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召喚少女は魔王様?  作者: 橘可憐
未開の森
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1 召喚される?


朝ベットから起き出しカーテンを開けると眩しいほどの快晴だった。

そろそろ夏の気配が強くなっているが

窓を開ければ爽やかな風が舞い込んでくる。

とっても気持ちのいい朝に気分はいつも以上に上向きになる。

身だしなみを整え

玄関に置かれたお散歩セットを手に持つと外に出た。


「コロロおはよう」そう言って彼を撫でまわしながら体調を伺う。

うん、今日も元気そうだ滅多なことでは吠えない彼の目を見ながら

「じゃぁ、行こうか」そう言ってリールを付け早速出かける。


家のそばのそう高くはない山の中腹にある神社に挨拶をして

その先の公園を抜け

町内を一周するのが毎朝の日課になっている。


鳥居をくぐり神殿へと続く階段を上り

狛犬が鎮座する参道を歩き始めた時それは起こった。

足元に何やら不思議な模様の青白い光が浮かび私を中心に広がりだす。

私より先に何かを察知したコロロは強く吠えるとリールを引いた。

その勢いに膝をつくように転んだ私を引きずるようにさらに引っ張るが

そのあまりの強さに手が痛み思わずリールを放してしまった

まさにその時

私を包むように広がったその模様から強い光が放たれ

その眩しさに意識まで遠のいていった。



気が付くとそこは森林の中で辺りは木々に囲まれ鬱蒼としていた。

しかしその木々は私の知るものとは少し様子が違い

そしてどれも太く大きかった。


辺りに生える草も、木に絡まるように生える植物も、

少なくとも私の知るものではない。

自分に何が起こったのか、俄かには信じられないけれど

状況からして夢じゃないのだとしたら

きっとたぶんここは異世界、

だとしたらこれは異世界転移とか召喚ってやつだよね。


でもなんでこんな森の中?

いったい誰が何のために?


「呼び出したんならせめて説明して、そして少しは責任取って。」


思わず叫びだしながら立ち上がってみたけれど

まぁ思った通り何処からも返事はない、

しかし叫んだことで少し冷静になれたようだ。


辺りを見回すと木々の間に山脈が見える、

だとしたらきっと川もあるはず。

取り合えず川を探しそして川沿いに移動しながら

そうして街を見つけるのが正解だろうか。

サバイバル経験が全くないから自信がないけど、

ここにいてもどうしようもない、

そう意を決して山脈を背にして歩き出す。


しばらく歩いてふと考える、

この世界ってやっぱり魔物とかいるのだろうか?

こんな風にのんびり歩いていてもし魔物に出くわしたりしたら

私に戦闘能力なんてないよ?


チートな能力とかチートな武器なんて物も持っていないし。

って、そもそもそんな能力くれるはずの神様にも会ってないし。

これってもしかしなくてもかなりヤバイ状況だよね?



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