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団長ぉ!
「うーん、やっぱり広いねぇ…東京ドーム何個分なんでしょうねぇ」
希は独り言を言いながら散歩をする。
「とりま、外に出たいからなぁ…門に向かってみるか」
今いる場所からみえるくらいには大きな門にむかって走っていく希。着くとそこには門番らしき人がいた。
「すいませーん、外に出たいんですが…」
「ん?構わんが…一人でか?危ないぞ?」
確かにモンスターのうようよしている世界で初心者が一人でさまようのは危険が過ぎる。だが…
「だって、友達いないし…」
希が困惑していると
「あぁ?なにもめてんの?」
希の後ろから声が聞こえた。振り返ってみると身長170cmくらいの男がいた。だが、特筆すべきは…犬耳だった。髪色は黄色で手には鋭いかぎ爪のようなものがついていた。
「団長!すいませんじつは…」
かくかくしかじか…
「なるほど…よし、希だっけ?俺がついて行ってやるよ」
サムズアップしながら団長と呼ばれた男がニッカリ笑みを浮かべていう。
「うーん…まぁいいんですけど、お名前は?」
「ああ、名乗ってなかったな…俺はこの町の騎士団をまとめ上げているヴィラだ」
『ヴィラが仲間になった!』