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うんのいいひと&わるいひとなの

お夕飯前にある団体さんが来られた。お尻の尻尾が1……2……3……4……5……6……7……8……9……10……11……12……13……14……15……16……17……18……19……20……多すぎる!


そう、ヒナちゃん一家である。一家の尻尾の数って合計でいくつなんだ。


そんなどうでもいい事に興味が湧き数えていると、ワラワラとヒナちゃん一家が俺の前に集まり、もう分からなくなってしまった。


「おい~す♪クウちゃん、みんな連れて来たよ♪

」(ヒナ)


おい~す♪っヒナちゃん……20時じゃないんだから。


「こら!! ヒナったら! これからお世話になるのにこの子ったら……ごめんなさいね、クウちゃん♪ 会いたかったわ♪」(ツクヨ)


ツクヨさんは手を広げ俺を胸に抱きしめ笑顔を見せてくれる。お母さんって感じがする。レギュラーメンバーのみんなとはやはり全然違う。


「おひさしぶりですの♪ クウちゃんもあいたかったですの♪ これからはおなかのあかちゃんのためにもツクヨおかあさんはむりをしないですごしてくださいの♪」


と俺とツクヨさんが挨拶をしてる間にヒナちゃんシスターズの面々は興味津々でロビーを見渡す。


「すげーーー♪今日からここに住めんの!? やったーーーーーーー♪」(三十女)


「ヒナお姉ちゃんの瀕死のお詫びにここに住めるなんて安すぎるよ♪」(二十三女)


サラッと酷い事を言う妹達である…


「良くやったヒナ♪♪ あんたをギルドに就職させて良かった♪ 店に来たギルド職員と仲良くなっといて正解だったわ♪ これでお金の心配がなくなる。あぁ~~~お母さん!! ヒシッ♪」(長女)


お姉さんのコネだったんだヒナちゃん。意外な事実が明らかになる。


「ごめんね……ごめんね。マキちゃん、今まで苦労かけて………グスッ♪……」(ツクヨ)


「私よりヒミコの方が苦労したよお母さん……グスッ♪ ……あんた……お金の事で……彼氏と別れてたもんね……グスッ♪ ……」(マキ)


そこで一緒に涙を流しているのは次女のヒミコちゃん。ヒナちゃんの家系はお母さんからして美人さんである。


この次女のヒミコさんも勿論お母さん譲りの美女。だが、仕事に内職に家族の面倒に家事に母の体を気遣った世話等、青春の全てを家族の為に犠牲にしてきた姉妹の一人である。


それは長女である姉の苦労を知るから妹は耐えれたのである。だからこそ、ヒミコは長女のマキを尊敬してた。


「お姉ちゃんなんか私以上じゃない……グスッ♪」(ヒミコ)


母と苦労した娘二人の姿は俺の心に感動を呼ぶ。美しい! なんと美しい光景なのだ。


ここにこの親子を呼べて良かった。そう思わずにはいられなかった。


「かんどうなの……グスッ♪」


だがしかし! ここにオチを持ってくるのが我らのヒナちゃん! 期待値はそりゃ~激熱である。


「…………私にはなんで何も言ってくれないのよ!!!! 泣くよ? 泣いちゃうよ?」(ヒナ)


こっちの涙は何か種類が違った。


「だって……ヒナちゃんに振ると何故かオチがつくし……」(ツクヨ)


サラッと言うツクヨさん、容赦ないな……


「お母さんが妊婦じゃなかったら蹴り入れているところだわ!」(ヒナ)


不思議だよな……ヒナちゃんだって苦労した一人なのに…その…なんでか一人だけギャグパートなんだよな。ある意味才能だね!


「ヒナちゃん……くうきよんでなの。」


「私にもっと感謝しろーーーーーーーーーーー!!!!」(ヒナ)


激怒だがみんなスルー……


「皆様初めまして、当ホテル、猫庭の楽園統括責任者のロジャーと申します。我が主のクウ様よりお話は伺っております故に、御用の際には遠慮なさらずにお声を掛けて下さい。」(ロジャー)


空気を読んでロジャーさんが挨拶をするが……俺は一応怒った方がいいか?


一応ヒナちゃんもお客様だよ……いや、ロジャーさんは分かっている筈だ……あえてヒナちゃんのキャラを殺さぬ配慮なのか!? あぁ~~もう分からん!


「うぅ~~私に感謝の言葉~~~」(ヒナ)


とうとう心折れたヒナちゃんはその場で体育座りをして顔を埋める。俺くらいは慰めてあげよう……


「ヒナちゃんいいこ~いいこ~♪なの……じぶんのきゃらをはあくしようねなの……」


無反応な位に凹んでいるよ……酷い……


「これはこれはご丁寧にありがとうございます。この子達の母親のツクヨと申します。この度はクウちゃんの御温情によりお世話になる事になりました。お恥ずかしい話ですが、娘達の幸せの為にもご厄介になります。よろしくお願いします。」(ツクヨ)


ツクヨさんは勿論の事、姉妹全員でお辞儀をする。あっ! ヒナちゃんを抜かしてね……


「いえいえ、ご苦労様なされた事でしょう。子供達をこれだけ立派に育てられて来てさぞやご苦労を……これからは遠慮なさらず我等に頼って御慈愛下さいませ。」(ロジャー)


頭を優しくナデナデしてるのが効いたのか、ヒナちゃんは顔を上げみんなを見回す。


「ここにいるよ! 功労者のヒナがねぇ? みんな聞いてる?」(ヒナ)


……あれ!? ……ヒナちゃんが霞んで見える。


「なんと言ったらいいか………グスッ♪」(ツクヨ)


「これでお拭き下さい。よろしいのですよ。その涙は苦労の証です。まずはお部屋に参られる前に御足労ですが…」(ロジャー)


そっとハンカチを渡し余計な事はそれ以上言わない。言葉以外の意思疎通が出来るからこその短いやり取りに見えた。


で、こっちの完全に空気と化したヒナちゃんの目は死んでいた。


「……クウちゃん……」(ヒナ)


「……さすがにいたたまれないの……な~に~なの……」


あ~~~もう本気で泣くのが俺でも分かった。俺も既に少し泣いている。


「飲もうか? と言うか飲みに行かない? ここって酒場位あるんでしょ? 飲まなくてもいいから……愚痴を……えぐっ……ばべ?(ダメ?)」(ヒナ)


ヒナちゃんは呪われているのだろうか? 本当にみんな置いて行っちゃったよ……俺もなんだかんだ行ってノリに乗ったけどさ…


「……わかったの。 どうせならクウちゃんもひさしぶりにのんじゃうの♪ それに30ぷんだけならのめるの! そうときまったら、ひさしぶりにヒナちゃんとがったいなの♪」


久しぶりにヒナちゃんの後頭部に張り付き肩車をしてもらう。


「……えぐっ……この感じ久しぶりね。何故30分かは分からないけどありがとう♪飲みに付き合って!」(ヒナ)


「はいよ~♪ ヒナちゃんぜんそくぜんしんいなの~♪」


「ひひ~んって鳴いてやる! どちくしょーーーーーーーー!」(ヒナ)


だけど走り出した後でどこに行けばいいか分からなくて、スタッフさんに聞きに行ったのは恥ずかしかった。


やっぱりヒナちゃんが絡むとオチがつくのである。













「ヒナちゃんお待たせなの♪ 一応言っておくけどクウちゃんなの♪」


「ブッ!! ゲホッ♪ ゲホッ♪ じーーーー!!!! ……あっ!? ホントにクウちゃんだ♪ え~~~♪」(ヒナ)


大人バージョンで現れた俺は以前、パチンコでエーコちゃん達に頂いた洋服(ロジャーさんがタダでくれた服)に着替えて、ここ1000階の綺麗な夜空の見えるラウンジに来てた。


そこは俺のイメージに合ったバーテンダーさんに様々なお酒の用意してあるバーカウンターである。


そこに二人で椅子に並びカクテルを頂こうとしてた。そして、目の前のヒナちゃんは……あ~あ~もう……


「そのままじゃ洋服が濡れちゃうの。じっとしててなの。」


「うん♪」(ヒナ)


口周りと首に少し垂れてしまったお酒を俺は優しくハンカチで拭いてあげる。いつもと大きさが違うのでヒナちゃんが違う人みたいに感じる。


「はい♪ これでキレイキレイなの♪」


しょうがないお姉さんの面倒を見るみたいに微笑んで俺はヒナちゃんを見る。全く仕方がないな♪


「あっありがとう♪ ………………………」(ヒナ)


ん? 愚痴はどうしたの? それに急に汐らしくなっちゃって……


「どうしたの? なんか様子が変なの……ひょっとして、この格好似合ってないの?」


俺としては結構気に入っているんだけど、ヒナちゃんの様子が変なので不安になってしまう。


「そんないことないよ!!!! すっすっすっごいいいよ♪♪♪♪♪♪」(ヒナ)


なんか圧倒される言い方だったが、目を見れば真剣なのが分かった。


「ありがとうなの♪ これは30分だけの魔術みたいなものなの。でも、ちゃんとクウちゃんの二十歳の姿なの♪」


そんな事を言われるとつい嬉しくて微笑んでしまう。いつも赤ちゃんだからね。だから、嬉しくて自然とテンションが上がってしまう。


「ヒナちゃんともほら! 同じ位の身長なの♪」


背比べをしたくておでこをつけて比べっこする。俺もこれで赤ちゃんじゃないでしょ? ドヤ♪


「クククククククククウちゃん!!!! ちっちっちっちかっ♪」(ヒナ)


真っ赤になりながらアタフタするヒナちゃんを見て俺は心配になる。お酒がひょっとして……


「ヒナちゃん!? 茹でタコみたいになってるの!!! お酒弱すぎなの!!」


強いお酒を飲んだのかな? ヒナちゃんの口に鼻を持っていきクンクンする。


俺が着替えている間に無茶飲みしたのか心配したが、お酒の臭いはそこまでしない。


と言うことはあまり強くないのかも……もう一度、おでこを合わせて熱を計ろうとして目を瞑る。


「ちがっ♪ あの♪ その♪ はわわわぁ~♪ それ以上は♪」(ヒナ)


目の前のヒナちゃんはますます赤くなる。呂律も怪しいし、俺のアビリティーで戻さねば!


両手を頬に優しく当ててなるべく接地面を増やす。その方が俺のアビリティーはより強く働くからね。


「動いちゃっめっ! なの。じっとしててなの。」


バーにゆっくり流れるピアノの曲を聞きながら俺は優しくヒナちゃんを間近で見つめる。


いつもいつも心配ばかりかけてさ、本当に世話の掛かるお姉さんだ♪


俺は気がついていなかったが、バーテンダーさんやスタッフさんは俺の極上の微笑みに心貫かれていた。


つまり、大人バージョンの俺はヒナちゃんのハートををもろに貫き、間近で微笑んで見つめていた。


この素敵な時と空間にヒナちゃんはピュアハート?は追い込まれていた。


「こっこっこっ心の準備が♪ 弱っている時にこっこっこっこんなの~~反則だよ~~♪ ひゃ~~~~~♪ ももももうダメ! がくっ♪」(ヒナ)


熱っ!? 焼け石のようになり、糸の切れた人形ようになったヒナちゃんは、そのまま俺にもたれかかるようにして堕ちてしまった。


「わ~~~~~~!? いきなりどうしたのヒナちゃん!? 衛生兵~~~! 至急担架を持って来るの~!」


こんなにお酒が弱いのに自棄酒をしようだなんて……はぁ~……本当のオチはここだったのかと思う一方。バーテンダーさんやスタッフのみんなはヒナちゃんを気の毒に思うのであった。








カンカンカン♪ トントントン♪ 軽快な音がなり響く。お夕飯を食べ終わった俺はアイシアちゃんのお店でまた杖作りに精を出していた。


今夜はアイナママと二人っきりでなく。猫ちゃまふぁみりーメンバーの7名全員が来ている。


理由はみんなの装備の最終調整の為にここに集まってもらっている。


アイシアちゃんは一人一人に未完成の装備品を持ってもらったり、着てもらったりして、用紙に何やら書き込んで意見を聞いていた。


「杖の重量はどうかな?これから素材を乗せて2~3キロは重く成るから、重量を減らしたいんなら杖の長さを変更をするか……そうだな、サウザンドスネークの目を2つから1つに変更するとか、火力は落ちるけど重量はだいぶ変わるよ。」(アイシア)


サウザンドスネークの目の中にある水晶体と呼ばれる物をアイシアちゃんは杖に使うが、この水晶体とは俺の知ってるレンズ状の物ではない。


水晶玉とほぼ変わらぬ物をこちらの世界の人はモンスターの目から取り出して使っている。


それは第2の魔石とも呼ばれマナを増幅し、物によってはそれ以外にも特殊な効果を出すものがある。


本来はその水晶体も米粒から十円玉サイズなのだが、サウザンドスネーク程の巨大な目になるとその水晶体の大きさはリンゴやメロン位のサイズへと大きさが変わっていた。


それ故に重量もそこそこしたのだ。ミーナちゃんはその2つある水晶体を1つを手に取り、重さを手で計り感じる。


「結構重いわね……でも火力は欲しいのよね。困ったな……でも……私に今一番欲しいのは…………………………この杖は火力重視でいく。限度を超えない程度なら重くしても構わないわ。」(ミーナ)


長考した末に出した答えで火力を選んだが、アイシアちゃんの顔はミーナちゃんを見てもう1つの提案をする。


それは父から客の顔を見て、その人が何を望んでいるか感じろと言う教えをしっかりと学んでいた。


「分かった。なら……もう一本、軽量タイプのロッドをクウちゃんの杖で削り余った魔王樹の残りで作るわ。まあ、これもとてつもない貴重な木材だけど、これで腰から下げれるのを作れば使い分けれるから。」(アイシア)


「ホント? みんなの装備の後でいいからお願いするわ。忙しいのに悪いわねアイシア。お礼はちゃんとするから♪」(ミーナ)


ずっと工房に籠っては汗だくになって帰ってくるアイシアちゃんをいつも見ているので、ミーナちゃんとしては申し訳ない気持ちでいっぱいだった。


だけど、短くて軽く、直ぐに使えるロッドはオーク戦で得た経験から喉から手が出るほど欲しかった。


これが装備品以外なら遠慮をするが、時には仲間の命すら命運を分けるかもしれない物だけに頼むのであった。


「好きでやってるんだし、パーティーなんだから構わないよミーナちゃん。」(アイシア)


パーティーだからこそ、無事に帰って来て欲しい。アーロンさんから言われた事を思い出す。


仲間の装備を作る時、直す時、それは物じゃない!


仲間の命を扱うと言うことだと……鍛冶とはそこから始まり、使う者の目線に合わせろと……言われた事を心に叩き込んでいたアイシアちゃんだった。


「良かったですわね、お姉さま♪」(セーラ)


「セーラちゃんのローブはどう? 成長に合わせて多少大きめに作った分、重量が増えたけど……」(アイシア)


12歳と言う……これから更に成長するセーラちゃんに合わせ作ったローブはブカブカ気味に作ってある。


内側に裾や丈を上げて止められるようにはしてあるが、その分動きを阻害して疲れを貯めないか気にしてた。


ローブ類は頑丈なのや保温性に優れた性能も大事だが、本当に一番大事なのは着疲れしないかと言うことだった。


下手な職人が作ると一週間もしないうちに体に異変が起きる事もある。


たかが服だと思うかもしれないが、服とはちゃんと着る人に合わせて作らないと体を壊す。


「あら? そうですか? むしろこれくらいがいいと私は思うますわ。」(セーラ)


「なら良かった♪ 多分一番早く完成すると思うから待っててね♪」(アイシア)


ホッとはするが、セーラちゃんのローブを作る時は手が震える時があった。


父や他の職人は身内の装備品を作る時、こんな思いをしていたんだと痛感する。


だから、決して手を抜かない。彼女が汗だくになってやるのは、ただ好きだからと言う感情だけではなかった。


まさに命を打つ思いであった。


「ありがとう♪ でも、あまり無理はしないでね。」(セーラ)


頑張り過ぎな親友をもちろんセーラちゃんは心配する。今着ている服は大切な物になると、着れなくなってもセーラちゃんはいつまでもとっておくと心に決めていた。


「アトラスさんにも良く言われるよ……あははは。」(アイシア)


少し離れた所にいる父とネイちゃんを眺め、アイシアちゃんは苦笑いをする。その二人はと言うと……


「すっ……すげぇ~~~♪ アストラさん、これ……本当にあたいが使っていいんですか?」(ネイ)


一振りの大剣がネイちゃんの手に収まっている。真っ赤な刀身の約1.5メートルに幅が広く厚みのある大剣。


剣先から柄にかけて光に反射して、その鋭さが神秘的に光輝いている。狙う獲物は大型のモンスター専用とでも言わんばかりの代物である。


「あぁ~、ぜひ君に使ってほしい。クウヤのパンパイアニードルと同じで、その剣も血を吸うほどに鋭さを増す仕組みにしてある。使い手を選ぶだろうがオーク戦の時のネイさんの戦いを我は把握してたからな。何、剣に遅れをとることはあるまい。アイシアさんの想いも込もっているから大事に使ってやってくれ♪」(アストラ)


「ありかたく頂戴致します。アイシア~~~~♪ ありがとな~~~♪」(ネイ)


腰を曲げて礼をするネイちゃんの尻尾は感情を押しきれずにフリフリと揺れていた。


なのでアイシアちゃんにお礼を言うときは素の砕けた感じで満面の笑みだった。


「どういたしまして~~~~~~♪( 分かりやすいな~♪)」(アイシア)


裏表のない笑顔を見せるネイちゃんに思わず笑みが溢れてしまう。と、そんな彼女に……


「……こことここの部分を外しても構わないわ………アイシア、聞いている?」(アイナ)


「あっ!? すみません聞いてます。でも、そこは急所を防ぐ為に必要じゃないですか?」(アイシア)


「純粋な剣士ならそうかも知れないけど、素手でも戦う事も視野に入れた場合、ここの部分に防具が当たると動きが阻害されるのよ。」(アイナ)


「なるほど……勉強になります。」(アイシア)


「後、この肩周りの部分がね……」(アイナ)


二人は何度も意見を出しあってあれこれ詰めている頃、俺は黙々と彫っていた。


そして、俺の側で黙って付き添ってくれて、たまに出る汗をリディアちゃんとクリスちゃんはハンカチで拭いてくれる。


杖の形に削り出した後は細かい細工を出す為に俺は黙々と作業をする。


杖の頭身のにゃんこの愛らしさを損なわないようにする為、全身全霊をかけて俺は削る。


「(我が主は凄い方だ……だが、何故かこうして予想外の方向に全力疾走してしまわれる時がある……マリア女王よ……不憫に思うぞ。)」(リディア)


「(お兄ちゃんってホントに期待裏切らないよね♪ マリア女王には悪いけど、私はお兄ちゃんらしい杖を見てみたいな♪)」(クリス)


マリアちゃんに贈る杖の頭身はデホォルメされた可愛いにゃんこにする。俺がそう宣言してからみんなは何故か構ってくれないのだ。


多分、大変な作業になるのでそっとしてくれるんだろうだろうな。 そんな盛大な勘違いをしながらも俺は黙々と削るのであった。













一夜明けて翌朝のレストランホールで緊張が走った。


「ごめ……んな……さい……ヒ……ナ……」(アイナ)


アイナママは悔しさのせいか、それ以外の感情もあるのか、悔しそうに謝罪の言葉を吐き出し、ボソボソと言う。


「良~~く~~♪聞~こ~え~ま~~~せ~~ん~~♪」(ヒナ)


一夜明けて回復したヒナちゃんは絶好調である。この機会に今まで貯まっていた物を吐き出すつもりのようだ。


「くっ…………ごめんないヒナ。」(アイナ)


軽く腰を曲げて頭を下げるアイナママだが、その実は顔を見ると殴りたくなるのを押さえる為にそうしていた。


「はぁ~? 謝る相手に向かって呼び捨てとか有り得ない!? マジ有り得ないんですけど~♪」(ヒナ)


正論をとことん突き詰めて追い込むヒナちゃん。こういう時は正論で押さえ込むのが有効だと分かっている。


「ガリッ♪♪…………申し訳ありませんでした……ヒナ……ガリッ♪……さん……」(アイナ)


アイナママの心の中ではヒナちゃんを軽く10回は撲殺していた。そのせいか、歯ぎしりがハッキリと聞こえた。


「クウちゃんがどうしてもって言うからとりあえず納得してあげたけど、相手しだいじゃ大問題になった事を少しは自覚した方がいいですよ。それと普段からも暴力振るい過ぎ。知ってましたか? 職員の辞めていく半数はその暴力を見て心が折れて田舎に帰ってたとか?」(ヒナ)


「なっ!? …………」(アイナ)


衝撃の真実を告白されダメージを受けるアイナママ。思い当たる節があるんだね。


「その(たび)に辞めてっちゃう人がいる分、残業や仕事量が増えてまた辞めていくが増える。もうね、上司のせいで皺寄せがこっちに来てるのにガミガミ! ガミガミ! 誰のせいでそうなってるっかって、みんな裏では……」(ヒナ)


予想外の攻撃にアイナママのメンタルは崩壊しかけていた。涙目になってないか!?


「…………………………クスン♪」(アイナ)


あっ!これは本当に泣く。そう判断した俺は奥の手をもう使う。


「わーーーーーーーーーーー!!! そこまでなの!! ヒナちゃんしすたーずのみなさん! ヒナちゃんのおくちをちゃっくしてくださいなの!」


「みんなかかれ!」(ツクヨ)


ツクヨさんが命令するまでもなく実際は、俺が飛び出た時点で姉妹のみんなは行動に移っていた。


ヒナちゃんは姉妹に取り押さえられてしまい身動きがとれない。


一応、ヒナちゃんってギルド職員だし、スペック高いんだけど……あれ? ひょっとして皆さん強い?


「まっ……まだ……ね!! 言い……足りない……んだから!! こら!! むーーーーーーー!!!!」(ヒナ)


「やっと勝ち組生活になれたのにたった2日で壊させてたまるもんですか! クウちゃんにアイナ様♪ バカ姉は無視して下さいね♪」(12女)


7女さんは取り押さえてられているヒナちゃんの首に尻尾を伸ばして巻き付けると……


「ふん!! ……ゴキッ♪ ………………黙れバカ姉……この奇跡の生活を怖そうとするなら私は…………」(7女)


首の骨が折れてないか!? 俺はヒナちゃんの首に巻き付いて回復させる。おいっ! 7女!! 本気で殺るつもりだったでしょ!!


「わーーーーーーー!!! ヒナちゃん!!! けんかはめっ!なの!!」


「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「は~~い♪」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」


俺の言うことは聞いてくれるがだめだよ!!


「アスモデウスとは違った意味の戦闘私設集団のような……」(エーコ)


代わりに代弁してくれてありがとう。


「クウたん♪ おねえたんやっけたの♪ いいこいいこして~♪」(37女)


三歳の妖狐の幼女がとてとてとこちらに歩いて汚れのない笑顔で姉の抹殺を報告する。ヒナちゃん……


「あ~~~~う~~~~おねえちゃんをあまりめっ! しちゃめっ! なの。いいこいいこ~♪」


「クウちゃん♪わたしもいいこいいこして~♪」(36女)


「はいはい♪ちゃんとならんでなの♪」


可愛い……だけど、なんか複雑だ……


「微笑ましんだけど……その後ろに伸びているヒナがいるせいで台無しね……」(ミーナ)


「私はヒナさんが不憫でならないですわ……」(セーラ)


寝る前に作っておいたにゃん鉱のネックレスをヒナちゃんに後であげよう……絶対呪われているとしか思えない。幸薄すぎだよ……しくしくしく♪


「ムマルやレーバルやリィシャも………ハッ!?まさかあの子も…………しくしくしく♪」(アイナ)


こっちはこっちでダメージが尾を引いていた。


「姐さん……もう過ぎたことだ。元気だしましょうぜ……」(ネイ)


「ヒナよ……虚しい勝利だな…」(リディア)


「引き分けのような気がするけど……」(アイシア)


「いや♪ 両者敗北でしょ♪」(クリス)


「ごめんなさいねアイナ様。この子にはよく言い聞かせますので、セイギフトに戻られてからもしっかりと指導してあげて下さい。」(ツクヨ)


「いえ……こちらこそ、大切なお嬢さんを傷つけてしまい申し訳ありませんでした。」(アイナ)


「こう言ってはなんですが、そのおかげで家族全員が幸せになりましたので、本当に気になさらないで下さい。」(ツクヨ)


「あわれなのヒナちゃん……」


「も~も~ももも~♪ も~も~ももも~♪ ……」(ドナ)


ドナちゃんが伸びたヒナちゃんを哀れな目で見つめ、ドナドナを歌っている。なんて言う追い打ちだ!


「こら!! ドナちゃんなんてうたをうたってみつめているの! それはめっ! なの!」


1日が始まったばかりだというのに、どっと疲れてしまうのだった。











ロジャーさんがこちらに寄って来て朝の報告をしに来てくれる。最近常に思うのだが、完全に俺の秘書になっているよね?


他の就業員スタッフもそうだけど、苦労を労う事をいつかやらねばと、そんな事をひっそりと思いつつ彼の報告を聞く。


「おはよう御座います♪ 今朝はお客様がいらしている為に簡単に報告をさせて頂きます。」(ロジャー)


「おはようなのロジャーさん♪ またせてはわるいからおねがいしますなの。」


「はっ! セイギフトの漁業組合より感謝状のお手紙と大量の生きた魚介類が届きました。なので【にゃん♪にゃん♪】にてマーメイド共に管理させて養殖をさせています。」(ロジャー)


「おお~♪ こちらからもお礼のおてがみをおだしするのでおきゃくさまのおかえりあとにようしをもってきてなの。」


「畏まりました。それと二点目がマリア様の密偵よりご報告がありました。どうも北の大陸の動きが慌ただしいと……噂では王の側近が北の防衛砦に向かって来てるとか……」(ロジャー)


「マリアちゃんのすぱいさんがわざわざしらせてくれるとはおどろきなの。……いざというときはウキョウさんのげんばはんだんでうごくようにつたえといてなの。」


大局的な指示は俺が出せばいいが、現場の意見を優先させたいと考えた俺はそう伝えとく。それだけ信じていると言う証でもあるけどね。


「了解しました。ここに直接来るとは思えませんが、絶対はないですからね。お急ぎお伝えする事は以上です。では、お客様がロビーにてお待ちしておりますので御足労をお願い致します。」(ロジャー)


「ありがとうなの♪」


ロビーにはセイギフトの新ギルドマスターのヒースさんに商人ギルドマスター兼ポンコツエルフ二号ことシャイラさんがお茶を飲んでキョロキョロと周りを見ていた。


ここに冒険者や商人を送る前に視察させてほしいとお願いされていたのだ。


「おはようございますなの♪ おまたせいたしましたなの。ごはんがまだでしたらよういさせますの。いかがですかなの?」


「おはようございます、クウちゃん♪ 私もシャイラさんもご飯は食べて来てるから平気だよ……それに……色々と衝撃的過ぎてね。正直……今は喉を通らないかな。」(ヒース)


「いや~~~~~♪♪♪♪♪♪ 会いたかったよ~~♪ すーはー♪ すーはー♪ あ~~~いい! クウちゃんにこれでいつでもふもふりんこ♪ きゃ~~~~~~♪」(シャイラ)


俺の胸元に飛び込んで来ては匂いを嗅ぐって……あ~~~エルフってなんでみなこうなんだ……


「ど~ど~なの。」


「ぶるる~♪」(シャイラ)


馬のようにいななくシャイラさんはご機嫌で俺を抱っこする。


「貴女って人は……普段はあんなにまともなのに……」(ヒース)


「えるふのおねえさんはたいていこうなの……クウちゃんはさとったの……」


「シャイラ様、皆様をご案内致しますのでその……」(ロジャー)


「ロジャーさん、クウちゃんはこのままでいいの……というか、たぶん……はなしてくれないの。」


「はなさにゃいもん♪」(シャイラ)


「私とクウちゃんとでしっかりと話し合いますか……」(ヒース)


「なの……ロジャーさん。あんないはじめてなの。」


「もふもふ~♪ ふふふ♪」(シャイラ)


「畏まりました。ではまずは宿泊の流れからご説明を……」(ロジャー)


ロジャーさんが説明してるのを聞いてないなとシャイラさんに思ったが、要所要所でしっかりと質問をしてくるシャイラさんに俺達三人は、無駄にスペックが高いのになんでああ残念なんだと改めて思い知らされた。


しかし、二人は色々とアドバイスをしてくれる。それは細かい部分や、言われて納得のすることだったりとたくさんあった。


「【にゃん♪にゃん♪】の料金設定はこのランクなら1日で大銀貨3~5枚は取っていいわ。どの大陸でも届かない水準のサービスだから小銀貨3~5枚じゃ安すぎるわ。」(シャイラ)


「アスモデウスは戦闘力もあるね……いっそ、ダンジョンに遠征させるのもありだと思うよ。そのクウちゃんが保護してる彼女達の護衛役としても使っていいだろうし、低ランクの狩り場やダンジョンならソロで送ってもいいかもしれない。」(ヒース)


下から順に回っているのだが参考になる。ロジャーさんもしっかりとメモを取っている。そして、油断していた俺はやってしまった。


それはゲームセンターに着いた時だった……


「あっ!? 何これ? おっきいわね~♪」(シャイラ)


まさかのガチャである。そう、この時俺は抱っこ

されてた為に見えてなかったのだ……稼働開始の文字が……


「どれもこれも凄すぎて……いやはや……」(ヒース)


ヒースさんはプリクラをしきりに見ている。スタッフさんが説明して実際に撮っているようだ。


メイドさん達に囲まれて撮っている姿が実に嬉しそうに見えたのは……触れるのはよそう……男だ……うん。


「これはまだ、さーびすかいしまえなの。」


俺はそう言うが、目の前に本日稼働開始と書かれた文字がシャイラさんの瞳には見えていいる。


半信半疑になりながらもガマ口のお財布からお金を取り出すと指定されている中銅貨を一枚取り出しガチャのコイン投入口に差し込む。


「えっ!? でもお金入ったよ? 中銅貨一枚でほら?」(シャイラ)


右回しに回す円状のハンドルを右手で掴んだシャイラさんの姿が目に入り俺は慌てる。


「えっ!? あーーーーーーーーーーー!!! まっまっまってなの!!!!」


うそうそうそ!!! しまった! 今日が稼働日初日だったのか!?


「これを回すのね。それっ……」(シャイラ)


ガラガラとガチャの中から音が鳴り、大きな玉子カプセルがゴロン♪ と出てくる。その色は……レインボー!? 虹色つまり! 大当たり!


「あーーーーーーーーー!!!! シャイラおねえちゃんそれちょうだいなの!!!! エグッ♪ ……なにもきかずにおねがいなの……エグッ♪ ……」


「クウちゃんどうしたの!? なかないで……えっえっえっ?」(シャイラ)


泣きの一手で情に訴える。今ならまだなんとかなるかもしれない。狼狽えるシャイラさんに俺はいけるかもと期待してたのだが……


そこへ空気の読まないスタッフ達がやって来る。そして、ガチャからファンファーレと鐘の音がなり響く。どうやらURを引くと鳴る仕様みたいだ。


そう……シャイラさんが引いたのはあの忌まわしきドッペルクウちゃんだ!!!!


当のシャイラさんは何を当てたのかまったく理解していない。


「おめでとう御座います♪ 特賞のドッペルクウちゃん当選大当たりです! この玉子カプセルを割ってみてください。」(スタッフM)


ね~ね~♪ 早く感想聞かせて? 的な顔をしやがって!!! シャイラさんは何が何やら分からぬが埒が明かないので言われた通りに動こうとする。


「シャイラおねえちゃん!! それをわっちゃめっ! て、あーーーーーなの!」


だが無情にもシャイラさんが軽くグーでコンコン♪ と二度叩くと、桃太郎の桃みたいに真ん中から左右に別れて綺麗に割れる。


「もう割っちゃった……まあ~♪」(シャイラ)


「どうしたんだい? おお~クウちゃんがもう一人!?」(ヒース)


玉子カプセルから現れたのはまさに俺だった。俺そっくりなドッペルクウちゃんは手足を胸元に折り曲げて寄せて、まるで眠っているかのように見えた。

その完成度に俺は固唾を飲む。怖い位に俺だ……マリック様のドッペルドールの技術とスタッフの愛が込もっている珠玉の一品とは言え、そのクオリティーは俺の目から見ても素晴らし過ぎて泣けてくる。


そのドッペルクウちゃんは目をパチクリと開けると宙に浮かびシャイラさんの前に向かう。


「マスター認証確認。貴女の名前を聞かせて下さい。」(ドッペルクウちゃん)


「えっ!? ……シャイラよ。」(シャイラ)


機械的な喋り方をする俺と状況に追いつけなくて少し怯んだ様子を見せるシャイラさん。


「ほー♪ これは凄い♪」(ヒース)


「よくやったお前達♪ 見事な仕上がりだ♪」(ロジャー)


「みんなのおかげです! ロジャー様♪」(スタッフM)


ロジャーさんは感涙してるし、スタッフはこの瞬間を楽しみにしてたのか、実に生き生きしてる。


「あーーーーあくむなの!! よりによってシャイラおねえちゃんになの!!!」


イチャイチャするのが目に浮かぶ。それは俺に取って最悪な姿だ!


「マスター認証登録完了しました。起動します。…………はじめましてシャイラおねえちゃん♪ どっぺるクウちゃんなの♪ これからすえながくかわいがってくださいたの♪」(ドッペルクウちゃん)


「きゃ~~~~~~~~♪♪♪♪♪♪♪」(シャイラ)


ポンコツエルフ二号とドッペルはヒシッ♪と抱き合いハートの幻視を撒き散らす。


ドッペルはシャイラさんの萌えを燃えさせる……いや!萌えさせる仕草を惜しみ無く発揮する。


「あーーーー!!!! さいあくなの!!! はかいしたいの!!!! うぅ~~~~!!!」


いたたまれないっす!! マジ勘弁してくれ!!!


「シャイラおねえちゃんのこと♪ クウちゃんはすきすきなの♪ ちゅ♪ なの♪ スリスリ♪」(ドッペルクウちゃん)


ぎゃ~~~~~~~! アホな俺がいる!!! もう人形に見えない分、タチが悪すぎる!


「やーーーーめーーーーてーーーーなの!!!」


「ふぁ~~~♪ ふぁ! ふぁ~~~!」(シャイラ)


蕩けてしまってるシャイラさんはもう言うまでもなく堕ちてしまっている。そして、そこにこの日を待ちわびてた人が……


「あーーーーー!!!! ドッペルクウちゃんが……油断したわ……」(ミーナ)


しょんぼりとするミーナちゃん。一番に絶対取る為に毎朝来ていたのだが、今朝はセーラちゃんやエーコちゃん達の指導の為に行く時間をずらしたのだ。


「あっミーナさん、ご安心を♪ あのドッペルクウちゃんはバージョン1.1タイプでまた第2段を開発中ですので♪ それに一定数は減らないようまた補充されてますので♪」(スタッフ)


「あれいっこじゃないの!?」


「ええ。大当たりの確率は0.5%以下なんですが……シャイラさんは運がよろしいですね。」(スタッフM)


つまり、大当たりは何度でも量産されるらしい……その衝撃事実に俺の豆腐メンタルはにゃんこバズーカを打ち込まれた位こっぱみじんこになる。


「ならやるわ♪ シャイラさんおめでとう♪ 私も出して見るわ♪ あっ! クウちゃん……もし、これを壊そうとしたらって聞いてる?」(ミーナ)


「シャイラおねえちゃんもふもふ♪」(ドッペルクウちゃん)


「ドッペルクウちゃんもふもふ♪」(シャイラ)


ぷちん♪ 俺の涙腺が切れる? 壊れる? そんな音が聞こえた気がした。


「ヒースさん!!! おむねをかしてなの!! しくしくしくしくしく♪」


「いくらでもお泣きなさい。よしよし♪」(ヒース)


困った顔をしながらもヒースさんは優しく抱きしめて背中を撫でてくれた。


「おりゃ♪」(ミーナ)


この後も俺は終始生き地獄だった。シャイラさんには公の場でイチャイチャしないようにお願いしたが……あぁ~~~~~~!!! マリック様恨みますよ!!!!

ふつおたコーナー(MC:たまご丼)


ペンネーム「ポンコツ二号」さんより頂きました


Q:職場のみんなが私の私物を持って行こうとします。あれは私だけの者なのに! 私はどうしたら良いでしょうか。


A:つまらないことでもめちゃダメダメ! 一人だけしか持ってないからいけない! 職場の人達にも行き渡るようにしちゃえ! ポンコツ二号さんならいけるいける!というわけでシーユー♪


シ:ドッペルクウちゃんが欲しいか~! ミレーヌにアレーシア大きな声でさん! はい!


ア:欲しいわ!!!!!!!


ミ:欲しいです!!!!!!


ク:あくむがふたたびなの……しくしくしく♪

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