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第13話

弘一郎達3人は女の子の方へ歩いて行った。


「大丈夫か?一体何故あんなことになっていたんだ?」


女の子は惚けたように動かない


「おーい、どうしたんだ?」

「はっ!すいません。少し見惚れ……いえっ!何でもありません」

「?そうか、ならいいんだ。それで一体何故あんなことになっていたんだ?」

「それは……、私が入学式に遅れると思って、走ってたら、あの人達がぶつかってきて……」


弘一郎はこれで納得した。


「なるほど、いちゃもんを付けられたと」

「はい……」


「ところで君、名前は?俺は弘一郎。こっちは乃愛でこっちがシャル」

「あ、はい。申し遅れました。私はユエと申します」


ここで乃愛が、時間がないことに気づく。


「ねえ、とりあえずもう行かない?時間がやばいよ?」


それに他の3人は同意して、走り出した。


数分間走ると、学園が見えてきた。


「ふう、何とか間に合ったね。……それにしても相変わらずでかいな。城に匹敵するぞ」

「そうだね〜」

「ですね〜」


それなりのスピードが出ていたのにもかかわらずそれほど疲れた様子のない3人。


「ひぃっ、ひぃっ、ひぃっ、ふう、ふう、速すぎです。まあ、おかげで間に合いましたけど」


その3人の後ろから、今にも倒れそうな声が聞こえて来た。

そうして四人は入学式の会場へ入っていく。


「それでは、入学式を始めます」


弘一郎達が席に着くと、入学式が開始される。


「この学園では……」


弘一郎は話を聞き流しながら、あることに集中していた。


(生徒会長は、美人らしいからな。付き合えるとは思っていないが、友達くらいにはなりたい。)


弘一郎も、思春期の男子である。そういう事に興味がないはずがない。しかし、


「イデッ!」


突然太ももに痛みが走り、確かめると、乃愛がつねっていた。


「弘一郎君、鼻の下伸ばしてたよ」


不機嫌そうな声で言った。

しかし、それだけのことでつねられたら、さすがの弘一郎でも怒る。


「だからって、つねることないだろ!」


それに対して乃愛は、


「ごめんなさい、私も少しやりすぎたわ」


そんなやり取りをしていると、


「以上で入学式を終わります。」

「えぇっ⁉︎」


いつの間にか入学式ご終了しており、生徒会長の姿はその日は見ることができなかった。




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