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第6話

「悪いわね。こんなところまで来てもらって」


そう言うギルドマスターと俺、乃愛はギルドの二階にあるギルド長室にいる。


「あなたって本当に強いのね。あいつらだって一応Cランクなのよ」

「あの程度でCランクとは、少し弱すぎませんか?」

「C以上はそれぞれの間に決定的な実力差があるのよ」


(ちなみに冒険者のランクはFからSSまであり、それぞれ+と−がある。そして、SSランクとSS+ランクには大きすぎる差がある。例えるなら、SSランクがライオン、SS+ランクが恐竜である。)


ギルドマスターは、


「あなたは強すぎる。なのであなたのランクは今日からCランクよ。はい、これが新しいギルドカード」

「あんまり目立ちたくないんですが」

「あなたなら結局いつか有名になるわよ。ギルドカードはいまは黒だけどランクを上げれば変化するわ。カードが倒した魔物を記録して、素質があったらランクが上がる、という仕組みよ」

「はあ、わかりました」

「じゃ、今後ともよろしくね」

「はい」


そうして、疲労した2人は宿屋に戻り、泥のように眠った。


翌朝、2人は再びギルドを訪れていた。


「弘一郎君、なんのクエストを受けるの?」

「とりあえずCランクを受けて実力を確かめようか」


そう言って2人がクエストボードを眺めていると、あるクエストに目が止まった。


依頼:ゴブリンの巣の殲滅

依頼料:5000ゴル

場所:ユルド村周辺


「ゴブリンかぁ。やっぱり最初はこれだよね」

「そうだね、これにしようか」


そうして依頼を受付に持っていく。


「これを受けたいのですが」

「はい、わかりました」


クエストを受注した2人はギルドを出てユルド村を訪れた。


「すいませーん。冒険者ですが」

「は、はい!少々お待ちください」


少し待つと、


「待たせてしまって申し訳ありません」

「いえいえ、そんなに待ってないので大丈夫ですよ」

「私はこの村の村長の娘、シアと申します」

「私は弘一郎、こちらは乃愛です」

「初めまして、乃愛と申します」


この時、シアは混乱していた。何故なら冒険者といえば粗暴な人物だと思っていたからだ。それにそのことは、ほぼ事実である。


(この人達は優しいんだな)


「依頼について、聞きたいんですが」

「はい、奥で父が待っています」


そうして家の中に入っていく。


「これはこれは、冒険者様。ようこそおいでくださった。さらには依頼を受けてくださったとか」

「ええ、自分の力を確かめるいい機会かと思いまして」


そう始まり、2人は依頼について話し合った。


そして翌朝、弘一郎と乃愛は森へ来ていた。理由は、ゴブリンの巣をつぶすためだ。


「あったよ」

「ここからは慎重に進もう」

「わかった」


そうして、できる限り近づいたところで、弘一郎は飛び出した。


「グギャッ」

「ギギッ」


魔物の断末魔が聞こえる。

中には多少大きい個体もいたが、弘一郎の前では意味をなさない。

こうして、討伐という名の蹂躙は呆気なく幕を閉じた。
















































と、思っていた。


「ギギッ」


乃愛の後ろにゴブリンがいた。ゴブリンは勝ちを確信しているのか。弘一郎にあざけるような目を向けている。

その時、弘一郎の中で何かがキレた。


「……平伏せ」


ガクッ


ゴブリンは一切動けなくなった。相手は何もしていないにもかかわらず、だ。


「油断大敵だな、死ね」


そうして、今度こそゴブリンの巣の殲滅は終了した。

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