表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/28

第19話 卯月がんばる

明日香、楓が有給休暇で日本旅行を楽しんでる一方、卯月は通常業務を頑張っていた。


「こんなこっとなら私も有給とって着いてゆけばよかったっスねぇ。」

「こらこら、これ以上戦力が同時にいなくなっちゃったら、転生課はもたないよ~。」


課長が笑いながら言うってことは、まだまだ余裕あるってことっスね。

いざとなったら課長一人ですべての転生者を捌き切ったという都市伝説もあるっス。

転生課はきっと大丈夫っスよ。


さて、今日の私の担当はっ


「あれ?あーし、ここどこ?」


ギャルだ~!金髪にガングロ、スカート丈の短い制服。つか下着見えてるっス。蛍光ピンクっす!ルーズソックスまで履いてる。

生き残ってたんすね、ヤマンバギャル。


「おっかしーな、あーし、渋谷にいたんだけど、ここどこ?」

「ここは異世界転生課っス。あなたは不慮の事故で亡くなり、異世界転生することになったっス。」

「マジうけんだけど。は?あーし、どうやって死んだの?」

「渋谷の交差点で車が突っ込んできて、轢かれたようです。」

「マジ?ぱねえ。ありえなくない?で、なに、転生って。」

「貴方さまは日本ではなく異世界に転生されることが決まってるっス。今なら希望があればどんな世界にでもいけるっすよ?」


考え込むギャルこと、伊藤美琴さん。(案外普通の名前っすね)


「はー。マジタピオカミルクティーもう飲めねえのかー。つらたにえんじゃん。」

「ご愁傷様っス。」

「まーいいよ。死んじゃったらしょーがねえっしょ。そしたら転生する異世界とやらでは、あーしもっと美人になりたい。」

「かしこまりましたっす」

「でー、世界はぁ、ドラゴンとか見てみたいなぁ。かっけえじゃん?」


「では、伊藤美琴さまの新しい転生先は「ルシフ」。国家をドラゴンが支配しています。貴方のスキルには【治癒】と【言語理解】をつけておきますっス。なお、記憶はそのまま、身体もチェンジして転生します。転生課で話した内容は記憶から消えてしまうっス。」


「りょーかーい、なんか楽しそうじゃん。」


伊藤さんの周りを炎が舞い、包んで消えていった。



「二人がいない間、頑張ってくれているようですね、卯月くん。」


課長が飲み物を差し入れしてくれた。休憩室にある自販機のミルクティーだ。


「あ、課長、ありがとうございます。」

「あの二人がいないと、転生課も静かだからね。卯月くんの明るさに期待しているよ。」

「マジっすか。責任重大っすね。」

「そんな堅く考えないでくれたまえ。今までのままでいいんだよ。」

「・・・?そうっすか?ならいいっす」

「「ルシフ」か。あんまり安全じゃない世界に飛ばしたね。」

「ドラゴンが出てくるほうがいいって言ってたんで。」

「はっはっは。無事ドラゴンに遭えるといいね。」

「あわよくば活躍して、ボーナスが欲しいっす!」

「そうだといいね。じゃ、後半戦も頑張りましょう。」

「ハイっす!」



果たして伊藤美琴は、無事生き残って活躍できるのか。

卯月のボーナスのため、頑張ってくれ…



続く

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ