23話:平日
今回は短いです。
大体こんな感じで平日を過ごしてますって回?
結局昨日はあのまま再ログインはせずに学校に必要な持ち物を確認した後、少しだけストレッチなんかをしてから眠りについた。
少し早めに寝たおかげで起きたのも早かった。顔を洗ったりしてるうちに両親が仕事に行くようだったので見送ってから、用意してくれていた朝食にする。
朝ごはんはイチゴとキウイとバナナと生クリームを挟んだフルーツサンドだった。僕は朝から甘いものでも全然歓迎派なのでパクパクと食べ進め、食べ終わったらお皿を洗って歯磨きを済ませてから制服に着替える。
新しい制服は、まだ着慣れてないというか成長分を見越して少し丈がダボついてる感じはあるけど、言ってても仕方ないか。
鞄にお母さんお手製のお弁当を入れて、再度忘れ物が無いか軽く確認してから家を出て鍵をかけ、一応ちゃんとかかってるか確認してから学校へ向かう。
通学路では同じ学年の人も沢山いたけど、まだ知り合いはいないので1人で歩く。教室に入っちゃえば、同じクラスの人ということで、多少は話しかける勇気も出るだろう、いや、出すのだ。
せめて前の中学と同じレベルくらいまでは…いやいやツキにも言われたのだし、仲のいい友人を、まずは朝の会話から…なんて考えているうちに学校に到着したので靴を履き替えて教室を目指す。
4階って結構きついなぁと自らの運動不足を恨みつつ教室に入ると、数人が挨拶をしてくれたので、少し焦りながらもこちらもおはようと返す。
仲良く仲良く考えすぎて変に緊張してしまってる気がする。ここは一度本を読んで落ち着いた方がいいだろう…
ふむふむ、こういう展開か、ベタだけど嫌いじゃないよっ…っと、もうホームルームの時間か、時間が限られると次回の楽しみも増えるけど良い所なのに!ともなるから何とも言えないなぁ。
…じゃなくてだよ!未だに家出てからおはようの4文字しか声に出してないよ!朝の挨拶は一度だけしてるけど、会話はまだしてないよ!
い、いやまだ高校生活は始まったばかりだ、あまり焦り過ぎるのも良くないしね、うん。
ホームルームでは今日から部活動の勧誘とか体験とかも開始だけど入らなくても問題はないって話を聞いた。
入ったら楽しいのだろうけど一覧を見ても気になる部活は無さそうだし、ゲームをやる時間が減るのも困るので入らなくていいや…別に知らない人達の集まりに入るのが怖いとかも少ししかないですし。
そんなこんなで授業が始まった。
どれも最初の授業なだけあって、先生の自己紹介と授業の進め方なんかの話でほとんど終わったからあっという間にお昼休みだ。
手洗いを済ませて教室に入る時に、さりげない感じで周りを見たら、みんなある程度のグループで固まってご飯を食べていた。
教室に入った瞬間、空気が固まった?というか牽制しあってこう着状態みたいになってた気がするけどなんだろう?疑問に思いつつ、見てる事に気付かれないように急いで自分の席に座ってお弁当を出す。
今日はおにぎりとおかずにから揚げと卵焼きで野菜枠にミニトマトが入っていた。なんとなくピクニック風だ、なんて少しだけテンションを上げて食べ進める。
食べてる時も周りは普通に話してたし、さっきのはやっぱり気のせいかな?
食べ終わったので小説を読む、フリをしつつ、いや読んではいるんだけど読みながら、クラスメイトの話を盗み聞く。
驚いた事にクラスメイトの中にもRINGING ONLINEをプレイしてる人はいるみたいだ。次の回の予約をして抽選待ちって人も何人か。
あとはなんか、へたれとか話しかけずらいとかこのまま見守るのもとかなんとか聞こえてくる。
きっと高校生だし恋愛絡みでも色々あるんだろう、恋バナとかもしてみたい憧れだなぁ。
昼休みが終わり5時間目はまた授業、6時間目はロングホームルームだった。委員会決めで、やっぱり面倒なのは人気が無いらしく、全員必須じゃないから余計に決まらない。
でも、担任がくじで決めるかと言った時にはすぐに立候補が出たから、このクラスの人達も立派な人が多いみたい。
そういえばこれまでも全員必須の時には、面倒そうなものから決まっていったりしてたし、本当周りの人には恵まれるというか、良い人ばかりだなぁ。
授業も全部終わって今日は掃除の当番でも無いので後は家に帰るだけだ。だが、少し、少しだけ勇気を出してみよう…
頑張った、頑張ったよ!前に挨拶してくれて、朝も挨拶してくれた人たちに、自分からまた明日と言ってきたのだ!
これはもう自分で自分を褒めても良いレベルだろう。相手もちゃんと笑ってじゃあねって言ってくれたのだから完璧に挨拶出来ていたのだ!
さて、頑張って気分も良いし、早く家に帰ってゲームだ!
靴を履き替えて学校を出て、朝とは逆に良い気分で帰る。尻尾があればふりふりと動き回ってただろう。
寄り道なんかはせずに真っ直ぐ家に向かい、鍵を開けて中に入る。まだ引っ越してきたばかりだけど、少しずつこの家にも慣れてきた。誰もいないけどただいまと挨拶して靴を脱ぐ。
すぐにゲームを始めたい気持ちもあったが先に家事だと、制服から着替えてから軽く掃除をしていく。そんなに汚れたりはしてないけど、部屋ごとに分けてこまめにやらないと大変なのだ。
終わったら朝にお母さんが干していった洗濯物が乾いてるのを確認してから取り込み、晩御飯の下準備をしておく。
さて、これでやるべきことは終わらせたので思う存分ゲームが出来る。早速ベッドに寝転んでギアを装着し電源スイッチを入れた。
ベル《新月の加護》
所持金:12440G
絆:ユキ ツキ
これからは特に記述が無ければ、大体こんな感じで過ごしてたんだなぁって感じに思って下さい。
次回からはちゃんとゲームなので!
基本的にゆるーく書いていくのでゆるーく見てくれるとありがたいです。