こうどうかいしなの
東南の遺跡まで馬で片道が約8時間位。遺跡を丸一日調査したとして、準備や就寝やトラブルだって考えられる。そうなると早く帰って来たとしても三日後だろう。その間に俺に出来る事をしておこう。まずはあの男が連れて行かれるであろう奴隷商のとこに話をつけに行く。アイナママに聞くと騎士団につきだたれたあの男はそのまま商人ギルドに送られ、専属の奴隷商に引き渡されて、国に賠償金が払われるとのことらしい。一応、貴族の親が買い戻すかを聞いたが、まず有り得ないと言われた。もし、男が跡取りの長男なら冒険者に身をおとしていない。この異世界では三男からは冷遇されているらしい。次男は長男が不幸な事故等で亡くなった場合の為に予備として長男の秘書的な地位に着けるが、三男以降は自立するのが一般的らしい。そんな男の為に俺はアイナママから冒険者ギルドの紹介状を持って向かった。しかし、俺は内心焦っていたのである。下手をすれば話を聞いてもらえない可能性があったからである。そう、目の前の建物は硬貨のマークを入り口に掲げ、冒険者ギルドと同じ規模の建物である。だが、こちらの建物の正面はあちこちがボロボロで今も目の前で補習工事を行っていた。それを見た俺は依頼料の大銅貨三枚でわりと大きめの透明なビンを急いで買ってくるとペロを中に詰め、お手製の菓子折りを作った。なぜ、ここまでするかと言うと昨日、俺が【にゃんこ】ハリケーンで冒険者を吹っ飛ばしてボロボロにした建物こそ商人ギルドであり、その場所はまさに冒険者ギルド前にあったのだった。こそこそと出入り口に入る人の背中に隠れ、中に入ると受付の列にすぐ並んだ。並んでる最中に商人の方々にやたら撫でられたり、宙に浮く俺にあれこれ質問されるがはぐらかしていると順番がやってきた。
「ようこそ。商人ギル・・・・・きゃ~~~~♪坊やどうしたの?あはは♪気持ちいい♪」
有無を言わせぬ間に俺はお姉さんに抱っこされる。20歳位のこの年頃のお姉さんは俺を捕獲するか頭を撫で回すかの大抵どちらかだ。たまにお尻や尻尾を狙っておさわりしてくる興奮した危ない人もいるが、そんな場数を踏んだ俺は冷静にお姉さんに抱かれながらも下から話しかけた。
「こんにちわなの。クウちゃんなの。ぼうけんしゃぎるどのアイナママからおてがみをもってどれいしょうのおじさんにあいにきたの。よろしくおねがいしますなの。」
「あら!?ずいぶんと凄いお使いね。しかも、アイナさんの書状?ちょっとお姉さんに見せてね。・・・・・・・・・本物ね。じゃあ、お姉さんとおじさんの所へ一緒に行こうか♪」
「はぁいなの♪」
「んんんんんんんんん!!クハッ♪いい♪凄くいい♪つぶらなおめめにちっちゃいおててにあんよ♪ふわふわのもふもふでなんだか癒されてるような♪」
あらま!?お姉さん動物飼っているのかな?さわりかたに技術を感じる。着くまで少し遊んであげよう。お姉さんの腕に俺のシッポの巻き付き攻撃だ!それ!それ!うはははは♪ピクピクしてる♪次はそのおてての指をあまがみだ!あむあむ♪ビクンビクン♪してる。勝った!
奥の方へと腰砕けながらも運ばれ奥の机に座って書類を整理してた男の元へと着くお姉さんはいきたえた・・・・・やり過ぎた。
「アレーシアくん!?おい!?どうした・・・・・・」
途中、一部始終を見てたと思われる同僚達が襟をつかんで引きずって連れていった。ちょっと羨ましそうな顔をしたのは気のせいだろう。
「一体何が?・・・坊やは?・・・」
「はじめましてなの。クウちゃんいっさいなの。これ、アイナママからのおてがみなのでよんでくださいなの。」
「え~~~~と、坊やは凄いな!浮いてたし、しっかりとしゃべれるし。あっ!?私はマホバだ。よろしく。じゃあ、手紙を拝借するよ。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・驚いたな、本物の上に搬送される奴隷を坊やが買うなんて・・・・坊やは、いや、やめておこう。承知した。では商談といこうか。ミレーヌくん!お茶とあそこの席をあけて坊やを連れてきてくれ。私は書類を準備してから行く。」
「畏まりました。・・・・・・きゃ~~~♪おいでおいで♪ムフフフフ♪お姉さんと一緒に行こうね~♪」
「はぁい♪」
お姉さん大興奮である。ちょっと鼻息荒いがちっちっちゃいものが好きなんだろう。
「ちっちゃいあんよに♪おてても♪おみみ触ってもいい?」
「やさしくしてなの♪らんぼうにさわったらこわれちゃうからめっ!なの♪」
「ブハァーーーーーーー!!!!!」
お姉さんの脳内ではシチュが色々変更され再生されているようだ。結果、鼻血を出してぶっ倒れた。
「ぬお!?お・おねえさん!?しっかりするの!おはなさすってであげるの!とまれなの!!」
俺は仰向けに倒れたお姉さんの頭に寄り添い、少し自分のお腹がお姉さんの頬に当たる位の位置でお鼻をさすってあげると余計に出血が酷くなった。なんでだ!?俺のアビリティよりお姉さんの中の何がアビリティを越えさせているんだ!?
「こ・・・ども・・ブハッ♪サ・・・・イ・・・・・・・コー・・た・・たま・・・・・・ら・・・・・・ん・・・・」
途中、何か呟いているが焦っていた俺の耳には届かなかった。
「わ~~~~~!!!!!ダメ~~~~!ミレーヌにこんなラブリーな子を預けるなんてマホバさんは何考えているのよ!」
「激薬でしょ!ミレーヌには!計画殺人よ、こんなの!」
「ちょっと!!ミレーヌヤバくない?アイシャ!ヒーリングかけて!早く!!」
「もう!!これで残業確定じゃないの!!」
ミレーヌさんは満足な笑みをしたまま堕ちている。周りは軽いパニックだった。
別室に移りやっと静かに交渉てきる。なぜ、こうなったかと深く思うのであった。
「部下が失礼した。普段はあんなことは無いんだが疲れが貯まっていたのかもしれないな。さて、例の奴隷だが商人ギルドとして許可を出そうじゃないか。と言うかだね。坊やは何者なのかね?女王様から直接のお達しで、君には何事も協力するように圧力が来てるよ。まあ、我らとしても坊やの情報を集める内に色々と面白い事がでてくるから取り合えず、坊やが・・・いや、クウちゃんと私も呼ばせてもらってもいいかい?」
「もちろんですの!あと、おくれましたがおうちこわしてごめんなさいなの。」
「ああ~昨日はビックリしたよ!あはははは♪さすがに冒険者がきりもみしながら次々飛んで来たからね。家内に話しても信じてくれなかったよ。」
ですよね。コッペパンの恨みは深かったのだ。俺はリュックから菓子折りのビンを取りだしテーブルに静かに置いた。
「これおわびとおちかづきのしるしにクウちゃんのてづくりなの。よかったら、みなさんでたべてくださいなの♪」
「ほう♪これは何とも珍しい・・・職業がら色々な物に出会い、日々我らは探求してますが、こういった未知の物に出会うとワクワクしますな♪では、早速失礼して一つ♪」
マホバさんの冒険はこういった方面なんだね。凄くいい顔をしてる。
「おくちにあえばうれしいの。」
バン♪!!!!!!!!!!!!突然、マホバさんは目を見開くと目の前のテーブルに両手を叩きつけ俺の方へ身を乗り出す。
「はぅ!?マホバさん?・・・・・・・・おくちにあわなかったの?」
「とんでもない!!!なななんなんですか!?これは!!!!!旨すぎる。こんなの今まで食べた事ないぞ!誰が!!どうやって!?いや!!どこの店で!!我らがこれほどの物を見逃すとは!!」
凄い勢いで食いついてきたマホバさんをなだめてから五分後、目の前でペロを作ってあげた。
「なんとも凄いユニークスキルだ!こうなったら冒険者ギルドだけに登録させとくわけにはいかん!クウちゃん、この後、早速登録しときましょう。登録にお金がかかったり何かしなくてはいけないわけじゃないから。それと、登録しておけば商人ギルドのネットワークを使って色々珍しいものを仕入れたり販売も出来るし銀行もあるから便利だよ。」
「マホバさんのねついにまけたの。じゃあ、あとでとうろくするの。あと、これをさきにわたしておくの♪どれいとおうちのしゅうりだい。アイナママがたりるといってたけどこれでいい?」
俺はテーブルに例の白金貨を一枚置いた。目を見開くマホバさん。ゆっくりと手を伸ばし懐からアイナママが使っていた玉子サイズの水晶を掲げ、何やら調べるとゆっくりとまたテーブルに戻して息を飲み込む。
「驚いた・・・間違いない。しかも、オールナイン硬貨でも数が少ないと言われる白金貨じゃないか。龍のブレスで製造されたと言われる別名ドラゴンコイン・・・・状態がまた凄くいい。これはオークションの目玉になりますよ!とてもじゃないですが代金としてじゃ貰いすぎで受けとれません。」
「そんな~~~なの。こまったの。クウちゃんそれしかおかねもってないの。こっちのきんかならだいじょぶなの?あとはなんかさがすの。」
ここまで来てあの貴族を見捨てるのは目覚めが悪い。リュックに頭から突っ込み、次々と出す絹の袋にマホバさんからストップがかかった。
「なっ!?クウちゃんチョチョ!!!ストップ!!」
「いま、マホバさんのおめがねにかなうものをさがしてるの。だから、まってほしいの!」
「いや!そうじゃなくてなんですか!この大量のドラゴンコインは!これもオールナイン硬貨ですよね?それにそのリュック!マジックバック!?しかも、その大きさで一体どれだけ入るんですか!?」
「クウちゃんもくわしくはしらないの。うるふのおにくが500ひきぶんははいったことがあるからそれくらいははいるの。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・クウちゃんごめんね。おじさんに五分でいいから時間をくれないかな♪」
ニッコリ笑うとマホバさんは小さくブツブツ呟いていた。
彼の胸中はその見た目とは違い混乱の極みにあった。
なんなんだ!このお宝の山は!?ドラゴンプラチナにあっちの袋から見えるのは、まさか!?あの輝きはオールナインゴールドか!?手提げカバン並に入った袋が6つ!しかも、あっちの袋から飛び出てるのあれは龍の王種の鱗か?いや、厚みと純度とマナが尋常でない。傍目からでも分かる。王種以上なら最高峰の皇種・・・いやいやいや!?死の森の主の鱗等入るわけがないじゃないか!!!さらに他の袋も拳大のレインボーダイヤ?ネオタイガーの牙?古代クレテカ皇の紋章の入った王冠なんて・・・・幻影だ、そうだ幻に決まっている!!!!それにあのマジックバックは異常だ。そんな大容量の物等この魔術大陸ですらあるわけがないが目の前に・・・・・・いかん、頭がおかしくなりそうだ。ハッ!?アイナ様が書状に書いてあった気をしっかりもてってこの事なのか!?ああ~ペロと言ったコレを食べて落ち着こう・・・・・・・あぁ~~~死ぬほどうまい!!!・・・・・・・・この子は扱いを間違えるとヤケドどころじゃすまない。馬鹿な奴隷貴族でお近づきになれるなら安すぎる位だ。それにもう、俺のレベルで扱える事案じゃない!上に掛け合わないといけないがどこまで信じてもらえるか。
「マホバさんのかおいろがわるいの。だいじょうぶなの?」
いつの間にか俺の膝の上にちょこんと座っていた小さな巨人の頭を撫で、俺は必死に顔が笑顔でありますようにと祈りながら商談を進めた。オールナイン硬貨の金貨、ドラゴンゴールドコインを一枚いただき快諾した。これでもお釣りが来るくらいだ。
無事、貴族の買収に成功した俺は即時奴隷解放をお願いしてから商人ギルドの登録を行った。何故か個室でVIP待遇みたいだったがお姉さん達はお手伝いで喜んでいた。
「おせわになりましたなの♪マホバさんまたなの♪おねえさんたちもまたなの♪」
「いつでもお待ちしてます。奴隷は四日後には解放されるでしょ。まったく、運のいい奴だ。」
「あ~クウちゃんまた遊びに来てね。お姉さん達は潤いがほしいのよ!」
ここも色々あるみたいだ。手を振ってお別れをした俺は買い物に行く。そう、マホバさんにお願いして金貨を一枚換金してもらったのだが、何故か金貨九枚に増えた。オークションに出せば十枚は確実にいくそうで一割は手数料らしい。なので商人ギルドでは専用の口座があり、一回の引き落としで大銅貨一枚取られるが上限が特になく24時間いつでも使えるので便利だった。なので早速、小銀貨は日本円で言うと一万円位なので百枚持ってお買い物に行くのだ。だが、一人だと地理も詳しくないしさみしいので一旦冒険者ギルドに戻った。
「ただいまなの~♪」
「「「「「おかえり~♪」」」」」
ギルド内がガラガラである。冒険者が一人もいなくて受付組はマッタリとカウンターでお茶を飲むしまつである。一体何が?・・・・
「どうしたの!?だれもいないの!」
「クウちゃんの依頼の影響だよ♪お陰でみんな楽出来てる♪」
奥の職員さんからもお礼を言われた。
「ほら!あれって一応ランク制限かけてないだろ。だから、今回みたいな大規模だと高ランク冒険者がいるから同伴する低ランクの冒険者でも遺跡に入れるしギャラが破格だからな。正直、俺らが行きたいくらいだよ。」
「クウちゃんのバカ~~~!ヒナちゃん来月ピンチなのに!行けないなんて!」
カウンターに狐のマスクが置いてあるがこれは一体?・・・・・とりあえずヒナちゃんを慰めよう。
「いいこ~いいこ~♪みんなにしつもんなの。しょくいんさんにいらいだすのはありなの?」
「「「「「ん!?」」」」」
「都の外で依頼の戦闘とか王都の中で非合法じゃなければ一応依頼出来るわよ。まあ、依頼内容しだいね。アイナ様が死の森に調査に行ったのもそれだし。」
「じゃあ、クウちゃんはヒナちゃんをしめいなの♪いっしょにおかいものいくの♪」
「「「「えーーーーーーーー!」」」」
「やだ~~~♪クウちゃん私は安くないわよ♪」
俺はカウンターに大銅貨を一枚落とした。するとカウンターに落ちる前にキャッチするヒナちゃん。
「「「「「・・・・・・・・・・・・」」」」」
「・・・・・・ハッ!?ちっちがうのよ!これは」
「クウちゃん、今、用紙を持ってくるから待っててね♪」
「エリシャおねえさんありがとなの♪クウちゃんはミーコおねえさんのおひざのうえでまってるの♪」
「みんな無視はいくないよ!」
「時間はまあ半日分だから・・・・小銀貨一枚だな。ヒナのわりに高いな。」
「ボビーちょっと!!あんたケンカ売ってんの!・・・お願いだからこっちを見て・・・・」
「クウちゃん。ヒナが駄々こねたら他人の振りして戻ってくるのよ♪」
「でも、すこしかわいそうだからさんかいまではおごってあげるの♪」
「うぅ~~もういいわ!ヒナのHP0よ!満足か!」
「やっぱり猫人族は情に厚いな。クウちゃんは特にいい子だ♪」
「うぅ~~~いいもん・・いいもん・・ヒナは安い女だもん・・・」
「・・・・・ヒナ・・・アンタ・・・クウちゃんとデート?・・・この私が・・・・仕事・・してるのに・・・・・」
ビックリした!いきなり俺らの後ろに立っていたアイナママ。気配を殺しすぎである。
「ヒィッ!?アイナ様!これは仕事です!!断じてうわついたものじゃありません。」
「アイナママめっ!なの。クウちゃんはおかいものにいくのにちゃんとヒナちゃんがひつようだからいらいするの。アイナママでもおどしちゃめっ!なの。」
「ならママが!」
アイナママの後ろにいる数人の職員さんがジェスチャーでバツサインを出してる。アイナママのいない間や俺に構ってるせいで仕事が遅れているんだろうな。
「アイナママはぎるどのおしごとするの。じゃあいってくるの♪ヒナちゃんはごはんのしょくざいをあつかってるおみせをまわってほしいの。」
「あぁ~~クウちゃん!」
「アイナ様はこちらに♪」
「あれ!?今思ったけど、やっぱりヒナとクウちゃんデートじゃない!!ちょ!?離しなさいアンタ達!!」
「さすがにマズイですってアイナ様!正式な依頼である以上ギルマスが破っちゃしめしが!お前ら部屋に押し込め!!」
「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「アイナ様!すいません!!わーーーーーーーーーーーーー!」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」
「クウちゃーーーーーーーーーーーーーーーん!」
今日もギルドは平和だ♪
「ヒナの帰るとこなくしたらクウちゃん責任とってよね。」
「うっ・・・・・わかったの。ママにはほんとこまっちゃうの。でも、このくらいでめげちゃいっさいじはやってられないからヒナちゃんもつよくいきるの!そして、ヒナちゃんはクウちゃんをかたぐるましてごーなの♪がんばりしだいではごはんいっぱいなの♪」
「うぅ~一時的とは言え、一歳児に雇われ、一歳児に慰められ、一歳児に乗り物にされ、一歳児にご飯を奢ってもらうって!うわぁ~~ん!お母さん産まれてきてごめんなさい!」
「かんぜんにこころおられていてかわいそうなの・・・・ヒナちゃんいいこ~いいこ~♪クウちゃんだけはやさしくしてあげるの♪」
「その上!憐れまないで!!!もうクウちゃんに寄生してやる!」
「そのちょうしなの!えねるぎー120ちゃーじ!ヒナちゃんごうはっしん!はいやぁ~♪」
「ドチクショーーーーーーーーーーーーーーーー!」
猛ダッシュしてギルドから一歳児に乗り物にされ出ていく同僚に受付組の四人は見なかった事にしてあげようとそっと見送り手を振るのであった。
王都の食品市場。ここに無いものは保存の効かない物だけと言われるほどの品数と豊富な量を兼ね備えた東の大陸一の規模を誇る場所である。通りには様々な肉・魚貝類・野菜・果物・調味料・それらを使った加工品等々が多くあり目移りするのであった。
「うわぁ~♪たくさんあってまよっちゃうけど、まずはおにくからいってみるの。ヒナちゃんいいおみせしってる?」
「私がいつも行ってる店しか知らないけど行ってみる?高級店じゃないけど。」
「そこにいこうなの。りょうりはそざいだけじゃないの。」
「ところで今更なんだけど、アイナ様達のご飯の食材を買いに来たの?」
「ヒナちゃんしょくむたいまんなの・・・」
「ずいぶん難しい言葉使うのね。昨日から思っていたけどホントに一歳なの?」
「いっさいじゃなければアイナママにむりやりしーしーにつれていかれないの・・・」
「あはははは♪たしかにそうだね。それに大人ならむしろ喜ぶか?」
「ヒナちゃんおげひんなの・・・」
「ひどっ!?クウちゃんから話を振ったのに。で?話を戻すけどなんで?」
「むぅ~ほんとにわからないとはめっ!なの。いらいにごはんをごちそうするってかいてあったのをよむの!」
「あれってクウちゃんが作るの!?てっきり何か出来合いを買ってくるんだと思ってた。」
「クウちゃんのいとしいペロのねじりパンをたべたヒナちゃんのセリフとはおもえないの。」
「あれってクウちゃんが作ったの!?でも、あれを我慢しろってのは無理だよ。多少でも理性保てる人なんていないよ!」
あれ?ネイさんってじゃあ、相当我慢してたんだないつも。
「こんどヒナちゃんはくんれんなの!がまんできなかったらばつなの。」
「クウちゃんなにげに鬼よね。って到着!私の知り合いのお店、ナインテールだよ♪」
お店の入り口の上にでっかいマンガ肉のマークが掲げられている。なに!?マンガ肉を知らないだと!?あれだ・・・丸まった肉にでっかい骨が真ん中に刺さってるお肉だ。建物はコンビニ位の広さで二階建て。一階が店舗で二階が住まいかな?中でお買い物中の人達に俺らもまじった。
「いらっしゃっい♪あら、ヒナ。今日も一番安いロックボアのスジ肉?ちゃんととってあるよ!ヒナ用に。というかヒナしか買ってくれないし。」
「きゃ~~~~~!!カーラ何言ってるのよ!!私がいつも食べてるのは」
不憫過ぎる・・・・いたたまれないので、うん、もう、いいよ。みなまで言う前に慰めよう。
「ヒナちゃんいいこ~いいこ~♪グスン♪」
「うぅ~わりに合わないわこの仕事・・・優しさが今は痛い。」
「あらま!?ヒナの子じゃないよね?養えないし。子守のアルバイト?」
「はじめまして。クウちゃんいっさいなの♪おねえさんよろしくなの♪」
「あ~~~♪そっちに行って抱っこしたい!残念。」
「私はこの子の依頼でこの辺りを案内してるのそれでここに来たのよ。」
「あはははははははははははは♪あんた!じゃあ♪雇われてる上に乗り物にブフッ・・ごめっ笑いすぎグハッ♪」
「帰ろっかクウちゃん!!ここにクウちゃんの求めるものはないわ!!チクショーーーー!!ぐれてやる!」
「カーラおねえさんあまりいじめちゃめっなの。ヒナちゃんすでにおーばーきるすぎてかわいそうだからやめてなの。」
「・・・・・・しんじられるのはおのれのみ・・・・」
肉屋の隅でいじけて背を向けて体育座りしてる。頭には緑のキノコの幻影がはえてた。俺はしょうがないので降りた。
「ホントにやさぐれているわね。まあ、ヒナは置いといてクウちゃんはうちに買い物に?」
「そうなの。たくさんのひとにごはんつくるのでおにくをうってほしいの。」
「ちなみになんにんぶん?」
「ヒナちゃんおしごとなの。ツンツン♪かえってきてなの。」
定位置に座り直す俺。立ち直りの早さに定評のあるヒナちゃんだ。
「はぅ!?えっとね・・・・テへっ♪」
「あんたね~・・・・幼馴染みじゃなきゃぶっ飛ばしてるわ!」
「しかたないの・・・あまってもいいからさんびゃくにんぶんのおにくをしょうぎんか20~30まいのよさんでいいのをみつくろってなの。あと、5まいわたすからヒナちゃんがきたときにもうすこしいいおにくをわたしてあげてなの。」
「クウちゃん!!!!!!大好き♪スリスリスリ♪」
「ふとっぱらね~~でも甘やかさないように普通の肉しか出さないわ。どうせ高い肉だとあっという間に平らげて泣きついてくるんだから。あんたクウちゃんに感謝しなさいよ。小銀貨五枚分よ!」
「ヒナちゃんのげんきがでたみたいだし、カーラおねえさんはおにくをさっそくえらんでなの。」
「あっそうね。ヒナはどうでもいいや。どんな料理にするか決めてるの?」
俺の定番料理と言えばあの照り焼きでしょ!リュックから醤油のビンを取り出す。
「リュックよりビンの方が大きいんですけど・・・・マジックバック!?」
「こう見えてもアイナ様いわく自称息子だしギルドに来てたAランク冒険者もまとめて吹っ飛ばしたスーパールーキーよ。だから、これくらいで驚いてたら身が持たないわよ。」
「ほとんどじじつだからひていできないの。」
「んっんん♪まあ、お得意様になってくれたんだし、些細な事はどうでもいいわ♪」
この子には通じる物があるな。うん、わかるよ。考えたらダメだよね。
「はなしをもどすの。これをヌリヌリしてこんがりやきたいの。」
「真っ黒ね。・・・・・うちも長いことお肉を扱っているけどこんなタレ初めて見た・・・・」
「腐ってない?これ・・・・・」
なんてこと言うの君達!俺がこの醤油をどれだけ大事にしているか。醤油を馬鹿にする者は醤油に泣いて貰おう。この時、俺の中のイタズラ心が目覚めた。
「カーラおねえさんもヒナちゃんもたいしたことないの。このそーすのよさがわからないなんて。」
「ムッ!そこまで言うなら味見しようじゃないか!」
「その勝負受けたよクウちゃん!カーラの店のお肉に果たして合うかな?」
「じゃあ、ついでにまとめてかうのにいいおにくでししょくなの。おにくだいはクウちゃんがもつからやってみようなの。」
ふつおたコーナー(MC:たまご丼)
ペンネーム「鉄分が足りません」さんより頂きました
Q:突然ですが私の理想とする天使が現れ、この腕に抱く事が出来ましたが、また、離れてしまいました。私はどうすればいいでしょうか?
A:一度離れたからって諦めちゃダメダメ!離れななら近づけばいいだけ!ここは強引だがお金の力を使って取り戻しちゃえ!鉄分が足りませんさんならいけるいける!というわけでシーユー♪
ミ:この緊急依頼お願いします。
キ:クウちゃん指定の一日護衛任務ですか。半年先まで予約が埋まってますがどうします?
ミ:ライバル達に先を越された!?




