表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/34

第八話・パパの贈り物

前回と同じ日の設定です。眠たくて書いたので、文脈が整ってないかもしれません…御了承ください。


…仲野くん、怒ってるだろうなぁ…


マンションを見上げながら…私は少しだけ、憂鬱になっていた。


自分で決めたことなのに、今さら後悔し始めてる…でも、もう戻れない。


私は、仲野くんと玲奈のいる部屋へ向かった…











…全ては、朝から始まっていた。











玲奈に起こされて目覚めた私は、凄く機嫌が悪かった。


寝起きが悪いわけじゃない…昨日の夜【喫茶店の事】から、ものすご〜く機嫌が悪くなっている。


…それはもちろん、玲奈に対しても…




「ねぇ、沙織…まだ怒ってる?」

「…一つ、こっちから聞くわね。怒ってない…とでも思ってるの?」

「そうよね…あんな言われ方したら、誰だって怒るわよね…」




…明らかに…変だわ…


普段の玲奈なら、謝ったとしても…私に気を使ったりしない。


後悔はしても、反省はしない…それが玲奈だ。


…何かあったのかな?…それに朝からスーツ姿で、学校に行く様子を感じない…


怒ってるはずの私だが、いつの間にか玲奈のことを心配している。


…一応、聞かずにいられなかった。




「…実はね、沙織…」

「だ、誰を殺したの?」

「………は?」

「…だって…いつもは人を地獄に突き落としても、高らかに笑ってる玲奈が反省をしてるのよ?…ついに誰かを始末したとしか…」

「…アンタの中の私を…見てみたいわ…」




…玲奈は、深くため息をついた。


その姿は見慣れてるけど、肩を落としてる玲奈をこれ以上見たくない。


私をいじめたり、酷いことを言ったって…すべてを帳消しに出来る、親友だと思うから…




「…ちゃんと聞いてね、沙織…」

「うん。」

「実はね、御主人様からプレゼントがあるのよ。」

「! パパから!?」

「…そう。沙織の誕生日に、休みが取れないからって…」




…パパからプレゼント…やった〜!!!!!


さっきまでの気分が嘘のように、ベットで騒ぐ私は子供のようだ。


それを困った顔で見てる玲奈…


…私は玲奈の悩む理由が、さっぱりわからない。




「…パパからのプレゼントなのに、どうして悩んでるのよ?」

「…う〜ん…」

「玲奈?…黙ってたら、わかんない…」

「………よし!…一緒に連れてってあげる。」




…連れてく?…どこへ?


今日が平日で、学校だというのもわかってるはずなのに…玲奈は黙って、準備をするために部屋を出ていく。


私も仕方なく、制服じゃなくて私服を着る…地味だが動きやすいジーンズを選んだ。


手ぶらで部屋から出ると、玲奈が迎えに来ていた。


…玄関前には車が用意されていて、玲奈がドアを開けて私は中に入る。


反対側から、玲奈も乗って来た…いつもは助手席に座るはずなのに、今日は隣に座る。


車が走り出す…そして、玲奈は話し出した。




「これから行く場所で、御主人様のプレゼントの内容を説明します。」

「…内容?…物じゃないの?」

「いえ、一応は物です。」

「…一応?…確かに説明が必要かも…」




考えるのを諦めた私は、玲奈が説明するまで待つことにした。


…私の言葉に玲奈は、軽く微笑んでいる。


仕事モードの玲奈は、私にすら感情を見せない。


ただ微笑んで、伝えることを伝えるだけ。


…まるで機械のように…


玲奈を初めて見る人は、妙な違和感と怖さを感じるだろう…まぁ私はもう慣れたけどね。


…いろいろ考えてると、車はゆっくり停止する。


先に玲奈が降りると、すぐに私の側のドアを開けた。


10分も経ってないから、お家から意外に近いかも知れない…車を降りた目の前には、工事真っ最中のアパートがある。


…???…なんでここに連れてこられたんだろ?…私は余計にわからなくなった。


そこで初めて、玲奈がちゃんと説明を始める…











「ここは、仲野様の住んでいるアパートです。」











………仲野様…ってさ、私の知るかぎり仲野くんだよね?…


…死ぬほど驚きたかったけど、堪えて新たな疑問をぶつける。




「…こ、工事中のアパートに、ひ、人って住めるの?!」




まともに喋ったつもりが、結構焦ってたらしい…


しかし玲奈はそれを気にせずに、また説明を続ける。


…どうやら、質問の答えのようだ。




「今朝までは住んでましたが、今日で建物を解体するので…多分住めなくなるでしょう。」




…仲野くんが、住めなくなる?


話の内容が見えなくて、私の脳はフル活用されている。


…玲奈は説明を続ける。




「御主人様は、お嬢様が仲野様を好きなことをご存知で…」

「な、何で知ってるのよ!?」

「…すいません。」

「玲奈!!! アンタね、よりによってパパに言うなんて…」

「お嬢様にとって、何が一番大切かを考えた結果…御主人様に報告しました。」




…うぅ…目が嘘をついていない…本当に私のために話したんだ…


…玲奈が面白半分でパパに話したわけじゃないと知って、私は許してあげた。


それから、玲奈の話は…とんでもない方向に傾きだした。




「お嬢様は、仲野様とどうなりたいですか?」

「…ふぇ?」

「仲野様と、どういった関係になりたいのですか?」

「…ど、どうって聞かれたって…ねぇ…」




表情を変えずに聞く玲奈に対して、私は道の真ん中で…顔を紅色に染めた。


具体的な話になると、私の口からはあまり言いたくない。


…私の気持ちを察したのか、玲奈は気持ちを代弁してくれる。




「…デートしたり、手を繋いだり…」

「…うん…そんな感じ。」

「…キスしたり、さらにその先も…」

「!!!…ま、まだ早いわよ!」

「…まだ…ということは、したいと考えているんですね。」

「!!!!!」




…はうぅ…恥ずかしくて死にそうよ…


一瞬、玲奈の顔が小悪魔になったが…私は気付かなかった。


…そして玲奈は、まとめに入る。




「つまりお嬢様としては、仲野様と一緒にいたい…そう受け取ってよろしいですね?」

「………願いが…叶うのなら…」

「叶いますよ。」

「………本当に?」

「というより、御主人様のプレゼントです。」











…いちいち驚くのが疲れたから、私は驚かない。


わかることだけ、受け入れる。


…パパの誕生日プレゼントが、仲野くんと一緒にいられること…


…あ、いま気が付いた…


…すべてわからないから、受け入れられない…


…やっぱり、玲奈の説明を聞こう。




「この解体中のアパートが無くなれば、仲野様は住む場所を失われます。」

「…そりゃそうよ…」

「そこで御主人様は、隣のマンションを買い取りました。」

「え? パパが、そこを買い取ったの?」




…そこには、普通のマンションがある。


まぁ、良くも悪くもない…普通のマンションを、あのパパが買い取るなんて…信じられない。


…でも、ここに仲野くんが住むなら…何階なのかは聞いとかなきゃ…




「…パパは、何号室を買ったの?」

「いえ、ですから…ここのマンションを買い取られました。」

「………全部?」

「はい、全部です。」




…一体、いくら使ったのよ…2〜3億じゃおさまらないじゃないの…


…私のプレゼントのためだけに、パパったら…


私は感謝をしながらも、親としてどうかと疑ってしまっ………ん?




「…ねぇ、私へのプレゼントってさ…マンションなの?」

「はい。」

「でも…仲野くんが住むのに、どうして私のプレ…」




私が疑問をぶつけるより前に、玲奈の切り返しが早かった。




「ですから、お嬢様には………」











「…仲野様と、同棲してもらいます。」











…いちいち驚くのって、めんどくさいんだけど…


…仕方なかったから、私は叫んであげた。










「えええぇぇぇーーー!!!」




…あー…喉が痛いよぅ…



はい、作者です。やはり強引な展開ですね…反省してます。あと、私は書くことばかりに集中しすぎて、あまり人の作品を読んでませんでしたので…読みました。素晴らしかったです。特に女の子の可愛さが、文だけなのによく伝わってきました。ぜひ参考にして、沙織を【カワイイ女の子】にしていきたいと思います。では、次回も楽しみにしててください。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ