そっとしてほしいの
ご飯を食べた後って、何でこんなに眠くなるんだろうね?試食会を無事に終えた俺はアイシアちゃんの膝の上で丸まり、うとうとしていた。
「くわぁ~♪・・・みんなごめんなさいなの・・・クウちゃんもおかたずけ・・・しないとなの・・・」
「大丈夫ですよ♪クウ様に回復させていただいたおかげで私達は少し体を動かないと逆に疲れてしまいますわ♪後はお任せくださいませ♪」
「みんなご苦労様♪アイシアさん、クウちゃんを宜しくね♪私もここにいたいんだけど仕事が待っているから戻るわね♪またね、クウちゃん♪」
「マリアちゃん・・・・・・Zzzzz・・・・・」
「ネコちゃん寝ちゃった♪・・・アイシアお姉ちゃん・・そのミイちゃんも一緒にいい?」
もじもじしながら上目使いに催促をするミイちゃん・・・・アイシアちゃんに効果抜群!
「くっはぁ~~!!どうぞミイ様♪はい♪」
膝の上をペシペシ叩きおいでおいでをする。
「あらら♪お母さんとお父さん仲良しですわ♪」
「アイシアお姉ちゃんおっきいけどミイちゃん好きよ♪」
大きな膝の上で俺と向かいで寝そべりながら、コロコロと微笑み無邪気でいる。アイシアちゃんでなくとも笑みが溢れただろう。
「あぁ~~お二人とも可愛いすぎます♪」
お口の中にハートマークの幻視を作りながらうっとりとしているアイシアちゃんと俺等は端から見るとその姿はまさにメルヘンチックだ。だって、たまうさの着ぐるみを着た大きなアイシアちゃんの膝の上にサウザンドスネークの着ぐるみを着て丸まった俺。さらに王女である五歳児のミイちゃんが微笑みながらその腕の中に着ぐるみの俺を包み込んでいる。しかも、そんな俺たちを祝福するがの如く、マリアの花はタンポポの綿毛のように軽いその花弁をふわふわと宙へと放ち、俺等に降り注ぎ、静かに舞い落ちる。後片付けをしてた一堂も手が止まり、その光景に見惚れてしばし時を忘れるのであった。
試食会の全てを無事に終わらせてから俺とアイシアちゃんは彼女の実家へと向かい、治療の経過報告をハルトさんに伝えに行った。家の中に入ると鍛冶の最中であったハルトさんは作業を一区切りまで終わらせ、手を休めてから娘の報告に耳を傾けた。治療の経過を聞いたハルトさんは自分の目で確認したいと頼むのでアイシアちゃんは着ぐるみを脱いでお父さんに話し掛けた。
「・・・お・・・と・・・う・・・さ・・・ん・・・き・・・の・・・う・・・は・・・ち・・・ゃ・・・ん・・・と・・・ね・・・れ・・・た?」
「いや・・・・こいつの仕上げに手間どってあまり寝てないな・・・・まあ、三時間位寝れればなんとかなる。」
大きな声でゆっくり目に話すハルトさん。すでに涙目だ・・・・こっちまでウルっとくる。
「・・・さ・・・ん・・・じ・・・か・・・ん・・・じ・・・ゃ・・・だ・・・め・・・よ・・・!・・・ひ・・・げ・・・も・・・そ・・・ら・・・な・・・い・・・と♪」
まだ、たどたどしいが大進歩ではないだろうか♪今なら言えるあの名言!!!ずっと守りたい♪この笑顔を!
「おお~~アイシアちゃんきぐるみなしでもかいわできたの♪よかったねなのハルトさん!!あぁ~~~おとこはないちゃめっ!て!?あわわわ!!」
「ありがとう!ありがとう!クウ!!!娘が!!娘が!!!」
突如抱きつかれ堪えきれずに溢れ出す想いが、ハルトさんに抱きつかれたあらゆるとこから伝わってくる。男泣きだ。娘をどれだけ愛していて心配をしているか・・・・・・良かった♪そして、たまうさの着ぐるみに着替え直したアイシアちゃんがハルトさんの背中からそっと抱きつく。
「お父さん♪クウちゃんのおかげで着ぐるみを着てない時でもなんとかだけど聞こえたよ♪だから、安心して待っててね♪クウちゃんありがとう♪」
「ふふふ♪どういたしましてなの♪ハルトさんにはみんなのそうびをつくってもらわないとこまっちゃうの♪だから!クウちゃんにまかせてなの♪」
「あぁ~~俺が最高の仕事を見せてやる!アイシアを頼む!」
「お父さん♪ほら、これで拭いて♪」
「すまねえ、情けないとこを見せたな・・・」
情けないもんか!格好いいよ!それ以外の何者でもない!キリッ!
「りっぱなの♪・・・・・んっ!?これってまさかなの。」
視界の端に入る白いとんかちが妙に気になる・・・・・・この前来た時にあったっけ?
「白い入れ槌だ。何か不思議な槌ね。もう一つは・・・・・何これ!?」
入れ槌とは鍛冶師さんが使うとんかちの事を言うみたいだ。あのまな板がこんなに立派な入れ槌に変わるとは面白い♪それと、もう一つのまな板はベコベコに折れ曲がり変形していてギョっとする。
「それなぁ~~この謎の金属は堅すぎるんだ。父さんが持ってきた入れ槌で叩いてもビクともしないし、火に入れても熱が通らねえ。打つ手が無くなって頭にきてよ・・・・そのなんだ・・もう一つのこれでぶっ叩いたらやっと形が変わったんだ・・・・それで仕方なく槌の代わりにこれでその槌を打った。」
気合いだ・・・・自慢の道具でも打てない物をよくぞここまで見事に。職人の意地だね!
「あのまないたからいれつちをつくるとはハルトさんさすがなの!クウちゃんのおめめはまちがっていなかったの♪」
「お父さんの入れ槌って確かヒヒイロカネ製よね!?あれで打てなかったの!!」
「ああ・・・弾き返されて腕が痺れてしばらく悶えたぞ。・・・・・・・なあ、クウちゃんよ、お前さん一体何もんなんだ?この未知の金属といい謎だらけだ。愛娘の耳を治してくれてる大恩人でもあり、今日も含めてまだたった二日だがクウちゃんとこう接して人柄も理解しているつもりだが、そろそろ正体を教えてくれんか?」
「う~~ん・・・こまったの。せつめいがむずかしの。だから、ひとことでいうの!クウちゃんはかみさまなの♪アイシアちゃんもしっているからかくしてないけど、できればさわぎになるからいわないでほしいの。」
「・・・・・・・・・・・アイシア!」
目を見開き娘に何かを訴えている。
「本当よお父さん。マリア女王様もアイナ様もご存知よ。それに神様でもなければこの耳は治せないよ♪」
「そういうわけなの。それいじょうはとっぷしーくれっとだからないしょなの♪」
「・・・・・・・・あはははは♪そうか!まさかこんな小さな神様に巡り会うとは・・・アイシアの耳の治療に俺の所に巡って来たこの金属・・・・全て納得した♪(全て運命だったのか)・・・まさかクウちゃんが生き神で英雄の玉子だったとは恐れ入った♪なら、当然この事は墓場まで持っていくから安心してくれ。それに生き神は国防の一つにもなる力と象徴だからな。女王陛下の切り札で秘密にしときたいのも納得だし迂闊に口に出来んよ。しかしあれだな・・・チラッ♪・・・クウちゃんは神様と言うよりか」
あんたもそれを口にするか!!
「すとーーーーーーーーーっぷなの!!そのさきはよそうができるからいっちゃめっ!なの!!ぷんすこなの!!」
「あははは♪ミーナちゃんにいつもからかわれてて気にしてるから♪お父さん言っちゃ駄目だよ♪」
「そうなのか?すまんな。」
「むぅ~~おとなにはやくなりたいの・・・」
せめてミイちゃんと同じ五歳児でいいから成長してほしい。あと48年か・・・・・泣かないよ・・・
「え~~~♪このままの方が可愛くていいのに♪あたしなんてこんなに大きいから逆にクウちゃんが羨ましいのに♪」
「まあ、どっちも苦労があるというわけだな。それでクウちゃんよ。この入れ槌は完成したから持っていきな。」
「それはまだハルトさんがつかってなの。それでまた、このきんぞくがてにはいったらほかのどうぐもつくってほしいの。それと、クウちゃんはハルトさんにならかぞくのそうびもたくせるからおしごとをおねがいするの♪そざいはへびさんのがいっぱいあるからみんなをつれてまたくるの♪」
「お父さん良かったね♪上客ゲットだよ!ふふふ♪クウちゃんが持ってくる素材は一級品だから腕が鳴るね。最高じゃない!」
「だな・・・そこまで言われて断るなら鍛冶屋廃業だな。この仕事を引き受けた。南の大陸から東の大陸に渡って来たのはまさに運命だったのかもな・・・よし!!明日にでも家族を連れて来な!早速この入れ槌で最高の装備を打ってやる!」
「まかせたの!」
「頑張ってお父さん♪」
ミーちゃんのお手紙は鍛冶道具へと姿を変え、俺の家族を守る装備を打つことになった。いい職人さんに巡り会わせてくれた事に感謝だ。
唐突だが!料理のレパートリーを増やしたい。そう油だ!この異世界では基本、焼くか煮るか蒸すかの三つの調理法しかない。バンダムさんのお店でやっと高級料理の一つとして唐揚げが出てくる位、一般のお店や家庭では揚げ物と言う料理に縁がない。それはとても油が貴重だからだ。昨日のお夕飯の時に異世界にはどんな植物性油があるかと聞いたら皆にポカーンとされた。ほぼ、動物やモンスターの脂肪等を炙って出したりするのが一般でそれこそ植物から搾った油はあるにはあるそうだが庶民の口に入ることはまずないそうだ。そこで俺は次の新作料理を決めた!丼と言えば様々な物を浮かべる。かつ丼、うな丼、親子丼、牛丼、豚丼、マーボー丼・・・・・でもあれが無いよね。そう!天丼だ!前世では駅前で手軽に食べれるようになった素晴らしい丼だった・・・俺の中のジャンクフードを求める衝動が徐々にだが溜まりはじめていた。ならやろうではないか!
「アイシアちゃん!おいしいものをたべたくないの?」
「ん!?急になになに?もちろん!食べたいに決まってるけど、クウちゃんの料理は美味しすぎて凄すぎるからな・・・思い出しただけでお腹が・・・」
「ありがとうなの。でも、クウちゃんはしんさくりょうりをつくろうとおもっているの。だから、まずはいちばによってあぶらをうっているおみせをのぞきたいの。」
「あたし食べたい!!!協力するよ!いこいこ!クウちゃんはいつもの位置に!」
「はいなの!アイシアちゃんはっしんなの!」
「あはははは♪楽しみ~♪」
目的のお店を探しながら通りすがりの人にあれこれと尋ね、移動すること30分ほどで目的のお店に到着した。アイシアちゃんは歩幅もそうなのだが俺を肩車して移動させると、アビリィティによる尽きぬスタミナのおかげもあり、凄い機動力を発揮してくれる。近道の壁を越えるのに、軽々と高さ6メートル位までジャンプをして飛び越えた時には流石に驚いた。たまうさとアイシアちゃんのコラボは恐ろしい戦士を誕生させたのではないかと俺は思う。
「ここだねクウちゃん!」
「あっ!?ここってししょくかいにきてたおじさんのおみせなの♪おくにいくのがみえたの♪よし!はなしをきいてもらうためにいざ!しゅつじんなの!」
お店の中にお客さんとして入ると制服を着たお姉さんがすぐにこちらに気付き近寄ってくる。対応してくれるみたいだ。通りすがりに聞いた通りの高級店だけあってそこらの店とは違うみたいだ。ただ、そのせいか、俺等の格好を見て冷やかしだと勘違いをしたんだろう。露骨で失礼な接客の態度だった・・・・
「ちょっとあんた達!ここは大道芸人が来る店じゃないの。冷やかしなら帰りなさい。」
「いや!あのですね・・・」
「第一何なのその格好?子供だからって大人を馬鹿にしてるの?」
「おねえさん、なにをそんなにいらいらしてるの?」
まあ、お店をバカにされたと思うのであれば分からんでもないがちょっと短気すぎやしないか?俺等の格好は別としてもちゃんと客として入っているのに話も聞かずにこの対応とは。
「あら!?ぬいぐるみかと思ったら赤ちゃんじゃない!?可愛いわね♪」
「ありがとうなの♪クウちゃんたちはちゃんとおきゃくとしてきたの。だから、ちゃんとせっきゃくしてほしいの。そうしたほうがおねえさんのためでもあるの。」
「あはははははは♪坊や、寝言は寝てから言いなさい。ここは坊や達の来るとこじゃないの。お姉さんも忙しいから大人しく帰りなさい。」
「ひっどいお店!!他のお店に行こクウちゃん!見た目だけでお客さんを判断して差別するなんて最低の店よ!お父さんの言っていた事が良く分かったわ。」
「アイシアちゃんおちついてなの。わかりましたなの。でていくからそんなににらまないでほしいの。でていくまえにことづけをたのむの。ここのごしゅじんのかーるさんにはおひるのししょくかいにさんかしていただいたけど、こんごはごえんりょねがうようにおねがいしますなの。マリアじょおうへいかにもそのむねをつたえるのでよろしくなの。あっ!?じこしょうかいしてなかったの。ぼうけんしゃのクウちゃんなの。かーるさんにそれではおつたえくださいなの。おいとましようなのアイシアちゃん。」
「えっ!?どういう・・試食会って・・・一体坊やは・・あっ!?カール様!!!」
奥から戻って来たご主人のカールさんが血相を変えて飛び出して来たが・・・
「おい!!何をしとるんだこの馬鹿者が!!・・・これは部下がとんだ失礼をおかけしたようで!!」
「いいたいことはおねえさんにすべていったのでこれでしつれいしますの。」
「べーーーっだ!!!二度と来るか!こんな店!!」
気分が悪くなった。カールさんには美味しいと喜んでいただいて気持ち良く話せた筈なのに残念だ。
「おっお待ちを!!!」
俺を肩車したまま外へ飛び出し、あっという間に駆け出し壁の向こうへジャンプしてしまったのでカール氏が外へ追いかけて来た時にはもう俺等の姿も影も壁の向こうで見えなかった。
「あのカール様・・・あのふざけた格好をした二人組は一体・・・・」
「バッバッバッ馬鹿もんが!!!!!あの子供は今セイギフトを騒がせている大型新人冒険者のクウだ!!あのアイナ様の再来とまで言われる魔術師でサウザンドスネークをたった一人で討伐したと噂されるほどの逸材なんたぞ!!!しかも、アイナ様の隠し子やら女王様と親密な間柄との噂も絶えない上に、この儂が試食会であの子が作り出した未知の至高の料理に神秘の酒や甘露な水に至るまで五感の全てで感じとってきたばかりだ!その私が年はもいかぬあの子に商売抜きでどれほど感銘を受けたか事か!それに!これからのセイギフトでやっていくにはあの子の存在がどれだけ重要か貴様・・・分かっているのか?・・・・・さっきの様子だと失礼な態度をとって怒らせたのか?お客様として来たのにも限らず。しかも、私は先ほどまで女王陛下とあの子の主催する会に出て来た直後なんだぞ!!顔に泥を塗る行為にも等しい事を貴様はしでかしたんだぞ!!・・・・・・貴様一体何をした?・・・言え!!!言わんか!!!事と次第によっては首にするなどという生温い話で済む問題じゃないぞ!この穴埋めは場合によっては懇意にしてる法務大臣殿にお願いしてでも奴隷に落とすから覚悟しておけ!!」
わなわなと体を震わせ激昂するカールさんに対して顔面蒼白になり声を発する事の出来ない女は己のした対応を後悔したが時すでに遅しであった。
あれから何軒かお店を周りいくつか買ってみたのだがどれもこれも酷かった。もう、こうなると自分で作る方がてっとり早いと思い、俺は学園に向かってもらうようアイシアちゃんにお願いをする。
「あたしには違いが分からないけどクウちゃんの求める油ってどんな油なの?」
「う~~んと・・・・さらさらとしててこくのあるあじやあまくてはなやかなかおりがするのもあるの。なかにはからだにぬりぬりしてかみやおはだをつるつるにしたりぽかぽかにもするの。クウちゃんがつかったことのあるあぶらはこういったのなの。」
「え~~~!クウちゃんには悪いけどそんな油はないよ。油って言うのはベトベトで臭くて、お料理に使う脂身ぐらいだよ。」
「そのじょうしきがいつまであたりまえになるかクウちゃんはたのしみなの♪」
「じゃあ!何か賭けようか!クウちゃんでもそんな奇跡の油は無理とあたしは賭ける。負けたらそうね・・・・その油であたしを好きなだけヌリヌリしていいよ♪もちろん裸でさせてあげる♪」
いきなりなんて事を言い出すの!ハルトさん!!あんた一体娘にどういう教育してきたの!
「アイシアちゃん!おんなのこがそんなこときがるにいっちゃめっ!なの。クウちゃんはおとこのこなんだから!」
「だって昨日一緒にお風呂に入って見せっこした仲じゃない♪それにクウちゃんに恩返ししようと考えたら凄い事してあげないと返せないじゃない♪だから、好きなだけヌリヌリしていいよ♪」
「よくないの!!セーラちゃんのあくえいきょうなの?かえったらおせっきょうなの!!」
「あはははは♪クウちゃんの反応がたまんないわ♪じゃあ、賭けは成立ね♪」
「まつの!それはめっ!なの!」
「あら!?かみちゃまは自信ないのでちゅか?」
「ぷんすこなの!!!!!うけてたつの!!!あっ!?」
「はい!決っまり♪男に二言はないよね♪」
「しまったなのおおおおおおおおおお!!」
「あははははは♪お父さんには悪いけど、しばらくは耳が治らなくてもいいや♪」
「あぁ~~クウちゃんのおばかなの~~~!」
「そんなに残念がらないでよ!やっぱり大きいから嫌?」
「なっ!?ずるいの!そのこあくまふぇいすのしぐさはぜったいミーナちゃんがしこんだの!こころあたりがあるの!」
「あら!?さすがクウちゃんね、正解♪でも、みんなの言った通りね♪クウちゃんの行動パターンは研究されているわよ♪」
「なにをみんなでじょしとーくしてるの・・・クウちゃんのほういもうがかんせいされつつあるの?・・・ますますぴんちなの。」
紳士紳士と心の中で唱えているうちに学園に到着し守衛さんに挨拶すると一発で通された。と言うかよく都で俺を見掛けては頭をナデナデしてくるおじさんだった。おじさんも学園側から俺が来たら顔パスで良いと言われていたらしく、そのまま挨拶をして職員室に向かうのであった。その途中でもちろん生徒さん達に撫でられたり抱っこをしたいと希望があったので少しだけさせてあげた。アイシアちゃんもお姉さん達にお願いされ、包み込むようにハグをしてあげて彼女達の黄色い声が飛び交うのであった。そんなこんなで職員室に辿り着いた時にはノックする前に入り口前で待ち構えていたローラ先生にアイシアちゃんと俺は片腕ずつ胸元に寄せるように捕獲された。
「しつれいしますなののののののの!」
「しつれいしまままままままままま!」
「いやぁ~~~~もう離さない♪もふもふ♪ふわふわ可愛いの最高♪こっちの子も私が子供になった感じが味わえる♪きゃ~~~~~~♪」
今日も絶好調に残念でポンコツ全開なローラ先生である。
「こらこら、ローラ先生落ち着きなさい!あ~~~ダメですなこれは・・・とろけてしまっていて聞こえていませんな。二人ともいらっしゃい♪早速来てくれて嬉しいよ。ここじゃ何だから学園長室でゆっくりと話ましょう。」
「はぁいなの♪アイシアちゃん!ローラせんせいをおひめさまだっこするの。」
「りょうかい!失礼します。」
「えっ!?えっ!?いやぁ~♪もう死んでもいい♪」
ウサギさんに抱かれる先生はあっちの世界に旅立った・・・・・
「こらこら♪こんな事で殉職したら先生が足りなくなってしまうよ♪」
「アイナママといいローラせんせいもざんねんなの・・・・」
「でも、可愛いです。先生いいこ~いいこ~なの~♪ふふ。クウちゃんの真似っこ。」
学園長室はしっかりとした木製で艶のある机に皮のソファーがあり小さなテーブルを挟んで両側に一つずつあった。そのまま促されるまま腰をかけると奥の扉から出てきた秘書っぽい女性がお茶を出してくれた。
「どうぞ♪熱いのでお気を付けてお飲みください♪」
「ごていねいになの。」
「ありがとうございます。」
「ありがとう。また、用があったら呼ぶからお願いするよ。」
「はい。畏まりました。」
そういって奥に戻ってしまった。
「お昼は本当に素晴らしい食事をありがとう!実はだね。あれから気が抜けるとウナドンやボアドンにあの神秘の酒にかんろな水・・・・いかんいかん。この通りでもう仕事にならんのだよ♪」
「ジェネスさんにほめてもらってクウちゃんのしょくざいもうかばれるの。だけど、おしごとはしないとめっ!なの。」
「あたしはジェネス様のお気持ちが良く分かります。美味しいですもんね。でも!聞いてください!」
「その顔を見るとこによると・・・ひょっとして!?年甲斐もなくワクワクしてしまうね♪聞こうじゃないか♪」
「クウちゃんが学園に来たのは新作料理を作る為らしいんです!」
「なんとやはり!!!ぜひ!このジェネスにもお手伝いを!」
「もちろん♪先生も手伝いますわよ♪」
「おはなしがはやくてたすかりますの。では、またじっけんじょうでつくりたいものがあるの。きょかをおねがいしますの。」
「もちろん許可しよう。ローラ先生!案内頼みますよ。儂も一緒に行って見学する生徒が邪魔にならないよう対処しよう。あぁ~いかなる料理が出来上がるのか。ちなみにどんな料理か聞いてもよろしいかな?」
「気になる!!」
「先生も同じく!」
「あははは♪てんどんっていうなまえのどんぶりりょうりなの。うみのさちややまのさちをごくじょうのころもでつつんでからっとあぶらであげてほくほくにして、そこへクウちゃんとくせいのあまからいたれをかけてはくまいをつめたどんぶりにいれてふたをしてむらせばかんせいなの♪」
「ギュルルルルルルル♪」
「ギュルルルルルルル♪」
「ギュルルルルルルル♪」
「「「「・・・・・・ぷっ!あははははは♪」」」」
一瞬目が点になった俺達四人は吹き出した。だって見事に腹の音が重なるんだもん。みんな、お腹が正直すぎる。
「こりゃいかんな、腹の虫め!待ち遠しいと鳴きよるわ。」
「困るよ~!これ以上食べたら確実に大きくなる!」
「今の奇跡は笑えますね。あははは♪寝る前に思い出しそうで困るな。」
「ごきたいにこたえないとおなかのむしさんにわるいの。」
ホントにね♪ここまでストレートに期待されると張り切れるね♪
「「「あはははは♪」」」
「じっけんじょうにご~なの♪」
てくてくと四人歩く。てくてくからぱたぱたへ進化し、ぱたぱたからぞろぞろに変化し、最終的にはぞろぞろからどたどたと後ろ振り向けば300人位の生徒が後を付いて来ていた!
「クウちゃ~~~ん!ここよここ!私よ私!」
「アイシアちや~~~ん!私です!私私!」
電話でオレオレとかワタシワタシ詐欺とか前世であったな。二人が人混みを掻き分け出てくる。アイシアちゃんを見つけたセーラちゃんは一目散に向かいその胸に飛び込むのだった。それを優しく迎え入れるアイシアちゃん。ホントにこの二人は仲が良くなったものだ。
「ここに来たって事は何か作るのね。近くで見学させて。」
「今度は何を作るのかな?ひょっとして昨日言ってた油と関係してる?」
「びんごなの。まさにそのあぶらのきをうえようとおもってるの。」
「なんと!しかし、クウちゃん・・・油の樹とはいささかベトベトしてそうなイメージですな・・・」
「あっ!それが全然違うらしいですよ。クウちゃんの言う油ってお肌に塗ってもいいらしいですから。」
「まあ!出来たらローラ先生はクウちゃんに塗ってほしいな♪」
「じゃあ、ミーナちゃんも♪」
「お姉さまがするならセーラも♪」
「では儂は」
「ジェネスさんはじぶんでぬってくださいなの!」
ごめんなさい!さすがにそれは違った意味で罰ゲームです。それに特殊な訓練を受けた人じゃないと出来ません!
「じゃあ、学園長以外はオッケーと言う事でやった!」
「あうっ!?しまったの!!そういうことでは・・・」
「男に二言はなんだっけクウちゃん?」
「ぐはっ!!アイシアちゃんそれは!あぅ~~」
「ナイス!アイシアちやん!」
「さすが!私の親友ね!」
「アイシアちゃん止めお見事!アイナ様ばっかりずるいもんね!」
「こりゃ済まないな・・・儂は秘書に塗らせると言おうと思ったのだが早とちりしてしまったみたいだね。」
「ぬぁ!!!ぼけつをほってしまったの・・・・・しくしくしくなの・・・・どうせおそらのうえのひとたちもわらっているの・・・・しくしくしく・・・」
人の話は最後まで聞かないとダメだね・・・・ん!?あの綺麗な秘書さんとそんな間柄なの・・・触れるの止めとこう。ポロッと言ってしまった可能性もあるし・・・あと、また視聴率上がってなければいいな・・・
「何の事だい?」
「こっちのはなしですの・・・・きにしちゃめっ!なの。とりあえず、きをとりなおしてがんばるの。」
「到着。オコメの樹の左横とそう・・あと、斜め右下の二ヶ所が空いてるから好きな方にしましょう。こうなるかと思って回りの区画は使用後に禁止にしたのが良かったわ。」
流石!ローラ先生。普段はポンコツだけどやっぱりそこはスペックの高いエルフだけある。
「クウちゃん頑張れ!」
「頑張ってクウちゃん!」
「楽しみだな~テンドン!テンドン!」
「先生もテンドン!テンドン!」
「じゃあ、儂も一緒にテンドン!テンドン!」
気が散る・・・・だか、この童心に返ったかのような三人に言えるわけがないので俺は黙々と出来るだけ集中する事にした。そんな空気を感じ取った生徒も俺をじっと見つめ静観する。
「おっほんなの!にかしょにうえますの・・・・・いきますの!」
植物スキルシリーズを順に発動。イメージするのは薔薇!俺の理想をも越える精油のローズオットーを大量にその実に宿す樹!華やかなバラのうっとりとする甘い香りに薬効は精神面に対するありとあらゆる作用を起こし、安定と安らぎを取り戻し心を明るく高揚させ、身体に対しては全ての不調に役立つようにする。肌への美肌効果は高く、すべての肌質に適しアレルギー反応や炎症等起こさぬ無害でしっとりと滑らかで塗る度にポカポカと暖まるそんな至高の精油!エッセンシャルオイルを想い消費MP200万と言う膨大なマナを俺は注ぎ込んだ!・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・疲れた。コロン♪と真後ろに大の字で地面に寝転ぶとポカポカしたお日様に優しい土と目の前の立派な樹から放たれる芳香に俺は包まれながらゆっくりと瞳を閉じるのであった。
「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」
香樹としてそびえたつ気品ある樹。その樹から香る華やかで甘くも安らぐ香りと目の前で起きた光景に言葉を失う。ほぼ全ての生徒が思った筈だ。この樹は国宝に指定されてもおかしくはないと。もし、この樹が大量に植えられたらセイギフトはどうなるかと。この学園で勉学に励む彼等はこの樹の価値を見極めようと必死であった。そして、初めて俺の力の一端を垣間見たジェネスさんはというと・・・
「(す・・素晴らしい!!!いや!そんな言葉で収まる事じゃない!!!試食会の時点で希代の天才と考えていたが認識が甘過ぎた!アイナ様の再来?アイナ様には悪いが、あの御方と比べても、その程度の器で収まるような子じゃない!彼はセイギフト!いや、この世界全てを塗り替えるほどの器だ!なんと言うほどの高純度のマナに大容量の出力・・・およそ、人の出せる領域ではない、・・・・・・神!生き神様なのか!?いや!そう考える方が自然だ。これからの時代はこの子を中心に動くぞ・・・はたしてそれに気付き動ける者がここに何人いるか、儂はそれを見届けよう。)」
「この前より確実にパワーアップしてるよクウちゃん・・・・ミーナちゃん腰が抜けちゃった。」
「お姉さまもですか?はははは♪見てください。みんな言葉を失ってますよ。しゃべっていられるのは私達だけみたいですね。アイシアちやんもやっぱり無理よね、まだ。」
「とりあえず!クウちゃんのとこに向かうわよ!セーラ引きずって!」
「しっかりしてください!お姉さま・・・・・ズルズル♪」
「の!?はわぁ~~~♪よ~~くねたの♪ミーナちゃんなんでひきずられてるの?」
あれ?たっぷり寝たのにまた周りが変わってない?何で・・・そして、意味不明な事をしてるな・・・
「クウちゃんのせいよ!」
「クウちゃんのせいね!」
「なにもしてないのになぜなの・・・・きにしちゃめっ!と。クウちやんどれくらいねてたかわかるの?」
理不尽ここに極まり・・・
「えっ!?10分位じゃない?ねっ?セーラ。」
「ええ。それ位しか寝てないのにもう大丈夫なの?」
いやいやいや!体内感覚ではたっぷり八時間以上寝た気分だよ!おかしい・・・
「なんかおかしいの・・・ししょくかいのあとのおひるねもすこししかねなくてもへいきだったし、しらべてみるの・・・・」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【名前】クジョウ クウヤ
【年齢】12
【性別】男
【種族】猫神族
【クラス】着ぐるみ師
【レベル】31
【HP】92/92+10000+5046:50%UP
【MP】1,900,001/1,900,001 +[570,750・30%UP]+2500
【力】34 +7000+3517:50%UP
【技】92 +3500+718:20%UP
【耐久】34+10000+5017:50%UP
【敏捷】122 +5000+1024:20%UP
【魔力】13001 +[3900・30%UP]+2500
【運】34+100
【魅力】10092+50
【もふもふ】∞
【スキル】
調理LV2 家事LV1 農業LV1 もふもふ魔法LV2 [魔力操作LV3]+3 [MP回復速度上昇LV3]+3 双聖神魔法LV1 モンスターテイムLV5 主従契約LV5 [植物想造LV4] [植物成長促進LV4] [植物強化LV4] [植物操作LV4] [樹液精製LV4] [細菌想造LV4] [細菌操作LV4] [細菌成長促進LV4] [細菌強化LV4] [毒物創生LV4] [光属性魔法LV3] [光属性耐性LV3] [光属性魔法吸収LV3] [土属性魔法LV3] [土属性耐性LV3] [魔力強化LV3]+3 [MP上限値上昇LV3] [鑑定LV5] +全属性耐性LV5 +状態異常耐性LV3 +マナ生命変換LV5 +再生LV5 +HP上限値上昇LV5 +HP回復速度上昇LV5 +力強化LV5 +技強化LV3 +耐久強化LV5 +敏捷強化LV3 +索敵LV5
【アビリティ】
究極のマナ味 着ぐるみクリエイト 究極の抱き心地 育成速度遅延 言語翻訳・翻訳 神力 意思疎通 サーバント召喚 [聖魔樹の華香] [地脈吸引] +急眠快復
【加護】
創造神ミラ・ミケオロンの加護
サーヤ女神の加護
トーヤ男神の加護
聖龍皇アドアトラスの加護
【契約】
聖魔樹リディア【従】
【アイテム】
バンパイアニードル
フェアリーリング
聖龍皇皮のリュック
特別転生の番号札
絹の袋
うな丼
ボア丼 (照り焼き)
タレ壷 (うなぎのタレ)
醤油
味醂
神酒 (日本酒)
クウ蜜
ヌルヌル (ウナギ)
マジカルボアの肉
俵 (米)
イドラスの豆
清水のピッチャー
ビン (透明)
コップ
お皿 (ねこの絵柄)
壷
桶
ホーロー鍋
寸銅鍋
まな板
お玉
薪割り斧
包丁
ナイフ
フォーク
スプーン
釘
炭
薪
セイロ
鉄板
網焼き
火着き棒
台
掴み挟み
布巾
タオル
石鹸
無限おぼん・四角型
無限おぼん・丸型
無限湯飲み
創造神への献上袋
焼きおにぎり
サウザンドスネークの鱗
サウザンドスネークの牙
サウザンドスネークの眼球
サウザンドスネークの皮
サウザンドスネークの肉
魔陸かにのハサミ
魔陸かにの肉
一角ウサギの角
一角ウサギの皮
一角ウサギの肉
一角ウサギの牙
たまうさの皮
たまうさの肉
たまうさの牙
【着ぐるみ】
サウザンドスネークの着ぐるみ【着】
ゴブリンの着ぐるみ
たまうさの着ぐるみ
魔陸かにの着ぐるみ
一角ウサギの着ぐるみ
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この中でいくつか変わったとしたらサウザンドスネークの着ぐるみを着てスキルとアビリティが追加された事、たまうさの魔石から全てたまうさの着ぐるみに変換した事、リディアちゃんが着なくなった魔陸かにの着ぐるみとアイシアちゃんが着なくなった一角ウサギの着ぐるみをリュックに入れた事。後は、ミーちゃんの置き土産と加護が付いた事・・・・一番怪しいのはサウザンドスネークのアビリティ、急眠快復だな。名前からしてそれっぽいし・・・
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【急眠快復】
ストレス軽減、スタミナ快復、各種の疲労快復、HP並びMPの超回復、成長時のステータスアップ上昇率を著しく上げる等、睡眠時に得られる効果を上昇させる。さらに睡眠時間の一時間を一分に短縮する。
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助かる!!!これは非常に有難い!俺は只でさえこの体で一日に一度はお昼寝を挟まないと活動出来ないので、冒険で外に出る時の事を考えるとこれは有難かった。リディアちゃんやネイちゃんに守ってもらえない状況だってあるかもしれないのだ。どんなに力があってもそういった隙と言うのは致命的なのだ。さて、ひょっとしたらだが、このアビリティの上にミーちゃんの加護の効果が重複してる可能性がある。なのでこちらも調べておこう。
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【創造神ミラ・ミケオロンの加護】
一日一回30分のみ、20歳の己に変身する事が出来る。変身の内容は身体的成長の予想した姿であり、現在の姿から20歳の身体的成長の予想した姿を算出してる為、怪我や病気等で欠損した箇所も予想した姿に影響する。また、20歳の身体的成長を越えた場合はその成長時のピーク時が設定される為に怪我や病気等で欠損した箇所は変身時には設定されたの姿に戻る。一日のカウントは午前0時をもって更新される。
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なんと!!!このちっこい体から大人へと変身出来るだと!?あぁ~例え30分だとしても有難い。これでもうかみちゃまなんて言わせないぞ!30分だけだけど。こんなにも当たりのアビリティに加護でいいんだろうか!サウザンドスネークにミーちゃんありがとう!ふふふふ♪ミーナちゃんめ!今までクウちゃんの事をかみちゃまと言った事を後悔させてやる!ビックリして腰を抜かすがいい!
「どう?何か分かった?クウちゃん・・・・・・・・・・?何、その勝ち誇った顔は・・・」
「何か様子が・・・・・クウちゃんどうしたの?様子が変だよ?」
「ハッ!?アイシア復活!!ん!?二人共、怪訝な顔して・・・クウちゃん?」
念の為にリュックを外しサウザンドスネークを脱ぎ、リュックに入れて脇に置く。急激に変化した場合にサウザンドスネークの着ぐるみが破れても困るし、今着ているこの服は父がある程度は伸びるから大丈夫と言っていたので準備万端だ!俺は三人の前に立ち上がり足を広げ腰に両手を当て勝ち誇る!
「ふふふふ♪かつもくするの!これがクウちゃんのしんのすがたなの!えいっ♪ビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリ♪・・・・・・・あれ?」
カッ♪と俺の体が光ると一瞬で20歳の肉体へと変身したのだが俺の服が予想に反して耐え切れなく・・・・その・・・ヒラヒラと舞い三人に恥部を突き出す格好になっていた。そう・・・いくら父でもここまでの急激な変化は予想してなかったみたいだ。着ぐるみも危ないところだった・・・・・・・と言う事は・・・ハッ!?
「クククククククウちゃん!?いやーーーーーーーーーーーーー!さっ最低バカバカバカ!エッチ!まともに!あんな間近で!しかも!えっ!?クウちゃんなの!?でも!!!早く隠しなさいよ!!チラッ♪ミーナちゃん汚されたわ!・・・チラッ♪」
両手で顔を覆っているが器用に隙間を開けて覗いてる。
「きゃーーーーーーーーーー!!!!なななな何がナニでこれはナニで何!?クウちゃんのおっきくなってナニが何でもう!!!クウちゃんに絶対責任取ってもらうからね!!!チラッ♪チラッ♪ダメよセーラ!チラッ♪あぁ~お祖父様ご免なさい。チラッ♪」
こっちは両手をグウにして口元に持って行ってるがバッチリとチラチラと見ては真っ赤になってる。
「大きくなったクウちゃんもあたしからしたらまだまだ可愛いよ♪それにふふふ♪お風呂で見たときよりもじーーーーーーーーーーーーーうへへへ♪あたしもこれは責任とってもらわないとな~♪じーーーーーーーーーーーーーーーー♪」
恥じらいがないのかガン見で半開きになった口からヨダレが垂れている。こんな状況の中、ローズオットーの樹にみんなが受けた衝撃とは違う種の衝撃と静寂が訪れ、言葉を発する事が出来た者がたった三名なのをジェネス学園長は見届け目頭を指で押さえてた。
「(あの子を間違った方向へ進ませぬのが儂の使命じゃ!)」
心に深く決心するジェネスさんの気持ちを俺は察する余裕もなく、後悔するのは俺の方であった。
ふつおたコーナー(MC:たまご丼)
ペンネーム「変態を付けないで!」さんより頂きました
Q:ふとした不注意でみんなを汚してしまいました。このままでは田舎の両親にも顔向けが出来ません。俺はどうしたらいいでしょうか。
A:後悔してくよくよしてちゃダメダメ!不注意でやったのなら今度は気をつければいいだけ!とりあえずお金や物で解決しちゃえ!変態を付けないで!さんならいけるいける!というわけでシーユー♪
ク:ほんじつからかいてんなの~しくしくしく♪みんなどんどんただだから、かってにたべてなの~しくしくしく♪クウちゃんのまごころをこめたりょうりなの~~しくしくしく♪うぅ~このげたばこのなかでずっとえいぎょうするの・・・・しくしくしく♪
ジ:『誰かアイナ様を呼んでくるんだ』・・・・クウちゃん、儂に一杯おくれ・・・とっても美味しいよクウちやん♪。ホロリ♪・・・アイナ様が来るまでそこはクウちゃんのお店だ。いいなお前ら!!!!!!
皆:(ジェネス学園長、あんた漢だよ・・・ホロリ♪)




