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双子の話  作者: ゆか
6/7

このままで、いい。

「似ていないね」

昔から、ずっとそう言われて育った。

僕と兄は、一卵性の双子だ。

だけれど、顔はおろか、好き嫌いも、性格も、趣味も、得意なことも、何もかもが異なった。

「本当に双子なの?」

疑われたことも少なくない。でも、誕生日は同じだし、血液型も、Rh型まで一緒だ。


ある日、友達が二つ年上の姉とケンカをしたと言った。それからその友達は、何週間も口を利かなかったらしい。

ふと、思った。

僕は、ケンカらしいケンカをしたことがない。

昔から、ずっと一緒に遊んでいるのに。

何をして遊ぶかは、交代で決めた。

 自分の好きな遊びでなくても、彼の決めた遊びなら全部楽しかった。


「似ていないね」

二十歳になった僕らは、相変わらずそう言われる。

でも、それでよかった。

僕たちは、心の中深い深いところで繋がっていて、無条件に互いを認め合っていた。


同じ遺伝子を持つ者同士の特権、だよね……?


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