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りゅう VS ねこなの

ある結界の一室で、龍と猫の対決が幕を切った。


(アトラス)「ほぅ、初手から派手だなクウヤ。」


【にゃんこ】メテオ。それは天井がいつの間にか消え、そこに現れたのは大小様々な流星群。


肉球の跡の着いた巨石が、大量に父に向かって降り注いで行くが……


(アトラス)「パンドラボックス。」


左手を宝箱のパペットのように変化させ、箱を開くと、降り注いで来る巨石がまるで吸い込まれるように縮み箱に収まる。


「ふふふ、流石ですの。今度はお父さんの番なの。」


(アトラス)「なら、小手先は止めて格闘戦でもするか。フッ!」


バシュ!っと音が鳴り、私との間合いを一瞬で詰めたお父さんは、私のお腹に両手をスッと添えて撃ち放つ。


(アトラス)「双龍焔!」


手が龍のパペットに変化し、その口から零距離の焔が撃ち込まれるが……


「焔は効かないの。……と言うかズルいの。格闘って言ってたのにっ!」


焔を吸収し、こちらのターンになったので、殴る蹴るの連打をお見舞いし、物理攻撃のラッシュラッシュラッシュだ!!! 更に双身魔闘気を纏わせて私は攻撃を止めない。


(アトラス)「ぬぅ、少々重い攻撃だな……」


攻撃を捌く父の技を俺は真似しながら、攻撃と防御を互いに繰り返し、衝撃波が発生させる。その度に太鼓を叩いたような音が部屋に鳴り響く。


父は人の姿でもこれ程の事が出来るとは……だからね、たった一回だけの、あの技をやるよ!


私はニコッと笑って攻撃を急に止めて、手を剣指の形にし、それをオデコを挟む形に構え裏返す。


「太○拳!」


正確にはライティングを純魔法で比較出来ぬ程に高め、一点に集めて放ったのだが、たった一度なら通用した。


(アトラス)「何ッ!!? グハッ!! 目がッッ!!!」


目に手を当てて隙だらけの父を真上に蹴り上げると同時に、爪先からマナちゃんをお父さんの体内へと送り込む。


「【にゃんこ】バズーカー!【にゃんこ】バズーカー!【にゃんこ】バズーカー!【にゃんこ】バズーカー!【にゃんこ】バズーカー!【にゃんこ】バズーカー!【にゃんこ】バズーカー!【にゃんこ】バズーカー!【にゃんこ】バズーカー!【にゃんこ】バズーカー!……止めよ、お父さん。」


10発撃ち込んだお父さんは、爆煙の中から落ちて来る。そして、落ちて来るお父さんめがけてマナちゃんを回収して放つ【マナリベリオン】を私は絶好のタイミングで放った!


_________だが、


煙の中から落ちて来たお父さんは例の構えをサッと取り、至近距離で俺に放つ。


(アトラス)「太○拳!」


ガハッ!!!!! 目がぁぁぁぁ!!!! 嘘でしょ!?


「あぁ~~目がぁ!」


(アトラス)「中々面白い技だな。まさかライティングを一ヶ所に集約してあんな風に使うとは。このような使い方をしたクウヤは天才だな。それッ!」


(それは鳥○先生のおかげなのよ! ガハッ!!)


お父さんのホディーブロウが突き刺さり、私は壁までぶっ飛ぶ。


(アトラス)「コレも堪えられるかクウヤよ。フンッ! 螺旋龍蹴撃!」


足をドリル状に変化した牙がドロップキックで深々と突き刺さる。そして、そこから回転を初めて私を更なる衝撃で堕とそうするが、手を組みハンマーパンチで上から降りかぶると、サッとお父さんは離れて距離を取り……


(アトラス)「龍咆波!」


手の龍パペットの口から衝撃波が次々へと私を襲う。その猛攻の前に私は反撃はおろか、腕を交差して盾のようにし、自分を守るので精一杯だ。


既に勝負は着いたと考えていい、……だけど、お父さんに成長した姿をもっと見てほしい!私は___聖龍皇アドアトラスの息子にして娘___このままじゃ終われない!!!!!!


「グッ!ハァァァァァァ!!!!!」


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


*シークレット事項 特別転生者による設定の変更申請を受理確認しました。


*続けて特別転生者によるコマンド選択を確認。………【にゃん娘】及び【擬態形状変化LV5】を分解中………………アビリティーに再構成中………………成功しました。


*【雌雄成長体】を取得しました。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


……身体中を駆け巡っていたあのムラムラが消えた。だけど、父との対決を止められないよね。


不思議だけど女としてのもう一人の私がそれを訴えている。


変な感覚だなコレは……とりあえず鑑定。


□■□■□■□■□■□


【雌雄成長体】


肉体ピーク時の成体として肉体を変化し、雌雄同体化をする。また、両性の特質のステータスを合わせ持つ。


効果は魔力値によって更に変化し、意思で解除するか、MPを消費尽きるまで効果は持続する。


□■□■□■□■□■□


(アトラス)「信じていたぞクウヤ。そうだ、それで良い。」


信じていた……この一言が何よりも嬉しいよ。そうだよね。俺、私は聖龍皇アドアトラスの子! この世界でここまで登り詰められたのは貴方の教えがあったからだ! 親に手を出すなんて親不孝者ですが……


「済みませんお父さん……だけど、ここまでやったら決着を着けたいです。貴方のおかげでここまで来れました。まだまだ未熟ですけど! 俺と私の力を見て下さい!! マナちゃん集まって!」


(アトラス)「さぁ、見せて見よ! 我を殺すつもりで撃って来い!」


*鉱物創造LV5を取得しました。


九重彩焔よ! 我が想いを乗せて形を成せ! 全魔力を右手に集め、物質化させた球状の宝石。そのオリジナル技をこう命名する!!




「【虹球】!!!」




父の懐に一気に詰めて叩き着けたまま俺は意識を失う。父に拾われてから、俺が培って来たものを全てをぶつけた一撃だった……最後まで立っていられなかったのが残念だ。












あれからスタッフの皆さんに介抱されたみんなは、ベットの上でスヤスヤと眠っている俺を囲んで雑談をしている。


(アイシア)「お義父様とクウちゃんのバトル見たかったよ! むーー! お仕置きのペチペチだ!」


プリプリと怒って俺のオデコをペチペチと優しく叩くアイシアちゃん。俺のやった事を考えればこの程度では済まされないのだが、今回は事情を察してくれているので、この程度で済んでいる。


「あぅ~~……もうたべられないの……」


(ミーナ)「定番の寝言ね……お約束過ぎて脱力するわ……で、オレグさんとアラルさんは全て見てたんですよね? どうだったんですか?」


(オレグ)「……言って信じてもらえるか分からねぇ……だから、アラルに任せる……この目で見たのにまだ整理が出来ねぇ……済まねぇな……」


少しぶっきらぼうな言い方で席を離れ、水をもらいにキッチンに向かう彼を誰も引き止めない。それはみんなも察することが出来たからだ。


(エヴァ)「そこまでのバトルだったのか?」


(アラル)「一国の総力を持ってしても無理でしょう。なんせクウ……様の初手から流星群の召喚ですから……あははは……」


(ヴェラ)「なっ!?」


(クリス)「お兄ちゃん!!! 私達を殺す気なの!? ペチペチペチ!」


「あぅ~~マナちゃんを集めて元○玉にしても良かったの~……」


(エーコ)「……クウちゃん、あの本を読んでるわね……あれは確かに勉強になるよね。」


(シエナ)「あっ! エーコちゃんいつ一人で行ったの? じーーーーーー」


(エーコ)「んっんん。で、アラルさん決着はやっぱりお義父様の勝ちですか?」


(ネイ)「それそれ! クウには悪いが、やっぱり胸を借りる勝負になるだろうし、結果は分かっているけどな、やっぱ、人の口からちゃんと聞きたいしな。」


だが、即答しないアラルさんは言葉を選ぶようにあごに手を添えて考えている仕草をする。


(リディア)「…………どうなされたアラル殿?……お義父様の勝ちではないのか?」


(アラル)「いえ、最後まで立っていたのはアトラス様ですが……」


何を勿体ぶっているんだろう。そう思ったのだろうか? 身内の彼女が見かねて問う。


(パーシャ)「歯切れが悪いわね、何よ?」


そこへ察した二人が助け舟を出す。


(アイナ)「勝負には負けたと言うところかしら?」


(エヴァ)「何かハンデを付けるだろうな、お義父様なら。ふふふ、やるな、クウちゃんは。」


(レア)「あの……どういうことですか?」


(アラル)「それわね、アトラス様は四肢を変化させる技のみで闘うと宣言したんだけどね。最後の一撃は宝具を出して使用しちゃったんだよ。」


(セーラ)「まぁ!? お義父様をそこまで追い込むってどんな必殺技だったんですか!」


これにはみんなアラルさんににじりよって答えを待つ。


ちょっと美女に囲まれて迫られるのに顔を赤くした彼は、わざとらしく咳払いをした後に答える。


(アラル)「虹玉と言う技名をクウちゃんは叫んだ後に倒れた……あれは凄かった……オレグの奴がああなるのも分かるし、アトラス様が今は一人で居たくなるのも理解出来るよ。……あれは目の毒だよ……堪らないよホント……ペチペチ。」


震える手で俺のオデコを優しくペチペチするアラルさん。それはクールな彼を知るエヴァちゃん、ヴェラちゃん、パーシャさんからすると驚きの行為だった。


(ニア)「それはどういうことですか?」


要領を得ない答えに失礼とは思ったが、重ねて問いただすニアちゃん。


(アラル)「…………ごめん、なんと言っていいか分からない。羨ましい? 見とれた? いや、恐怖? あれがもし自分に放たれたらどうかわす……いや、今の僕にあれを受け止める度量があるのか……オーラを一点に……違う! 技術でカバーをしようとか……っと! ごめん……あっ…………その……」


思い出す内に、彼の中の武人としての顔が周りをおいて歩き出していた。みんなの視線に気がつき答えを纏めようとするが、端から見ても困らせているのが分かり、皆納得する。


(ニア)「ごめんなさい。その、無理に言わなくていいですよ。」


(アラル)「……済まない。僕が未熟だから、上手く伝えることが出来ない……」


と、彼は言うが、10代で四将軍となり、天才とまで言われる彼を未熟だと思う者等いる筈もなかった。そんな彼を見て、一皮剥けたと感じ喜ぶエヴァちゃんであった。


(エヴァ)「いい経験が出来たなアラル。更なる高みを目指すなら、その目にしたものを忘れぬ事だ。」


(アラル)「ハッ!」


「うふふ、いいこ~いいこ~なの♪」


俺の寝言でガクッと崩れる一堂に、その後も優しくペチペチされている俺であった。










1000階のバーで酒を飲む一匹の龍は先程までのバトルを肴に楽しんでいた。


皆には済まないと思ったが、今はこうして居たかった。


息子が見せてくれた奇跡に我が身は震える。まさか、娘にまでなってくれるとは……ふははは、何処まで親孝行な子だろうと。


とても美しかった。それこそ我が愛しい子でなければめとりたい程に。


それにあの意表を着く技の出し方。かと思えば真っ直ぐな程に気持ちの伝わる初手の技。


ふふふ、父の凄い所を見たくて甘えるとは。力に流され溺れようともクウヤは我の事を底から愛してくれているのだな。


途中何度、手を抜きそうになったか。


そして、我の予想を越えたあの覚醒に、見事な一撃。まさか、あの最後にカロン様の聖盾ミラレクノを使ってしまうとは……


生まれて二度目の敗北を味わうとは、ふはははは。


負けたと言うのに我の中に広がるこの温かな心地良さ。


クウヤよ、ありがとう。今宵は最高の美酒が飲める。あれでレベル50代。我は1億5000万だぞ……レベルとは決定的な戦力にならぬと言うことだ。


今宵の酒と肴は尽きぬな。アイナさんに引き続いて孫も増えるし、あぁ~クウヤよ。我は幸せだ。


次々と酒を飲み干す龍は、日が開けるまで一人静かに飲もうと決めていた。











……何故か頭の隅でミロの奴が高笑いしてる絵が浮かんでしまった。


「本当に男の娘になっちゃったの!!!!!!!!」


はい、一人で今は大浴場に来て、鏡を見ております。もちろん、変身をして。


うぅ~~無茶苦茶だ……もう、前世も含めれば初老と熟女位しか残ってないよ……


嫌嫌々、振りじゃないからね……今の俺って?私って?男でもあり、女でもあるのよね……うわ~~胸結構あるな……


そのせいでミーナちゃん達にまた理不尽な責めを喰らったけど……今回は俺のせいで迷惑を掛けたしね。


あーーーーーー記憶が無かったらどんなに良かったことか!!事もあろうに父に抱いていいよ発言とか有り得ないから!!!!


それでもし……「我の子を産もうぞクウヤ!」とか言ってたら俺絶対に卸せないよ……いや、マジで……


それにオレグさんにアラルさんともどんな顔して会えばいいの!


更にみんなにあんな事をして……パーシャさんにも凄いことしちゃったし……


普通に私って危険人物だし……あぁ~女の男になってる……


落ち着け……とりあえずみんなにごめんなさいをして今回は許してもらった……うん、ここまではオッケー。


そして、記念することにセーラちゃんの目がとうとう回復した。


と、なれば祝うしかないよね。それにセーラちゃんは怒らせると特に怖いって俺は良く分かった……結構レギュラーメンバーの中で嫉妬が強いのも。


しかし、凄い力だったよな、未来視。マナリベリオンのおかげで実際は勝てたけどそれ以前は触れることすら出来なかったもんな。


ステータス差を考えれば相当の開きがある筈なのに。


動きを読まれると言うことがどれだけ脅威と言うことか。ミーナちゃんが違った意味で潰されないか心配である。


そして、父だ。やはり俺は足下にも及ばなかった。禁じ手の【にゃんこ】メテオもあっさりと防がれたし、まさか太○拳をやり返されるとは思わなかったよ。


ハンデをもらった上に龍の姿じゃないんだからな、ふふふ、こんな事を思っちゃっダメなんだろうけど……次は負けないよ!


風呂に入って気合いを入れ直した私は?俺は?……クウはセーラちゃんのサプライズパーティーをするために風呂を出た。











セーラちゃんを祝うべく、まず行うのは1日限定のレストランホールの改装。彼女は基本ぬいぐるみ等が大好きである。


俺と初めて出会った時もぬいぐるみが部屋にたくさん合った位だし、今も部屋に自分専用のぬいぐるみを置いている。


と言うわけでレストランホールはメルヘンチックにしよう。ぬいぐるみを各所に散りばめて、みんなの二頭身ぬいぐるみもその中に混ぜる。


そして、パーティーと言ったら装飾に折り紙で作った輪飾り。決して派手さはないが、こういった手作りで演出される喜びは合ったな。


大人になるとつい忘れてしまうけど、そういった想いを込めた物の方が時には喜ばれる場合もある。


次にお花だ。あまり香りの強すぎるのはNGだ。香料師の人なら、出す料理に合わせて花をセッティング出来るだろうけど、クウはそういったことが出来ないし、無理はしないで無難なお花にしよう。


それに俺の知っている花はあまりないしね……そこで用意をしましたのが白い薔薇!


ズバリ名は【セーラ】でいいでしょ。


「この花を君に贈るよ。」とクウは言うぞ……あぅ~~セーラちゃんの為だクウ、頑張れ!


そして、とうとう来たな、お前の活躍する日が……まさかリュックから取り出すとは思わなかったよ……スター【にゃんこ】。


この何故がキラキラと輝き、宙に固定も出来る不思議なお星たん。まさにいつ使うの? と言われれば今でしょ! なのである。


これに折り紙の飾り輪で繋げて中央にセッティングOK。


次は料理だ。


今まで作って来た料理を全て出すが……今回はクウもライネスさんも勝負にすらならない人が参戦する。


アイナママに無理を言って頼んだかいがあったと言うものである。


だから、メインの品はクウもライネスさんも作らないし勝負もしない。どんな事をしても敵わないし、野暮だから。クウとライネスさんは今回はサポートだ。


ふふふ、とうとう作るよ!あの料理を!












クウちゃんが私の快気祝いにパーティーを開いてくれると言うので、私はお姉さま達とレストランホールに足を運び声を上げている。


(セーラ)「うわぁ~~~。あはははは、これ私ですわ。」


二頭身の私のぬいぐるみが、クウちゃんのぬいぐるみを抱っこし、親友のうさたんが更に私のぬいぐるみを抱きしめている。


(アイシア)「セーラちゃんを抱きしめているのがあたしで、セーラちゃんが抱いているのがクウちゃんか。」


(ミーナ)「そして、この花はさしずめセーラと言ったところね。」


純白の花が辺り一面に咲き誇り、それをみんなが私の名で呼んでくれる。恥ずかしいが嬉しい。


(リディア)「綺麗だな、セーラのような花だな。


(クリス)「(一本だけ黒い薔薇とか入れてないよね?……お兄ちゃんはたまに変な所に拘るからな、あったらコッソリと処分しとこ……)」


(アイナ)「……アイナの花が欲しいわ。」


(ネイ)「姐さん、今日はセーラが主役ですよ。抑えて。」


このぬいぐるみの数だけ私の目の快復を祝ってくれる人達がいる。あの暗闇に閉ざされた悪夢のような日常から、私はこんなにも幸せな日々を過ごせる日が来るなんて夢のようだ。


だから思う。もし夢なら覚めないでセーラ。二度と目を覚まさなくても良いから、この中に永遠に居させて。


(セーラ)「……グスッ……」


(アイシア)「早いよセーラちゃん。まだ始まってもないのに。」


(セーラ)「夢じゃないですわよね? アイシアちゃんもネイお姉さまもミーナお姉さまもアイナ師匠も……グスッ……リディアさんもクリスさんも消えたりしませんよね……」


幸せなこの状況が堪らなく怖い。私に微笑んでくれる素敵なお姉さまや親友を幻にしたくない!


(リディア)「大丈夫だセーラよ。この温もりが夢か?」


アイシアちゃんに代わって私を抱きしめてくれるリディアさん。その温もりを感じる程に夢であった時の恐怖が膨らむ。


(クリス)「グスッ……あ~~もう! セーラのせいで移ちゃったじゃないの。めっ!なの。ふふふ。」


コツンと優しく小突かれる。その頬を伝わる涙が嬉しくて堪らない。


(ミーナ)「しょうがない子ね。ホラッ、ちゃんと涙を拭きなさい。」


私の頬にハンカチで優しく拭ってくれるお姉さま。私は幸せ過ぎて死んでしまってもおかしくはない位ですわ。


(ネイ)「大丈夫だって。ここは現実だ。もし夢なら、クウみたいな非常識で可愛い奴なんて想像出来ないからよ。」


そう言って私の頭をワシャワシャと撫でるネイお姉さま。少し粗っぽいけど、優しさでいつも溢れていることを知っている。


「ネイちゃん……ばっちりきこえていたの。ぷんすこなの! まいあさのペロめちゃおうかなの。」


(ネイ)「そんな事をしたら寝込みを毎回襲ってやる。もう解禁したしな。」


「ごめんなさいなの。ありがたくごほうしさせていただきますの。」


(アイナ)「ネイだめよ! その時は私も誘いなさいよ!」


「アイナママおこるとこ、そこじゃないの! もうなの!!」


そして、必ず中心には私を一番幸せな気持ちにさせてくれる私の勇者様が。


(セーラ)「ふっ、ふっあっははははははは。クウちゃんみたいな子は確かに、イメージするのは無理ですわ……あははははは。」


「がーーんなの……クウちゃんをよくみてなの! ほらほら、どこにでもいるねこひとぞくのあかちゃんなの。セーラちゃんよくみてなの。」


私の目の前で小さくて可愛いお尻と尻尾をフリフリとアピールする彼が、夢じゃないと確信させてくれる。私の創造力の上を行く存在よ。


(クリス)「お兄ちゃん苦しいわ……少なくとも、一歳から男の娘に走る赤ちゃんはお兄ちゃん位な者よ。」


「ぷんすこなの!!!!じゃあ、かいきんしてなの!!!」


(リディア)「それとこれとは別問題です、クウ様。」


「さらにがーーんなの……ふたりともクウちゃんのじゅうまなのに、じゆうどがたかすぎなの。」


何だか怖がっていたのがバカらしくなって来た。私は現実にいる。クウちゃんがその証明だ。


「あぅ~~セーラちゃんなぐさめてなの。」


私の胸に飛び込んで来た彼を喜んで受け止める。


(セーラ)「いいけど、今夜は私も愛して下さいね。逃がしませんからね。んっ……」


捧げる。私の全てを彼に。迷いは一切ない。彼を心の底から愛している。みんなの見てる前でも構わない。だから、キスをする。


体が喜びで震える。軽いキスでこうなるんだ。もし、彼の愛を受けて壊れてしまっても構わない。私はそれ位に貴方の事が好きよクウちゃん。


(アイシア)「セーラちゃん!!!!!!!!!」


(アイナ)「ネイ、ミーナ、アイシア、ボヤボヤしてるとビリになるわよ。今夜からエヴァさんやパーシャさんの二人も参戦するし、さぁ、誰が最後になるのかな。クスッ。」


(ネイ)「姐さん最悪だ! クウと少しした位でって! 何ですかその顔!!!」


口元に手を当ててドヤ顔をするアイナ師匠に、三人は青筋を立てる。


(ミーナ)「ネイちゃん、師匠さ、ちょっと調子に乗っているよね。若さじゃ私達負けないし、初物の力を思い知らせてあげようよ。」


(アイシア)「私も混ぜて下さい! 若さって言うのならあたしだって負けないですよ!」


今度はアイナ様が一番気にしている年齢をピンポイントで責める三人。それに少し怯むアイナ師匠。


(アイナ)「いっ、いいのよ……エルフは10年で1歳計算なんだから……」


(ネイ)「えっ!? 姐さんなんですか? よく聞こえないですよ!」


(リディア)「(ダメージがありありと……我も歳を言われると心苦しいな……)」


(クリス)「お姉ちゃん?……ね~お姉ちゃんって……」


その続きを言う前にリディアさんはクリスさんの口を塞ぎ一言呟く。


(リディア)「クリス。口は災いの元だぞ。」


スッゴイ笑顔でクリスさんを黙らせるリディアさん。どうやらアイナ師匠と同様なのかも知れない。


負の色を瞳に宿すリディアさんにクリスさんは首を縦に振るのだった。


(クリス)「(100……いや、200は案外行っているのかも……)」


「ぷはっ! セーラちゃん、その、うれしいけどいまはまずいの。だからせきについててなの。」


何故かは分からないけど、クウちゃんは私の後ろを見て青ざめていた。何かと思い振り返ろうとするけど……


「だめなの! さぁ~このまま、まいりましょうなの。」


何故か、みんなにも拘束されて、大人しく席に座る私でした。



ふつおたコーナー(MC:たまご丼)


ペンネーム「新たな発見をしてしまった!」さんより頂きました


Q:息子からもらった道具でイメージを払拭するいいアイデアが浮かんだ。だが、いいネタが浮かばない。こんな時はどうしたら良いだろうか。


A:無理に煮詰めてちゃダメダメ! いいネタは身近な所に案外あるもの! ブラブラと散歩してネタを生み出しちゃえ! 新たな発見をしてしまった! さんならいけるいける! というわけでシーユー♪


ア:このパペットハンドを使えば我のイメージを払拭出来る芝居が出来るのでは……ぬぅ!? あれは……


ヒ:クウちゃんのバカ……そりゃ、私は彼女でもなんでもないけどさ……会う度に優しくしてくれて、あんな素敵な姿を私に刻みつけて放置するなんて……


偽模:おお~! ツンデレの放置娘を発見なり! なんと言う自虐プレイ、可哀想で某、見ていられないで御座る。


ヒ:変態から憐れみを受けるなんて……しくしくしく……


ア:ネタ発見!

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