ぷれぜんとなの
ミーちゃんへ焼きおにぎりを送ってあげたその直後に新たな催促のお返事が即効で来た。俺は怪訝な顔をしながら袋の中に現れたまな板にしか見えない返事の手紙を手に取り確認した。それを鑑定スキルを使い本文の内容を確認すると、その内容に溜め息をつきながらもお酒と清水のピッチャーから出したお水を用意し、再度、袋の中に入れてすぐに送るのだった。手紙の内容からして漠然と自体の絵が浮かび予想が出来たので、遥か向こうにある世界へ向けて意見を言う。俺は双子のトーヤとサーヤ・・・・・・うん。双子も俺の中じゃもう親友も同然だ。親しみを込めてトーちゃんとサーちゃんと略して呼ぼう!そんなトーちゃんとサーちゃんとみんなに喧嘩は駄目と!そんな事をする暇があるなら救いを求める人達にその目と耳を傾けるように空の向かって独り言のように言うのである。そう、もう俺の件は終わった事なのだ。そして、双子も俺の事に関してはアイナママと同じく、敵対する者には容赦がないと言うのを感じとったのだった。さて、そんなこんなと色々な事があったがとりあえず冒険者ギルドに顔を出した俺は先日のたまうさ狩りで得た素材の目録をミーコさんから受け取り、そのまま解体場へと向かい、徹夜で作業をして見事な解体技術と手際の良さで回収出来た最高品質の素材を前にして感謝のお礼を皆さんに伝えて回収してリュックへと入れた。それから俺は家へ帰宅し、居間で寛いでた家族の五人に目録を渡し欲しい物を確認してもらった。そうしないとアイナママへギルドに卸す分を報告出来ないからだ。そうして、みんなが目録を取り囲みあれこれと話し合いを始める間、俺はじっとリディアちゃんのお膝の上で待っているのであった。ちなみに目録の内容はこうだ。
・サウザンドスネークの鱗 5トン
・サウザンドスネークの牙 大小合わせて8本
・サウザンドスネークの眼球 1個
・サウザンドスネークの皮 10トン
・サウザンドスネークの各部位の肉 200トン
・サウザンドスネークの魔石 1個
・魔陸かにのハサミ 1つ
・魔陸かにの肉 200キロ
・魔陸かにの魔石 1個
・一角ウサギの角 1本
・一角ウサギの皮 500グラム
・一角ウサギの肉 10キロ
・一角ウサギの牙 6本
・一角ウサギの魔石 1個
・たまうさの皮 49キロ
・たまうさの肉 490キロ
・たまうさの牙 196本
・たまうさの魔石 49個
備考:一部、サウザンドスネークによる攻撃を受けたモンスターの素材とバンパイアニードルで血を抜き取った事で回収は不可能であるが、その他の素材は全てSSSランクの最高品質である事をここに保証する。
ルウちゃんと一緒に狩りに行ったので素材を半分に分配したが、実際は魔石は全て俺の取り分であったり。その他の素材も若干俺の分の方を質の良い物や半分に割りきれない物等は俺の取り分にするようにルウちゃんが作業場に後でこっそり来てお願いして言ったらしい。彼女なりの俺への恩返しと感謝への配慮だったみたいだ。
「この目録の凄い事!特にサウザンドスネークの素材の量もそうだけど全てが最高品質なんだからまともに購入しようとしたらミーナちゃんのバイト代じゃ欠片すら買えないわ・・・・」
「遠慮してたら後悔するぞミーナ。これだけの量と品質と希少なレア素材なんて二度とお目にかかれないないんだぞ。なあクウ・・・あたいはサウザンドスネークの牙と鱗で武器と防具を作りたいんだけど!ホントにいいのか?牙も鱗も金貨一枚か、それ以上の価値のある物かも知れないんだぞ!」
「りゅっくのこやしにするよりましなの♪それにネイちゃんがぼうけんでおけがすることがへればクウちゃんはあんしんできるの♪それにいつもたすけてくれてるからおかえしなの♪」
「クウ~♪お前って奴はホントに♪それそれ~~♪」
俺を抱えてその場でクルクルと回るネイちゃん。あらら、喜びの余りに尻尾ももふりふりだ。
「いいな~~このサウザンドスネークの目・・・これで杖を作ったら最高なんだけど・・・でも、こんなレア素材がタダなんてクウちゃんに悪いわ・・・・・」
「ミーナ。私を越えたければ迷わないことね♪それにクウちゃんをご覧なさい。ふふふ♪」
顔で遠慮は要らないの♪って訴えて俺は微笑む。
「うっ!?・・・・・でも、こんなチャンスはもうないし、師匠を越えるならしのごいってられないわ!このサウザンドスネークの目のレア素材頂戴!!タダじゃ悪いからせめて体で払うわ!!!」
「からだはめっ!なの。それよりアイナママをこえるまじゅつしになってクウちゃんをびっくりさせてなの♪」
「ええ!任せて!ありがとう~~~~♪大好きよ♪クウちゃん♪」
「いいこ~いいこ~なの~♪おうえんするの♪」
俺の小さな胸に飛び込んでくるミーナちゃん。いつかその姿を大魔術師ミーナに変えて、勇姿を見せてくれるのはいつかな?楽しみだ♪そして、妹弟子のセーラちゃんは遠慮して小さな声で俺に問いかける。
「私はこの皮でローブを作りたいけど・・・・でも、こんなにいい素材で習い始めたばかりの私が作っても・・・どうしたらいいかなクウちゃん」
「えんりょはめっ!なの。クウちゃんはみんなにいちばんつかってほしいの。たがら、うろこもつかえたらもっていってなの♪」
「分かったわ♪じゃあ遠慮なくいただくね♪私もクウちゃん大好きよ♪えいっ♪」
「はわわ♪セーラちゃんさいきんだいたんなの!むぅ~・・・」
胸元に俺を抱き寄せ頭に頭を乗せてスリスリ♪とする。いつもはしっかり者のセーラちゃんもこういう時は年相応の無邪気な子供に戻るんだよな♪でもね!それ以上は刺激が強いから止めようね・・・顔が熱い。そして、俺の従者のリディアちゃん。彼女は凄い分かりやすかった・・・ずっと肉肉肉肉肉肉と呟いていて凄く楽しみにしてるみたいだ。
「お肉・・・・リディアはこのお肉でクウ様の料理を食べたいです♪」
「まかせてなの♪リディアちゃんのためにクウちゃんうでをふるっちゃうの♪」
スネーク丼なるものを創作してみるか?喜んで食べてくれたらいいな♪
「あぁ~~クウ様♪リディアは今から楽しみで今日はもう寝れませんわ♪」
「なでなでなの♪ねぶそくしちゃうからかんたんにやいてたれをぬっておいたものをりゅっくにいれとくから、がまんができなくなったらたべていいの♪」
「クウ様~♪スリスリ♪」
最後はアイナママだ。みんなに遠慮して最後まで黙っているところが彼女の優しさなんだよね。
「ママもネイと同じで牙と鱗を少しいいかしら。いざと言う時の為に軽装装備をこれで作りたいわ♪」
「りょうかいなの♪じゃあ、あとはひつようにおうじてあとはギルドへおろすの♪」
いっぱい泣かせてしまったもんね。アイナママは俺の事をどれだけ大切に思ってくれてるか、改めて思い知ったよ。ごめんね。
「本当にごめんね・・・・凄い要望が殺到してて。魔石と目は単品だし、牙も数本しかないから売れないと言いつけたから大丈夫だけど、残りは大量にある分、引き下がらなくてね。特に肉が大量にあるし、最高品質の特効薬ともなると連中の食い付きが半端じゃないのよ。」
「おにくがおくすりになるの?さすがへびさん!いいしごとするの♪」
「髪だクウ。どんなハゲでもフサフサに戻るので有名なんだ。奴の脱け殻に極稀にだが肉片がついてる事があるんだが、それがハゲを治す特効薬になる為に貴族や商人が目の色を変えて凄いんだ。」
「五年前もオークション会場で競り落とせなかった人達が落札者を襲う暴動があった位に有名な話よね。」
「お祖父様もほしがっていましたわ・・・・お歳のせいか気にしてまして・・・」
「我も気持ちが分からんではないな・・・・髪とは永遠の友でいたいのは人もモンスターも変わらぬと言うことか。」
「それがトン単位でしかも、クウちゃんのバンパイアニードルで最高の処理に最高品質。ルウの取り分の肉で早速実験したみたいたけど、何をしてもダメだった彼女の叔父が腰まで伸びてつやつやだったらしいわ・・・・・」
「そうぞうしたくないの・・・」
「そんなわけだからママはクウちゃんに感謝だわ♪それでクウちゃん。お肉の値段だけどいくらにしようか?決められないのならママの方で決めてもいい?」
「おまかせするの♪ただ、おにくをめぐってけんかはめっ!だから、ルウちゃんのおろしねをじゃましないくらくでやすくうってほしいの。あと、できればじょせいのきぼうしゃをゆうせんしてやすくうってあげてほしいの♪かみはじょせいのいのちってことばがクウちゃんのいたせかいであったの♪」
「いい言葉だなクウ♪そうだな・・・あたいの知り合いにも冒険で髪をやっちまった奴がいるからな。そうしてもらうと泣いて喜ぶ奴は一杯いると思うぞ。」
「分かったわ♪なるべくみんなの手元に行きやすい値段にするためにルウと相談してみるわ。ふふふ♪ママはそういうとこに思いやるクウちゃんがとっても好きよ♪」
最近、みんな簡単に好き好き言い過ぎだ!不意討ちでドキッとするじゃないか!
「クウちゃん照れてる♪ふふふ♪ねえ、クウちゃんって前世でも奥手だったの?♪」
なんて事を聞くの!!もう!ホントにこの子は・・・出た!小悪魔フェイス・・・
「なっ!?クウちゃんはたしかにけっこんもその・・・あれもしないまま・・・・しんじゃったけど・・・・そのってミーナちゃん!なにいわせるの!!!」
「クウ様おかわいそうに・・・・」
「そのかわいそうなものをみるめはやめてなの!けっこうだめーじでかいのリディアちゃん・・・」
「だからクウちゃんて中身は大人なのにエッチじゃないんだ!」
「しんしっていってなの!」
「たしかにエロエロなクウは引くな♪」
「あら!?ママは全然いけるわ♪」
「アイナママめっ!なの。そういうことはおとなになってからなの。」
「12歳は大人なんだよ♪クウちゃん♪」
「ミーナちゃんしっ!なの。これからクウちゃんはひとねするの。からだはいっさいだからしかたがないの♪」
「都合の悪い時は1歳なのね♪」
「ではクウ様はリディアのここでお休み下さい♪」
「ありがとうなのリディアちゃん♪」
リディアちゃんの膝の上に大の字になり目を瞑って考える。・・・・・・・みんなの装備品か~・・・・・俺の装備と言えばニードルに着ぐるみ・・・・・
「あっ!?・・・わすれていたの・・・」
「どうしたの。寝るんじゃなかったの?・・・・」
「クウ?」
「ぽかんとしてる♪」
「ふふふ♪可愛い♪」
「リディアの太ももは気持ちよくなかったですか?」
「リディアちゃんのおひざはさいこうひんしつなの♪あのね、ませきをきぐるみにしてなかったからいまおもいだしたの。」
「「「「「あっ!?」」」」」
「そう言えばクウちゃんってそういう力もあったわね。」
「最近はアイスバードやコブリンの着てなかったからすっかり忘れてたな。」
「あれで都を歩いたらクウちゃん可愛いすぎて確実に捕まるわね♪」
「あのお姿も素敵ですよ♪」
「さうざんどすねーくもきぐるみにしちゃうの♪」
「えっ!?・・・・・・」
「あははは♪いい!最高だ♪」
「サウザンドスネークもこうなるとは夢にも思わなかったでしょうね♪」
「黒蛇のクウちゃん♪あはははは♪全然怖くない♪」
「セーラ、笑いす・・・・ぷっ・・・・」
「こっちをむくのリディアちゃん!・・・がまんしてるからゆるしてあげるの。」
「まあまあ、クウちゃん♪しかし、その着ぐるみはとんでもないスペックを持つ魔装になりそうね・・・・・」
「「「「・・・・・・・・・・・・・・」」」」
アイナママの一言で想像した四人は急に黙りこんだ。その間にリュックから取り出す大きな魔石。スイカの四倍は大きい!さすが大物の魔石だ!
「たのしみなの~♪すねーくかもんなの!きぐるみくりえいとはつどう!えいや♪」
サウザンドスネークの魔石に体で包むように張り付き発動させる。魔石はまばゆい煌めきを放ち一枚の着ぐるみへとその姿を変えた。
「できたの♪あははは♪なんかかわいいの♪さっそくきてみるの・・・・・」
「可愛い♪♪♪や~んママ抱っこさせて!」
「あっ姐さんはやっ!?」
「師匠っ!?残像残すほどのスピードで!?」
「あれがオールラウンダーの実力なんだろうけど残念感が凄い・・・・」
「なあ、ホントに奴は我と同じモンスターじゃないのか?人の限界値を越えてると思うのは我だけか・・・・」
「「「・・・・・」」」
「アイナママ!くるし・・・・くないの!?あれ?」
「あっ!?ごめんねクウちゃん♪つい、あまりの可愛いさに我を見失って。早速、着ぐるみの効果じゃないかしら?ステータスで確認してみたら?♪」
「みてみるの♪」
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【名前】クジョウ クウヤ
【年齢】12
【性別】男
【種族】猫神族
【クラス】着ぐるみ師
【レベル】31
【HP】92/92+10000+5046:50%UP
【MP】1,900,001/1,900,001 +[570,750・30%UP]+2500
【力】34 +7000+3517:50%UP
【技】92 +3500+718:20%UP
【耐久】34+10000+5017:50%UP
【敏捷】122 +5000+1024:20%UP
【魔力】13001 +[3900・30%UP]+2500
【運】34+100
【魅力】10092+50
【もふもふ】∞
【スキル】
調理LV2 家事LV1 農業LV1 もふもふ魔法LV2 [魔力操作LV3]+3 [MP回復速度上昇LV3]+3 双聖神魔法LV1 モンスターテイムLV5 主従契約LV5 [植物想造LV4] [植物成長促進LV4] [植物強化LV4] [植物操作LV4] [樹液精製LV4] [細菌想造LV4] [細菌操作LV4] [細菌成長促進LV4] [細菌強化LV4] [毒物創生LV4] [光属性魔法LV3] [光属性耐性LV3] [光属性魔法吸収LV3] [土属性魔法LV3] [土属性耐性LV3] [魔力強化LV3]+3 [MP上限値上昇LV3] [鑑定LV5] +全属性耐性LV5 +状態異常耐性LV3 +マナ生命変換LV5 +再生LV5 +HP上限値上昇LV5 +HP回復速度上昇LV5 +力強化LV5 +技強化LV3 +耐久強化LV5 +敏捷強化LV3 +索敵LV5
【アビリティ】
究極のマナ味 着ぐるみクリエイト 究極の抱き心地 育成速度遅延 言語翻訳・翻訳 神力 意思疎通 サーバント召喚 [聖魔樹の華香] [地脈吸引] 急眠快復
【加護】
創造神ミラ・ミケオロンの加護
サーヤ女神の加護
トーヤ男神の加護
聖龍皇アドアトラスの加護
【契約】
聖魔樹リディア【従】
【アイテム】
バンパイアニードル
フェアリーリング
聖龍皇皮のリュック
特別転生の番号札
絹の袋
うな丼
ボア丼 (照り焼き)
タレ壷 (うなぎのタレ)
醤油
味醂
神酒 (日本酒)
クウ蜜
ヌルヌル (ウナギ)
マジカルボアの肉
俵 (米)
イドラスの豆
清水のピッチャー
ビン (透明)
コップ
お皿 (ねこの絵柄)
壷
桶
ホーロー鍋
寸銅鍋
まな板
お玉
薪割り斧
包丁
ナイフ
フォーク
スプーン
釘
炭
薪
セイロ
鉄板
網焼き
火着き棒
台
掴み挟み
布巾
タオル
石鹸
無限おぼん・四角型
無限おぼん・丸型
無限湯飲み
神からの手紙 (二通)
創造神への献上袋
焼きおにぎり
サウザンドスネークの鱗
サウザンドスネークの牙
サウザンドスネークの眼球
サウザンドスネークの皮
サウザンドスネークの各部位の肉
魔陸かにのハサミ
魔陸かにの肉
魔陸かにの魔石
一角ウサギの角
一角ウサギの皮
一角ウサギの肉
一角ウサギの牙
一角ウサギの魔石
たまうさの皮
たまうさの肉
たまうさの牙
たまうさの魔石
【着ぐるみ】
サウザンドスネークの着ぐるみ【着】
ゴブリンの着ぐるみ
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あのヘビはホントにヤバかったのね・・・今頃になって自分の倒したモンスターのランクに気付かされた。
「・・・・・あははははは♪ネイちゃん!」
「なんだ?クウ。」
「ちからくらべしようなの♪クウちゃんにかったらペロMP100を10こあげるの♪」
「何だと!?よ~~~~し!!クウには悪いが手加減抜きの本気でいくぜ!」
「ネイちゃんもクウちゃんもがんばれ~♪」
「クウちゃん凄い自信♪」
「クウ様ファイトですよ♪」
「ネイ!クウちゃんの着ぐるみを侮らない方がいいわよ。最初から全力で掛かりなさい♪じゃあ、二人ともここに肘をついて・・・・・・レディーゴー!!」
「でりゃあぁぁぁぁ!!!ぐぬぬぬぬぬぬぬ!!があぁぁぁ!!」
「はふぅ~~~きょうのごはんはなんだろうなの♪」
余裕です。インフレって怖いね。着ぐるみ一つでこんなにも立場が逆転するとはチートだなこれは確実に。
「えーーーーーー!?ネイちゃん本気・・・・・よね。」
「嘘っ!?」
「クウ様!?」
「やっぱり♪」
「ぬぬぬぬぬぬぬ!!!うそぉだあぁぁぁ!!あたいが!!クウにぃ!!」
「えいっ♪」
ほんの少し力を入れたらネイちゃんがコロン♪と一回転してしまった!まるで合気道で投げたみたいだ。
「・・・・・・・・・・・・え?」
間の抜けた声を出し、上下逆さまの格好でソファーに沈むネイちゃんが呆然としている。
「クウちゃんのかちだけど、ざんねんしょうにいっこだけびんにMP100のペロをいれとくの♪」
「リディア♪クウちゃんの上昇値教えて。」
「宜しいですよね?クウ様。」
「みんなにならいいの♪」
青い顔をしながら説明していくリディアちゃんにそれを聞く四人。無理もないよな。もう、鍛練とかで届くとかそういう次元じゃないもん。
「クウちゃんの冒険者ランクをDにしようか、Cにしようか悩んでいたけど。AかS・・・・・・・いやSSでもいい気がママしてきたわ。」
「あたいじゃクウに勝てねぇよ。と言うか人じゃ無理だ!」
「よく考えればサウザンドスネークと力比べをしてるのと同じだもんね。」
「見た目と戦闘力のギャップが激しすぎるよクウちゃん・・・」
「着ぐるみを着てないクウ様だって凄いのにこれはあれですね・・・」
「えらいものをつくってしまったの。」
「魔力特化型のクウちゃんに物理特化型のサウザンドスネークが合体すればたしかに弱点ないわね・・・オールラウンダー全員で掛かっても負けはしないにしても勝てる気もしないわ・・・・」
「アイナママひとりでもクウちゃんにはきょういなの。」
「そういう意味じゃねぇよ!!クウ。」
「これでクウちゃんしばらくはそろでおうとのおそとにいけるの♪」
「「「「「待った!」」」」」
えっ!?何でですか!危険がないとは思わないけど、この着ぐるみを着てならいいと思うのだが。
「一人はダメよ!悪い虫が付くから!」
「あたいも反対だ!クウの保護者は昔からあたいだ!」
「師匠に賛成!ネイちゃんかリディアがいるならいいけどね。」
「クウちゃんはどこか危なげないところがあるから私も一人は反対!」
「リディアはお役にたてませんか?クウ様・・・」
一部、納得のいかない理由があったけどみんなを説得しないと駄目だな・・・
「リディアちゃんそんなことないの!みんないそがしいかなとおもっていっただけなの。そういえばリディアちゃんはクウちゃんかいないときはなにしてるの?」
「言ってませんでしたっけ?リディアはみんなで住む新しい家を作っているのですよ♪」
「えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!?」
初耳だよ!!!そろそろ探そうと思ってたのにまさか現在進行形で進んでいたとは!
「あっ、クウ様が語尾になのを付けてない!?そこまで驚かれるとは♪」
「みんなでバンダムのお店に行った時にクウちゃんがお店の内装にいたく惹かれていたから、リディアの力を使って王樹と言う特殊な素材を作ってもらって、家作りの職人さん達とがんばってもらってたの。あと少しで完成だから、そしたら引っ越しよ。」
「いますぐみたいけどたのしみにしたいからがまんするの♪リディアちゃん!クウちゃんもなにかおてつだいできたらいってなの♪」
「はい♪でも、あとは細かい部分の調整を職人と一緒にやるだけですのでクウ様のお手をわずわらせることはないかと♪」
「楽しみね~~あはは♪さらば学生寮よ♪」
「お姉さま、すでにアイナ師匠のうちじゃないですか。」
「しっかりと魔術師を目指さないと家賃取るからね!」
「師匠を越える日まではタダでお願いします!」
「お姉さまはタフですね・・・・」
引っ越しの話が一段落着いた時点で俺はソロの件を切りだし、なんだかんだでみんなを説得し、危険なことになる前にリディアちゃんを召喚するか意思疎通で連絡することを約束する事でなんとか納得してくれた。前世のこともあり、以前よりは子供扱いされなくなった気がするが、復活してから時間もあまり経っていない事から、俺の事がやはり心配みたいだ。
今日、お風呂に一緒に入るのはミーナちゃん。そして、俺はある事に気が付いた。慣れとは恐ろしいものだ。そう、だいぶみんなの裸を見ても狼狽えなくなってきたのだ。まあ、表面上だけだが凄い進歩である。
「ふふふふ♪」
「そのわらいかたをするときのミーナちゃんはたいていわるいことをかんがえてるの・・・・」
「そんなことないよ♪ただね、クウちゃんの中身ってミーナちゃんより歳上なんだと思うと不思議だなって♪」
「それをいうなら、クウちゃんよりなかみはとししたなのにじっさいのねんれいはとしうえのミーナちゃんにクウちゃんはふしぎともかんじるの。」
「たしかにクウちゃんからみたらそうなるわね。ねね♪あの世ってどんなところなの?教えてよクウちゃん♪」
「それなんだけれど・・・・あれ?けいこくがでないの?」
「警告?」
「そうなの。あのよのことをこのせかいのひとにおしえるとしんばつがじっこうされるの。あのこくはくのときもそれでクウちゃんはいじんいっぽてまえだったの。」
「なんかさ・・・・神様って無茶苦茶ね。」
「あっ!?すとっぷなの!かみさまたちいつもクウちゃんのことをおもしろおかしくのぞいてるから、それいじょういわないほうがいいの。」
「えっ!?覗いてるって今!?」
「なんかそうぞうしんのミーちゃんがいうにはかみさまのはちわりがクウちゃんのことをみているらしいの。」
「ツッコミどこ多すぎてあれだけど神様のエッチ!!!!最低!!まさかそのミーちゃんって人は男なの?」
「ミーちゃんはセーラちゃんくらいのおんなのこなの。」
「それでも!あの世に行ったらちゃんと慰謝料きっちりとるんだから!」
「ミーナちゃんならやりそうなの。しかし、こんなにはなしてもだいじょうぶということはミーちゃんがなんとかしてくれたかもなの。それともサーちゃんかトーちゃんかななの?」
「クウちゃんって神様なんだから知り合いに神様がいても不思議じゃないか・・・」
「かみさまといってもクウちゃんいちばんしたっぱなの。」
「クウちゃんの場合♪ププ♪かみちゃまだよね♪」
「ぷんすこなの!!!なんなの!そのおこちゃまみたいないいかたはなの!」
「だって~~♪たぶん見てる神様も今、うんうんってうなづいてると思うよ♪」
「ぷんすこなの!」
「ほっぺツンツン♪」
「かみさまっていげんをたもつのがたいへんなのね・・・クウちゃんちょっとわかったかもなの。」
「じゃあ、かみちゃま♪そろそろ上がりましょうか♪」
「りょうかいなの。でも、そのおしりをわきわきするおててはめっ!なの。」
「ふふふ♪クウにいたんのけち♪」
「ぐはっ♪そのかっこうでうわめづかいははんそくなの!!」
「ふふふ♪おったのしみの~ふきふき~た~いむ♪」
「あぅ~はやくおとなになりたいの~・・・・」
今日もさっぱりとお風呂に入れたのであった。あっ!?堕ちないで上がれたの初めてだ!
今日はみんなでお出掛けなのである。アイナママもギルドに休みなく行っているわけでなく。ちゃんと休日があるのだ。さて、俺ら六人が向かっている場所は武器防具、鍛冶職人や細工職人。金属加工から幅広くそれらに関わるベテランから新人までところ狭しと店が!人が!あふれかえっている工業エリアであった。
「うちは親切丁寧がモットー!お客の要望をとことん聞くよ!試しにうちの店によって確かめてみな!」
「新人の杖職人です!材料持ち込みなら修行の為に無料でお受けいたします!品質保証は自己責任ですが!職人育成の為にもおひとつご協力お願いします!」
「ローブをあなたの為だけに一つ一つ真心をこめて縫います!我らベイルーフの細糸はCランク冒険者グループでもあり、裁縫師のパーティーで実戦を元にローブを作っております!手に取ってみてその完成度を確めて下さい!おひとついかがでしょうか!」
「うちは店を構えていないが武器は持ち歩いて売れば!構える必要はねえ!大事なのは客の要望に答える品質と値段だ!店作る金があったら値段を下げる!さぁ!その手にとって品質と値段を確かめてくれ!」
ちゃんとした店舗から簡易テントで往来の道の中で商売したり、リュックを背負い往来の中、個人でやってる武器屋まで実に幅広く活気に溢れた場所なんだろう。まるで大学の入学したてのサークルの勧誘の光景みたいで面白かった。そんな光景を通り過ぎながら眺める最中、俺を見つけて響く声で指差す子がいた。
「可愛い~猫人の赤ちゃん~♪爺、あれ欲しい!今すぐに奴隷にして買ってきなさい!」
「お嬢様いけません!お隣におられるのはセイギフトの建国の母であるアイナ様ですぞ!それにあの子はサウザンドスネークを討伐した期待の新人冒険者のクウ様、ランクはまだFですがここセイギフトに来てから女王様とミイ王女様にいたくきにいられ、前王ライネス様とも親交あるとか、さらに聖魔化のドリアードのリディア様を従者として従えていることなど、もう、爺の情報網では有名なのでございます。」
爺さんなにもんだあんた!!周りにいた人達バッチリ聞いてるじゃん!!個人情報漏洩いくないよ!!それに奴隷にってこの子は前科があるのか?もしそうなら・・・・・
「はっ!?この爺とんでもない事に気がつきましたぞ!!サウザンドスネーク討伐後にこの場所にいると言うことは!素材をどこかで加工してもらうつもりじゃないですか!?」
「さすがは爺!素晴らしい推察じゃ♪」
おい!!!ホントに勘弁して!この爺さんわざとやっているな、みんなこっちを見る目が変わって血走ってる・・・・
「なんかきけんなの・・・・」
「あの爺さん、お嬢様の失言をうやむやにする為に私達を餌さにしたわね・・・・あの家紋覚えたわ!あとできっちりと裁いて逆に奴隷にするから覚えておきなさいよ・・・」
あっ!?爺さん聞こえてないふりをしてるが青ざめてる。アイナママを怒らせるなんて愚かな。
「お客さ~~~ん。うちの店によって行きませんか。お安くしときますよ!」
「俺!新人ですけどそこらの鍛冶職人よりマシですよ!!ぜひ!俺に!!」
「坊や!!やらせてあげるからサウザンドスネークの素材をうちで!!!」
「ヒバーク家にぜひサウザンドスネークの素材を売ってください!!」
ゾンビだ!欲に駆られ、屍と化したゾンビにしか俺は見えなかった。
「逃げましょう師匠!!」
「欲望って怖いわ!」
「クウもリディアから離れるなよ!」
「人とモンスターの境とはここ数日で我は分からなくなってきた。」
「みんなバラバラに逃げて!!!散開!」
アイナママが号令を掛けるとみんなそれぞれ別方向に一目散に駆けた。
「待って~~!!」
「せめて抱っこさせて~!」
「ちくしょ~あきらめないぞ!」
「誠実モットーーーーー!」
あの爺さんめ!たたじゃおかんぞ!と少し思いながらもリディアちゃんに揺られながら逃走するのであった。
ふつおたコーナー(MC:たまご丼)
ペンネーム「焼きおにぎり美味しく頂きました」さんより頂きました
Q:俺が尊敬して憧れる方が親しみを込めてあだ名で呼んでくれるのですが、周りの人も真似をして困っています。俺はどうしたら良いだろうか。
A:あだ名で呼ばれたからっていじけちゃダメダメ!むしろ、自分の新たなキャラを作り出すチャンス!その憧れた人を真似してイメチェンしちゃえ!焼きおにぎり美味しく頂きましたさんならいけるいける!というわけでシーユー♪
サ:兄さんの事をトーちゃんですって♪あははは♪クウちゃん可愛いわ~♪ねえ、トーちゃんもそう思わない?ププ♪
ト:トーちゃんがサーちゃんの為に焼きおにぎりを暖め直したの♪あ~んしてなの♪何で逃げるの?トーちゃんはサーちゃんのお兄ちゃんだからしっかりと愛情ごと食べさせてあげるの♪それにいいこ~いいこ~にスリスリ♪もたっぷりしてあげるの♪はずがしがらなくてもいいの♪おいで~おいで~♪
サ:嫌!兄さんごめん!悪ノリしすぎたわ謝るから!!!ちっ近よら!?いやーーーーーーーーーー!?●▲仝♂⇒°♀〒▽▽●%%¥%⇒〒々▼・・・・・・・・・
ト:トーちゃんの虚しい完全勝利なの・・・・・




