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りょうりはあいじょうなの

 レストランホールには、俺とライネスさんが今まで作って来た料理の数々が並べられ、セーラちゃんの快気を祝っている。そんな最中、セーラちゃんにはどうしても、最初に食べて欲しい料理があった。


 トレイの上には銀のクロシュにかぶせられたままの一皿が、彼女のテーブルの前へと、そっと置かれる。一堂注目する中、セーラちゃんは期待に満ちた瞳でクロシュを持ち、解き放たれた料理が姿を見せる。


(セーラ)「…………コレって、ポテポテ?」


 お皿の上に盛られているのはポテポテの実を蒸かした物だった。十字の切り込みを入れて、塩とコショウで味付けされた、至ってシンプルな料理。そのシンプルすぎた料理に、みんなは戸惑いを顔を隠せなかった。


「セーラちゃんのためにつくられた、あいじょうたっぷりのすぺしゃるりょうりなの。」


 みんなの顔には「この快気祝いの初めを飾る料理がコレなの?」と、そう顔にありありと出していたが、セーラちゃんだけは違った。


 ポテポテの実に刻まれた十字の縦の線が、やや左斜めにずれている。この癖はある人がいつも愚痴として溢していたので、恐らく気がついたんだろう。セーラちゃんはハッ!? となり、椅子の後ろに控えていた俺とライネスさんへと顔を向ける。


 俺とライナスさんはジェスチャーで「食べて食べて」とセーラちゃんを促す。セーラちゃんの今にも泣きそうな顔に、みんなもやっと気がつく。この一見するとシンプルな料理が、そう……只の料理でないことを……


 フォークがすっとポテポテに刺さり、ナイフで一口サイズに切り分けられ、口に運ばれる。


――――――ポタポタと頬を伝わりテーブルに落ちる涙と共に、セーラちゃんの顔はグシャグシャになっていた。たった一口の食事の間に甦る様々な想いに彼女はうち震える。そして、いつの間にかセーラちゃんの椅子の後ろに立っていた人物の影が、彼女のテーブルへと差す。一部の人がその光景を見て状況を把握した。


(セーラ)「お祖父様ッ!!!!……う、う、ううううう」


 勢いよく立ち上がり、椅子が横に倒れる中、セーラちゃんはお祖父さんであるバーツさんの胸の中ねと飛び込む。


(バーツ)「こらこら、食事中に席を立つ奴があるか。……おめでとうセーラ。……綺麗になったな。あの娘に、ますますお母さんに似てきたな……グスッ……よしよし。」


 胸の中でむせび泣く孫を、愛しく、優しく、全ての慈愛を持って抱きしめる。その皺のある苦労を重ねて来た男の涙は、俺の心を激しく震えさせる。

 涙が止まらない。そんな祖父の作った生涯で最初で最後の、しかも、孫の為なら己の全てを捧げようとした男が作った料理に、俺やライネスさんがいくら技巧や素材を用意したところで、コレに勝る料理はなかった。


 不器用で、お世辞にも上手い料理とは言えないかもしれないが、セーラちゃんの快気を祝いを飾るのにふさわしい最高の料理である。


 パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ。鳴り止まぬ拍手、共に祝う空間、この日の姫はずっと笑顔が絶えることがなかった。





――と、ここで終わらないのが、俺の運命である……


(バーツ)「クウちゃん、ちょっとおいで……」


 ゴゴゴゴゴとバーツさんのバックに絵文字が浮かび見える位に、幻視の炎をまとい背負ったバーツさんは俺を逃がさない。


「よっ、よかったですのバーツさん。さぷらいずせいこうなの。あっ、クウちゃんはおりょうりのおてつだいに……」


 だが、ガシッと肩に置かれた手が小刻みに震えながらも俺を放さない。


(バーツ)「セーラとかなり濃厚なキスをしていたね。わ、わ、儂のセーラと……」


 俺は殴られると思い目をつぶるが何もしてこないのでゆっくりと目を開くと、頭を下げたバーツさんがそこにいた。てっきり……「大事な孫に何をしてくれてんじゃあぁぁぁ!猫鍋にしてやるぅぅぅ! ぶるぁぁぁ!」と言って切れると思ったのだが……


(バーツ)「セーラの事を頼みましたぞ婿殿。儂はこれでもう思い残す事は何もない。街の領主の座も後進に譲ることにしました。あぁ、これでやっと隠居が出来る。」


「バーツおじいちゃん……いままでまちのため、かぞくのためにおつかれさまですの。セーラちゃんはクウちゃんがぜったいにしあわせにしますの。だから、ここにいっしょにすんでくださいなの。それと、おくれましたがおまごさんをクウちゃんにくださいですの!」


 バーツさんから発せられる気に俺はヤバイものを感じた。……殺気? いやいやいや、俺も誠意を持って返事をしたし、今こうやってバーツさんに託されたばかりじゃないか……なのになんだ……この悪寒は……


(バーツ)「……グッ……クウちゃんもいずれ儂の気持ちが分かるだろう。ああ、心の底から祝福しているんだよ……でもね、それとこれとは感情がな……頭では理解していても……そう……心が許さないじゃ……クウちゃん……やっぱり……一発殴らせろぉぉ!!! セーラはなぁ! 大人になったらお祖父ちゃんのお嫁さんになってあげりゅってグホォ!?」


(セーラ)「何をやっているんですかお祖父様! しかもどさくさに(まぎ)れて恥ずかしいエピソードをばらさないて下さい!」


 トレイで軽く祖父の頭を叩くセーラちゃん。その顔は恥ずかしい過去をバラされた事と、俺に襲い掛かっている事、更にいい雰囲気をぶち壊したことへの3つの事に腹を立てていた。


――――だが、これで良くなかった。バーツさんの中では物凄い衝撃的な出来事だった。孫が自分に冗談でも手を出すなんて夢にも思ってもいなく、自分の大切にしていた愛する孫を失ってしまったような……はっきり言えば、あまりのショックに錯乱してしまった。


(バーツ)「セセセセセーラが儂に手を……ふふふ、クウちゃぁあああん!!!! 大事な孫に何をしてくれてんじゃあぁああ! 猫鍋にしてやるぅぅぅ! ぶるぁああ!」


「クウちゃんもみらいしをかくとくしちゃたの!!! 」


(セーラ)「お祖父様ッ!!! 本当に怒りますわよ!!」


三人でドタバタ走り回るのをみんなはゲラゲラ笑いながら眺めていた。


やっぱり俺達にはこのノリがいい。逃げろ~♪


 

 ………………

 …………

 ……

 …



 1000階のバーに届けられた、ポテポテの実を揚げた物が、香ばしい匂いを立て、我の前にソッと置かれる。


(スタッフBC)「クウ様からのお届けの新作料理で御座います。失礼しました。」


 一礼したあと、スススと下がって居なくなり、目の前に置かれた料理に目を移す。


(アトラス)「……コレを食べたら顔を出さなければならないようだな……」


 息子が「はやくおりてくるの!」と怒っているように思えた。それは、皿の上に盛られているのがほんの少量のポテポテの実であった。それもほんの一口で終わってしまう量。ちんまりと盛られたそれの意図は明白であった。


(アトラス)「……君、コレを見て、どう思うかね?」


 ずっと邪魔にならぬよう酒を作り、大人しくしていたバーテンダーに聞いてみる。この料理を他の者の目にはどう写るのか、興味がそそられた。


(バーテンダー)「お答えしてしまいますと、最高のスパイスが失なわれてしまいますかと。」


 満面の笑みでまさかそう返されるとは、その答えに目を丸くする我は、我慢が出来ずに笑い出してしまう。


(アトラス)「ふははははははははは。参ったな、君の作る酒がまた飲みたくなったよ。少し出掛けて来るから、戻ったら君にまた頼みたい。」


 最高の一欠片を口に放り込むと、椅子から立ち上がり出口へと向かう。


(バーテンダー)「畏まりました。またの御来店をお待ちしております。」


 全てのスタッフがその背を見送った後、残った皿を見て、クスクスクスと笑うのであった。



 ………………

 …………

 ……

 …



 バーツさんは分かる。今回の大事なゲストだから……でも何で……


(ガイア)「クウ殿、お久しぶりなのである。」


 ムキムキの肉に包まれる俺。しかもスリスリをしてきて鳥肌が全身に駆け巡る。


「ぎゃ~~~~!! ガイアさんのはぐはクウちゃんのせいしんをがりがりけずるの!」


 会場に遅れてやって来たガイアは、手にたくさんの花束を持って、セーラちゃんに会いに来たのだ。にゃんこゲートも通していいか、相当悩んだだろう……


(ガイア)「クウ殿の武勇伝は、我が街にまで鳴り響いておられますぞ。いやぁ~、流石は吾輩が見込んだ御人であられる。今後は吾輩と手を取り合って発展させていこうではありませんか。」


 ……おっさんが何を言ってるのか分からない……発展?


「まちのへいわをまもってほしいというおはなしですの?」


(ガイア)「むぅ? おぉ~これは失礼いたした。吾輩この度、バーツ殿の後任としてレクドナルドの新領主になったのであります。」


「ぶーーーーーーーー! バーツさん、なにかんがえてるんですか!!! ちょっとこい!」


 口に含んでいたお水を盛大に吹いて虹を作る……こういう口の聞き方は嫌だが、無理だ。お義祖父さんでも最早関係ない! あの街をゴーストタウンにでもするつもりか!


(バーツ)「クウちゃんの口調が変わる程キレるとは……仕方がないんじゃよ……後任に任せられる人がいないんだから……」


 俺に背を向けて体育座りをし、床に人指し指で何かを書きいじけている。


(ガイア)「これは手厳しいですな。なぁ~に、大丈夫ですぞ! この筋肉と熱き領民を想う愛があれば、吾輩に不可能と言う文字はないであります! ぐはははははは」


 んなもんで領主が勤まるなら苦労せをわ! ヤバイ……事態は思っているよりも最悪かもしれん……セーラちゃんの故郷が無くなって悲しむ彼女を想像してしまう。


「エヴァちゃんきてなの! ゆうしゅうなりょうしゅほさにんをしょうかいしてなの。もう、こんやのあれでさーびすいたしますで、おねがいしますですの。」


 困った時のマイワイフ達に土下座をする俺。


(セーラ)「私からもお願いします。お祖父様の馬鹿!」


 隣にセーラちゃんまで……せっかくの快気祝いの日に……しくしくしく……


(バーツ)「儂は悪くないぞ……」


 とか言いつつ、縦線の幻視が入っているよ……


(エヴァ)「引き受けた! 夫のたってのお願いじゃ。んっんん。決してサービスとやらは……オマケだが、ふふふふふ♪」


(パーシャ)「……女を取り過ぎです陛下。そして、責任取ってよね、クウちゃん。」


 パーシャさんは暴走事件以降。何をしゃっべっても語尾に必ずコレを付ける。


「ははぁ~~ですの~。もう、パーシャさんもむかえいれちゃいますの。」


 突き刺さるような鋭い視線を感じ顔を向けるとヒナちゃんと目が合った。だが、「フンッ!」と言って顔を背けられる。


(ヒナ)「『サイテー……フケツー……下半身はもはや赤ちゃんじゃないわね……あーそうだった。大人になれるんだったねー。へーへー、盛りの季節も来てないのに、今夜もにゃんにゃんにゃんにゃん(棒)……女の敵ね、フンッ!』」


 席を考えて小声だが、俺の豆腐メンタルが崩れていき、涙目になっていくのがハッキリと分かった。……はぅ、ヒナちゃんとはあんなに仲が良かったのに……確かにお盛んだし、奥さんの数も多いけど、みんなの事は一生大切にするよ。


(マキ)「『コラッ!クウちゃん位になると、こういった事は仕方がないのよ。いいかげん現実をみなさい。』」


 あぅ、それじゃあまるで、俺が悪い事をしてるようじゃないですか……


(ヒミコ)「『クウちゃんのお嫁さんか……ふふふ。』」


 なんですか、その「ふふふ」は……

 と、そんな口撃を喰らっている間におっさんは、エヴァちゃんへ向けて片膝を付き、恭しく頭をを下げて敬意を示す。


(ガイア)「田舎者故に失礼な事をお聞きしますが、貴殿はどちらから来られた御方なのでしょうか? その身から発する、気品溢れる高貴な佇まいと心に訴え掛ける何か。それにクウ殿が補佐官を頼むとは、貴殿一体……」


 この場は無礼講、そう思わせるような仕草で片手を軽く上げ、四将軍や家臣を抑えるエヴァちゃん。


(エヴァ)「我は北の大陸を統べる者、そなたの国のマリアと同じく王の位に肩を並べる者よ。鋼のガイアよ、貴殿の噂は我も耳にしたことがあるぞ。まさに噂にたがわぬ人物のようだな。」


 もちろん、外見だけではなく中身のことも差しているんだろうが、俺としてはおっさんに近づいてほしくない。つい、二人の間に入ってとうせんぼする俺。


(ガイア)「うははははは! クウ殿が焼きもちを焼かれたようですので、今宵は下がります。補佐官の件、是非よろしくお願いします。この場所を起点に、新たな道を模索したい者として、国を越えて陛下のお役に立ちとう御座います。」


(エヴァ)「あい分かった。ふふふ、貴方。焼きもち焼かなくても大丈夫ですよ。」


 仮面の下でニヤニヤしてるのが分かる。くっ、何をしてるんだ俺は……


「ちがうの! クウちゃんやきもちなんてやいてないの。」


 こういう反応をするとみんなはすぐに意地悪な顔をする。むぅ~!


(エヴァ)「ふふふ、本当ですか~?」


 俺の膨れっ面を人指し指でツンツンして浮かれているし、面白くない!


「むぅ~……しらないの! すきにつんつんしてなの!」


(アイナ)「みんなでツンツンしちゃえ!」


 何故か全員にからかわれる俺でした。と言うか、おっさんが肉体美を披露しなくてホントに……


(ガイア)「セーラ様、実は遅れた訳がありまして……シュルリ……」


 襟元に巻き付いているスカーフをおっさんは外す。


(セーラ)「いいわ! うん、気持ちだけ受け取っておくわ! いいから! グハッ!! みんな逃げて!!! いやぁ~~未来視は危険が迫ると強制的に見えちゃうの! いやぁ~~~」


 セーラちゃん!!!! 一足先に例のものを見てしまったんだね!!! おっさん何するんじゃい!


(ガイア)「走り込みをして来て弛んだ筋肉を甦らせました! この鋼の領主ガイアは退かぬ! 脱ぐ! 魅せる! 行きますぞォォォ! ぬん!!!」


 全身の服をパンプアップさせることによって服を一気に破り、バイセップスと言う両腕を曲げて上げたポージングをおっさんはする。

 まさにおっさんの必殺技が炸裂した! しかも体に照りを出す為に何かを塗って用意周到だった。


 みんな倒れる、そう思ったが今回は違った。何せ、俺とライネスさんの料理を食べて一時的にステータスが上がっている。そのせいで気絶出来ない……生き地獄と化したレストランホールは阿鼻叫喚の生き地獄だ。


_____が


(アトラス)「暫し眠れ、バーン様の生き写しの子孫よ。」


 父がおっさんの首に首刀を当てて眠らせる。凄いよ父! あの肉体美が炸裂した中、攻撃出来るなんて……


 みんなで父に群がり抱きつくと、ヤレヤレといった顔で俺達を見ていた。こうして、平穏が再び訪れた快気祝いパーティーは続くのであった。


 だけど念のためにおっさんはスタッフに言いつけて【にゃんにやん】に捨て……置いて来るように頼んだ。まあ、目が覚めてもアスモデウス達が相手をするから丁度いい罰になるだろう。おっさんの相手をするとバーツさんの気苦労を押し図れると言うものである。



 ………………

 …………

 ……

 …



 今夜はレギュラーメンバー全員プラス、ルカちゃん、エヴァちゃん、ヴェラちゃん、パーシャちゃんの計11名とらぶらぶをする。


 しかも、今回から時間制限がない。ミーちゃんの加護が切れたら、雌雄成長体になればらぶらぶは継続できる。ただし、性別が完全に男ではなくなるけどね。


 そして例の如く、シチュエーションは大事だから、素敵な舞台を用意してあげたい。前回は舞い散る月夜の桜吹雪の中でらぶらぶをした。今回も初めての人がいるし、一生の思い出に残るから前回と同じと言うのはためらわれた。

 ……う~~~~ん、それにエヴァちゃんは素顔を俺に見られてもいいだろうが、みんなに見せるのは、まだまだ時間が必要だろう。


 それらを踏まえた上で、うっすらと見える位の中での素敵なシチュエーション……湖畔……煌めく星々……俺専用の【にゃんにゃん】零号店を作るか。今後も利用すると言うことで……


 フーコと数名のスタッフとで早速部屋を改装する。どこまでも広がる浅い湖面。足首がやっと浸かる程度の水位。そして、空に輝く星々を鏡のように写す湖面。暗闇の中、宇宙にいるような、優しい闇を作る。そこでランプ代わりに使うのがスター【にゃんこ】。優しい光を仄かに放ち、周囲50cmほどしか照らさない穏やかで儚い灯り。


 更に、みんなを一色単にしない為に専用のベットを人数分作るため、植物想造で円形の薔薇の花のベットの土台を作る。

 もちろん、トゲは取り除いた薔薇をイメージして安全面も配慮する。そして、その上にもふもふ魔法で作ったふかふかな布団を乗せて、シーツと掛け布団を用意し、薔薇の色とシーツや掛け布団は以下のようにに揃えた。


□□■■□□■■□□


イメージカラー(一覧)


アイナママ⇒銀

ネイ⇒赤

ミーナ⇒ピンク

セーラ⇒白

リディア⇒緑

アイシア⇒黄

クリス⇒紫

ルカ⇒黒

エヴァ⇒金

ヴェラ⇒蒼

パーシャ⇒オレンジ


□□■■□□■■□□


 そして、この全て色の薔薇を合わせた一際大きな特製ベットを、これらの単色のベットが一定の距離を空けてグルッと囲む。


 後は細かな点を何度もチェックして、飲み物や緊急時のスタッフも、すぐに駆けつけに来れるように別室で待機してもらう。ここまで準備をして多少汗をかいた俺は着ぐるみを洗浄してもらう事にし、その間に各部屋に備え付けてあるシャワールームで身を綺麗にしておく。


 守り通してきた純潔を俺に捧げてくれる。一生に一度の瞬間だ。だから、やれることは何でもやる。それが幸せとなってみんなの良き思い出と残るようにやれる事は全てした。万全の準備で待つ俺の鼓動はバクバクと鳴り心臓が飛び出そうだ。そう考えると、みんなも同じ思いでいるよね? と、俺は入り口を見つめただひたすらに思うのであった。



 ………………

 …………

 ……

 …



 遂にこの日が来てしまった。あの死の森の調査の帰りに出会ったクウちゃんに、まさか純潔を捧げる日が来るなんて、あの時の私が知ったら驚くだろうな。


 落ち着かない……少し怖がっている? いやいや……クウちゃんは可愛いし、大人になれば格好いいし、もふもふだし、ご飯は美味しいって! ああもう! なんなのよ……いつもの私はどこに行ったのよ……


……自分の心が分からない!? どうしたの私?  この日を待ち望んでいたんじゃないの?


(アイナ)「肩の力を抜きなさいミーナ。」


 気がついたら師匠が目の前で私の両肩に手を乗せていた。周りを見る余裕がなかった事に気がつく。


(アイナ)「その、初めだから怖いわよね。分かるわよ。でも、安心しなさい。そんな不安も今に懐かしく思えるようになるから。ねぇ、リディア。」


(リディア)「あぁ、幸せになるとも。 ふふふふふ。」


(ネイ)「その余裕が羨ましいぜ。」


(ルカ)「・・・ネ・・・イ・・・手・・・を・・・つ・・・な・・・ぐ・・・」


 数時間前にクウちゃんにキスの嵐を喰らい失神してた私達だ。もう、その身をもってクウちゃんの力の片鱗を味わっている。もーーーーーー! 師匠とのデートの時の無茶苦茶にして、らめぇぇぇって言わせると叫んでいたクウちゃんが脳内で何度も再生される


 正直に言えば私にだって性欲はある。この歳だもん。学園の薄い壁の寮じゃ、夜中になれば必然としている音や声を拾ってしまう事があって、我慢が出来ずに自分で慰めた事だってよくあるわ。


 それにクウちゃんのキスの嵐を受けてからというものの、疼きが収まらない。スイッチが入っているのが分かる……「体は正直だ」なんて言う言葉があるけど本当ね。「滅茶苦茶にしてもらいたいんでしょ?」……私の中のもう一人が囁き掛ける……「壊して」と。


 そんな期待とも恐怖とも言えない思いも渦巻いていた。


 目の前には熱にうなされたように蕩けたリディアが、自分の両肩を抱いてモジモジしている。なんだかんだと言って食欲以外の面では堅物なリディアがこうも女の顔になるとは、そんなリディアの顔を見てたら心臓の鼓動がまた早く鳴る。ヤバイヤバイ……ちょっと興奮しすぎてか手先がピリピリ痺れて来た。


(ミーナ)「リディアをそんな顔に出来るのもクウちゃんくらいなものよね。……情けないわね私……まさか、怖じけづくなんて……」


 自分の手のひらを胸の前にもってきて情けなくみんなに苦笑いする私。


(セーラ)「お姉さまだけじゃございませんわ……私も手が……それに遺書も念のために書きました……」


 本当にセーラは遺書を書いてスタッフさんに渡してた。私も書こうか迷ったが、セーラより実際は余裕がなくて書けないのを知られたくなくて、虚勢を張って誤魔化してしまった。


(クリス)「うん、冗談じゃなくて必要だと思うよ……脅す訳じゃないげど……一人でしてる時の何十倍……いや、それ以上に凄いと思っていいから……」


……冗談じゃないのはクリスの額の汗を見れば分かる分。廃人になったらミロの横に並べてもらって、私も面倒を見てもらおうかと、ちょっと不謹慎な事を考えてしまった。


(アイシア)「うっ、本当にそう思う……あたし、セーラちゃんには悪いけど、危険と思ったらクウちゃんを吹っ飛ばすから……」


 オイルマッサージでアイシアは一度散っているからね……あと少しで「私の時もよろしくね」と口に出しそうになった……あーーー! この移動の時間が嫌だ。


(ネイ)「今夜のあたいは女……戦士じゃない……一人の女……」


 ネイちゃんも余裕がないんだね。ルカちゃんと師匠の側から離れられないんだ。


(エヴァ)「とても初夜を迎える会話じゃないの……」


(パーシャ)「陛下は堂々となさってますね……流石で御座います。私なんて、その、初めと言う訳じゃないので平気ですが、そう堂々とされると自分が小さく思えますよ……」


(ヴェラ)「痩せ我慢よ。こうすると……」


 背中をツーっと人指しで這わせるとクタンと座りこんでしまうエヴァさん。一国の女王ですらこうなのだ。私達は凄く虚勢を張って立っている。


(ミーナ)「ちょ! ヴェラさん、エヴァをいじめちゃめっ!」


(エヴァ)「ミーナよ、ダメだ……ちょっとこうさせて欲しい。」


 エヴァの元に近寄り腰を下げると、私の手を握る。北の国の女王陛下を呼び捨てにするなど恐れ多いことだが、同い年と彼女とは馬が合い、私達はセーラとアイシアのような関係になれた。


 主に恋やオシャレをしたかったけど、お互い事情があって出来なかった環境が私達の仲を短時間で結ぶのにさほど時間が掛からなかった。


(ミーナ)「いいよ。私もエヴァの手を握っていると落ち着くし……ふふふ……ねぇ、エヴァ。」


 仮面を着けたエヴァが何となく自分の内面を写しているもう一人の私のように思えた。私の場合は見えない仮面だけど、やっぱり私達は似た者同士なのかも。


(エヴァ)「なんだ、ミーナ?」


(ミーナ)「手を繋ぐのもいいけどさ、親友として私も真似して仮面を着けるのを許して。」


(エヴァ)「なっ!? この大事な時になんで!」


 口に出してもいいけどね、私の場合は見えない仮面なのよ。それじゃあ、お揃いとは言えないでしょ。だから……


(ミーナ)「親友だからよ。クスッ、やっぱり私達って似てるわ。よ~し! おかげで力が沸いて来た。ここからはみんなをミーナちゃんが引っ張って行くわよ!」


 一人より二人の方がいい。だから、勇気をくれるって意味で許してね。


(ネイ)「たくましいなミーナは。」


「スタッフさん! エヴァとお揃いで口が出るハーフサイズの仮面を作ってもらえるかしら? 出来れば……」


 私のコンセプトを伝える。それはもう大胆に赤裸々に語る。クウちゃんに喜んでもらい、自分を鼓舞するための物を作り出す。受け身だからダメなのよ!


 だから、こちらからも手を打つ!


(フーコ)「なら、こんなのはどうでしょう?銀と金でうまくあしらい、艶やかで気品を損なわないかと。後は皆様に合わせたこれらを着ければいいかと。いやぁ~~! クウ様は今回も水着だと思いこんでいるでしょうから、コレはいけますよ! それでは皆様の分を至急用意いたしますね!」


(アイナ)「流石は私の自慢の弟子ね。」


(セーラ)「お姉さま凄いですわ! クウちゃんビックリするでしょうね。」


(ネイ)「お祭りみたいな初夜を迎えるな。」


(アイシア)「ミーナちゃんのムッツリ。」


(リディア)「コレはまた、ミーナらしくていいじゃないか。ふむ、我も一口乗ろうじゃないか。」


(クリス)「こういうコスプレは絶対お兄ちゃんと言うか。あの異世界から来た男達は好きだから安心して。あとね、これだけじゃ不十分なんだな、フーコさん。尻尾を……恥ずかしいけど、後ろに入れるタイプの尻尾を用意して。私は作れるから本当は必要ないけど、みんなのために敢えてやるわ!」


(エヴァ)「クリスッ!? お前はなんて物をッ!!」


(パーシャ)「ままま、陛下。それよりも仮面をどれになさいます?」


(ヴェラ)「あっ!? 陛下ズルい! それ、私がいいなと思ってたのに……」


(エヴァ)「先程の仕返しよ!」


(セーラ)「コードネーム、カレイドマスク始動! 待ってなさい、クウちゃん! 逆にらめぇぇって言わせてあげるんだから!」


 ………………

 …………

 ……

 …


 ついにみんながやって来たって! ッ――――!? 何があった!? みんながにゃんこの仮面を着けている。ブラックとホワイトのレース猫をあしらった仮面だ。ハーフマスクで目から鼻を隠して艶やかな口元を出している。そして、エヴァちゃんだけ口元を隠すようにヴェールで見えないように工夫までされている。


(ミーナ)「クウちゃん、ホラホラ。にゃんこですよ~」


 猫ボディースーツに猫タイツ、更に猫の尻尾をミーナちゃんやみんなもお尻から生やしてる。


「なななななな、なんなの!? みんながにゃんこになっているの!」


 シルクの長手袋を更に着けてミーナちゃんが腰に手を当てポーズを取り、ボクシングのファイティングポーズの格好をすると、両手首を俺の方に曲げて招き猫のようになり、額をツンツンしてくる。


 もう、この瞬間に俺の理性は遥か彼方に吹き飛んだ。心拍数は上がり、バクバクと鳴る心臓の鼓動がうるさいくらいに聞こえてくる。


 可愛い! 愛らしい! 抱きしめたい! いや、すぐに抱きたい! 同族に模した格好と言うのが俺の本能を刺激したのか、魅力的過ぎて悩殺された俺の男の本能が暴走したのか分からないが、まさに目の前には天使達がいる。それもこんなにたくさんの天使がだ。


 プツンと俺の中で抑えていたもののタガが切れた。


(ミーナ)「どう?クウちゃん。んっ――!?」


 もう、俺の思考は吹っ飛んでいた。中央のベットのみに【にゃみんぐ】を掛けていたが、そんな説明をすることもなく俺は、大人化をしてミーナちゃんに本気のキスをしてた。


 そして、立っていられなくなったミーナちゃんをキスをしたまま中央の薔薇のベットに連れて行き寝かせ、口元から離し首筋から鎖骨、鎖骨から胸に持って行き、手はボディースーツを緩やかに脱がし、もう一方の片手は彼女の大事な所をまさぐっていた。


(ミーナ)「んッッッ!! イイッッ! ひんらう! あッ!! らめらめらめ!!!!!」


 舌を這わせたままおへそと周辺をペロペロし、優しく柔肌とミーナちゃんの温もりを感じる。いつまでもこうしていたいと言う衝動に駈られるが、ミーナちゃんの体力の限界を俺は考え、俺は彼女のあそこに顔を埋めめ、両腕を両股に回して続ける。


(ミーナ)「あぁ!!! ンッ!! こわれひゃう!! もん何回も! ひゃうッ!! もっと!!」


 お腹が激しく痙攣を起こし、上下に何度も起伏を繰り返す。そして、小刻みに快感に身を震わせているミーナちゃんにキスをしたまま、1つになった。


(ミーナ)「らめぇぇぇ!!! いぃぃぃ! ひぐぅぅぅ!」


 顔をもう泣き顔のようにしわくちゃにしながら、俺を力の限り抱きしめ、顔を真っ赤に染めている。その反応と俺を包むミーナちゃんに俺はギリギリの所で踏み止まる。

 彼女のペースに合わせて動く。そう、ギリギリの壊れないラインを維持し、全てのスキルとアビリティーを駆使して彼女のためだけに俺は愛を注ぐ。


(ミーナ)「しゅごいの!! こわれひゃう!! もう!! らめ!イイ !! らめらめらめらめらめ!! あ――っ!!!!!」


 彼女と共に果てる。もう、涙と汗だらけの顔になって、今だに快感の渦の真っ只中、翻弄されているミーナちゃんに優しいキスをした後、俺はミーナちゃんの上からゆっくりと離れた。

 これ以上は本当にミーナちゃんを壊してしまう。それに俺が離れた事もミーナちゃんは気づいていない。アイナママとクリスちゃんが手を握って見てくれている。そして、控えているみんなに顔を向ける。


「次はセーラちゃんとしますの。クウちゃんはセーラちゃんを愛しているの。これからもずっと一緒なの。だから、クウちゃんを信じて身を任せてなの。」


(セーラ)「はい。んッ」


 何度もした筈のキスなのに、回を重ねる度に高まり続ける心に、この愛と言う気持ちはどこまでも止まることを知らなかった。


 ………………

 …………

 ……

 …


 とうとう私の番が来た。ミーナお姉さまのあられもなく、だけど、とても美しい姿を見ているだけで一度往ってしまった。だけど、それは私だけではなかった。アイシアちゃんと手を繋いで側にいた私達は互いに待っている間、我慢出来ずにキスをしていた。それほど狂おしい程にミーナお姉さまとクウちゃんのらぶらぶは私達のスイッチを入れていた。


 そして、今だけは彼が私を見つめ、愛の言葉を囁いてくれる。それだけで全身に雷が撃たれたように痺れた。それは簡単な一言しか返事が返せない程に心も体も麻痺してしまい、そんな私にクウちゃんのキスが身も心も一気に溶かし快感が爆ぜ炸裂する。

 そして、舌を優しく這わせて私の()()る体を優しくその腕で支えてくれる。もう抑えが効かない。何度も腰と背が()()り、自分でも抑えが効かない。


 もう、壊れてしまった。そう確信したのは大間違いだった。とうとう彼と1つになり私の中の常識が壊れた。私が限界だと思っていた壁の更にもう1つ、また、1つ、どこまであが!? も、もう!? 次々と未知の領域にステージに、彼は私を押し上げて行く。それに対して私は声にならない叫びをあげる。


(セーラ)「△▼♀◎●○▽〒♀◆°■□□♂◎★★〒▽▽○◎□♂▼▲――★▽っ!」


(アイシア)「セーラちゃん!!! 」


 今自分がどうなっているのか分からない。未知の快感が永遠に続く。こここ壊れ……ししし死ん…… も、も□♀☆も、う分か♀☆□らない。何が! 分から□▽★〒ないかも●★▲分から□♀♀ない。ま□☆☆△た、★☆△〒♀◇◎〒――っ!


「いけないの!……フーコ! 至急来てなの!」


(フーコ)「……はっ! ここに、……クウ様。セーラ様にはこれ以上は危険で御座います。あちらのベットに移しますのでお任せくださいませ。」


「ごめんなさいなの。セーラちゃん! うぅ、ごめんなさいなの……」


(ヴェラ)「謝るなクウ。セーラも覚悟の上だ。」


(アイシア)「いずれ最後まで出来る時が来るよ。それにセーラちゃんを愛しているのなら、ここで止めないで。ねっ。」


「……………………フーコ任せたの!」


(フーコ)「承知いたしました。」


 

 ………………

 …………

 ……

 …



 私が気づいた時には自室のベットの上でした。いつものパジャマにドッペルクウちゃんを抱いている。ふと、首を見るとにゃん鉱のネックレスが10個も掛けられていて重かった。


(ドッペルクウ)「セーラちゃん、もうおかげんはいいですの?」


(セーラ)「首が重いわ……」


(ドッペルクウ)「おうふ……オリクウがはんきょうらんになってつけましたの。まったく、おりじなるのあわてっぷりはみていられなかったの……」


 自分の嫌な一面を見せられたかのように言う人形に思わず可笑しくて笑ってしまう。


(ドッペルクウ)「わらいごとじゃないの……でも、よかったですの。いま、みんなをよんで」


(セーラ)「待って!……私だけ寝てるってことはその……クウちゃんとのアレは失敗に終わったの?……グスッ……」


 彼と最後まで出来なかったと言うことは、子を授けてもらえなかったのね……


(ドッペルクウ)「あーそれはちがうの。むしろせめられるのはぎゃくで、オリクウのほうなの。はぁ~、オリクウのやつ、たががはずれてむちゃをしたのが、フーコのちょうさでわかったの。つまり……」


 私の耳元にお口を持ってきて内緒話をするドッペルクウちゃん。


(ドッペルクウ)「『セーラちゃんはどうも、オリクウと相性が良すぎてしまったの。』」


 なんて恥ずかしいことをこの人形は言うの! 思わずポカポカと叩いてしまった。


(ドッペルクウ)「あぅ、りふじんなの……なんでオリクウのせいで……しくしくしく……」


 確かにそうね……悪いことをしてしまった。


(セーラ)「ごめんなさい……つい。で、クウちゃんやみんなは?」


 スタッフさんすらいない……つまり、何かがあって出払っているようだ……恐らくクウちゃんがらみだろうな……


(ドッペルクウ)「オリクウはみんなからにげるようにくえすとにでかけたの。それといのこっているめんばーはエヴァちゃんのおしごとをてつだってあげてるの。」


(セーラ)「逃げた? 何したのクウちゃん……」


 やっぱり、彼のいるところに話題は尽きない。


(ドッペルクウ)「もう、なぐりませんですかなの?」


 叩かれるようなことを言うのね……相手は人形……ふぅ……


(セーラ)「……分かったわ。手は出さないから話して。」


(ドッペルクウ)「なんといいますか……その、セーラちゃんとしたのが、みんなよりよかったときいて、セーラちゃんはなにかにきづきませんかなの?」


 お姉さまたちより良かった……あっ、ミーナお姉さまやネイお姉さま、アイシアちゃんに…………エヴァお姉さまなんて特に……


(セーラ)「…………まさかお姉さま達が怒って……」


 凄く疲れた顔をして頷くドッペルクウちゃん。


(ドッペルクウ)「げきおこまつりなの。とくにはじめてのネイちゃんやミーナちゃんやアイシアちゃんはきずついておさけをのみにいってるの……アイシアちゃんはセーラちゃんがからんでいるからちょっとふくざつなおかおをしてたけど、やっぱりふたりよりもきずついているの……あっ!……エヴァちゃんはほうけんをかたてに、ねこにわをはいかいしてて……はぅ!……オリクウとまちがわれてうっかりおそわれそうなドッペルクウちゃんは、おそとにでられないの。それでここにのこってセーラちゃんのかんびょうをしてたの……うぅ、オリクウのおばかぁ~なの……しくしくしく……」


(セーラ)「私とクウちゃんが一番・・ふふふ、いや~ん、私が一番。」


 あの死ぬほどの快感を経験して子を授けてもらえなかったのは残念だけど、何度でも挑戦すればいい。次は本当に死んでしまうかも知れないが……女として、あれほどの快楽の、彼の腕の中で死ねるなら本望だ。

 クウちゃんは私から離れられないと分かると笑みが、ニヤケが止まらなかった。


(ドッペルクウ)「ぜったいにそのかおをみんなのまえでしないほうがいいの……」


 みんなには悪いけど、ベットの中で嬉しくて笑いを堪えるまで時間が掛かり、ドッペルクウちゃんを抱きしめて、もう一眠りをすることにした。






ふつおたコーナー(MC:たまご丼)


ペンネーム「ムキムキ領主」さんより頂きました


Q:気がついたらパラダイスにいた。夢だと思うが美女達がいる。吾輩はどうしたら良いだろうか。


A:据え膳喰わなきゃダメダメ! 女に恥をかかせるのは男の恥! 夢なんだし思いっきりしちゃえ! ムキムキ領主さんならいけるいける! というわけでシーユー♪


ロ:クウ様……マーメイド達からご報告です! 養殖してる魚達の半数がガイアのピー♪によって死滅しました。


ク:こっちはいまそれどころじゃないの! あとはまかせたのロジャーさん、ひぃぃなの!


エ:我にょ……我にょひゅんけちゅが……たったの……たったの……グスッ……クウ!!!!!……おしおきしてあげるからでてきなさい!!!


 ………………

 …………

 ……

 …


ネ:今日は飲もうぜ……ほら、ペロのカクテルだ、アイシア、落ち込むな……元気だせ。ミーナもアイシアの手前もうよせ……


ミ:アイシアごめんね……でも、セーラに負けた……しくしくしく……


ア:二人ともまだいいじゃないですか! 私なんてたったの……うう、もう一杯!


ネ:エヴァとアイシアは暫く立ち直れんよな……あたいも複雑だよ……


ミ:クウちゃんのばかぁー!



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