでいるが、2~3年前までは、おじいさんと住んでいた。
今は一人で住んでいて、さみしくなったのか、森の住人と話しをし始めた。
ある時、家に森のネズミがまよい込んだ。
足の悪いおばあさんは、どうしようもなくて困った時に、フクロウがとんで来て、そのネズミをたいじしてくれた。
それからそのフクロウを 「フクちゃん」とよんで、エサをあげている。
「フクちゃん、フクちゃん、ごくろうさま。今日は、ネズミは来てないよ。いつも見まわり、ありがとね。」
そう言ってフクロウに、鳥肉をポーンとほおってやると、空中で見事にキャッチする。
「うまい、うまい。すごいね、フクちゃん。」
こんなことぐらい大したこと事じゃないだろう。
こんな事でよろこぶのか。
まったく、人間は・・・
今日も ネズミが取れなかった。
どうしたというんだ。
このところネズミの姿を見かけない。
人間が横取りしたのか?
う~ん、この間行ったばかりで 気がすすまないが、しかたない。
人間のところにでも、行ってみるか。
バッサ、バッサ、バッサ。
ホー、ホー、ホー。
ん? 出て来ない。
ホー、ホー、ホー、ホー、ホー。
おかしい、いないのか?
いつもなら足が悪くても、もう出て来るころなのに。
バササ-。
いつもの家の近くの木の枝ではなく、テラスのサクの上まで近よってみた。
家の中をのぞくと、おくでおばあさんが、たおれているのが見える。
何だ、人間がたおれているぞ。
ねてるのか?
ピクッとも動かない。
しんだのか?
いや、動いた。
生きているぞ。
どうしよう、どうしたらいいものか?
たしかに人間なんて、どうしようもないやつらだ。
しかし、この人間は悪いやつではない。
フクロウは、まど辺によって、口ばしでまどガラスを コツコツたたいてみた。
バサバサ、コツコツ、バサバサ、コツコツ。
動かない。
そうだ。
人間のオスの友だちが、この人間にはいたな。
森の外の人間だ。
たまに、この家で見かける。
「フクロウにエサをやるなんて、もの好きだな。」
と、言っていたやつだ。
そいつが、来ないかな。
ホー、ホー、ホー。
待ってみたが、来ない。
しかたない。
森の外へ行くのはイヤだが、エサもくれたし、行ってやるか。
まちは夕食時で、どこも明かりがついて、にぎやかだった。
フクロウは、この明かりがイヤで、めったにまちには来ない。
さて、どこだったかな。
たしか、大きい四角の箱の巣だったな。
あーそうだ、ここだ。
このかしの木の横が、そうだ。
バササー。
「お父さん、お母さん、まどに鳥が来たよ。大きい鳥だよ。」
「いやね、カラスが夕食でも ねらいに来たのかしら。」
ビールを飲もうとしていたのをやめてお父さんは、
「ハッハッハッ、まあカラスも、お母さんの手料理が食べたいんだよ。
ゆるしてやれよ。
どれどれ、どんなカラスだ?」
バルコニーをのぞきに来たお父さんは、
「こりゃ、フクロウじゃないか。
ゆうこ、こりゃフクロウだよ。
町中じゃあんまり見ないがな。
いつも言う、ばあさんの家に来るフクロウににているが、どれもいっしょに見えるな。」
ホー、ホー、ホー。
「いやに しつこいな。」
ホー、ホー、ホー。
「うるさいな。」
「もしかして、おばあさんに何かあったんじゃないの?」
お母さんが、言う。
「ん? だからフクロウが呼びに来たって?
まさか?
ん、気になるな。
ちょっと行ってくる。」
バルルルッルー、バルンバルン。
軽トラの音がする。
やっと、出かけたか。
どれ、後でも追うかい。
「おーい、ばあさん、ばあさん、おるかい?
うん、何だ。
ばあさん。
こりゃたいへんだ、きゅう急車、きゅう急車、こりゃたいへんだ。」
ピーポー、ピーポー、ピーポー。
やれやれ、えらいうるさかったな。
オスの人間は、あの人間をどこにつれて行ったのかな?
早く、帰って来るといいな。
今日のエサもまだだしな。
オスの人間は、気がきかないし、早く、帰って来るといいな。
ホー、ホー、ホー。
そうだ。
いつも、もらうばっかりじゃ悪い。
今度、ネズミを取って来てやろう。
早く、帰って来るといいな。
ホーホーホー、ホーホーホー。
いつまでも、待っていました。
本当は、最初に作った時は、
ピーポー、ピーポー、ピーポー。
の後に
「お気のどくですが。」
「何てこったい。」
が入っていましたが、抜きました。
あまりにも児童文学じゃないな、と思いました。
子供 『早く、良くなるといいね。』
親 『そうだね。』
と、読後 語り合えたらより良いとも思いました。
それと、
しんだのか?
は、フクロウの森での生活の厳しさを表しているので、残しました。
大人目線が抜けていない、客観視出来ない未熟者と、つくづく思いました。
一言一句に悩む日々。
これからも変更するかもしれませんが、作者の成長と、お思い下さい。
よろしくお願いします。




