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クウのおんがえしなの

「うわぁ~~~~~♪ みてみてなの。 おっきなかべがいっぱいでおしろがみえるの。 あっかんなの~♪ てっぺんまでのぼってみたいな~~なの。 リディアちゃん、ひとがいっぱいなの~~セーラちゃん、おめめよくなってきて、よかったの。 クウちゃんとかんどうがいっしょなの~~♪」


「ね~~♪ 私も感動で一杯ですわ。」


大興奮である! まだ門まで距離があるが、ゲームや本では決して味わえない空気がそこにあった。


高々とそびえ立つ城、すれ違う冒険者らしき者や荷馬車を引いた商人、豪華な馬車に乗っている貴族、多種多様な人種に人でない種族もいた。


見るもの全てが眩しく、完全に俺はお登りさんであった。たまに俺の方を見て笑う人もいたが、蔑む笑顔ではなく、微笑ましい物を見る目と笑みだったので気にならなかった。


「落ち着いてクウちゃん、王都は逃げないわよ。」


「ミーナちゃんはクウちゃん達を見てる方が飽きないな。二人共、目がキラキラしてて可愛いいよ。」


「クウ、ここが王都のセイギフトだ。あたい達の住む都だ。」


「ここが人間共の住処か。人間共は数だけはホントに多いが、ここはその中でも特別だな。」


「東の大陸で一番の都だからね。はぐれないようにしてね。特にクウちゃん、拐われたりしたら大声で叫びなさい。アイナママ~~好き好き大好き! もう~ずっと離れたくないから~! 助けてなの~! って叫べば大抵の輩は土下座して許しを請うから。」


「アイナママ……とちゅうがよくぼうまるだしでめっ!なの……それと、ゆうかいはんになにしたの?」


「悪いことしたからめっ! しただけなの。ホホホ♪」


パクられた。只のめっ! じゃない事だけは確実だ。だが、いざとなったらそうしよう。


「王都は全部回ろうとしたら、一日じゃ無理な位に広大な土地だからね。目の前の壁を見ればわかると思うけど、ミーナちゃんだってまだ半分も行った事がない場所が沢山あるんだよ。」


「ああ~~貴族様の住む居住区や城や王家が仕切っている立ち入り禁止区もあるしな。それにスラムの連中……クウに分かり易く言うと怖い人が一杯いる場所だってあるから行っちゃダメだぞ。」


「いざとなればリディアがクウ様の敵を抹殺するので御安心を!」


「リディアちゃん、ころしちゃうのはめっ! なの。きぜつさせるぐらいにするの。」


「クウ様がそう仰るのならリディアは従いますわ♪」


「いいこ~いいこ~なの~♪」


リディアちゃんならホントに殺る………ミーナちゃんの裁判の後も俺に近づくと殺気を放ってやばかったもんな。

宥めて普通にミーナちゃんと接するまで説得が大変だった……いつもは素直に言う事を聞いてくれるのにこういった方面にはリディアちゃんはごねるのであった。ご主人冥利に尽きてありがたいのだが、こういう時は非常に困る。


そして、俺らは大きな門から続く長い列の最後尾に並ぶかと思いきや、大きな門の横に備えつけられている馬車一台分は通れそうな小さな門の方に向かって行った。一人の守衛と思われる人がこちらを胡散臭そうに睨み制止をかけてくる。


「そこで止まれ! ここは王族に貴族、または重役に就かれる方々が通られる専用の門だ。貴様らみたいな旅人風情は大人しく向こう側の下民の列に加わり戻れ! 後ろに待っておられるのは貴様ら下民の旅人風情と身分の違うディーヌ子爵だ! サッさと行け、この目障りな旅人風情が! ペッ」


うわぁ~~~・・・・さっきまでのウキウキな気分がぶち壊しである。仕事だから仕方がないとは言え、もっと他に言い方がなかったのだろうか。俺はしょんぼりと耳と尻尾をクタリとさせてしまった。そんな俺を見て二人はアイナママをチラリと見る。その瞬間、ミーナちゃんとネイさんは守衛の男を気の毒な運命を悟るのであった。


「あいたた・・・・可愛そうな奴。つい最近、王都に着いたばかりね。この守衛。」


「あちゃ~~お前さ折角、王都の勤務になったのに、また地方へ出戻りだな。馬鹿な奴だ。」


二人の発言に憮然とする守衛。手に持っていた槍先をこちらに向けると、後ろで順番を待っていたディーヌ子爵と思われる人物が馬車の窓から首を出し怒鳴り始める。


「さっさと退かんか! 貴様ら旅人風情が一体誰を待たせて………………」


「旅人風情が何かしらディーヌ子爵。お久しぶりね。お父さんのレドラスは元気? あなたはオシメを替えた頃から元気ね。あっそうそう、旅人風情だから私達はあっちの列でゆ~~~~~っくり待たせてもらうわ。ではごきげんよう。レドラスによろしくね。」


ディーヌ子爵は顔面蒼白である。アイナママって偉い人と言うのは王都に来るまでになんとなく分かっていた。

それはアイナママに対する会う人の態度で理解していたが、相手は仮にも貴族である。専用の門に通る人ですらこの対応と慌てぶりからして…………貴族より上というと王族? いや、それならクライムさん達の態度はもっと違かった筈だ……本当に何者なんだ。


「アイナ様! ご無礼を働き誠に申し訳ありません。そこの守衛!!! 貴様と奥でサボっている奴等も全員覚悟しておれ!!!!! 儂に恥をかかせおって!! アイナ様~お待ちを!! アイナ様~~!! アイナ様~~~!!」


「アイナって! あのオールラウンダーのアイラか!? あわわわわ……」


「新人!! 何をやらかした!!! この馬鹿はトイレに行ってる間も任せられんのか!」


慌ててワラワラと出てくる守衛に、青ざめている例の嫌な守衛。怒鳴り散らしなから守衛を蹴り飛ばしてる貴族。アイナママはと言うと、俺達にこっちに来るよう指示し、彼等を無視して大きな門の長蛇の列の最後尾に加わった。


「みんなごめんね~。でもしょうがないわよね。向こうがそう言うんだから。今日は多分野宿になるけど、もう少しだけ、旅を楽しみましょ。」


俺はちょっと悩んだが、いずれアイナママの秘密を知る事になるだろうし、ここは思いきって聞いてみた。


「アイナママってなにものなの?」


「クウちゃんのママよ。」


ちょ!! そんなこと聞いてないよ!!


「むぅ~~! クウちゃんにはおしえてくれないの?」


「教えてあげてもいいんだけどね……出来れば後もう少しだけ待ってほしいな~。」


両手を広げて”おいでおいで!” をするので、俺はアイナママに向かって大人しく抱きつかれた。最近は無理に胸を押し付けてこないので軽くハグされてからお腹辺りに張り付く。もちろん、顔を上にはあげないよ。だって凄いもん。


「師匠ってこういうの好きだな~。私の時もやられたし……」


「あたいなんて先輩風ふかして、後で聞いた時には穴に入りたくなったもんな……」


「クウちゃんはアイナさまの正体知らないんだ…………ふふふ。」


「クウ様が私から離れていく……うぅ~。」


「アイナママのしょうたい! クウちゃんなんだかたのしみなの。ふふふ、なんなのかなの~♪」


俺はアイナママに頭をずっと撫でられながら大人しくしてた。アイナママはそんな俺を楽しそうに撫でながらニコニコしてる。


今は只のアイナママでいいか。撫でられる度にどうでもよくなっていった。ひょっとしたらだが、この人は余りにも有名過ぎて、只のアイナでいられる事がないんじゃないだろうか……それがもうすぐ終わろうとしている?


顔には出さないけど寂しがっているのかな? 勝手な推測だけど俺はそう決めた。なら、これまでお世話になった分、甘えてあげますか!


ふふふ、こっちも驚かせるなら油断している今が絶好の攻撃チャンスだ。俺はアイナママのお腹から離れ、アイナママの顔の正面に浮かんでニッコリと微笑む。


「クウちゃん? どうし!? ☆★○○●●◎◇◆□♂♀〒々▽▼▼!!!!!!!!!」


アイナママの言葉が言い終わる前に、ホッペに俺のホッペを合わせスリスリをする。優しく、そう優しくだ。


「ん~~~~♪」


アイナママの反応がない…………う~~~ん、イマイチだったか……よし!! かなり恥ずかしいが、仔犬や仔猫が甘噛みする動画の再生数が凄い件数だったのを覚えてる。


これだ!! これなら喜んで反応してくれる筈だ!! 俺って天才? アイナママの銀の髪の中に手を差し入れ、耳を掻き分けてから俺は甘噛みをする。


「あ~~~~~ん。はむはむはむははむはむはむはむはむはむはむはむはむはむはむはむはむはむははむはむはむはむはむはむはむはむはむはむはむはむはむはむははむはむはむはむはむはむはむはむはむはむはむはむはむはむははむはむはむはむはむはむはむはむはむはむはむはむはむはむははむはむはむはむはむはむはむはむはむはむはむ。」


「○★▲▽▼◎◇♂□□□◆♀〒▼▲®々◎◇◆!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


甘噛みしながら反応を待つが、無反応で静かだ……たまにビクンビクンするが、アイナママが萌えた時はウザイ位に反応する。


それを俺はこれまでの経験で体験している………

飽きられたのだろうか…………一抹の不安がよぎる。


人は構ってもらえる時はしつこいと思うのだが、放置されると、途端に一抹の寂しさと不安を感じるのだ……みんなも凄く静かだし……ひょっとして引かれてる?


謎の不安に駆られ、焦った俺は心の中の引き出しを開けるが、ガラガラでほとんど使えそうなアイデアが無かった。


なら、現状が最悪ならば……これ以上悪くなる事はあるまいと考え、甘噛みより確実なチュ♪ を実行することに決めた!


ホッペと口は勿論NGなのと、オデコは既にやっているのでそれ以外の場所にするならここしかない!! 俺は首に特攻? をかけた!!


「アイナママくらうの!! チュ♪チュ♪チュ♪チュ♪チュ♪チュ♪チュ♪チュ♪チュ♪チュ♪チュ♪チュ♪チュ♪チュ♪チュ♪チュ♪チュ♪チュ♪チュ♪チュ♪チュ♪チュ♪チュ♪チュ♪チュ♪チュ♪チュ♪チュ♪チュ♪チュ♪チュ♪チュ♪チュ♪チュ♪…………むはんのうなの…………しょぼんぼりなの……」


「□◆♂‰%¢●▼〒♀⇒⇒□°◎£€¥▲▼◇‰♂♂〒〒◇〒▼▲★€%!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!グハァァ~~……ピクピク……」


「やっと、はんのうあったの! ぬぉ!? アイナママがすごいことに!! おめめがぐるぐるのまっかっかで、えらいことになっているの! はんのうなかったのになんでこんなことになっているの?」


アイナママがこれでもかと言う位、目を回し顔を真っ赤にし、大の字でなって仰向けに倒れてしまった。


「ク……ク……クウちゃん!! 一歳児がそんな事しちゃダメ!!!! 師匠ぉぉぉぉ! しっかりして下さい!! ちょ!? 口から何か出てる出てる!!」


顔を真っ赤にしたミーナちゃんが、えらい剣幕で叱ってくるのでビクッとした。若干、両手を口許に覆って目がうるんでいるのは何故?


「クククククウ!!!!! おまおまおま!!!!!! ダメだ! ダメだ! ダメだ! とにかく!! 分かったな!!!!!!!!!」


ネイちゃんもシドロモドロで大爆発である! 剣幕なんてものじゃない。顔がミーナちゃんと同じ位に赤く頬を染めて真っ赤である。何がダメなの?


「クウちゃんのエッチ!!!!!」


ガーン、何故に!? セーラちゃんはそう言うと、両手で真っ赤な顔を塞いで、しゃがみこんで首を左右に振ってイヤイヤとくねっては、髪を振り乱している。……何だろう? 俺はただ甘えていただけなのに……セーラちゃんが言うエッチなんて事を俺が出来る訳がない。だって俺だよ?


「クウ様。ドリアードの私にはその人間共のその……なんといいますか……とにかく! そういう事はリディアに御求めくださいませ! 何時でも私は…………」


リディアちゃんも顔が真っ赤になってそれ以上何も喋らなくなってしまった。みんな、一体どうしたと言うのだ? 俺一人だけが訳が分からないでいると、門から軍馬に乗った騎士団一向20名近くが俺らの所まで近づいて来て、馬から降りて敬意を表すかのようにひざまつく。


「あのアイナ様? これは一体?……我らセイギフト王国第一騎士団の者です。そして、私はこの団を預かる団長のゼルと申します。アイナ様に対して先程、守衛が大変無礼な態度を働いたそうで……我らセイギフトの大恩であるアイナ様にお詫びも兼ねて馳せ参事ました。陛下もアイナ様の帰国が遅れていたので御心配を成されておられます。何があったかご存じあげませんが、今夜は城にて養生して下さるよう指示を受けました。我らが案内いたしますので、御足労お願い致します。」


「了解した。あたいは護衛任務に就いている冒険者のネイだ。こっちの子は故合って保護している。で、こっちの娘はアイナ姐さんの弟子のミーナと、途中同行したテイムモンスターのリディアだ。


アイナ姐さんと親睦の深い連中ばかりだから、そこんとこ宜しく頼むわ。あと、テイムしたモンスターもいるが契約済みだ。門でテイム証を頂きたい。」


「おお~あの紅の牙殿でしたか! 御初にお目にかかる。是非一度お手合わせを!」


「団長! んっんん……」


「失礼いたしました。それでは皆さんの手続きはこちらで致しますので参りましょう。おい、テイム証を持って来い!」


「ハッ! 只今すぐにお持ち致します!」


こうして、俺らは門で待つ事なく、門を潜りぬけたのだが、そこに例の守衛がひたすら地面に頭を擦り付け謝罪していたが、後の祭である。


俺らが通り過ぎる頃には四つん這いになって地べたに項垂れていた。




王都はホントに広く広大であった。門を潜り抜けてからは、その全てに圧巻される。大通りがまずあり、馬車が横一列で十台は余裕で通れる幅があるだろう。


その両端には白い壁の1階から4階までの高さの様々なお店が、所狭しと建ち並んでいた。ちょっと面白かったのは、多種多用な種族が多くいる都なので、様々な言語で表示されても読めない人の為に、何のお店か分かるマークの看板があるのだが、これがとてもユニークだった。そう、前世で例えるなら、お風呂を表す温泉マークみたいな物があちこちに表示されていた。


俺はリディアちゃんの腕の中で、そんな彩られた都のあれこれをキョロキョロと見ている。


「クスッ、失礼しました。」


キリッとした女性の騎士さんが突然に吹いた。言葉が悪いけど普段から余り笑わなそうなイメージである。ハッキリ言ってしまえば、子供に何もしてないのに勝手に泣かれてしまうような、そんな無表情で目の鋭い感じの女性の騎士が笑いを溢す。


「おい、失礼だぞ。アイナ様のご友人に対して不敬な態度は止めんか!…………えっ!? 今笑ったのってミーティアか!?」


騎士団の人やすれちがう人のほとんどが俺をガン見なのである。俺ってそんなにお登りさんで浮いてる? 見られているのに気がついた俺は、ちょっと恥ずかしくて赤くなり、両手で顔を隠す。


「…………ドリアード殿。少しでいいので私にも抱かせてはくれないだろうか?」


俺はリディアちゃんに頷いてからミーティアさんの前に浮かぶ。


「浮かんでる!?」


「はじめまして。ミーティアおねえさん。クウちゃんいっさいなの。よろしくなの。」


「きゃーーーーーーーーーーーーーー可愛い!!えっ!? 何これ!? ふわふわだ!! ん~~~~♪」


顔の部分だけは兜が外せたみたいで、スリスリさせてあげた。昔の俺ならパニックを起こしているだろうな…………


「おねえさんいいこ~いいこ~♪」


優しく頭を撫でてあげる。ウットリとした表情で甘えるミーティアさん。これじゃ~どっちが子供なんだろと、内心苦笑いの俺であった。俺達は予想の範疇の出来事だったが、騎士団の人達は驚愕の出来事だったみたいだ。


「俺、ミーティア副団長が五秒以上声をあげてるところを見たことがないよ。というかあれミーティア副団長なのか!?」


「嘘だろ!? 氷結の副団長がデレるだと!?」


「何だろう……この胸の高鳴りは!? ギャップか!? これがギャップ萌えなのか!?」


「うわ~~~明日からどんな顔して訓練するかお前らちょっと想像してみろよ…………ミーティア副団長、絶対あの子が離れたら我に返って、俺らに見られた事で逆上して八つ当たりするぞ。」


「ゼル団長、俺達まだ死にたくありません………


「…………俺から説得するから……その安心しろまあ、あまり期待はするなよ。善処するが…………すまんな。ところでネイ殿。クウ殿は一体…………」


「詳しい話は姐さんが起きてからだけど………………しばらくは無理だと思うぞ。」


ネイちゃんの胸元にアイナママが寄り掛かる形で乗せられている。その姿は顔は真っ赤っか、目はグルグルとナルトを描いたように目を回し……死に体である。


「こんなに無防備なアイナ様を見るなんて、お聞きすることがありすぎそうですな。」


「まあ、あたいは護衛しただけだけど。何処まで信じてもらえるかな…………そういうのはそっちに任せるわ。あたいには無理だ。」


「ますます楽しみですよ。」


「ツンツン、プニプニ、ナデナデ、スリスリ、はぁ~~♪」


豹変しすぎというか、こっちが素なんだろう。ちっちゃいものが好きだけど、見た目や発する雰囲気で損してきたタイプなんだろうな。


「ミーティアおねえさん、ひょうけつってなんなの?」


「クウちゃんは私を怖がらないのね。ん!? 氷結は私の(あざな)だよ。私は氷の魔術に特化してるの。分かるかな?」


「あいすらんすとかなの?」


「そうそう! ホントに賢くて偉いわね~♪ そうよ。ここセイギフトは世界一の魔術大国。騎士団も剣より魔術を使う人がほとんどなのよ。それでお姉ちゃんは氷の剣や盾を魔法で作って戦う姿から、氷結って字がついたんだよ。」


「「「「「「「「「「「「「「「「「「「(それともうひとつ、普段から無口で無表情だから付いた字とは言えない。)」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」


マジか!? アイスソードとか魔法騎士でクールな女性とか凄い人もいたもんだ。前世の世界なら映画化できる設定だよ。ん!? ということは……


「ゼルだんちょうはばくえんなの?」


「「「「「「「「「「「「「「「「「「ハハハハハハ!」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」


笑われてしまった。だって、氷の副団長なら炎の団長って思うじゃん。


「俺は特殊なユニークスキルの魔法だから残念だけど爆炎じゃないんだよ。でも、クウちゃん以外の人にも同じ事を言われた事があるから気にしちゃダメだよ。」


「ゼルさんすごいの! どんなまほうか、クウちゃんきになるの!」


「俺のは地味だからな、クウちゃんに通じるかな。ペイン魔法、俺はペインマジックと呼んでるけど、自分や他人の神経を色々いじれるんだ。分からないよな。」


「いたいのけしたり、おめめやおみみよくしたりするの?」


目を丸くして驚くゼルさん。ふふふ、最近の一歳児を舐めちゃ駄目ですぜ。


「凄いな! クウちゃんの言う通りだよ。君はホントに一歳なのか? ホントはアイナ様の魔術で大人が化けてないか?」


惜しい! クレームはあの世の邪神にどうぞ。


「ふふふふふ、よくぞみぬいたなぺいんのぜるよ! だいまおうクウちゃんがあいてなの!」


「「「「「「「「「「「「「「「「「「ハハハハハハ!」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」


「団長! 第一騎士団の名誉の為に、よろっプフっくくくくくく。」


「大丈夫よ、私が支援してあげるわ。団長の弱点に騎士団全員の秘密をばら……」


「「「「「「「「「「「「「「「「「「参りました!!!!!」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」


「クウちゃんのかんぜんしょうりなの。」


通行人まで笑っていたが、無事にお城まで到着した。

ふつおたコーナー(MC:たまご丼)


ペンネーム「視力0.8になりました」さんより頂きました


Q:年下で私の方がお姉さんだと思っていたのですが、彼の意外な一面を見てから顔の火照りが止まりません。どうすればいいでしょうか?


A:彼の意外な一面を見たからって慌てちゃダメダメ!誰にだって人に見せない一面があるんだから!自分も彼に意外な一面を見せて彼を驚かしちゃえ!視力0.8になりましたさんならいけるいける!というわけでシーユー♪


セ:私は魔王・・私は魔王・・来た!?ふははは!勇者よ!我が闇の衣に隠されし姿を特と見よ!ガバッ♪


ク:キャーーー!なにがあったの!?もどってきてセーラちゃん!


セ:だが断る!!

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