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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 低殺傷兵器  作者: 橋本 直
第十七章 考えを切り替えての行動開始
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第85話 どこまでも楽天的な捜査官

「ベルガー大尉。さすがっすね。悲しいことっすけど入居条件の緩いところのほうが犯罪発生率は高いっすから。そこでさらに念を押す意味を込めてこの赤い物件に関しては直接私達が訪問するっす」 


 ラーナはそう言うと今度は地図から表へと画面を切り替える。


「おい、ラーナ。ずいぶん簡単に言うけど……減らしたとはいえそれなりに数があるぞ?」


 あっさり『直接訪問』などと口にするラーナをかなめは慌てたような声でいさめようとした。だがラーナはまるで動じることなくそれに答えた。 


「西園寺大尉も心配性っすね。この前の同盟厚生局の事件に比べたら調べる範囲は半分以下っすよ。しかも私達は司法局から法術関連の専門家ということで捜査に参加って形っすから。率先して捜査活動を行わないといけないのは任務上仕方の無いっすよ」 


 ラーナは思わず笑いを漏らしていた。アメリアも納得がいったように腕組みをしながらうなずいていた。


「当然分かれての捜査になるな。全員でまわるのは効率が悪すぎる」 


 カウラはそう言うと誠達を見回した。


「私と神前。それにカルビナで回る。西園寺とアメリアで行動してくれ。アメリアは警部なんだ。それくらいは出来るだろ?」


 カウラは冷静にそう言うと不満を言って来るだろうアメリアに目をやった。 


「えー!なんで私とかなめちゃんなの?それになんでカウラちゃんがそう言うことを決めるのよ。私は警部!カウラちゃんは警部補!警察と軍隊は階級がすべて!私が決めるのが当然じゃないの!」


 まるで子供のように抗議するアメリアにカウラは穏やかな笑みを湛えながら続けた。 


「お前はサボるからな、ほっとくと。西園寺もサボるがアメリアの監視には趣味が違うから最適だ。それに司法局では階級はあまり意味は無いってことになってるだろ?先に決めたほうが勝ちだ」 


 カウラはそう言うと自分の小型携帯端末を胸のポケットから取り出しラーナの情報のダウンロードを始めた。


「さてと……犯人め!見つけたらギトンギトンに伸してやる」


 誠は暴れるかなめを想像して冷や汗をかきながら彼女を見つめた。 


「西園寺さんそれだけは止めてください。世間体と言うものもありますので」 


 パンチのポーズをとるかなめを誠がなんとか眺めた。そんな誠達の様子を端末をしまいながらラーナは楽しそうに眺めていた。



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