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千人斬り

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

恋愛です。R15です。

苦手な方はご注意下さい。


いや、独占欲は強いと思うよ。

私の彼氏である好色な手の持ち主は今日も今日とて好色だった。異性と話しているときは愚か、同性と話している時にでも、さり気なく体を触る。何なら絶妙な距離で寄り添って、相手に見えない絶妙な角度で背やら髪やらに触れる。

独占欲が強いのかと思って恐る恐る彼を見ると、さも何でもない様な目で僅かばかりに口角を上げるだけに留められている。恐らく、彼にとってはコミュニケーションの一環なのだ。

故、不安には勿論なるもので。

「率直に言おう。私は君がせ……千人斬りしていても、何も驚かないよ!!」

丁度授業終わりの放課後、とろりとした夕陽が差し込む二人きりの廊下で、体を強ばらせてそう叫んだ。告白受けた時だってこんなに緊張しなかったわ。

彼は少しの間、きょとんとした顔をして、僅かに視線を逸らした。それから納得した様に、するりと間合いを詰めてきた。

「あぁ。千を超える異性と肉体的な関係を持っているって事? そんなにふしだらに思われていたのかなぁ?」

率直に言うのは余りにも恥ずかしいので、あえて的を外した様な物言いをした。けれどもそんな気遣いなんのその。覆いを破って中を剥き出しにすると、中身丸ごと私に返す。

そうしてまた何時もの様にするりと背に腕が回り込んで、妖しげな二つの目で此方を見下ろしてくる。

「君を見て、そう思わない方がおかしいと思うよ……」

今だってこうして腕に閉じ込めて、あまつさえ唇に親指をねじ込もうとしているのに。

彼の親指が唇を割行って、口腔を犯す。歯茎を指の腹で抉り、歯をなぞる。拒む様に唇を引き結ぶと、見越した様に顔が近付いてきた。

叫べない。叫ぼうと口を開いたら口で塞がれる。逆も然り。引き結んでいても口を押し付けられる。だから結局唇を押し付けられる事しか出来なかった。

「あのね。こうして親指で唇をなぞって、そのまま口に入れるのが好きなんだ。だってそうしたら、絶対にキス出来るから」

「私はそうされたうちの、な……何人目なの?」

「始めて」

嘘だ!!

「まぁ良いや。日常会話でそんな『千人斬り』なんて言葉を使う事はまず無いわけだから、きっと誰かから聞いたか、本で読んで知ったんだろう。教えて欲しいな。どこで知ったのか」

彼の妖しい微笑みから逃げられる筈もなく。この後容赦なく尋問された。

異世界転生ばかり書いていたので、現代恋愛が書きたくなりました。好色な手の二人です。


触れる時、絶対相手から気付かれ無いように寄り添って触るんですよ。するりって。

目と口と手がとんでもなく妖しい恋人です。私が大好き。


ちなみに前にもお話しましたが、親指ねじ込む描写が好きなのは私もそうです。

そんな事するのは嘘ではなく、初めてだと思います。

ほら、寄ってきた相手からキスされてそうなんで。


見解速度が早いので、どう頑張っても彼に勝てないと思うよ。





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