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おしおきで、ぶ~んなの


ブクマ991件! 感謝です! そして、 閲覧して下さる皆様に感謝を!


 ロジャーさんには回転寿司のお部屋を急ピッチで改造しもらい、俺は握り寿司の仕込みをしていた。


 それは例の九人にお仕置きをする為の仕込みである。味わってもらおうじゃありませんか……全く、アスカくんのモニターの件で信用して任せたって言うのに、

 その道のプロが私情を挟んで、1日で子供作るは……逆ピー♪に近いことはするわ、あげくの果てに自分の母親に変身するわ……

 しかもその母親に初らぶらぶをオール公開させるとか……俺の罪は相当深いものになってしまったじゃないか……しくしくしく……

 あぁ~アスカくん、今更謝ってもどうにもならないけど、ホントごめんなさい……


 考えれば考えるほど頭が重くなっていく。邪神サイドの取り扱いを今後、少し考慮せねばならない。


 現状アーちゃんとテーママは別として、問題はエーコちゃん達やお姉さん方、更にアイナママ達への影響だ。事と次第によってはみんなにも被害者に成りうるもしれない。


 そう、彼女達の持っている力とは本来、少し動くだけでも影響力が激しいものなのだ。それを俺は失念(しつねん)していた。


 結論として、邪神サイドの入園は、今後規制せざるを()ない。それは俺の側を離れずしがみついているアスカくんの存在を、ヒシヒシと感じるほどに高まるのであった。


 お寿司の仕込みの邪魔にならぬよう、彼をもふっては、心のケアに(いそ)しんでいる。そんな彼に触れる度に罪悪感メーターは(とど)まることを知らず、上限など()うにぶち破ってパナイことになっていた。


 確かに俺の方からお願いをしたけどさ……顔に泥を塗るようなこれはないだろ……しくしくしく……九人が何を思ってそこまでしたのか、もはや問うまい。


 今回はアスカくんの為に彼女達にはお仕置きだ! 今だけ棄てよう……料理に憎しみを……きゃつらの慟哭を(にえ)に、(アスカくんの)魂の救済を~!


 仕込みが一通り終わった頃、罪人9名がやって来た。部屋に入るとお仕置きされると聞いていたので、特に変わらぬ室内の様子に、胡乱(うろん)な目つきで(うかが)っている。


 だが、1つ変わった点を()いてあげるのなら、ツケ場にアーちゃんとテーママがエプロン姿で俺と一緒にいることだろう。


 ……この時点で全員どういう状況か察しているが、粛粛(しゅくしゅく)と席に座ってもらおうか。


 連行された9名は、中世ヨーロッパの魔女裁判で使われるような拘束具で、身を拘束されている。


 木板の三ヵ所の穴があり、そこに両手首と首を通す形で固定される板。但しこの拘束板は、双聖神魔法で生み出した【にゃんこ】拘束板である。


 さらに足首にも鎖で繋がれ、その先に特性の鉄球を仕込んだ、【にゃんこ】囚人球なるもので逃走も封じている。


 微妙に落とした室内の照明(しょうめい)と、俺の作ったような固い笑顔……そして、特別ゲストの二人がその横に控えてるのを見て、9名は散々言い訳してくる。


「おひるにクウちゃんがおすしのじゅんびをしたの。ふふふ……たーんとめしあがれなの。もちろん、たべのこしはげんきんなの」


(アー)「良い働きをした配下には……ほっ! やっ! ()()()をくれてやらねばな」


 見事な握りが繰り広げられる。流石は世界最高峰の(破壊)神の握るシャリ……俺の頬に汗が(したた)り落ちる。


(テーママ)「チッ……アースの奴、逃げたわね。あれから私だって……ぶつぶつ……」


 こちらはオリジナルなるから受け取ったシャリにワサビを塗り、俺が用意した寿司ネタを乗せて完成させる。


 まさに破壊神と再生神のコラボ寿司……混沌(カオス)握りの完成だ。


 カチカチカチ……カタカタカタ……ブルブルブル……おやっ? 9名のお客様はあまりのことに、打ち震えていらっしゃるようだ。


「ありゃま。アーちゃん、テーママ。みんなあまりのことにかんどうして、こえもでないみたいなの」


 自分達の未来が見えたんであろう……南無……


(アー)「そりゃあ~、クウちゃんと私で作るお寿司だもん。歓喜に打ち震えているんだろう。そうだよな、お前達」


 罰を与えると言うよりは、割りと真面目に美味しい手料理をご馳走したいアーちゃんは、少し浮かれた様子でシャリを握っていた。


(テーママ)「クウちゃん、もっと作ってもいい?」


 ええどうぞ。俺は追加おひつとネタ箱を用意してあげる。お酢良し! 海苔良し! 瘴気(しょうき)良し!


(マム)「いやぁ~~~~~!!! 助けてぇぇぇ! アスカ助けて! お願いよ! 無理! 無理だから!」


 おうふ……半狂乱になって、拘束から(のが)れようとしているが、【にゃんこ】囚人球は9名を椅子に張り付けたかの如く逃がさない。


(ミレーヌ)「ブクブクブク」


 食べる前から泡を吐くなんて、ミレーヌちゃん気が早いよ。他の面子もまぁ、似たり寄ったりの反応だ。

 しかし、本当に不思議だよな……アーちゃんがシャリを握り皿に乗せる。それをテーママが受け取ってワサビを適量塗り、ネタを乗せる。または海苔を巻いて軍艦巻きにする。


 特にこれと言って変な工程手順を入れていないにも関わらず……黒い陽炎のような……謎のエフェクトが掛かる。微妙にドクロのようなものが浮かび上がって見えるのは、俺の気のせいだろうか……


(ショコラ)「ヒィッッッ~~~~~!!!」


(シア)「あわ、あわわわ……」


(エルメダ)「いやぁあああ! 破壊神様御慈悲を~……しくしくしく……」


(イレーヌ)「変身すればまだ……ひぃぃ……封印されている……」


 カタッ、カタッと次々に乗せられていく回転寿司。9名にはまさに死の旋律に聴こえたであろう。……さて、ここらでトドメを刺すか。


「レーンのうえからおさらがぜんぶなくなるまで、かいほうしないの」


(みんな)「「「「「「「「「~~~~~~~~~~~~ッッ!!」」」」」」」」」


 それから三時間後……


 破壊神であるアーちゃんの力をこんなことに使って良かったのだろうか。全員真っ白に燃え尽き、散々足る惨状であった。


 お口に入れる度に、電気椅子で受ける拷問のように暴れる様は、俺達の精神をガリガリと削っていった。


 この光景を眺める俺は、二人の間に生まれてくる子供に、「パパ! お母さん達に料理を教えてあげて、お願い」と切実に言われたらどうしたらいいんだろ……


 そして二人はと言うと……罰とは言え、ちゃんと真心を込めて手を抜かずに握っていたのだ。少しは美味しいって言ってくれる未来を期待していたんだろうな……


 自分の手料理に阿鼻叫喚(あびきょうかん)と化して行く様に、二人は半泣きになっていた。


 この誰も得をしない罰は、もうこれっきりにしよう。更に言うなら、アスカくんが途中で仲裁に入ってくれなければ、悲劇はまだ続いていたであろう。レーンを回り続ける皿がそれを物語っていた。


 そして、長時間マムを拘束したから、エリーゼちゃんはきっとお母さんが恋しくて待っているだろうと思い、彼女以下の面々には強制帰宅を命じた。


 まだ本音を言えば、怒りが治まっていないのだが、アスカくんがこうして許した以上、この件はこれで手打ちにする事にした。


 アスカくんに幼児化した9名が群がる……彼が天使か菩薩様に見えるんだろうな……


 みんなこの一件で俺を怒らせたら、今後こうなる可能性があるってことを、頭の片隅に入れたのか、俺と再び目が合うと逃げるようにして部屋を出ていった。


「あ、のこりはすたっふさんたちがいただいてなの」


 アスカくんが絡むと最近はっちゃけていたからな、物はついでだ。あ、俺に慈悲を期待しないでね。


(スタッフ一堂)「「「「「「「「「「ちょ、クウ様!?」」」」」」」」」」



 ………………

 …………

 ……

 …



 お昼ご飯と言うより、もはやオヤツの時間になってしまう頃、俺は(すさ)んだ心とお腹を癒すべく(アーちやんとテーママに何皿か喰わされた)、エリオットベーカリーにアスカくんとマムとドナちゃんの三人を連れて向かっていた。


 【にゃんこ】ゲートから突然お邪魔してやって来たので、二階のアスカくんのお部屋から、お店へと続く階段の手摺(てすり)へと移動する。そこから首を覗かせて店内を見下ろすと、店内はお客様が列をなして混雑している状態であった。


 その最中(さなか)、アスカくんがガチャで獲得したドッペルナンバーズ達がテキパキとお店のお手伝いをしつつ、(せわ)しなく働いていた。


 これはアスカくんたっての願いであり、人形達はそれを嬉々として聞き入れていた。


 そしていつもなら、レジのカウンターで接客をしている筈のミカさんは、店内の適当な場所に簡易椅子を用意し、そこに腰掛けて座っていた。


 そしてミカさんを取り囲む様に出来た人垣の山。彼女の腕の中にはスヤスヤと寝ているエリーゼちゃんがいた。


 そのエリーゼちゃんはと言うと、アスカくんが着ていたアグリーダックの着ぐるみを寝間着にし、ラブリーで愛くるしい姿でお客様達をほっこりと(なご)ませた。


 そんなエリーゼちゃんを優しく抱きながらお客様の相手をしているミカさん。それはもう、遠くからでも終始蕩けっぱなしなママさんの姿がわかり、そんなエリーゼちゃんの顔を覗くお客様方も、新たな街の住人の誕生を祝うのであった。


 お客様とこうして接し、新たな家族を紹介するのも、こと街の習わしだ。そんなほんわかとした店内で大人クウ娘とメカクウ娘がレジで会計と包装を担当していた。


 そして赤ちゃんバージョンのクウとクウ娘は、お子様を中心に接客をし、その間に親御さんがゆっくりと品物を選べるよう、お子様の相手を(つと)めるのであった。


 ただ、そうは言っても俺の人形だ。お子様だけではなく、親子の両方にもふられている姿も見えた。


 そんな中、唯一見当たらない人形が一体……大人バージョンのクウはいずこに? そう思っていると、奥からミトンをはめ、

 焼き上がったばかりのパンが並んだプレートを持って、お客様に注意を(うなが)しながらテキパキと動く大人バージョンのクウを発見した。


 彼は商品の補充や陳列をしながら、少女や妙齢の奥様方を相手に、うまく対応しながら無駄なく動いていた。あれは俺の前世の知識が少なからずも働いているなと、内心誇りたくなる俺であった。


(アスカ)「ただいま~。あっ、お客様の前で失礼しました。いらっしゃっいませ~」


(アルテイシア)「パンのいい匂い~♪ あ、同じくお邪魔しています」


(マム)「お邪魔してます。いらっしゃっいませ~♪ お母様、エリーゼを預かりますわ」


「おなじくおじゃましていますの。れじうけクウちゃんもてつだうの」


 階段を降りて店内へ。俺はレジ。ドナちゃんは子供の相手……おっぱいをもふもふされているけど、子供だからオッケーか?


 アスカくんとマムは、お客様に御挨拶に行くようだ。少しだけ残念そうにマムにエリーゼちゃんを渡すミカさんが、とても印象的だった。


(ミカ)「みんなお帰りなさい。エリーゼちゃん、お父さんとお母さんが帰って来たでちゅよ~♪」


 その瞬間、当然お客様のほぼ7割は常連さんであり、アスカくんの事を知っている人達ばかりだ。その中には地元冒険者のお兄さんやお姉さん方もいらっしゃっる訳で……


(地元冒険者A)「えーーー!? アスカおまっ!? いつ子供を作った!? えっ!? えっ!?」


 アスカくんとマムを行ったり来たりと忙しなく顔を振る冒険者の青年。アスカくんは気恥ずかしそうに下にうつ向きつつ、人差し指で頬を掻いていた。


 マムはエリーゼちゃんを受け取り、そしてお客様達に会釈する。そしてアスカくんに体を寄せて、ラブラブっぷりを見せつけるのであった。


(地元冒険者B)「うわぁ~、エリーゼちゃんのお母さんってあの人かよ!? すっげ~美人じゃん! おいっアスカ、なんだよ、詳しく教えろよ」


 ニヤニヤしながら軽く肘でつつかれるアスカくん。困った顔をしつつも、実に嬉しそうな顔と、どうしたらいいかわからなそうな彼であった。


(アスカ)「ちょっ!? そんな大声で言わないで!」


(地元冒険者)「ショックだわ~……アスカくんの初めては私に頂戴って、ミカさんお願いしたじゃないですか~、しくしくしく……」


(ミカ)「あら? うふふふ、ごめんなさいね~。予定がね、ちょっと狂っちゃって~」


 (きた)るべき日に備えて、実は計画していたミカさんだったりしたが、彼女もまさかこんな未来が訪れるとは考えてもいなかっただろうから仕方あるまい。


(少女R)「アスカお姉ちゃんおめでとう。ね~ね~♪ リューもアスカお姉ちゃんとエリーゼちゃんのような赤ちゃんが欲しいよ~。ミカさんいいでしょ~?」


 もちろんアスカくんはその後もお客様達に祝福され……いや、イジラれていると言うのが正しいが、お客様が店内から途切れるまで、ずっと質問責めであった。


 あっ、ちなみにどうやってエリーゼちゃんを出産したかについては、俺の不思議な魔術によって(おこ)なったことになっている。


 俺の噂は既にこの大陸にも届いていたし、この際、アスカくんとエリーゼちゃんの為ならそれで全然構わなかった。困った時の大魔術……言い訳には万能過ぎて、非常に助かるのであった。


(エリーゼ)「すぅ~、すぅ~、すぅ~」



 ………………

 …………

 ……

 …



 客足のピークが過ぎ、下の階ではドッペルナンバーズが店番をしてくれているうちに、俺らはオヤツ謙、遅い昼食を取ることにした。


 そして只今、エリーゼちゃんがドナちゃんのミルクを飲んでいるのを、俺達は安らいだ瞳で見つめつつ、ベーカリーのパンを頂いている。


 そう、ドナちゃんはエリーゼちゃんの為に、授乳を進んで買ってくれた。これには正直助かった。実はマムは母乳が出なかった。


 通常の長期間掛かる出産の場合ならマムも母乳が出るらしいのだが、今回はその特殊な出産のために母乳は出なくて困っていた。


 そもそもこのスピード出産なるものは、本来は種族全体の数が極端に減少し、種の絶滅に陥った時の非常手段である。


 それに過去、体を改造されたマムの肉体は、通常の蝶人(パピヨン)とは作りの根本からして違うらしい。


 変異種でありながらも同族ならび他種族とも受胎出来る体。それらの遥か昔に生み出された高度な技術はそれらを可能としていた。


 また、繰り返し出産出来る母体へと改造された肉体は、その為多くの障害を残していた。だが、実のところ、彼女は言わなかったが、例の勝負の影響でそれらの障害も徐々にだが消えつつあったのだ。


 だがそのことは、アーちゃんの命令で誰にも話すことは出来ず、また、俺との出会いからも日にちがあまり経っていなかったこともあり、そのことを差し置いても、母乳をどうするか困っていた。


 この世界にも粉ミルク的なものもあるが、話はを聞く限り、あまり品質は良ろしくない。それに比べドナちゃんの母乳は栄養価と味については俺が保証する。なんてったってお世話になっているし、元女神様だからね。


(エリオット)「……ねぇミカさん? ボクもエリーゼちゃんが飲んでいる所を見たいんだけど、これ外しても――」


(ミカ)「貴方~」


 目隠しをされていても感じるのか、ミカさんから発するドス黒いオーラをエリオットさんはヒシヒシと感じ(もく)する。うん、それが賢い選択だと俺も思う。


 しかし、パパさんはもっと淡白は人だと思っていたが、意外とエルフの中では変わっているのかも知れない。だから、失礼だと思ったが口に出して聞いてしまった。


「いがいなの……もぐもぐ。えるふのひとってそういうことにあまりかんしんがないってきいていたから、クウちゃんびっくりなの。

 しかもぱぱさんはえるふはえるふでも、こうきなはいえるふなのに……やっぱりらぶらぶがきらいなおとこなんて、このよにはいないの」


(エリオット)「いや、実際はクウちゃんの言うと通り、エルフって言う種は淡白な者が多いよ。ただ、私が少し変わっているだけの話なんだけどね」


 苦笑いをしながら頭をポリポリと掻くパパさんに、ミカさんは半目で見ながら話を続ける。


(ミカ)「そうよ~。世間一般ではエルフは性欲が少なくて、淡白な人達ばかりなんだから。こ~んなエッチなエルフさんはうちの人くらいなものよ」


 ただ……俺もマムもそれに関しては少し腑に落ちなかった。


(マム)「そうなんですか? ん~、ショコラなんてダークエルフですが……それはもう……ね、アスカ」


 身を持って経験したアスカくんに同意を求めるマム。


(アスカ)「種族なんて実際関係ないよ……しくしくしく……女の人はみんなね……しくしくしく……」


 彼の所に飛んで行ってもふもふする。その話題に振っちゃめっ!


「あー……(アイナママもそうだから)なんかわかるかもなの……」


 何事も例外と言うのはある。いや、それか本質がうわべからじゃ見えないだけなのかもしれない。


(アルテイシア)「エリーゼちゃんはエッチな子になっちゃっダメですよ~♪」


 無垢な赤ちゃんにそう微笑んで見下ろすドナちゃんは、片手で優しくエリーゼちゃんの頭を撫でてあげる。絵になるな~。


(アスカ)「なっ!? エリーゼにそんなことをする人をボクは許さないよ!!!」


 ぬあっ!? アスカくん復活である。急に立ち上がるから、俺は軽く宙に投げ出された。あ、俺大丈夫だから、それよりいいこいいこ~♪ どーどーなの。


(マム)「アスカ落ち着いて! はい、貴方~いいこいいこ~ですよ~。くすくす。男親ってみんなこうよね~」


「あはははは、アスカくんも、もうりっぱなぱぱさんなの」


 二人でいいいいこする俺達だが、エリーゼちゃん命のアスカくんは、納得のいっていない顔をしたままであった。


(エリオット)「アスカが怒っているだと!? ねぇミカさん、やっぱり目隠し外したらダメかい?」


(ミカ)「エリーゼちゃんのご飯が終わるまでは絶対ダメです」


 がっくりと項垂(うなだ)れるパパさん。ご愁傷さまです。ぷんすこ怒っているアスカくんが珍しく、愛する息子の珍しい姿を目に焼き付けたいのだが、ピー♪紳士と発覚した今、エリオットさんはミカさんに許可をもらえないのであった。


(エリーゼ)「ん~……あぅ~……ん~……」


 お腹一杯になっなエリーゼちゃん……だが……


(ドナ)「お腹一杯になったのかな? じゃあパパさんの所に行こうか。はいっ、アスカくん。そ~っとだよ? そ~っと、優しく背中をトントンしてあげて……そう、優しくね」


 むずがっているエリーゼちゃんの背中を優しく、おっかなびっくりな手つきでトントンしてあげる彼……そのやり取りがその……何て言ったらいいのかな。


 愛が満ち溢れている。そう、俺にはそう見えて(とうと)く見えた。


(アスカ)「これくらいかな? エリーゼ、痛くない? 楽になったかな?」


 心配するアスカくん。もし強く叩いてしまったら? そんな恐れる顔をしつつ、愛娘を覗きこむ。


(エリーゼ)「……ケプッ……あぅ~♪」


 ニコッと笑顔を見せるエリーゼちゃん。アスカくんはもう……あははは、説明いらないな。


(ミカ)「ありがとうドナさん。ほらっ、ドナさんも良かったら食べて食べて」


 お乳を与え、一仕事が終わったドナちゃんは進められるがままにパンをいただく。そして、そんな彼女の視線は先は、先程まで抱いていたエリーゼちゃんへと向けられる。


 ちょっと名残惜しくて手元が寂しいのか、代わりに俺をたぐり寄せて抱くのであった。ただ……


「あっ、クウちゃんはみるくはいいの。エリーゼちゃんのためにとっといてなの」


 本当にさせる気だったのか、上着を脱ごうとしていたドナちゃんを止める。


(アルテイシア)「ふふふ、クウちゃんもチュウチュウしていいんだよ?」


「このくうきでそれをやるほどつわものじゃないの」


(マム)「(クウちゃんが言うと、説得力がないと思うのは私だけだろうか?」


 ん? ふと、エリーゼちゃんと視線が合い、じーーーーーっと俺を見つめてくる。と言うか、手を伸ばして何か催促もしている。


(エリーゼ)「あ~、うぁ~」


「えっと、エリーゼちゃん。クウおにいちゃんになにをしてほしいなの?」


 すぐ側まで寄り、彼女の手の届く範囲まで近寄ると、俺の顔や耳や首を手当たり次第まさぐる。その間、凄く喜んでいるようだから我慢して耐えていると、とうとう目当ての物をむんずと掴んだ。


(エリーゼ)「きゃう~♪」


(アスカ)「クウちゃんごめんね~」


 まぁまぁとアスカくんに俺も返す。両手でギュっと掴むと口に持って行き、あむあむと甘噛みをする。


 凄くこちょばゆいが、我慢してる間に考える。一応キレイにしてあるしっぽだが、衛生的に大丈夫だろうか?


 ちょっと心配になった俺は、もふもふ魔法で疑似しっぽを作り出す。ペロを細長くしてふにゃふにゃさせた物だ。香りは極力押さえて、エリーゼちゃんが噛みちぎれない硬度にした。


 あむあむとしゃぶっていれば、いずれ溶けてなくなるいいおしゃぶりにはなるだろう。また、万が一喉に詰まっても困るので、適度な長めと、口に丁度納まる太さににし、アスカくんにもう片方の端を持ってもらうことする。


 こうすれば、もし喉に詰まった場合でも、こうしておけぱすぐに引っ張れるだろうし、中にいるマナちゃんにも、「エリーゼちゃんのことよろしくね」とお願いをしておく。


(エリーゼ)「ん~♪」


 まさにパクっと口に含むと、エンジェルスマイルで大人しくあむあむする彼女であった。その全てが愛くるしくて、俺は優しく頭を撫でながら蕩けてしまう。


「かわいいの~♪ きゃ~♪なの」


 が、そんな状態の俺も同じカテゴリーであり、みんなは自覚してない俺が面白可笑しくて、ついつい頬を緩ませながら、休憩を楽しむのであった。


 ………………

 …………

 ……

 …


 

 楽しい一時を過ごした俺達は、エリオットベーカリーを後にする。ただ、マムはエリーゼちゃんの為に残ったので、また俺とアスカくんの二人っきりになった。


 そして、猫庭の楽園に戻ると、ロビーで俺を待っていた父と会う。俺が激怒した様子が気になって、ずっとロビーで待っていてくれたようだ。


 もちろん、しっかりと事の次第を説明し、お仕置きした事を伝えると、父はアスカくんをハグして、しくしくと涙ぐむのであった。

 

(アトラス)「全く邪神に天界の女神共が……テイレイア様もテイレイア様だ。部下の暴走を止めるのが主たる者の勤めであろうに。アスカ殿よ、災難であったな、しくしくしく……」


 邪神被害者の会結成である。


(アスカ)「しくしくしく、ありがとうございます。でももういいんです。その……恥ずかしい話になりますが、それでもボクは普通の人が味わえないような一時を過ごせたんですから」


 違った意味でも大人になったよ……アスカくん偉い!


「ほんとにアスカくんはおとなですの。エリーゼちゃんのことと、アスカくんのちゅうさいがなければ、もっとおしおきしてたの」


(アスカ)「クウちゃんの考えたお仕置きは誰も幸せになれないよ……ボクしばらくはお寿司を食べたいって思わないよ……」


 チャレンジャーだったもんね、アスカくん。アーちゃんとテーママがみるみる凹むのを見て、「みんな大袈裟ですよ! ほらっ! こんなに美味しそゴフッ……お、お願いです……もう止めてあげて……ガハッ……」……あれが俺達三人に止めを刺したのは、もはや疑いようがなかった。


「あまいの! あれでもまだてかげんしてたほうなの! エルメダさんのかんかくきょうゆうがつかえていれば、もっとめっ!ができてたの」


 口をパクパクして恐れ(おのの)いている彼を余所(よそ)に、父はアスカくんの肩にそっと手を置く。


(アトラス)「我が息子はいろんな意味で特別だ、アスカ殿よ。クウヤを基準にしては心が持たぬぞ。しかし、あの者達もさぞや懲りたであろう。テイレイア様よりクウヤに怯えて帰ったのが、何よりの証拠であるしな……」


 父よ、そんな目で息子を見ないで下さい。


「ところでおとうさん、ひさしぶりにあそんでくれるの?」


 いつも一人で何かしている父。アイシアちゃんに鍛冶の手解きや、エーコちゃん達はもちろんのこと、アイナママ達から請われて何かしら教えてあげている。


 ちょっとだけ……ちょっとだけズルいなと思ってしまう俺であった。


(アトラス)「あぁ、アイシアさんの教えもひとまず中止だ。あまり根を詰めて教えても逆効果だからな。今は一人である程度打ち込んでから我がまた指導してあげようと考えている」


(アスカ)「例のサウザンドスネークの武器や防具の事ですよね?」


「なの。だいぶかんせいしてきてるっていってたから、たのしみなの。ふふふ、かんせいしたらみんなでぼうけんにいくの」


 装備品の完成は、猫ちゃまふぁみりーの冒険の、本格的な始動を意味する。死の森へ挑むには、この装備は不可欠である。


(アスカ)「クウちゃんのパーティーか……無茶しちゃダメだよ?」


 無茶のない冒険は冒険と言えるのだろうか? アスカくんの言うこともわかるが……うーん……


(アトラス)「そうだぞ、クウヤ。アイナさん達の中には孫がいるやもしれぬのだから、無理させてはいかん」


 そうだった。いや、ここは二人の言う通りだ。俺の中にあった熱が冷えていく。守らねば……俺達の子を!


「あぅ~、そうでしたの。はやくあいたいな~……エリーゼちゃんのようなてんしなあかちゃん、ふふふ、おとうさんもエリオットぱぱさんのようにめろめろになっちゃうの」


(アスカ)「ふふふ。それを言うならクウちゃんが一番メロメロになるとボクは思うな」


(アトラス)「あははは。クウヤよ、どうやらアスカ殿の方がよく分かっているようだぞ」


 俺には味方はいないのか……ぷんすこ。


「むむっ。そんなことをいうおとうさんにはだっこさせてあげないの。もふこともふおにはクウちゃんがたかいたかいしてあげるの」


(アトラス)「ちょっとまてクウヤよ! それはないだろう!」


(アスカ)「あはははは、二人とも既にメロメロだ」


 似た者親子だね、俺達。


(クウ)「ありゃりゃ、クウちゃんもこのぶんだとおとうさんのこといえないの」


「あははは、クウヤよ、それは当然の事だ。アスカ殿もそう思うであろう?」


(アスカ)「エリーゼのこと、今じゃ何よりも(いと)しいって思ってます。マムには感謝でいっぱいです。産んでくれる時、凄く痛みを堪えて、凄く苦しんで、

 ずっと側にいて手を握ってたけど、ぎゅーって……伝わるんだ、マムの想いが。そしてね、ボクの時もお母さんはこうだったのかなって……」


 貴重な体験をしたよね、アスカくん。父がずっとアスカくんの事を少年って言っていたのに、今はアスカ殿って対等の呼び方に変えているのは、そういうことだからだよね。


 少なくとも、今じゃ彼の方が俺よりも大人である。


「ぬぅ~……マムにおしおきしたあとにそのえぴそーどはこたえるの」


(アスカ)「あははは、あれはあれで良かったと思うよ……ホントに……ブツブツ……」


 やばっ!? トラウマスイッチ入れちゃった……


(アトラス)「戻って来るんだアスカ殿……」


「ちょ!? とらうまもーど、めっ!なの。きぶんてんかんに……あっ! そうなの」


 ロビーをぐるっと見渡して目に入った部屋を見て俺は思い付く。男なら一度は憧れ、誰しも自分専用のアレを欲しいと思うんじゃないかな、そう、マイカーを!


 俺は二人の手を取って、ロビーに隣接されているタマちゃんの操縦室へと連れて行く。中で待機していた左京さんに挨拶し、俺はアスカくんをドライバー席に座らせる。


 そして、一端外に出て、ヴェラちゃんの命令でタマちゃんを守衛している数人の兵士さんに中へ入ってもらい説明した。


 タマちゃんは現在、アクアパレスの空き地の一画に置かせてもらっている。その為、移動させる際には必ず報告が必要であった。


 簡単に事情を説明するとあっさり了承してくれる守衛さん達。ただ、彼等はタマちゃんが戻って来るまでの間、任務で離れる訳にはいかないと言う。この寒空の下で? いやいやいや……


 それはいくらなんでも仕事とは言え、気の毒過ぎると思った俺は、目的はタマちゃんの護衛なんだから、ドライブの間はせめて中で待機してもらうようお願いした。


 そう、彼等の主な任務はタマちゃんを監視し、護衛することなんだから問題なかろう。何かあれば俺がエヴァちゃんに直接交渉に行くことも伝えた上で、多少強引にお願いし、最終的に彼等は首を縦に振ってくれた。


 その後はスタッフさんにお茶をお願いして、一緒に操縦室にいてもらうことになった。彼等も初めて見る猫庭の楽園に、本音で言えば興味深々であった。


「おまたせなの。さきょうさんはアスカくんのさぽーとをよろしくなの」


(左京)「お任せください! しくしくしく……久しぶりの仕事……この左京! 魂を燃やして勤めさせてもらいます!」


 俺と父は顔を合わせる。そしてそっと父は俺の耳元に口を近づけた。


(アトラス)「『……クウヤよ。彼が不憫で仕方がない。何かこのタマ殿を使った仕事を与えてあげなさい』」


 確かに……ここんとこずっとタマちゃんを動かしてなかったよな。外に守衛さんが見張っていてくれたと言っても、左京さんはずっとモニターで変わらぬ景色を永遠と見ているだけだし、移動もなければそりゃ退屈過ぎるだろう。 


 気が付かなかった事とは言え、罪悪感が積もる思いであった。


「『りょ、りょうかいなの、おとうさん』」


 で、そんな彼はアスカくんに懇切丁寧に操縦の仕方をレクチャーしてあげていた。


(アスカ)「これを踏むと前に進むんですね? で、こっちが停止……これが進行方向を決めるハンドル……」


 4WDであるタマちゃんの現在のモードはミッションタイプからオートマタイプへと仕様を変更させている。アスカくんが簡単に操縦出来るように配慮しての事である。


 初めてのドライブに緊張しながらも目を光らせて操縦するアスカくんを、俺は後部座席の俺専用シートから覗くのであった。


(左京)「では参りましょうか」


(アスカ)「はい!」


 アクセルをゆっくりと踏んで進み出すタマちゃん。おっかなビックリで慎重に進み、街門で守衛さんと共に出て行き、事情を説明してから街の外へと出掛ける。


 その時、守衛隊の隊長さんと部下数名も見学したいと言うので中に入ってもらった。お仕事の方は大丈夫なの?と聞くと、街門に当たっている人数は十分足りていて、他に何時でも割り当てられるようにしてあるらしい。


 それなら問題ないと言うことで、俺は快く中に入ってもらうことにした。そうそう、新人の守衛さんが羨ましそうに見てたから、また今度誘ってあげよう。


 道なき道をひた走るタマちゃん。嬉しそうに思えるのは俺の気のせいだろうか?


 そして、こっちは確実に楽しそうに画面を見つめる御人の方々。


(守衛A)「こりゃ~すげえわ」


(守衛B)「クウ様の魔術は世界を変えますね」


(守衛C)「振動を全く感じないな? これ、動いているんですよね?」


(左京)「もちろんです。ここご覧ください。現在時速30kmで走行中です」


 スピードメーターを見て感心したのか、数値に表すって言うのは、この世界では珍しいようだ。


(守衛A)「ひゃあ~、中の宿といい、噂には聞いていましたが……いやはや、もうなんと言ったらいいのか言葉に困りますな……」


 未知への遭遇。ただあるがままを受け入れてほしい。


(アスカ)「ブ~ン♪」


 あはははは、アスカくん思わず言ったんだろうけど、ご機嫌で運転しているのが分かる。街道から()れる形で走行するタマちゃんは、悪路もなんのその。多少の雪や高低差に足を奪われずにひたすらに進む。


 途中モンスター反応を察知し、進路を変更する。又、囲まれてしまい進路がとれない時は父が嬉しそうに外に出ていく。


 すると蜘蛛の子を散らしたかのようにモンスターは逃げ惑うのであった。そんなワラワラと逃げるモンスターを父はしっかりと仕留め、マジックバックへ次々としまっていく。


 あれ? いつもの宝物庫じゃない。疑問に感じながらも俺はモニターを見ていた。


(守衛A)「流石は龍皇様」


 父は守衛さんやアスカくんを怖がらせないように、宝物庫からまさに聖剣といった感じの剣を片手に……あはははは、画面を意識しながら華麗に舞っている。


(守衛B)「忘れていたけどそうでしたね……」


 見た目は大貴族顔負けの人だもんね。


(アスカ)「とてもお優しくて素敵な方ですよ」


 なのなの! アスカくんは見る目がある!


(守衛C)「噂はあまり当てにならないと言うことですな」


 俺は父の評判が少しでも良くなることを願い、死の森で父が世界を守っていたことを話してあげた。これにはアスカくんも守衛さん達も大層驚いてくれた。


 父が世界を守護せし龍と広まればいいなと切に願う。と、そこへホクホク顔をした父が、俺の背負っているマジックバックと同サイズの皮袋を、守衛さんへと手渡しする。


 もちろん渡された守衛さんはどうしたらいいのか狼狽えているが、父は上機嫌であった。


(アトラス)「お土産持って来たぞ~♪ いやなに、君達には息子がお世話になっているからな。これで英気を養ってくれ。

 ん? あぁ、これか。ある程度しか入らないマジックバックだが、遠慮なく持って行くがよい。まぁ、こんな物では些か貴殿等に対する感謝には足りぬがな、街の為にもこれからもよろしく頼むよ」


 と、そう言いつつ肩に手をポンと叩いた父は、スタッフさんに紅茶を頼んで席に座る。


 流石にこれには面を喰らう守衛さん一堂。マジックバッグの値段はそもそも個人で購入出来るようなものではない。


 大貴族や大手の商会やギルド。はてまた高ランクの大手冒険者のパーティー。そういったランクの集団や国家単位じゃないと、おいそれと入手出来ないのがマジックバッグである。


 モニターを通して父が倒した量のモンスターが入るマジックバッグとは、既にお金で買えるレベルではなかったりした。


(守衛隊長)「なっ!? アトラス様……お気持ちは嬉しいのですが……」


 ヒクヒクひきつっている。無理もない。


(守衛A)「それにあんなにたくさんのモンスター、相当な額になりますが、よ、よろしいのですか!?」


(アトラス)「なぁに、全然構わんさ。息子と義娘(エヴァちゃん)の愛する国の民である君らは、もはや我にとっても家族のような存在だ。さぁ、遠慮することはない。ちゃんと受け取ってくれたまえ」


 スタッフさんが持ってきた紅茶を優雅に飲む父。父よ……大物の貫禄出しまくりです。


(守衛隊長)「クウ様の父上殿……きょ、恐縮です! ほらっ、お前らも感謝を言わんか!」


(守衛A・B・C)「「「あざーす!」」」


 訓練されているおかげか? びしっと揃った一礼に思わず父は笑みが溢れていた。


(アトラス)「はははは、そんなに喜んでくれると嬉しくなるではないか。アスカ殿、そこらにまだモンスターがいないか探してくれないか? あの程度の量じゃ彼等の働きに報いるには、(いささ)か物足りないからな」


 拳をゴリゴリ鳴らす父……あちゃ~、こうなると父は止まらない。俺の方に守衛さん達が救いの目を向けるが、俺は首を静かに横に振る。こうなると俺にも止められません。


(アスカ)「ふふふ、了解です。出発進行~!」


「お~♪」


 なるようになる! うんうん。


(守衛隊長)「ちょ!? アトラス様! あれだけあればもう充分ですぞ! おっ、おい、お前らも俺にばっか喋らせないでなんとか言えよ!」


(クウ・アスカ・アトラス)「「「あはははは」」」」


 父の好感度を上げつつ、アスカくんのドライブはモンスター探しへと変更し、探索する。ふふふ、俺の目を見て、サムズアップしたアスカくんに俺も片目を(つぶ)ってサムズアップを返す。


 こうして俺達はドライブハンティングを日が暮れるまで楽しんだ。


 そして、増えていくお土産を目の当たりにした守衛さん達の、あたふたした様子に俺達は悪いと思いながらも可笑しくて、ついついにやけてしまうのを止めるが出来なかった。





ふつおたコーナー(MC:たまご丼)


ペンネーム「とある先輩」さんより頂きました


Q:某、放置プレイにも飽きてきたでござる。そこで摩訶不思議な出来事を欲しているのでござるが、どうすれば良いでござろうか?


A:待っているだけじゃダメダメ! 摩訶不思議な出来事なんて、そうそう落ちてないぞ! だから自分から見つけに行きゃなきゃ! まずは身近な人に相談して動いて見ては? 「とある先輩」さんならきっと見つかる見つかる! というわけでシーユー♪



模手内:ミロたんの放置は某の負けでござる……


フーコ:そこのピー♪! ご褒美あげるから来なさい! アンタも一応私達と同類なんだから! コレを手伝いなさいよ!……しくしくしく……


模手内:これはまた面怪な寿司……いざ!……ぬほぉおおおおおおおお!!! お、俺はぁあああああああああ!!!


フーコ:見直したわ模手内……まさかすぐに口に入れるなんて……も……模手内!? 


模手内:はぁ……はぁ……はぁ……俺は一体……フーコさん? どうか致しましたか?


フーコ:……アンタ、誰?


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