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ロスト~異能バトルや戦争でタロットカードは何を見る?~  作者: 柏崎カナタ
2.小樽市、ラバーズ討伐編
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2-11.アルカナ教会-くだらない会話-

「これはやばいな」


台所に行って最初に目に入ったのは、山積みになった皿の山でした。

本当にいつもなら、皆で洗うんですけど、私達が謹慎中なので洗わずに仕事に行っちゃったんですもんね...本当に辛いです。


「いったい何日放置してたらこんなにたまるんだ...?」


「これはお昼ご飯の分です。かなり食べるんですよ...」


「...なるほど、そりゃ美波が量が多いっていうわけだ」


確かこの教会にいるのは、俺を含めて7人...美波と俺はこっちで食べてなかったから5人分...それにしても多すぎる。


「みんな若いですからねーたくさん食べるんですよ」


「...ん?ちょっとまて、美波は大量の料理を食べさせられるから一人で食べるようになったんだろ?」


「あーそうですね」


「なら、加奈って毎日この量を食べて」


「食べてません」


...


「いや、たべさせられるんだr」


「私は小食です。食べてません」


...なるほど、たべさせられると聞いていたから、警戒していたが、大丈夫そうだな。


「そういうあなたはどうなんですか?」


「俺はあっちで食べてたからな」


「そういうことじゃなくて、貴方、料理ができなかったんですよね、今まで何を食べて生きてたんですか。もしかして、ギルドみたいに略奪をしてたんですか?」


「略奪をしたことはない、というか、今まで食事をする必要がなかった」


...ギルドか、美波はギルドを恨んでいると言っていた。なら、加奈はどうなんだろうか、加奈は恨んでいるのだろうか。


「食事をする必要がなかった?」


「ああ、俺はこの姿...人間の姿になったのは、君たちと出会ってからだ」


中二病みたいな事を言い出しました。何を言ってるんでしょうかこの人は。


「何言ってるんですか?」


「俺は、あの姿...黒い鎧の姿でずっと活動していた。あの姿のままだったらエネルギーを消費しないらしい。だから食事は必要がなかった」


「突然の衝撃カミングアウト過ぎますよ!!」


本当にあほなんですかこの人は!?今ここでその話をしますか!?お皿落としそうになりましたよ!?


「ちょっと待ってください!?何年くらいその姿でいたんですか!?」


「ずっとあの姿だった。倒れたのも初めてで、まさか俺がこんな感じの顔とは」


「ちょっと!!それ、あれですよ!?かなりの衝撃カミングアウトですよ!?」


この人は...本当にあほなんでしょうか...なるほど...それで持久力S...納得です。10年も持久してるのなら、そりゃそうですね。


「...はぁ、美波にはもう話してるんですもんね、そんなこと気軽に話す人なら信用しますよね...」


「いや、美波にはまだ話していない。」


「...え?」


何を言っているんでしょうか、この人は、こういう事実があるなら、まずは信頼している人に話すのが普通です、なぜ私に話したんでしょうか、あほなんでしょうか。もうおかしくなりそうです。


「俺は自分の事を話してなかった。それなら、信用されるわけがない」


...私が探ろうとしてたのは、目的と能力で、成り立ちには興味なかったんですけど...


「はぁ...わかりました。じゃあ貴方の目的は何ですか?」


「目の前の人を救うことだ」


「...じゃあ、運命の輪を倒した能力を教えてください」


「わからない」


「はぁ!?」


駄目だ!この人あほなんだ!気づいた。ガチのあほの人だ!なんでこの日と疑ってたんだろう!


「俺の能力は俺も知らないんだ。ただ、このカードを使った」


「これは、ロストのカード?」


「これを殴ったら、黒い鎧が白色に変わって、盾が使えなくなった。そして運命の輪の腹を殴ったら変身が解除された。わかることはこれだけだ」


「...なぜあの時教えてくれなかったんですか?」


「運命の輪の能力は、心を読む能力だ。俺や仲間がこの能力について知ってしまったら、対策されてしまう。だから黙っていた。」


「はぁ...」


なるほど、そういう考えですか、確かに心を読む能力なら納得です。土壇場で能力の事を解析して、突破口を作れるかもしれないですし...それにしても無謀ですが


「わかりました。とりあえず、お皿洗い終わりましたから。ご飯の手伝いしてください」


「ちょっとま」


「いろんな話をするのはご飯を食べてからです」


...こんなことを考えても、まだ疑いは拭いきれない。正直9割くらい信じそうになってるけど、教会のみんなへの対応も見ておこう。


私は、イレブンさんの方へも向かった。

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