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転生・・・・?

 世間では人生80年と言う。そんな私ももうすぐ定年。世間では大学を出て、伴侶に恵まれ、子を授かり、家を買い、そして孫が生まれる世代だ。

しかし私は高校卒業後就職をし、がむしゃらには頑張って来たが結婚出来ず、友達ともどんどん疎遠になったり…亡くなったりで、今ではぼっちな50代だ。世間で言う「負け組」になるのだろうか?

ただ情報が少なく流行も画一した時代に生まれ、なおかつ移動手段がさほどない田舎出身だけに車やバイクは嗜んだ世代ではある。

それにあの時代は、車無いと彼女出来ない時代だったからなあ・・・(遠い目

なお、仕事はブルーカラーの外仕事だ、紺色の作業服がキラリと光るぜ…そしてうちの会社はいつでも人手不足なので人材はウエルカムなのさ(笑

なお、若い頃バイクや車をいじってた杵柄で作業機械が整備できるレベルである為、整備も兼ねて作業している。ある意味会社のポジションで言えば課長と言う名のついた器用貧乏。体裁的には悪くないポジションだ。社員5人の課長職だけどね・・・

しかし、社員も少なく器用貧乏だけに引っ張りだこであり存に忙しい・・・

今日も疲れた体を引きづり誰も待ってない家に帰り、PCを付け自炊をし、食事後にサイトを巡回する。

最近はTVにも興味が無くもっぱらサイト巡回とゆーちゅーぶだ。

世間の人は晩酌・・と行く人も多いが親が酒乱で色々あった為、どうも酒は好きではない。

会社の付き合いで飲む程度かな、

ちなみに休みの日もサイト巡回とゆーちゅーぶだ。年を重ねれば重ねるごとに家から出るのが億劫になり、それがまた「ぼっち」を加速させていく悪循環だ・・・

そう下らない事を考えながらお気に入りに入れてるバイク系のゆーちゅーばーの動画を見る。今日の更新ではHONDAのホークIIIが出ていた。

「あー、あれ昔乗ってたっけなー」「うわ!ホークⅢ今こんな高いの?」…等独り言を言いながら見ている。

・・・・ぼっちだと話相手がいないからまあ独り言が多くなる・・・あまり良くない事だ・・

その後ホークIIIを検索するとまあ色々なのが出てくる。そんな事をしながら今日も1日が終わろうとしている・・・

布団に入り、天井を見ていると若い頃が思い出される。。。特に今日はホークIIIネタがでたから余計なんだろう・・・

「あー、あん時のクラスの木下って今なにやってるのかねー」「就職の時違う会社行ってれば今と違った人生だったんかなー・・」・・・そんな事を思いながら眠りに付く。



昨今の夏の外仕事はきつい。今日は道路周囲の草刈りなのだが外気温が36度だとアスファルトの上は40度超えだ。後輩たちに適度な休憩を取らせたりジュースの差し入れをする。これは1人で飲むのは気が引けるのもあるし、人に指示するならこういう事やっとかなきゃ指示聞いてくれなくなるからねー

仕事ってのも大変である。

夏は過酷なんだけど好きな物があって、夏の独特な匂いってのがある。

「焼けたアスファルトの匂い」や「青い草の匂い」そんな匂いがあって・・・今日もその匂いがする・・・・

そう言えば初めてホークIII買って夜に走り出した頃もこんな匂いしてたっけ・・・・

そんな事を考えながら仕事してると夢中で仕事をしてしまう物で意外と時間って立ってしまう。

だけど夏の真っ盛り・・・それも40度超えの屋外にはあまりいい物ではない‥‥正直とってもデンジャラスだ。

なんとなく体が熱いのに寒気がする・・・・あれ?視界がぼやけてきた・・・・やべえ・・・・・

あ、・・・・エンジン止めな・・きゃ・・・・

・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

気づくと満点の星の中。周り田んぼの2車線道路の緩いコーナーにごろごろ倒れた俺と、火花散らしながら滑って行くホークIIIがあった。・・・・水色と白のテールだけスーパーホークIIIの羽根。チンチラシートにBEETの緩い円を描いた様な綺麗なエキパイの曲がりから鋭角に直管タイプになる集合のホークIIIだ。どうみても昔乗ってた懐かしい俺のホークIII。

・・・・「いってーーー・・・・・てか、ナニコレ?」「ここどこ?」

とりあえず何も分からないからホークIIIを起こす。倒れたままだともし車通って通報されたりするからねー、なんせ道路塞いでるし・・・それはそうとおまわりさんに職質されたらこれ何説明したらいいんだろ?

とりあえず体を動かしてみる。肘と膝を擦りむいてるけどまあさほどの怪我じゃない。服もなんとかセーフかな?

・・・・・・周囲を見渡すがメットはない。ポケットの中身…は・・・・財布は・・・あった。聖徳太子と伊藤博文入った財布(笑

スマホはない、バイクにはキーがあり家の鍵も付いている。

改めて自分の服装を見てみるとアロハちっくな黄色い半そでシャツ・・・そして下は学生ズボンで・・「ボンタン」ってやつだ。これ高校の時のボンタンになんか似てる。

「あはは、まさか転生とかタイムスリップとかね(笑」「まあとりあえす走って見て状況確認だか・・」そう、仕事で問題があった時は初動が大事でありまず状況の把握に努める事だ。それが大人のする事である。

周りは集落と田んぼ、大きい山は見えない。今いるのは2車線でセンターラインのある道路。なんとなく懐かしい景色な気はする。車の音が聞こえず通りの車通りの少なさが深夜っぽい事を語っている。

そんな深夜っぽいのに寒くなく、鈴虫の声が聞こえてたまに腕に虫が引っ付く、きっと季節は夏から秋だろう・・・

しかし、実際にその状況(タイムスリップだか転生だか)になって見れは不安も良い所である。「最悪警察で身元不明者って感じかこれー?」なんて不安がよぎる。

そもそもこの世界には人もいるのだろうか?家には明かりはついているし遠くの街頭は付いているが・・

「とりあえずはこの2車線道路を看板のある所まで行ってみよう。」そう思いセルを回す・・・が回りが悪く掛からない。

キック・・・・・「カシュン」「カシュン」・・・・うーん、押しかけしかないか・・・

嫌なんだよなー、押しかけ・・・ギアを3速に入れクラッチを握り全力疾走!

クラッチを離し・・・「カコン・・ダッダッダ・・」「ボボボボボボ!」おお!掛かった!!

咄嗟に飛び乗る。

「ヴァーーンバンヴァァーン」

…焼けたアスファルトの匂い・・・・風が運ぶ草の匂い・・・・そして響き渡る鈴虫の音色・・・・

生暖かい風が頬や腕に流れていく・・・

そして、マフラーからは乾いた独特の2気筒のサウンド・・・・

不安だらけではあるがマフラーからの直管の音と排気ガスの匂いが心を揺さぶりどうしてもワクワク感を感じでしまう・・・



さあ、冒険の始まりだ!(違










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