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RINGING ONLINE  作者: rin_k
29/37

29話:畑と忘れていたもの?

 授業も無事に終わり家に到着した僕は最低限のことを済ませてからログインする。


 今日の学校では、なんと会話まで出来たのだ!

 と言っても、移動教室で場所が分からなくなっていった人に教えてあげただけなのだが。


 それでもちゃんと会話自体は出来たので、順調にコミュニケーション能力が上がっているのかもしれない。

 挨拶もちゃんと交わせていたし、今のところいい感じだ!


 ベッドの上でユキ達と転がりながら気分良く挨拶を交わして、今日の活動を開始する。

 お店のポーションは全部売り切れてるみたいだけど、ポーション作りは後にして、まずは畑の準備から始める。


 肥料が完成してからにしようかとも思ったけど、先に耕すだけ耕してしまおう。今回作った分の肥料では畑全部には全然足りないので、足りそうな分だけ耕そう。


 ユキ達を引き連れ、畑に出て小屋から出した鍬を地面に振り下ろし、少しずつほぐしていく。


 確か土の中に空気が必要とかだったはずだよね、ゲームだから関係ないかもだけど、と考えながら作業を進めるが、かなりの重労働でどうしたものかと考えて休憩ついでにスキルの見直しをすることにした。


 《メインスキル》

 隠密術Lv11(↑1)

 《サブスキル》

 絆Lv19 隠蔽Lv29 気配察知Lv18 素早さ上昇Lv21 隠密Lv37 調合Lv18(↑3) 錬金Lv8(↑3)農業Lv8(↑3) 裁縫Lv6(↑5)

 《控え》

  木登りLv1 伐採Lv9 採掘Lv7 暗視Lv17 採取Lv27 料理Lv23

 SP:4


 短い期間だけど、新しいことをしていたからか結構上がってるみたい。んー、筋力上昇スキルを取ってもいいけど、これだけのためというのもね…


 やっぱり農業スキルを上げるしかないのかな、なんかこう掘るみたいな…ん?採掘ってもしかして土にも適用されたりするのかな、山を掘るとかなんかは土を掘っていくわけだし…試しにつけてみよう!


 今は使わない裁縫スキルと入れ替えて…おぉっ!目に見えて違う!土が軽く感じるしこれなら良いペースで掘っていけそう!


 調子よくどんどん掘っていると、ユキが鳴き出した。どうしたんだろう?


「きゅきゅ〜!きゅっきゅっ!」

「お〜、穴掘りスキルをうまく使ってるのね、すごいわユキ!私も何か出来れば良いのだけど…」

「ありがとうユキ!ツキも気にしないで良いんだよ、応援だけでも頑張れるから!」

「そう…薬草さえ植え始めれば私の魔力で魔力草にすることも出来るから必要な時は言ってね!」


 力を貸してくれようって言うその気持ちがもうとっても嬉しいのです。ユキにはご褒美果物を上げて、ツキにはあとで料理を作ってあげよう…なんか引っかかった気がする?まぁいいか。


「うん、その時はよろしくね!でも魔力を使っちゃっても大丈夫なの?」

「普通なら畑なんかに魔力を使ったら魔法を使えなくなっちゃって困るんだろうけど、私は影魔法だけだから消費は少ないしね?余裕よ!」


 ツキが大丈夫と言うなら大丈夫なんだろう。よっし、早く薬草をいっぱい植えるためにも耕すぞー!


 そこからしばらく作業を続け、日がかなり傾いて来たころに肥料が完成したみたい。ポーションと同じで完成したら効果音と共に袋に入った肥料が出てきた。


 〈肥料〉Cランク

 栄養が多く含まれている肥料。

 畑に撒くことで作物が良く育つようになる。


 乾燥させたり色々したからか最初からCランクだ!

 次の分の肥料の材料を同じように肥料箱に混ぜ入れてから、肥料を耕した畑にまいていった。


 本当はタイミングとか色々あるんだろうけど、そこまで細かくはなってないみたいで、もう土が変化し始めている。


 ダメだったらダメだった時だなと考えて、肥料をまいた所に一定間隔で薬草の種と野菜の種を植えていく。

 種を植える作業はツキも出来るので一緒に楽しみながら進めていった。


 植え終えると夕日が沈むくらいの時間になっていたので、夜ということで少し控えめにジョウロで水やりをして晩ごはんを食べにログアウトした。


 少し早めのログアウトで両親はまだ帰って来ていなかったので僕が用意する。週の真ん中で疲れてくるころだからガッツリ力を付けるってことでトンカツだ!


 ジュージューと揚げているとやはり何かが引っかかるような気がするのだが思い出せない、んー料理…?


 あっ、あああああああっ!!ツキにから揚げを作るっていって鶏肉を漬け込んだまま料理してない?!


 色々やってたからすっかり忘れてたけど、丸一日以上漬け込んじゃってるよね…流石にそのままから揚げにするにはしょっぱいだろうしどうしよう?


 んー、良い案は思いつかないし晩ごはんの時にお母さんに相談してみようかな?

 おっと、カツがそろそろいい頃だ。油を切ってから食べやすいようにカットして、キャベツの千切りの上に乗せる。


 盛り付けが終わった所でお母さん達も帰って来たみたいでタイミングばっちりだった。

 食卓に皿を並べながらおかえりーと声をかけて仕事の疲れを労う。まだまだ大変みたい。


 晩ごはんを食べながら漬け込み過ぎた肉について相談する。


「それなら細かく切って他の料理に使ったりするのが早いかしら、後は鍋なんかにするのも手ね」

「そうだな、春巻きとかコロッケなんかアリじゃないか?後はつみれっぽくしてもいいだろうな」


 なるほど、具として使っちゃえば、味付けを薄くしたら全体的には丁度よくなるのか。


 お礼を言ってから食べ切って、今日はお皿洗いはお母さんに任せてお風呂に入っていつも通り学校の準備を済ませてからログインする。


 ログインしてユキ達を撫でながらメニューを見てたらいつの間にかメールが来てたみたい。


 内容はイベントのお知らせで、土曜日のお昼から別サーバーを利用してなんちゃらかんちゃらと書いてあったけど、料理の方を考えたかったのでサラッとだけ見て閉じた。


 とりあえず土曜のお昼からイベントが開催するからぜひ参加してねってことでいいのだろう。


 そんなことより今は鶏肉だ!春巻きはちゃんとした作り方がよく分からないから、コロッケにしよう!


 雑貨屋でパン粉を買って、八百屋でジャガ芋を追加で買っておいた。


 すぐにマイホームに戻ってキッチンに向かう。

 冷蔵庫?から取り出して見てみると、やっぱり鶏肉は浸かり過ぎてるみたいでこのままだとかなりしょっぱそうだった。


 ジャガ芋を茹でながら鶏肉を細かく刻んで、芋が茹で上がったら潰して鶏肉と混ぜていき、衣を付けて油に投下していく。


 から揚げをたくさん作ろうと思ってたから鶏肉の量が多くて、その分だけ沢山のコロッケを作ることになった。


 アイテムボックスに入れれば時間の経過は無いようなので、出来上がったものから放り込んでいく。

 時間をかけて揚げ終え、ツキも待ちきれなさそうにしているのでみんな一緒に食べてみる。


「ベル!ベル!すごい!とても美味しいわ!最初のてんぷら?ってやつと同じで揚げた料理なのに全然違う!お芋もホクホクしててとっても美味しい!」

「きゅきゅきゅ!きゅーきゅ!!」


 外はさっくりとしていて中はホクホクのお芋にお肉から出たタレが染み込んでてとても美味しかった。

 ツキもベルも気に入ったみたいで熱そうにしながらもどんどん口に運んでいく。


 こう喜んで食べてもらえると作った甲斐もあるってものだよなぁと思う。今度は唐揚げもちゃんと作ってあげようと誓いながら、熱々のコロッケに苦戦するユキの手助けをする。


 眠る前なのに結構食べてしまったけど、ゲームの中だから問題は無いだろう。


 残りの時間は微妙だったので、ポーションの作成だけして補充を済ませてからログアウトした。


ベル《新月の加護》

所持金:35000G+代金

絆:ユキ ツキ

イベントの気配...っ!

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