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105日目その6


 彼等の話を要約すれば、世代交代とリスク分担だった。


 どうやら今彼等竜人族を含めた『人族』以外の人類と魔物と呼ばれる種類が滅亡の危機にあるらしい。

 彼等と友好の有ったサースという人族の青年からその情報をもたらされ、ブラファーを族長とした竜人族は残る組と移住する組に分かれた。それぞれを代表する若い世代の実力者にそれぞれの族長としての座を任命して、老い先短い自分は余生を過ごす地を求めている最中らしい。


 この地に来たのは、この地はそのサースという人物の友人が創り出した大陸らしい。何を言っているのか訳がわからない。


 この大陸は生まれて1年ほどらしく、ここ以外は視界に広がる広野が広がっているらしい。

 俺という植物がここに芽生えたのは、ここにそのサースという人物が俺という植物の種を植えたからで、その種も元はこの大陸を創り出したらしい友人かららしい。ちなみに植えた所は視認していないらしい。

 そして恐らく俺が植えられたのは105日前。元々ここにはそのサースという人物が地面を掘り固めて水魔法で流し込んだだけの溜め池が在るだけらしかったけど、ブラファー達が永住する場所を求めて歩いている内に溜め池が拡がり泉になっていて、その中央にはこの木が出来ていたという訳らしい。


 俺が植えられた日付がわかったのは、俺が輪廻転生を果たしてからの日数と彼等が永住する場所を求めて歩き始めた日が同じだったからだ。彼等が歩き始めた時刻と俺が芽吹いた時刻に時間差や時差のようなものがもしかしたら存在するかもしれないが、それでも105日前なことには代わりない。



 彼等の説明を受けて、いくつかの謎が解けた。そして新たな謎が生まれた。

 驚いたのは俺の出生経緯とこの大地が生まれた経緯だけど、前者は当然のことかと納得出来た。そりゃあこんな何も無い広野が続くだけの場所にポツンと1つだけ植物が生えるだなんて、誰かが植えでもしない限り有り得ないことだ。もしも誰の手にも依らないものだったとしたら、鳥が運んだか神のイタズラだ。


 新たに生まれた謎は俺と本体がそもそも何なのかということと本体の種を植えさせたその友人の意図。

 本体の謎と友人の意図は一纏めで考えて良さそうだが、じゃあ俺は?という話だ。

 両方ともどれだけ考えても答えは出ないため今はこれ以上考えないが、頭の片隅にはしっかりと留めておこうと思う。



 さて、ここの主は仮とはいえ俺。だからここに住む許可が欲しいと。


 話を聞いたら何とかしてやりたいと思ってしまうから嫌なんだ。少しでも情が湧いたら、痛い目見るとわかっていても自分の中で妥協して助けようとしてしまう。それで何度影で泣いたか。

 そういうのも柵で、だからそういう柵から脱け出したいと全ての連絡手段を絶って山奥に引っ込んだというのに……。



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