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1-3.狐とロスト-決着-

この作戦を聞いたとき、正直私は無茶な作戦だと思った。

タロットカードの位置もわからないし、何より美波の負担がデカすぎる。

ただ、この作戦は確かに私の考えていた作戦のどれよりも勝算は高かった。

だから乗った。見ず知らずの男を信用して、友達を差し出した。

...ただ、この作戦で私にできることが何一つしかない、それだけが、ただ辛かった。

時刻は5時50分、日の出まで後10分になっていた。

_______________

ゆっくり私達を包んでいたドームが消えていく。私は壊れていない唯一の障害物、慰霊碑の後ろで隠れていた。

彼曰く、天使は見えないものは攻撃せず、強いものから順番に殺していく、というからだ。

今回私はカメラも他の道具もない。それゆえに脅威にならない。

だから私が攻撃される確率は0に近い、らしい。

私は納得がいかなかったが、美波が

「それなら貴方はここで待ってて、私がすぐ決着をつけるから。それに貴女がそれをしてくれなかったら、この作戦は破綻してしまうわ。だから貴方の役割も大切な役割なのよ」

という一言で何も言えなくなってしまった。

彼はドームを盾に戻す。

その瞬間、天使が彼の方を見た。

彼の姿を確認したかと思うと、翼を広げる。

あれは光の矢の態勢だ。私もよく覚えている。

それを確認したかと思うと、彼は瓦礫が多い方へと、走る。

彼の身体能力は一般的な高校生よりも少し早いくらいだ。彼では、天使に近づくこともできない。

だからおとり、彼はこの中で防御力だけなら一番強い。

天使は間違いなく、彼を攻撃する。

彼が瓦礫の山の上についたタイミングで、天使は光の矢にて攻撃を行った。

彼は急いで、右の手の甲を盾に変える。

彼の盾に、彼の周りの瓦礫に、無数の光の矢が直撃する。

彼の周りを煙が舞った。

私はその瞬間に、ドームだった鏡を触った。

これで私の役割は終了、あとは見守るしかない。

天使はただ煙を見ていた。

煙が貼れる。

彼は無傷だった。

天使が頭も抱える。

天使は目いっぱい翼を広げる。

右手の盾を上に投げると、私と彼をギリギリ包むドームが出来上がる。

天使は先ほどよりも30倍は大きい光の矢で攻撃する。

これは、まるで無数の隕石が落ちてきたようだ。

だが、彼の作ったドームはそんな光の矢でもいともたやすくなかったことにする。

私はドームに触れる。その瞬間、盾は彼の手の中に戻った。

天使は彼を恐れていた。

規則的な動きしかしないのに、まるで人間のような反応をするのか。

ますます、タロットカードの存在が分からなくなる。

彼が盾を構える...なるほど

どうやら、彼の主な役割も終わったらしい。

天使は彼に向かい、無数の光の矢で攻撃する。

彼は盾でそれを守る。

無数に放たれた光の矢はまた煙を起こす。

だが、天使は煙に向かって光の矢を打ち続けていた。

まるで何かを恐れるように、つぶしても死なない虫に対して、永遠に殺虫剤をかけ続けるように

ただ、煙に対して、放つ、放つ、放つ。

だが、そうではないのだ。

結局あの天使は嫌悪してるだけであって、命の危機は感じていない。

嫌悪するから殺そうとする。

だが、お前の命を奪い取るお前にとっての虫は、もうお前の上で、お前の頭をかみちぎろうとしている。

天使が何かに気づき、空の方を見ようとする。

その瞬間、狐は、美波は天使の闇に包まれた頭を噛み砕いた。


狐はカードのようなものを加えている。


作戦は成功した。

私たちの、いや

狐とロストの勝利に終わった。

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