キャラクター作成
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気が付いたら、ゲームの起動画面だった。ああ、そういえばそんなことを言ってたな。『ミラーガーデン』だっけ? さっそくプレイしてみようか。それじゃあゲーム起動。
「こんにちは。まずはこの世界について説明しましょう。この世界は――」
そう言ってどんどんと世界観なんかを説明してくれるNPC。なんだけど、NPCをNPCというのは差別用語らしい。なんでもAIが独自にキャラクターを演じているらしく、住民と言わないといけないんだそうだ。ほう、ゲームもここまで進んでいるのか。ゲームの中でも人権を考えないといけないと言うのは面倒と言えば面倒なんだけどな。まあ、そんなことは良いだろう。
反対に、俺たちプレイヤーの事は来訪者と呼ばれるらしい。ほーん。まあ、確かに来訪しているだけだしな。世界に影響を与えるが、そこまで重要な感じではなさそう。そして、現実世界との時間差は24倍。1日1時間と決められているゲームだが、ゲーム時間では24時間遊んだら強制的にログアウトさせられるよって事らしい。この制限については、俺は適応されない。今回の医療用モニター機を使っているからな。ゲーム内にいる事が仕事なんだ。ゲームを謳歌すればいいんだよ。
「それでは、貴方の名前を教えてください」
キャラクターネームか。何にしようかって考えている時に寝てしまったからな。考える暇も無かった。まあ、自分に違和感がない名前の方が良いとは思う。ここで生活をするんだし、元の名前から捻って解らなくなると困るしな。でも、現実の名前を付けるのは恥ずかしい。
「プレイヤーネームは『アレン』でお願いしたい」
「アレン様ですね。ようこそミラーガーデンの世界へ。これから貴方の分身を作っていただきます。種族や外見を選んでください」
種族? そういうゲームでありがちなのは、エルフやドワーフになるわけだが、他に何があるんだろうか。どれどれ。……多すぎないか? 20種類も種族がある。けどなあ。どうするか。そもそもゲームなんて久しぶりだし、体を動かすのは得意な方ではないんだよな。となると、魔法系のキャラクターにするか、そもそも生産系のキャラクターにするかの二択なんだけど……。お? これは良いんじゃないか? 妖精。どう考えても魔法系のキャラクターだろう。種族はこれで決まりで良いんじゃないか?
「……羽? 妖精には羽があるのか。もしかして飛べるのかね?」
「はい。妖精種は飛行が可能です。ですが、飛行には慣れが必要になります」
まあ、そうだよな。簡単に飛行できるわけがない。慣れが必要なのも解る。だって、そもそも人間が空を飛べるわけがないんだから。でも、面白そうだな。妖精にしよう。そして、ある程度の外見を弄っていく。妖精だから細身の方が良いよな。……現実の体はぽっちゃりとしているからな。妖精になって、第2の人生が始まるんだ。痩せていても良いだろう。願望だけどな。
「それでは、最後にスキルツリーを選んでください」
スキルツリー? なんだそれは? まあ良いか。選ぶか。えっと、選べるのは6つまで。でも、妖精は3つは確定枠なのか。残りを選ぶのは、……なんだこの多さは。これから選ぶのか? 無理じゃね? スキルツリーの数が普通に1000を超えていると思うんだが。系統別に分けてくれてあるとは言ってもだ。これは余りにも無理だろう。
「すまん。ランダムって可能か?」
「ランダムは可能です。ランダムでしか出ないレアなスキルツリーも存在します」
「……それってランダム1択なのでは? ランダムでお願いします」
「解りました。それでは、設定は以上になります。良い旅を」
そうして俺の意識がキャラクターに吸い込まれ、どんどんと暗くなっていく。そうして、暫くすると目が覚めた。ここは、謁見の間か? そんな場所だな。
「ようこそ来訪者よ。歓迎しましょう。まずは歩くことが出来るかどうかですな。出来ない人もいる故に、まずは確認からです」
手を使って起き上がる。……そうだよな。こんな感覚だよな。俺にもこういう時があったんだよな。今は動かなくなってしまっているが。まあ良いか。歩けることは歩けるな。
「では、飛んでみましょうか。飛べますかな?」
飛ぶ? ああ、そうか。妖精だもんな。飛べないと話にならないだろうし。羽を動かすのか。……どうやって? うん? 感覚がつかめないぞ?
「……やはりですか。来訪者は飛べない者が多く居るとは聞いていましたが、ここまでですか」
「すみません。飛び方が解らないです」
「そのための対応も考えております。では、歩いて向こう側にお願いします。まずはそこで手続きの方を済ませてしまいましょう」
そんな訳でとりあえず色々と受付を済ませる事に。なんだかんだとやることがあるんだなって思っていたんだけど、ここで大きな問題が発生する。住宅をもらえる事になったんだけど、住居は空を飛べないと入れない。という事は、空を飛ばないと住居にもいけない。ついでに、この城なんだけど、もの凄く高い場所にあるらしい。なので、落ちたらまず死ぬことは確定している。妖精のHPは低いので、確実に耐えられない。死んだらこの城からリスポーンするらしい。つまり、空を飛べないと詰みである。
そんな訳で、空を飛ぶ訓練が始まった。お城の庭で、空を飛ぶ訓練である。訓練方法は、木に吊るされて必死で動けと。慣れるまでは安全紐が取れないよと。そういう事である。まずは羽を動かすことから始まった。住民的には、生まれつき飛べる事が解っているので、何の事は無いらしいのだが、来訪者にとっては、今までにないものが背中から生えているんだから、苦労しない訳がない。ピクリともしない羽を動かすだけでも、余裕で10時間くらいの時間がかかった。……その間、新たに吊るされる人も居たんだが、直ぐに諦めたのか、増えては減ってを繰り返している。
「まあ、羽の動かし方は何となく解って来たけど、自由に飛び回るのは不可能なんじゃないか? これだけでも普通に24時間は必要だぞ。妖精スタートは過酷すぎるだろ。罰ゲームじゃないんだから。いや、ゲームだったな。罰かどうかは解らないけど」
文句を言いつつも、必死になって飛び回っていた。コントロールが出来るまでは、この紐は無くならない。というか、外してもらわないと外れない。自分でも外せるんだが、自分で外すには、ある程度飛べないと話にならない。空中でピタッと止まらないと、紐なんて外せない。そんな状況なので、飛べるまでは繋がれたままなのだ。
頑張る事60時間程度。漸くと慣れてきた。ひたすらに飛ぶだけの時間を味わったのだが、ある程度は上達した。自分で紐が解けるようになるくらいには上達したのだ。なので、紐を外して謁見の間に。そこには最初に会った住民が居た。
「飛ぶことは出来ましたかな?」
「ええ、何とか。これで、自分の家に行けばいいんですね?」
「そうなります。自分の家につきましたら、自分の畑も用意してありますので、そちらをお使いください。花の種や必要な物は、家に置いてありますので、そちらを使ってください」
「解りました。ありがとうございました」
「いえいえ。これが仕事ですからな。それでは、良い生活を」
そんな訳で、お城から出て紐無しバンジー。必死になって羽を動かし飛んでいく。徐々に高度が下がっていく。加速は緩やかになっていくが、まだ止まらない。それでも必死になって何とか自分の家までたどり着いた。……落下死すると思った。マジで死ぬかと思った。普通に飛べてよかった。死んだらこの落下を繰り返さないといけないのか。それはちょっと怖いんだけど。
 




