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RINGING ONLINE  作者: rin_k
34/37

34話:イベント1日目

始まりましたねっ

 モンスターから軽く隠れながら逃げて距離を取った後、ベル達はいつものように森の中を散策していた。


 この森は街の近くにある森とは違い、割と明るさがあるので昼間なら暗視を持たない人でも大丈夫そうだった。


 いつもはもっと大変な暗い森の中で採取をしていただけあって、特に問題が起きることも無く採取を続けていく。


 直接食べられるものも配置されているという予告通り、アップルなんかの見慣れた果物なんかも比較的低い位置にもなっていたので3人でつまみ食いを挟みつつも回収してアイテムボックスに入れていく。


 それとこの森は陽が多く入るからか、いつもの森よりもキノコが少なくて代わりに山菜なんかを含めた他のものが多くなってるみたい。


 途中でモンスターも感知したので遠くからどんなのがいるか見てみたら、ウルフとラビットはもちろんのこと、イノシシや牛っぽいの?や、まん丸とした鶏のようなのも居た。


 お肉は欲しかったけど、戦える気はしないのでやめておいた。それにしても家畜型のモンスターが多いけど、もしかしたら羊さんとかもいるのかな?いるなら羊毛とか欲しいなぁ。


 移動しつつ採取をこなしながら、途中で何度か満腹度の確認もしてるけど、つまみ食いのおかげかそんなに減ってなかった。


 2時間くらい散策しながら採取を続けて、プレイヤーの数が少ない事に気が付いた。


 気になったので、移動の向きを1つの方向に決めて歩き続けていると森を抜けた先に草原があった。


 背の高い草もあったのでしばらく草刈りに励んだが、それでも見晴らしがあんまりだったのでせっかくだしということで木登りスキルを初めて使ってみる事にした。


 早速スキルを入れ替えて登ってみるが、やはりスキルレベルが低いからか上手く上がっていけない。


 それでも何度か繰り返していくうちに少しずつ上に行けるようになり、30分ほど経ってようやく太い枝が出てるところまで上がることが出来た。


 乗ってジャンプしても大丈夫そうな枝に跨り、下を見ないようにしながら前を向くと、一面に草原が丘のようになって広がっていた。


 さらに森側は分からないが、どの方角にも山があるみたいで、もしかしたらぐるりと山に囲まれたフィールドなのかもしれない。


 山は見た感じではそんなに高すぎるってほどでも無さそうだし、余裕ができたら登山して山頂でご飯ってのもいいかも!


 さて、ユキ達も下で待ってるから降り…降りなきゃ…だよね…?高いなぁ…


 結局びくびくしながらも時間をかけゆっくりと地面に降りていった。足がついた時にはがくがくと震えて立っていられないくらいだった。

 こ、これも慣れればきっと平気になるはずっ。


 自らにそう言い聞かせながらユキ達が心配しているので立ち上がって大丈夫だとアピールする。


 大体の地形のイメージは出来た気がするけど、どうしようかな?草原の方に移動するか森の中でまた散策するか…んー、無理に慣れてない方行く必要も無いか、森で過ごそう。


 となると、生活するのにも水は必要だよね、川か湖なんかがあればいいんだけど、それともまた泉を見つけて女神様や妖精と…?


 まぁ流石に2回目は無いよね!…無いよね?


 ま、まぁそんなことより方針も決まったし散策を再開しよう!ユキ達にも水の音が聞こえたら言うように伝えてアイテム回収だ!


 移動を再開してから1時間ほど経ったくらいか、ユキが何かを見つけた様で駆けていったので、ツキと一緒に追いかけるとそこには川が流れていた。


 流れも緩やかだし、釣りにも向いてそうな感じがしたので、さっそくユキ達に言ってから竿を取り出して釣り始める。


 一度経験してるだけあって順調に釣れていき、それなりに確保出来たところでユキ達と一緒に川遊びを始めた。


 浅いし流れも急じゃないから流される心配は無さそうだった。でも念のためユキ達にはあんまり離れて川の真ん中の方に行ったりしないように伝えておいた。


 水をかけあったりして遊んでいると、川の中でユキが何かを見つけたみたいで、器用に拾って渡してくれた。


 透明な…石?一応スキルを入れ替えて、発掘スキルをセットしてから確認すると


 〈水晶の欠片〉Eランク

 透明な水晶の欠片。


 へー、水晶の欠片なんかがあるんだ。ユキ、お手柄だぞっ!っとわしゃわしゃと撫でてあげるときゅうきゅうと嬉しそうに鳴き出す。


 それに対抗してか、ツキも顔を水に突っ込んで探して渡してくれたのでユキと同じ様に褒めながら撫でてあげた。


 欠片でもたくさんあれば何かに使えるかな?まぁ最悪観賞用にしてもいいし、となんとなくみんなで採取を続ける。


 途中で一々探すのが面倒になったので手で大量にすくってアイテムボックスにそのまま入れようとしたけど入れることは出来なかった。


 ただし、ザルで水気を切ってからだとアイテムボックスに入れることが出来たので、あんまり水が多かったりするとダメみたい?

 水の入った桶は容器に入ってるって判定だからセーフだったけど、今回はあくまでも付着してるって感じだったからダメだったんだと思う。


 それでも1つ1つ拾うよりかは遥かに楽に採掘?が出来て、気付いてなかったけど、中には鉱石や原石も混ざってたみたいでほくほくだった。


 流石に長時間何も食べずに作業を続けてたからか満腹度が半分以下になっていて、ユキ達もお腹が空いてる様だったので、今回は河原で料理を始める。


 調理セットの中に着火装置があるので、錬金で草や枝を乾燥させて燃やしていく。


 串が無いことに気が付いてすこし焦ったけど、落ちていた枝をナイフで削ることで作り出せた。


 今更だけど採取時に使っているこのナイフは、多分採取スキルで出せるようになるもので、アイテム扱いでは無いから、武器としては使えないし手から離れたら消えちゃうみたいで投げナイフの様にも使えない。

 でも、採取の時に草を切ったりするのには使えるし、今回みたいな簡単な加工程度なら使えるみたい。


 フライパンで料理してもいいけど、最初くらいは雰囲気を楽しもうということで魚の串焼きと、こねた小麦粉を枝に巻いて焼いたなんちゃってパンを作った。


 単純な味でいえば普通に焼いたパンなんかの方が美味しいだろうけど、ユキ達もこの空気と雰囲気を楽しんでるみたいで喜んでくれてるから良かった。


 夕日も沈んできたので、寝る場所を探さないといけない。別にずっと起きていてもいいのだけど、運営さんがすこし曖昧なこと言っていて怖かったので出来れば寝ておきたい。


 火の後片付けをしてから寝る場所を探しながら上流に向かって歩き出した。

 歩いてる途中でユキがカニみたいな生物を見つけたので途中からは目的が変わっていたかもしれない。


 そんなこんなで楽しみながら時たま河原にいるモンスターを避けつつ歩いていると、大きめな滝に辿り着いた。


 しばらくはその滝の勢いなんかを見てぼけっとしていたけど、細い道だけど滝の裏側をぐるっと回れるみたいなので行ってみる。


 小説とかゲームだと良くこういう滝の裏に洞窟が…あー、本当にあるんだぁ…?

 ユキ達に入るか確認すると、どうやら入ってみたい様でふんすふんすしてる。


 まぁ何か居ても逃げればいいかと洞窟に入っていくと、当然のことながら中は暗くて、暗視か明かりが必要そうだった。


 すこし進んだところで左右の二手に分かれていたので多数決を取って右に進む。


 途中からかなり多くのモンスターの気配がしたので、この狭い道では回避出来ないということで分かれ道まで戻って、今度は左の道を進んでいく。


 モンスターに会うことも無く小部屋に辿り着いた。特に何もなさそうな部屋だったけど、警戒して一応遠くから石を投げたりして罠がないか確かめてから部屋に入った。


 何か起きてもすぐ逃げられる様に警戒は続けたままだったが、特に何が起こることも無く、すこし拍子抜けしたくらいだった。


 もしかしたら右の道が本来の道で、こっちは休憩スペースなのかもしれない。

 それだったら誰もいないし、都合も良いということでここを今日のキャンプ地に決定した。


 幸いなことに地面は真っ平らで慣らされているから多少はマシだろう。万が一誰かが来ても目立たないように部屋の隅っこのところで、ユキとツキを抱きしめて眠りについ…


 …硬くて眠れないので草原で刈った草を大量に出してから錬金スキルで全て乾燥させていき、藁ベッドもどきを作ってから、今度こそ眠りについた。




ベル《新月の加護》

所持金:190000G

絆:ユキ ツキ

てなわけで今日は特にイベントは無しですかね、まぁ1日目ですしねっ!

ちなみに他のプレイヤー達は協力しあって小屋を建てたり、2つ目の街に行ってるプレイヤーの中にはテントを持ってる人なんかもいますよっ。

それ以外は、地べただったり主人公と同じように草でベッドを作ってって人もいるかもですね!

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