ぼうけんしゃになるの
ペロ・・・・・それは俺のもふもふ魔法と究極のマナ味のコンボより生み出された至高の逸品。それ自体がすでに完成された物とそう思っていた時期がありました。だが目の前にあるのは・・・
「やはり私の予想通りですな。クウちゃんのもふもふ魔法から生み出されたペロは言わば純度の高い魔法素体のようなもの。各系統のスキルやアビリティでエンチャントされたペロは属性を付与され二つ以上の属性を持った多種属性付与素体として作れると思ったのですが成功しましたな。ふぉふぉふぉ♪」
つまり、俺のもふもふ魔法とは邪神達が究極のマナ味と相性の良い構成にする為にもふもふがアビリティの影響を受けやすくした・・・簡単に言うともふもふに別の魔法等をエンチャント(付与)出来ると言うことだ。
恐らくだが邪神達が俺を父の上に落としたのは俺をドン底におとし父にムシャムシャ食わせ膨大な魔力を取り込ませる為である。その時にもし俺が魔力を使って反撃した場合、他の魔法なら万が一でも倒してしまうか自害する可能性があった為に戯れでもふもふ魔法にしたんだろう。なら、魔法を何も設定しなければと思うが、その場合に俺は諦めがついて邪神達は面白くないとか下らん事を考えたのだろう。反撃でもふもふ魔法を放っても父に美味しく食べられ絶望する様子を楽しみたくてこんな設定にしたと思うと腹が立つが、そのおかげでこうしてライネスお祖父ちゃんの手によりその可能性に気付けたのは行幸である。それとステータスを鑑定で確認してもこうした部分は説明されない事がわかった。裏設定と言うべきか・・・今回はいい方向に進んだが逆だって有り得る。なんでも過信しすぎるのはいけないと学ぶのであった。それはさておき・・・・
「おじいちゃんすごいの!クウちゃんこんなのおもいつきもしなかったの!!」
さすが、元魔術大国の王である。魔術の知識と経験はこの大陸では群を抜いており、流石の一言に尽きるのである。目の前にはペロに火魔法を極微量込めて棒状に伸ばした物を真ん中で二つに折って交互に絡み合うようにネジネジ巻いてから少しだけ焼いたねじりパンのペロがあった。これが火魔法の影響のおかげでいつまでもホカホカ♪で焼きたての如く暖かく、俺は眼から鱗が落ちる思いだった。
「ミイちゃん少し食べたいな・・・・・お祖父ちゃんにネコちゃんダメ?・・・・・」
ミイちゃんとミズチちゃんは朝食を食べ終わった後に俺達の見学に来ていた。他のメンバーも来たかったのだが厨房に多くの人が入れない為に四人だった。しかし・・・・うっ・・・・・子供の不意を突いたこの眼差しって反則だ。俺はライネスさんに目を合わせ微笑んでから頷く。
「あまり食べるとお昼ご飯が食べれなくなるからこれ一つだけだよ♪」
「お祖父ちゃんにネコちゃんありがとう♪ミズチちゃん半分個にして食べようね♪」
「私にもくれるのですか!?お母さんは優しくてミズチ大好きです♪」
「ミイちゃんも大好き~~♪きゃ~~♪」
二人して朗らかに微笑み抱き合ってる。あれから二人は親子と言うよりは溺愛してる妹にくっついている姉と妹のような姉妹だった。
「最初、孫に赤ちゃんが出来たとあの子が部屋で叫んでいるのを聞いた時、私はとうとう頭がいかれたかと思いましたよ。」
「ほんとうにごめんなさいなの!!いいわけじゃないけど、やましいことはしてないの!!!かみにちかってほんとうなの!」
あの時、お祖父ちゃんいたの!?心労おかけしてごめんなさい!!この通りです。
「いやいや♪顔をあげてください。あの子もこうして喜んでるわけですし、それに本当のひ孫を見せてくれる時には謝らなくていいですよクウちゃん♪」
「なっ!?クウちゃん、おじいちゃんがなにいってるかわからないの!」
俺は紳士なの!うぅ~~祖父公認とかあり得んでしょ。顔がまた真っ赤だよ。ミイちゃんもミズチちゃんも笑ってるし。
「いや~~アイナ先生が君を溺愛するのがよく分かるよ♪ふぉふぉふお♪」
「あれ?おじいちゃんもアイナママがせんせいなの?」
「私だけじゃなくて私の父上の代からアイナ先生は魔術を教えられてるんですよ・・・・その様子だと先生から聞いてなさそうだね。だったら、この話の続きは先生から聞くんだよ。でないと私が怒られてしまうから。」
「うぅ~~アイナママのひみつがやっときけるとおもったのになの。」
「ネコちゃんごめんね。お祖父ちゃん!ネコちゃんは大事なお婿さんでいずれミイちゃんの王子様になるんだからいじめちゃだめよ!」
「か~かっかっかっか♪そうだつたそうだった♪先生には悪いがお祖父ちゃんはミイちゃんの応援だな♪」
「おとながこどもをからかっちゃめっなの!」
こうして一つの可能性を発見し、ペロの新たなる進化が思わぬ形で現れるとは思いもしなかった。
「また遊びに来てね。絶対だよ!」
「お父さん。ミズチもお母さんと一緒に待ってますわ。ずっとお母さんと一緒なんです♪」
「都で困った事があったらすぐに来なさい。それに外に出て会ってない人も多いからね。それに、あのトランポリンはまたやりたいわ!」
「マリアもミイもまた会いたがっているから何時でもおいで♪同じ都だし・・・正直言うと、ここ二日間は楽しかったよ。」
「大魔王クウちゃんとはまだ決着付けてないから、今度会うときは一対一で!一対一で!ここ重要だからね!正々堂々勝負だ♪」
「チッ!団長のヘタレ・・・クウちゃん♪また、会いましょうね♪今度はお姉ちゃんが氷魔法の訓練してあげる♪覚えといて損はないわ、便利なのよ♪」
「おちついたら、またあそびにいくの。いってきますなの♪」
レギュラーメンバー達もそれぞれ挨拶が終わり俺らは城を出た。これから向かうは冒険者ギルド。俺はとうとう異世界物語の定番の冒険者登録を行いに行くのだ。セーラちゃんも登録してないので二人で新人冒険者になるわけだが問題は俺だ。普通に考えて一歳児を登録させてくれるだろうか・・・俺ならそんな狂った事は絶対しない。だが、無理な場合は仕方がない。セーラちゃんやネイさんの依頼を支援して依頼料を分けて貰えば生活はできるはずだ。それに自分で狩りに行って依頼を受けなくても素材を取ればお金になるはず。用はいくらでもやりようはあるはずなのである。リディアちゃんに肩車してもらって二十分後、俺らはとうとう冒険者ギルドに着いた。建物の入り口の上に大きなリュックのマークが掲げられていた。これが冒険者ギルドのマークなのか。四階建ての白い建物はそこそこ大きく駅前にある銀行位の大きさだ。入り口は木製の両開きの扉で両方ともあけっぱなしで人が出入りしている。俺達はそれに続くようにして中に入った。
「あ~あ・・・とうとう着いちゃった。もっとクウちゃんと旅したかったな・・・・・私は一旦奥に行ってくるから二人ともお願いね。」
「分かりました、師匠。」
「姐さん、了解だ。」
「いってらっしゃいです。アイナさん。」
「アイナママどこいくの?」
「内緒よクウちゃん。また後でね。」
そう言うとアイナママは係りの人にお辞儀されながら奥に行ってしまった。
「あれってオールラウンダーじゃねえか!?帰って来たのか!」
アイナママを見かけた一人の冒険者を川切りに次々と広まりざわつくギルド内。それをよそにして俺らは五つあるうちの一つカウンターに並ぶ。前に男女五人組の冒険者が並び順番待ちをしている間、アイナママの噂をしていた。
「昨日さ、城の方で謎の爆発や閃光があったけどやっぱりアイナ様が帰ってきたみたいだ。ああ~いつ見ても凛々しいお姿!!一度でいいからあの胸の中で抱かれてみたい。」
サーセン・・・出会って五分でやられました。
「バッカじゃないの?あんたみたいなバカが相手してもらえる分けないじゃない。まあ、夢見る位にしておきなさい。アイナ様のファンクラブってそこらに居るんだから襲われてもしらないからね。」
ブラックリスト入り確定?いやいや・・・俺は一歳児だからセーフ!ミーナちゃん。何故、こっちを向いてニヤニヤする。
「そうそう。それに、近々Aランク試験でアイナ様と戦う奴等がピリピリしているらしいから、噂話でも気を付けろよ。」
「毎年怪我人の山だもんな。Aランクでも受からないのにSランクとかもっと無理だよな。あ~でも俺はランクよりアイナ様の胸で怪我したい。」
そんな話を聞いているとアイナママが奥の部屋から着替えて出て来た。いつも着てるローブ服ではなく青を基調としたレディーススーツみたいなのを着こなしてた。そして、前の冒険者達の順番になり、受付嬢と何かやり取りをしてた。周りの視線を集める中、アイナママは職員にあれこれ指示を出してるように見える。・・・・・・ここまでくると俺にも大体だが予想が出来た。前の冒険者達が受付から離れ、俺達の番になると受付嬢が対応してくれた。
「あら?ネイにミーナ、帰ってきたばっかりなのにまた依頼受けるの?」
「いや、そうじゃねえよ。あたいの知り合いが登録受けたくてね。ヒナ、しっかりと頼むわ。」
「ミスすると怖~い罰か減給になるから気合い入れてね。」
「なによ?脅しなの?ギルドは誰でも贔屓はしないわよ。身分とか高位ランクの紹介でもね。」
「・・・・・・一応は忠告したからな。」
「真面目にやんなさいよ。この前みたいなポカミスしたら知らないんだから。」
「なんだか分からないけど。で?そのお嬢さんとそっちの人はドリアードって事は契約済みか。それと!?きゃ~可愛い!!何よその子!!ちょっと後で抱っこさせて!!!アッ!?・・・・・んっんん♪お嬢さん。じゃあ、ここに座ってこの書類に書いてもらうから。字は書けるかしら?もし無理な」
俺、思いっきりスルーされたよ。予想通りとは言え、やっぱ、無理なのかな・・・・あと悲しいな・・・予想してたけど打たれ弱いな・・・
「ちょっと待て、もう一人追加だ。」
「・・・・・どこにもいないじゃない。こう見えても忙しいんですからね。邪魔しないでよ!まったく・・・」
耳と尻尾がしんなり垂れてテンションが下がっていくのが自分でも分かる。
「ちょっとヒナ!ここにいるでしょ!!ほら!」
そう言ってリディアちゃんから俺を奪い、背から脇に手を入れ俺をヒナさんの前に突き出す。それを見たヒナさんは全身が震えている。
「あんた達ね・・・・・いくらこの間の事をまだ根に持っているからって・・・こんな!赤ん坊に!冒険者が!務まる!ハ!ズ!が!ないでしょ!!!」
物凄い形相で俺を全否定するヒナさんに俺のちっちゃっなガラスのハートは壊れて目から何かが溢れた。あれ!?おかしいな・・・目から汗が止まらないや・・・・・
「ミーナちゃん・し~~~らないっと・・・・」
ミーナちゃんはヒナさんの後ろに視線を向け震えている。みんなもつられるように視線を向け震える。
「バカやろう!!だから忠告したのに・・・・ヒナ、せめて骨は拾ってやる・・・・」
「ヒナさん。初めましてですけどさようなら・・・・・・・」
「愚かな、あれを怒らせるとは・・・だがクウ様を泣かせたんだ、死を持って償うがいい・・・」
「な・なんなのよ・・・みんな揃って・・・ん!?・・なにこの寒気!?ま・まさか!?・・・」
ギルド内ではそそくさと出入り口から逃げるように飛び出す冒険者で溢れかえっていた。そして、ゆ~~っくり振り返るヒナさん、そこには・・・・・・・
「クウちゃん泣かせたのはヒナ、お前かぁ!?」
振り返った瞬間、思いっきりアイアンクロウをかけるアイナママ。デストロイモード一歩手前なのが不幸中の幸いだが、その手から発するギリギリ音が尋常じゃなかった。
「ヒィッ!?アイいたたたたたたたた!あっ・・・・・・・・・・・・・・」
「今すぐ逝くのと後で逝くのどっちが・・・・・・チッ・フンッ♪・ドタッ♪・・・・クウちゃん!もう大丈夫だからね♪ママが代わりに登録してあげるからね♪よしよし♪いいこ~いいこ~♪」
受付の向こう側ではそのまま椅子の横に放り捨てられたヒナが立ち上がってこず、また、一切音を発しないので受付の手前側にいる人達は様子が分からず恐怖におののいた。受付側でも職員がヒナさんが居たであろう床を凝視するが誰も動けないでいた。
「クウちゃん・・・クウちゃん・・・おとうさんとのやくそく・・・グスッ♪・・」
「気にしないでいいのよ♪ママがクウちゃんの事を応援してあげるからね~♪ヒナのバカはめっ!しといたからね~♪あら!?・・・・・寝ちゃったわ♪仕方ないからクウちゃんの登録は私がしておくわ。セーラちゃん悪いけど別の人呼ぶから待っててね。エリシャ!ここの対応お願い。」
「はははい!!・・・・・おお待たせしました・・・・・粗そうの無いよう必死にやりますのでお願い!!」
身代わりになった職員は二の舞にならないよう必死である。
「私の中のアイナ様がドンドン・・・・優しく本読んでくれたあの人はどこに・・・」
「現実は残酷なんだセーラ・・・あたいに言えるのはそれだけだ。」
「師匠のしごきはキツいから覚悟してね・・・・」
「セーラよ。お前は今のままでいてくれ。我はクウ様のとこへ行ってくる。」
遠くから一部始終見てた冒険者は勿論の事、ギルド職員もアイナママが自分をママと言いあやす赤ちゃんに興味津々だが、先程の一件を見た一堂に尋ねる勇気のあるもさは居なかった。アイナママ無双は健在である。
ギルドの奥にアイナママ専用の部屋が用意されており、椅子に腰掛けたアイナママの胸元に身を預けて俺は両腕に包まれていた。
「アイナママ?クウちゃん・・・・」
見上げるとそこにアイナママの顔が近くにあった。
「おはよう♪東の大陸のセイギフトギルド本部にようこそ。クウちゃん改めまして。ギルドマスターと王都魔術学園の理事長を勤めてるアイナママよ♪とうとう正体がばれちゃった。・・・・・クウちゃん、冒険者はね辛いことや悲しい事が沢山あるからすぐに泣いてちゃ駄目なのよ。必要なのは戦う力だけじゃないのよ。だから、ママはちょっと心配なの。なのでクウちゃんにはママが安心できるまでギルド長として依頼を出します♪」
「やっぱりアイナママはぎるどのえらいひとなの。でも、ミーナちゃんのがっこうのえらいひととはわからなかったの。・・・・・・・いらい?クウちゃんぼうけんしゃになれたの?」
「ママがちゃんと受理したから、今日からクウちゃんも冒険者よ。あんし£○▼♀♂♂□□」
「アイナママ大好き♪クウちゃんクウちゃん!!」
俺は思わずアイナママの首に飛び付いてしまった。
「££◎〒♀□⇒□・・・ハッ!?この程度ならなんとか・・・・・クウちゃん落ち着いてね。・・・んっんん♪本来は王都の外の森で薬草の採取か、ゴブリン討伐なんだけど、クウちゃんにはママがいいと言う間はギルドの中で仕事を手伝ってもらいます。」
意外な依頼がアイナママから伝えられた。意図する事が分からないが、アイナママの経験が俺に足りない物を見つけ必要と感じたのだろう。ならば急がば回れだ。
「わかったの。でもリディアちゃんはどうしようなの。」
「リディアにはクウちゃんの為に大事な話があると言って今は外で待ってくれてるわ。それとリディアにはクウちゃんが仕事中に別の事をやってもらうようお願いしているわ。だから、安心して。」
「セーラちゃんはどうなの?」
「セーラは私の推薦でこのままミーナと一緒に学園で勉強してもらうわ。バーツとも話はすんでるし。」
「それならクウちゃんはぎるどでおしごとするの。はつしごとがんばるの♪」
「まずはFランクからスタートね。依頼の達成具合をギルドが考慮して合格が出れば次のランクに昇格出来るのよ。逆に依頼を失敗ばかりすると落ちちゃうからね。あと、Cランクからは試験も必要なの。だからクウちゃんはこのCランクを目指して今は頑張ってみようね。また、分からない事があったら家で教えてあげるから。」
「わかったの。ん?家ってどこなの?」
「ママの家よ。しばらくクウちゃんとリディアとセーラちゃんはママの家に住みましょ。みんなで住む家はこれからだからそれまでの間ね。場所はみんなが条件のいい所にするからまかせてね。」
俺はこの姿だしアイナママに任すのがいいだろう。
「りょうかいなの。それまでおせわになるの♪」
「ふふふ♪じゃあ、みんなに紹介するからいきましょうか。あ~~~若干一名はいないけど気にしなくていいわ。」
初仕事スタートだ!
ふつおたコーナー(MC:たまご丼)
ペンネーム「俺のハートはこっぱミジンコ」さんより頂きました
Q:自分が作った食べ物が完成された物と勘違いしてる事をある人から気付かされました。慢心してた自分はどうすればいいでしょうか?
A:気付けたのなら止まっちゃダメダメ!教えてもらったのなら!更なる進化した食べ物を出して驚かせちゃえ!俺のハートはこっぱミジンコさんならいけるいける!というわけでシーユー♪
ク:ペロのしさくのためにアイナママにまほうをいれてもらうの。あっいたの!ママ、クウちゃんのベロに入れてほしいの♪ちがっ!?ペロなの!!
ア:いただきます!




