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だれにもまけないの

人はいつか死ぬ……だけど、その生も次の旅立ちでしかない。


ミロはその輪の中を巡るシステムから消えてしまった。


目の前にはミロだった物が、何もせずに、ただ車椅子に座っている。


俺はにゃんこゲートを王城に設置した後、すぐにアクアパレスに飛び、みんなと合流して事の詳細を聞き、今に至る。


今居るのは猫庭の楽園の、この物にあてがった一室。魂すら入っていない脱け殻を人として呼ぶ気にはならなかった。


傍らにルカちゃんが佇んでいる。彼女の目に写るミロで合った物はかつての彼女と重なり写る。


因果応報、自業自得……そんな言葉で片付けてしまうにはやりきれない思いだった。


ツカツカとルカちゃんはミロだった物に歩みより、平手打ちをを一発放つ。スパーンと乾いた音がなり、ミロだった物の口から血が滲む。


(ルカ)「・・・・・・・ひ・・・き・・・ょ・・・う・・・も・・・の・・・!」


今のルカちゃんの心境を察する事は俺には無理だろう。どれだけの無念が渦巻いているか……ミロ……お前のやった罪の償い方は間違いだ……罪を彼女達の中から消すだけじゃダメなんだよ……お前はまた認識の違いを起こした……俺が追い詰め過ぎたか……だけど、俺はそうだとしてもお前に同情も憐憫(れんびん)も感じない……俺の妻を傷付けたお前を、俺も絶対に許せないからな……


お前がやったことは試合放棄と一緒だ……相手が居なければ続かないからな……俺はお前も含めてずっと苦しんで欲しかった……何が罪を消すだ……それで6人の中に消えない傷を残しがって! お前の付けた傷は俺が絶対に幸せにすることで癒してやる!! だから……


「……ミロ……おまえってやっぱり、だいっきらいなの。」


スタッフにこの物の世話をして、生かしておけと命令する。無駄だと知りつつも、にゃん鉱のネックレスを掛けて、万が一にでも復活したら思いっきりぶん殴ってやる。


ルカちゃんの手を取り出て行く俺を、周りにいたエーコちゃん達を抜かした全員は黙って見送る。


ルカちゃんも含め、俺がお前の残した新たな罪を消してやる!

彼女達が本当に癒えるその日まで愛で俺が包む……ミロ……俺は本当にお前の事が嫌いだ。











「エーコちゃん、シエナちゃん、リアちゃん、ニアちゃん、レアちゃん、ルカちゃん、クエストにいきましょうなの。」


6人の自室にやって来た俺は、開口一番に明るい声で6人を冒険へと誘う。


(エーコ)「…………ごめんなさいクウちゃん……今はそんな気分じゃないの……」


(シエナ)「……ありがとうねクウちゃん。そのお気遣い感謝です……でも今は……」


(リア)「お外に出たくない……寒いの……」


(ニア)「……私達はあんな事をしたくてミロに罰を与えたんじゃない……」


(レア)「気持ち悪い……うっ…」


みんな精神不安定だ。だけど俺は決めたんだもん。癒すと、あんな奴に負けてたまるか!


(ルカ)「・・・あ・・・な・・・た・・・?」


「『クウちゃんをしんじてあわせてほしいの。みんなもクウちゃんのつまにしちゃうの。』」


俺が何をするか分からないが、黙って頷いてくれたルカちゃんの頬に、両手を添えるように当てて、みんなの方を一旦向く。そして、顔をルカちゃんの正面に戻して……


「むちゅ~~~ちゅぱちゅぱぴちゃぴちゃぷはぁ~~~~~~なの!」


(ルカ)「●▽★★▲▼〒♀♂♂〃〃♀◇£◎▼」


全力のキスでルカちゃんをノックダウンさせてベッドにKOする俺。ルカちゃんごめんね……


5人は俺の突然の奇行に目を丸くし、口元に手を当てて真っ赤になる。


「なななななっ!? ルカちゃん!!! ちょ!! クウちゃん! ルカちゃんに何するの!」


「ごめんなさいなの。もう、なにをしたが、せいかいなの。」


モジモジして俺は照れた振りをわざとする。ホッペに手を当てて、わざと「きゃ~~~いやん」とかも言ったりする。


(シエナ)「しししししたって、何をしたのクウちゃん!!!!!!」


「その、いちやをルカちゃんとらぶらぶしちゃって、おくさんになっていただきましたの。」


(エーコ・シエナ・リア・ニア・レア)「「「「「えーーーーーーーーーーー!!!」」」」」


(ルカ)「・・・つ・・・ま・・・で・・・す・・・!・・・ら・・・ぶ・・・ら・・・ぶ・・・し・・・ち・・・ゃ・・・い・・・ま・・・し・・・た・・・ぽ・・・っ・・・」


ベッドの上で仰向けに寝ているルカちゃんは、右腕を上げて、サムズアップを作り、アピールをする。


俺の意図に合わせて乗ってくれる。なんか繋がっていると認識出来て嬉しい。


「うそでもなくほんとうにしちゃいましたなの。ついでにいうと、リディアちゃんとクリスちゃんとヴェラちゃんともしちゃいました。というかアイナママもふくめてさくや5にんでらぶらぶだったの。」


俺の口からとんでもない事のオンパレードで流れは完全に掌握した。


(エーコ)「なななななな!!! ルカちゃん何なの! その勝ち誇ったドヤ顔は!」


(ルカ)「・・・き・・・の・・・せ・・・い・・・よ・・・ふ・・・ふ・・・ふ・・・」


ニヘラ~と笑みを作り 「いいでしょ~?」と、言わんばかりの顔で5人を煽るルカちゃん。


(シエナ)「ちょっとルカちゃん!!! その顔、本当に腹が立つんだけど、止めてくれない? イラッ……」


(ルカ)「あ~・・・あ~・・・あ・・・な・・・た・・・シ・・・エ・・・ナ・・・が・・・こ・・・わ・・・い・・・わ・・・」


「まいはに~よしよしなの。」


しなだれて来るルカちゃんの顔を包み込むようにハグをして、いいこ~いいこ~をして更に煽る。5人のヘイト値はどんどん上がって行く。


(リア)「何ちゃっかり抜け駆けしてるのよルカちゃん!!!」


(ルカ)「・・・や・・・っ・・・た・・・も・・・ん・・・が・・・ち・・・む・・・ふ・・・」


サラッと裏切り宣言をしたルカちゃんに、5人はこめかみに青筋を作る。ルカちゃんって、こんなに明るい子だったんだな……妻の意外な一面を発見してしまった。


(ニア)「ズルいじゃないのルカちゃん!! みんな一緒にクウちゃんに迫ろうって約束したのに!!」


(ルカ)「・・・あー・・・あー・・・き・・・こえ・・・な・・・い・・・」


両手を耳に当てながら、軽く舌を出して反省をしていない意識表示を見せる。


(レア)「最悪だわルカちゃん……元気な頃のルカちゃんのノリだ……ムキーーーーー!!!!!」


(ルカ)「・・・ぶ・・・い・・・」


俺の期待を遥かに越えた仕事振りに感謝しつつ、本題へと入る。


「というわけで、このままじゃみんなのきもおさまらないとおもうので、クウちゃんとくえすとにいってかつやくしたひとには! らぶらぶすることをおやくそくします! いっしょうあいしてあいしてあいしてあいしまくって!らめぇぇぇ~~っていわせてあげます。……………………チラッ……くえすとにさんかするひと、このゆびと~~~まれ! なの。」


俺の指に後一歩と言う所で五人は躊躇して、顔を合わせる。


(エーコ)「嘘!!! 今決めるの!?」


「いつやるか………いまでしょ?なの。」


(シエナ)「そんな気分じゃなかったけどやるわ……あの顔を見てしまったたら引けないでしょ!」


口元に手を当てて、悪役令嬢? に徹するルカちゃん。本当にいい煽りっぷりだ。


(リア)「油断してたわ~……ルカちゃんって昔から要領良かったもんね……くっ、その顔、本当に腹立つ!!!」


(ニア)「その喧嘩買おうじゃないの!」


(レア)「ここで引いたら女が廃るわ!」


(ルカ)「・・・か・・・か・・・っ・・・て・・こ・・・い・・・!」


(エーコ)「みんなクエスト行くわよ!!」


(シエナ・リア・ニア・レア)「「「「おーーーーー!」」」」


ガシッと俺の手を丸ごと包んでクエストに行くことになった五人を見て俺は心の内で宣言する。


ミロ、お前が遺した傷なんて、俺が綺麗に跡形もなく消してやる。虚無の彼方でよく見てろ!


俺達は明日の一番、もう一度キングカイザーを捕獲しに行く。











「と、いうわけであしたはキングカイザーをほかくしにいってきますの……エヴァちゃんきいていますかなの?………ふふふ、おむねのたにまにかおをうずめちゃうの。」


エヴァちゃんとその家臣の皆さんを招待して猫庭の楽園にご招待をしていた。あと、凍れる刃と白き牙の2組も、また来てくれた。


入り口のロビーにて、ポカーンとしてる一堂。中の広さ、それを彩る調度品や施設のレベルの高さ、スタッフの質、そのどれをとっても圧巻される思いに呆けている。


俺達は慣れているが、ここを初めて訪れる人の反応は、まずこうだった。


(エヴァ)「……済まん、聞いていなかった。これ程の大魔術師とはクウちゃんは凄いな! あははははは、今日は中をタップリと見学させてもらうぞ!」


他に人が大勢いるので口調が陛下モードになっている。人目を気にするのって大変だよね。そこらも今後は気を使ってあげよう。


「ぞんぶんにけんがくしていってくださいなの。それに、二人はクウちゃんのおくさんなの。ここをじぶんのおうちとおもってもらってかまわないの。」


(エヴァ)「おお~~~! ならば早速、私の部屋を作ってもらおうか。ちなみに……クウちゃんのお部屋はどうしているのだ?」


「アイナママたちといっしょのおへやにいるから、クウちゃんこじんのへやといえば……あるにはあるけど、その、あそこはいきぬきのためのへやだから…………ないの。」


考えみたらないよな。俺はそういうのが嫌い出し、落ち着かないと思う。


(エヴァ)「なんとも……それは良くないぞクウちゃん。主たる者、時には威厳を見せる部屋を用意せねば、舐めてくる輩が出て来るぞ。」


「そういうものですの?」


(エヴァ)「そういうものだ。なあ、アイナさん。」


セイギフトの真の王だと思っているエヴァちゃんは、敢えてアイナママに話を振る。


(アイナ)「そうですね……西と南の王族との交渉の時には必要になるでしょうね……特に南は露骨ですから。」


南の事を口に出したアイナママは、ハッキリと顔に嫌悪感を表した。


(エヴァ)「アイナさん、その貴女の方が歳上だし、もう我らは同じクウちゃんの妻だ。敬語は要らぬ。普通に話してくれぬか?」


(アイナ)「そういうことなら分かったわ。その辺りの理解もあって助かるわ。ふふふ。」


二人には俺には分からない裏の言葉のやり取りもあるように思えた。確実に内のふぁみりー内でも、智力は上位の二人だ。


「ねこちゃまふぁみりーのぶれーんがふたりになってばんじゃくになったの。ぜんえいはくいしんぼうネイちゃんに、うっかりしょうぐんのヴェラちゃんとらいんなっぷほうふなの。」


(ヴェラ)「うっかりだからしっぽを握っちゃったーごめんなさいー!(棒)。」


ちょ!? 半目でこめかみに青筋を作ったうっかり将軍の掴みは流石であった。


「はぅ!……」


と、和気あいあいとした空気の中、オレグさんは俺をじっと見つめ、剣呑な空気を放つ。


(オレグ)「…………ヴェラ姉……そのまま握っててくれ。クウ殿、失礼する……ハッ!」


腰から下げた刀を抜き、俺の首筋5cm出前で刀を止める。だが、そのオレグさんの首筋、腕、腰、膝に猫庭のスタッフが各々の武器を寸止めして動きを止めていた。


互いに一ミリでも動かせば斬りつける。そんな空気の中、オレグさんはゆっくりと刀を鞘に戻す。


(オレグ)「斬るつもりはねぇよ。試させてもらったんだ…………」


チンッ、と言う鞘に納めた音を確認して、スタッフ達はロジャーさんの指示を待つ。


(ロジャー)「……失礼しました。お下がりなさい。」


スススと無言のまま下がるスタッフ一堂。ロジャーさんは俺の側に立ち、宙ぶらりんの俺を抱っこする。


(アイナ)「……あっ!?………………私としたことが……」


(ヴェラ)「私も……オレグありがとう……」


(エヴァ)「いかんなこれは……」


この状態で気が付かない者は流石にいなかった。


「・・・は・・・な・・・し・・・て・・・な・・・の・・・」


だが、誰も俺を離す手伝いをしない。あのロジャーさんでさえも。


(オレグ)「ロジャー殿はそのまま、ヴェラ姉は離すなよ。………………クウ殿、もし俺が刺客なら、あんた死んでますぜ。」


・・・・・分かっていたが、実際にこうなると俺は何も出来ない。その通りだ。


(アラル)「弱点をそのままいにしておくのは良くないね。」


(パーシャ)「その魔装の上からでも十分に掴めるし、陛下の旦那様となるからには、弱点をついて揺さぶる輩が出て来てもおかしくないからね。」


(ヴェラ)「特訓ね!」


「まさかのじゃくてんこくふくかいがきちゃったの……これをこくふくしたらクウちゃん、キングカイザーほかくしにいくなの。」


(アイナ)「フラグを建てちゃめっ!でしょ。むぎゅ。」


アイナママも漫画喫茶で、最近、俺の言う言葉の意味を理解しつつあった。更に尻尾を握られて、何も出来ない俺。


「はう~~~」


(オレグ)「こりゃ本格的に不味いな……よし!俺が一肌脱ごうじゃないか。」


(エヴァ)「待て、オレグ……貴様、一体何をするつもりだ……」


経験から止めたたんだろう。オレグさんはやんちゃな所をチョイチョイ感じる。つまり、無茶を平気でしそうな人である。


(オレグ)「いや、ただの特訓ですよ。クウ殿にお聞きする。ゆっくりと長い時間を掛けて、楽に克服するのと、キツいが数時間で克服する……さぁ、どっちを選びますかい?」


……試されている? でも、この人は腹芸をするような人ではないんだよな。執務室で仕事を手伝って、人柄はもう分かっているんだけど……うーん、俺も男だ! 明日はエーコちゃん達とキングカイザーを捕獲しに行く、なら!


「すぐにこくふくするはーどこーすをせんたくするの!」


(オレグ)「よくぞおっしゃっいました! なら、ここからは部外者にはご退場願いましょうか。特に陛下やアイナ様にヴェラ姉は甘やかしそうだからな。」


(エヴァ)「待て!!! オレグよ……貴様クウに何をするつもりだ!」


(アイナ)「クウちゃんの安全の為に私は引かないわよ!」


(ヴェラ)「傷でもつけて見てごらんなさい?オレグあんた……」


憤る三人、こういう時の女性って容赦がない。ありがたいが怖い……だが、オレグさんの一喝は更に上だった。


(オレグ)「黙れ……遊びじゃねぇんだよ御三方。特に陛下、あんたの旦那になるってことは俺らの頭になるって事だ。なら、頭の命が掛かってるってのに、愛だなんだと (うつつ) を抜かすのなら……この場で相手をしやすぜ! クウ殿の命を軽く見てやしませんか?……」


ギラリと怪しい目の輝きを放つオレグさん。彼は彼なりの愛で、俺の為に、あの三人を相手に一歩も引かない!! 凄いよオレグさん!! あの三人が押されているだと!?


(エヴァ)「……アイナさん、ヴェラ……ここは引こう。オレグも命までは取らんだろ……それに、今は奴が正しい……」


(アイナ)「分かったわ……但し、部屋の外で待機させてもうわよ。」


(ヴェラ)「クウちゃん、……オレグ! あんたクウちゃんに変な事をしたら許さないからね!」


みんなの期待に応えなければ男じゃないよね。


「クウちゃんがんばるの! だから、みんなはしんじてまっていてほしいの。」


(オレグ)「では、クウ殿は俺と部屋に行きましょうか。……他の者は……あんたとアラル、お前がついて来い。」


(ロジャー)「畏まりました。」


(アラル)「ちゃんと行き過ぎた事をしないか、しっかりと監視して来ます……オレグは無茶苦茶するからな……」


やっぱり……


(パーシャ)「私も行くよ。心配だし。」


(オレグ)「いいけど後悔するなよ? それと邪魔をすんなよ。女って奴はバカにする訳じゃねえけど、母性本能のせいで、庇護欲の強い生きもんだからな……(わり)いとは言わねえが……今回のような場合は邪魔だ。」


ムッとしつつも、正論の為に抑えているが、青筋を立てている。


(パーシャ)「あんたがクウちゃんを傷つけなければ、大人しくしてるわよ。」


(オレグ)「ちっ!……おんなじことだろが、まぁ、分かった。ロジャーって言ったな。適当な部屋と……バナナと練乳を用意出来るか?」


みんながピタッと動きを止める……バナナ? 練乳?


(ロジャー)「…………その……御用意出来ますが……一体……」


(オレグ)「おっと、ここから先を聞くのは無しだ。」


何、この空気。静かで何か嫌何だけど……


「なにをするの……オレグおにいさん……あぅ……なんかこわいの……」


悪寒が止まらない。ロジャーさんに思わず抱きついてしまった。


(オレグ)「……すぐに分かるさ……へへ……」


彼の微笑む姿に、俺の全身の毛が総毛立つ。選択肢を間違えたかも知れない。


俺をロジャーさんから奪い、脇に抱えて特訓部屋に向かう途中、一部始終を見てたドナちゃんと目が合う。


「ドナちゃん……クウちゃん……」


(ドナ)「も~も~ももも~♪ も~も~ももも~♪」


「ドナちゃんのおばかぁぁぁ~~~!」


まさか俺までヒナちゃんの二の舞になるとは思っても見なかった。











特訓の部屋は至って普通。みんなが普通に使用している部屋の一室で行われた。


ここにいるのは俺、オレグさん、パーシャさん、アラルさん、ロジャーさん、フーコちゃんの計6人。


部屋の外に居るのは猫ちゃまファミリーのメンバー全員と、エーコちゃん達6名にエヴァちゃんとヴェラちゃんである。


そして、俺はベットの上で正座をしている。


気になるのはフーコちゃんが持つ銀のおぼんに乗っているバナナと練乳だ……と言うかこの世界にバナナと練乳があったことに驚いた。


何に使うつもりなんだろう……堪らなく不安になる。


(オレグ)「ロジャーさん、アンタがクウ殿のしっぽを掴め。そしたら、パーシャはコレをクウ殿に着けろ。アラルは特訓を見て、危険と判断したら俺を止めろ。あと、みんなは基本、余計な事は言うなよ。」


そう言って彼が取り出したのは、黒の目隠しだった。そして……



________何故かオレグさんが甲冑を外し、服を脱ぎ始める。


(パーシャ)「ごめんねクウちゃん……」


俺の目を隠すように目隠しを着けて固く結ぶパーシャさん。完全に視界が消えて何も見えない。


(ロジャー)「失礼しますクウ様……」


ムギュっと尻尾を掴まれて、麻痺が俺を襲う。


「はぅ!……な・・・に・・・も・・・み・・・え・・・な・・・い・・・の・・・」


その間も、オレグさんの服を脱ぐ、絹ずれの音が聞こえて来る。


(ロジャー)「あぁ~~クウ様……」


(フーコ)「こっ、こりわ!!」


(パーシャ)「ちょ!? あんたまさか……」


(アラル)「……その発想は無かったよ……」


何をみんな騒いでいるの!? あぅ~~掴まれたままでは体に力がぁ~


(オレグ)「ふぅ~……クウちゃんってあれだよな……見た目は幼女だよなぁ~~へへへ。」


ゾクゾク!! しっぽを掴まれて来る感覚とは違う感じ、つまり、鳥肌が立った。


(パーシャ)「キャーーーーーー!!! そのバナナをしまいなさいよ!!」


だが、無視をするオレグさんは構わず話を進める。


(オレグ)「俺よ……正直に言うけどクウ殿を見た時から……あっ!コレはありだなってずっと思ってたんでさ。それに、ずっと政務室に込もって仕事ばっかだったから、今は溜まりにたまってますし、……ぶっちゃっけロリコンが好物なんですよ……特に猫人族なんて……で、目の前には……うへへ♪……さぁ~~クウ殿、早く逃げないと大変な事になりますぜ?」


ぎゃ~~~~~~~~~~!!!!! 逃げないと俺の処女?が奪われる!!!!


「ぎ・・・ゃ・・・~・・・~・・・~・・・にげ・・・る・・・の・・・」


(オレグ)「おっと、その程度のヨチヨチ歩きじゃ遅いですぜ。そらっ、あ~~~いい、俺のバナナがクウ殿のホッペにうへへ。」


ぐっはッ!! なんか頬に生暖かくてプニプ二した物を当てられている!! バナナだよね? バナナって誰か言ってよ!


(フーコ)「すっ、凄いれふ!!! はふはふはふ!」


(パーシャ)「いい……ハッ!? 私は一体……」


(オレグ)「ほらっ、早く逃げないとどんどんいきますぜ。まずは髪からいきますぜ! バナナに髪を巻き付けて……ふほ~~~! サラサラがたまんねえな、こりゃ!」


ぎゃ~~~~~~!!! 髪を何かに巻きつけてしごいてる!!! 嘘だよね!? 動け! 動け! 動け! 動け! 動け! 動け! 動け! 動け!


(アラル)「オレグは絶対に録な死に方をしないよ……クウちゃん……グスッ……」


(パーシャ)「頑張ってクウちゃん!! このままじゃ!!」


(ロジャー)「クウ様頑張って下さい!!! あぁ~~、お助け出来ない私は!! 私は!!」


(オレグ)「あ~いくいく、さぁ~クウ殿の髪で……」


動け! 動け! 動け! 動け! 動け! 動け! 動け! 動け! 動け! 動け! 動いてよ!!!!!!


(オレグ)「うっ!!!!……ふぅ~~……スッキリしたぜぇ~……うは~、こりゃ、すげぇ量だな。だがな、うへへへ、まだまだいけるぜ。」


俺の髪に何かネバネバしたものが大量に!!! うわぁ~~~ん、汚れてしまったよ~~~。動け! 動け! 動け! 動け! 動け! 動け! 動け!


(フーコ)「カハッ!! クククウ様に練乳がっ!!」


本当にコレ練乳何だよね!? あ~~目が見えないから本物を想像してしまう……


(オレグ)「うへへへ……可愛いお尻だな。なでり、なでり……」


「・・・ひ・・・ぃ・・・~・・・~・・・」


あわわわわわ!? オレグさんが俺のお尻を触って、何か固い物を押し付けている……まさか!?


(パーシャ)「だっだっダメよオレグ!!!! クウちゃんが壊れちゃう!!!」


(ロジャー)「クウ様!!! このままじゃ、本物に男の娘になっちゃいますよ!!!」


(フーコ)「鼻血が止まらない……」


(アラル)「止めるべきか……このままではクウちゃんのあそこが散ってしまう……クッ!」


(オレグ)「タイムオーバーだ!!! 頂きます!!うへへへ!」


その瞬間、俺は走馬灯のように今までの思い出が頭の中を駆け巡り甦る。


……有り得ない……どうせあそこを捧げるのなら、クリスちゃんの触手の方がいい……それに痛いのも嫌だし、子供のままで! 男でやられるのは嫌だぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!


尻尾をブンッと振って、ロジャーさんを投げ飛ばす!


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


*シークレット事項 特別転生者のボーナス発生を確認しました。


*種族弱点を克服した事により、ウィークポイント設定、一時的な尾の麻痺(極大)を消し去ります。これにより降り割られていたボーナスポイントを返還し、ボーナス設定を実行致します。


*続けて特別転生者によるコマンド選択を確認しました…………アビリティー構成を実行中………………成功しました。


*克服ボーナス【にゃん娘】を取得しました。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


なっ!!!……またシークレット事項が!?……なんだこれ、凄いムラムラする……それになんだ、この体……鑑定さん! かむひあ~~~


□■□■□■□■□■□


【にゃん娘】


肉体ピーク時の成体として、肉体を変化させ、女体化をする。また、全ての感覚を快楽に変換する為、常に発情(極大)したままになる。


効果は魔力値によって更に変化し、MPを消費尽くすまで効果は持続する。


□■□■□■□■□■□


「ふぅ~……ふぅ~……ふぅ~…………」


もの凄い強烈な欲求が沸き上がって来て、頭がチカチカする……理性が……保てないかも……


ロジャーさんが壁に叩きつけられた物音で、外で待機していたみんなが室内へと突入する。


そこで俺を見て、一瞬怪訝な顔をするが、着ぐるみを着ているのは俺しかいないのと、ここ数日、女装していたので俺だとすぐに分かってくれた。


絶句をしているみんなに向かって俺は警告をする。


「みんな近づいちゃダメなの……今のクウちゃんは超危険なの……だから……」


だが、そんな警告も近くにいて、つい、俺に忍び寄っていたパーシャさんには遅かった。


(パーシャ)「えっ!?」


「ダメって言ったのに!!! もう、我慢出来ないの!!!! 出来れば逃げてなのぉぉぉぉ!!!」


そこからの理性が飛び、抑える事が出来なかった。そんな俺はまるで、酒に酔い、泥酔したような状態になり、パーシャさんを襲い、みんなともバトルをする……そして、あの父とも本気でバトルをしてしまい……なんにせよ……弱点を克服したと同時にえらいものを覚えて、抱えてしまったのである……










少し時間を遡り、私ことロジャーは事の一部を全て見ていた。


それは幸か不幸か、クウ様によって壁に叩きつけられた私は、重度のダメージを受け、立ち上がれないでいた。


我等は猫庭の楽園では不死身だが、それもいくつかの例外を除けば、このような状態になる。


まず1つ目はこの結界外に出る事、または猫庭の楽園と言う結界を解くこと。


2つ目はマスターであるクウ様自らによる攻撃を受ける事。この場合、我等の回復は瞬時には行われない。


それはクウ様自ら決めたのではなく、我等が生まれた瞬間より自然の摂理と同じように設定されたものであった。


そのおかげで私はこの部屋の端で事の成り行きを見ている。


(パーシャ)「▼●○®々♂◆⇒‰♂♀◇〃▲★$€◇〃々」


パーシャ様はクウ様に乗り掛かられて、キスの嵐を喰らってもう凄い事になっています。


(エヴァ)「ヴェラといい! パーシャといい! お前らいい加減にしろ!! なんで私より先に手を出す!!!」


(ヴェラ)「パーシャは襲われていますから不可抗力かと……」


二人はそんなやり取りをしながらも飛び掛からない。それはクウ様の力を感じて警戒しているからだ。


今のクウ様は何らかの覚醒によって暴走しておられる……見たところ、手加減なされていない事はパーシャ様を見て判断が付きますが、……クウ様はやっぱりSなのですね。


(アイシア)「何やってるのクウちゃん!! ホラッ! 離れなっ!?」


隙をついて飛び掛かり、クウ様の背を取り羽交い締めしますが、赤子の手を振り解くかの如く、優しくゆっくりとほどき、正面に向き合い、アイシア様の胸に顔を埋めるように抱きしめながら、その背に回した手で……


「アイシアちゃ~~~~ん。つつ~~~なの。」


アイシア様の背中に人指し指の平を優しくそわせて曲線をなぞる。その度にアイシア様の背は海老反りにのけぞり折れていく。


(アイシア)「あんッ!? ちょ!? クウちゃん!! あっ! あっ! らっ! らっ! らめぇ~~~~!!!」


クウ様の頭をポカポカと叩いている手も、力がほとんど入っておらず、もう顔を赤く染めて呂律か回っておりません。


「ここがいいの? じゃあ、お胸もあむあむしちゃうの。」


クウ様は抱きしめる腕に力を入れていないのですが、まるで力を込めて折り曲げたようにアイシア様は反り、悶えておられます。その戦力差はいかんともし難く、アイシア様はクウ様の攻めの前に気絶してしまわれました。


ベッドの上に横たわるパーシャ様とアイシア様を置いてクウ様は、ゆっくりとオレグ様とアラル様の方をお向きになられます。


(オレグ)「すげえ美人になったなクウ殿……でもその補食するような目はなんですか……」


(アラル)「クウ殿!! 正気に戻られよ!! まさかとは思いますが……」


今のクウ様は美しい女性としてあられます。いえ、至高の女性と言ってもよろしい位に魅力的で悩ましい。私がクウ様の従者であるという事を抜きにしてでも、それは変わりません。


「ふふふ、クウちゃん今は大人の女性になっちゃったの。オレグさんのバナナのせいでクウ娘ちゃんになって……疼いて我慢が出来ないの……じーーーーーーーーーー……食べていいの?」


(アイナ)「ダメなのーーーーーー!!! それだけはダメよクウちゃん!!! 正気に戻った時のダメージが大き過ぎて、精神が崩壊するわ!」


(ネイ)「こっちに来いクウ!! 姐さんに続いてリディアやクリスともしたんだろ? なのに男に先を越されるとか洒落にならん!!!」


(ミーナ)「ほらっ、クウちゃんこっちに来なさい!! いいいいいい今なら何をしてもいいから! ねっ?」


(セーラ)「アイシアちゃん!!!!! いくらクウちゃんでも許さない!!! 私の新たな力を見せてあげる!!」


(エーコ)「ダメッ! セーラちゃん冷静に! おお~~~!!」


飛び出して行ったセーラ様は、魔闘気を体全体に纏わせ、クウ様の攻撃を最小限の動きで捌き、手刀、蹴り、右ストレート、回し蹴り、と次々と状況に合わせて攻撃を当てていかれます。


セーラ様の一方的な展開に見えましたが、実際に追い込まれているのはセーラ様の方でした……


(リア)「凄いよセーラちゃん! いけいけ!」


(ニア)「そこだ! 上手い!」


(レア)「あれ!?……セーラちゃんの魔闘気が薄くなって来てない?」


攻撃を当てる度に魔闘気が削れていってるのには訳があった。


(クリス)「私のスキルを使ってる!? でもあれは口からじゃないと使えない筈じゃ!?」


魔喰いは主に放たれた魔法を吸い込み吸収するスキルです。クウ様がそれを使った風には見えませんでした。


(セーラ)「(クウちゃんは私に触れてもないのに何故!?)マナリベリオンって何!?」


未来視でクウ様の言葉を先読みなされたセーラ様が叫ぶように仰られる。


「そう言えば、みんなにはちゃんと見せたこと無かったの。ふふふ、こうやってマナちゃんに愛されているクウちゃんは、どんなマナちゃんでも反逆させることが出来ちゃうの。」


クウ様が手をセーラ様の方に伸ばし、掌を上に向けて指を一本ずつ折り畳むようにおいでおいでとすると、セーラ様が纏っていたマナと、体内のマナが球状となって宙に抜き出て、クウ様の口へと向かって飛んで行ってしまいました。


「はむ、……ご馳走さまなの。ふふふ、これがクウちゃんのオリジナル技の【マナリベリオン】なの。と、言うわけでセーラちゃんにお返しのキスなの。」


へなへなと女の子座りして動けないセーラ様を、お姫様抱っこをしてキスの嵐をお見舞いするクウ様。そして、口からペロを流し込んで止めも差しておられました。


(セーラ)「◆%◇〃●¢★▲▼♀仝々©▲●◎□」


今が無防備のチャンスなのですが、飛びこんで行ける方はいらっしゃっらず、ただ傍観するしか御座いませんでした。


(エヴァ)「アイナさん……あれだけなんですか、他にもないですよね……あんなとんでも技……」


(アイナ)「……ごめんなさい……たくさんあるわ……」


恐らく、ペロや双身魔闘気やにゃんこ魔法の事を差しておられるのでしょう。


(オレグ)「オールラウンダーのあんたなら何とかならないのか?」


(アイナ)「あればとっくにやっているし、パワーアップする前のクウちゃんと前に真剣勝負をしたことがあるのだけれど……あの服に埃の1つもつけられなかったわ……って言ったら信じてくれるかしら?」


(アラル)「本当ですかそれ……」


そうおっしゃっられているアラル様も、この局面で冗談の筈がない事を承知しておられるのでしょうが、聞かずにはおられなかったご様子です。


(ネイ)「冗談じゃないぜ……姐さんの全力魔術連弾にケロッとしてたからな……」


(ミーナ)「あっ!? そうか……陛下や皆さんはクウちゃんの魔力値知らないんですから仕方がないですよね……他もそうですけど……」


(エヴァ)「……魔力値だけでも聞いていいかな?」


(リディア)「エヴァも他の皆も身内のような者だから言うが、2万を余裕で越えているぞ……」


(ヴェラ)「流石は私達の旦那様!」


(オレグ)「今は奥様になっているけどな……」


(アラル)「アトラス様が来られる時間を稼ぎますか?……」


私と同じ事を皆さんは、もう考えておられるようです。


(シエナ)「私達から行きますので、その間に攻略の糸口を見つけて下さい! 水魔の槍よ! 伸びて巻き付け!」


(エーコ)「行くわよ!!! 手加減しないよ!! クウちゃん!!!」


(リア・ニア・レア)「重力結界発動!!」


セーラ様に被害がいかぬように場所をずれたクウ様は遊ぶように5人を呼び込み移動する。


「ふふふ、みんなの修行成果が楽しみなの。でも、クウちゃんに負けたらみんなをメロメロにしちゃうの。」


避ける事を一切しないクウ様は、皆様の力を計っておられるようでした。


そこからはオレグ様、アラル様はなるべく手を出さない形でアイナ様達が奮闘なされていました。


あの方が来られるまで頑張って…………私もここまでのようです。


そして、堕ちてしまった私が目を覚ました時には、全てが終わっていました。






部屋の中には私と父が対峙している。スタッフのみんなは部屋の隅でアイナママ達を守って待機している。


何故逃げないかと言えば、私が命じたから。部屋から出す事を禁ずると。


「お父さんと本気で対決する日が来るなんて、クウちゃんは興奮するの、クスクスクスクス。」


(力に流されてしまったか、クウヤよ……なら、それを正し、叱るのが父親の勤め。……しかし、女のクウヤは美しいな……ふむ、娘だと男にやりたくなくなるのは何故だ? ふむ、不思議だ。)


「あら!? お父さんのエッチ。クウちゃんを抱きたいんですの? ふふふ、お父さんとならクウちゃん、お相手してもいいですの。」


(アトラス)「止めよクウヤ。正気に戻った時の反動が……まあよい。力に飲み込まれているとは言え……ふふふ、ワクワクするのはやはり龍としての性なのか……このクウヤにもらったネックレスの力のみでお仕置きをしようじゃないか。」


ハンデは必要かも知れないけど……宝物庫のアイテムや龍には成らないと……ムカッ!


「ぷんすこなの!! そんな余裕、お父さんでも許さないの!! 負かしたら蟹の刑なんだから!! ……ふふふふふふふ!お父さん!!! 本気で行くの!!!【にゃんこ】メテオ!」


暴走したとは言え、私は父に本気で牙を向けてしまった。

ふつおたコーナー(MC:たまご丼)


ペンネーム「悟りを開きし者」さんより頂きました


Q:ポクの愛機が壊れたと聞いていても経ってもいられません。ポクはどうしたら良いだろうか。


A:まずポクって言っちゃダメダメ!それと愛機と言うのは乗り物かな?何にせよ壊れたんなら直しちゃえ!悟りを開きし者さんならいけるいける!というわけでシーユー♪


偽模:ミロたんをポクのエントリープラグで覚醒させてあげるのら!


フ:馬鹿者、もうコレを汚すことは禁じられている。下がれ、模手内よ。


ミ:……………………………………………………


偽模:究極の放置(ご褒美)キタコレ!


フ:手を出さんのなら好きにしろ……


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