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一生懸命に

直人、唖然の巻

 やはり、あの時帰って来たのは正解だったみたいで、クリーンとリペアをかける為、道具を出したところ長柄のハンマーの鉄の部分は一撃しか使っていないというのに見事にへしゃげていた。剣鉈も芋虫相手とはいえ結構ひどい状態だった。リペアスキルは優秀で魔力で元の状態まで復元してくれるので買い直しせずに済むのは助かったのだが、状態次第でかなりの魔力を使う事が魔力の残りを確認して判った。


 それから退院当日になるまでの残り三日間、ひたすら狩りまくった。ケイさん曰く虫系のダンジョンらしいという事で、芋虫、ムカデの後も蟻や蜘蛛、カマキリ、バッタのデカいやつと戦いまくり、現在のステータスは、


名 前:神出 直人

種 族:人族

年 齢:17

職 業:未定

レベル:21

生命力:520/520

魔 力:800/800

攻撃力:240

防御力:230

魔 攻:220

魔 防:200

俊 敏:235

知 力:230

幸 運:210


装備品:鉈

所持魔法:(回)ヒーリング・キュアー

     (雷)スタン・サンダーボルト・サンダーアロー

     (氷)フリーズ・アイスボルト・アイスアロー

スキル:スキル創造(-)、ステータス、経験値増加20倍、魔力増加10倍、異世界転移、魔力消費減少50%、魔力回復速度10倍、収納、鑑定、身体錬成、身体強化、索敵、マップ、回復魔法Lv1、隠密Lv1、雷魔法Lv1、クリーン、リペア、氷魔法Lv1


称号:世界の境界を越えし者、神々のお気に入り


 と、この様な状態になっている。で、見てわかる通り氷魔法を所得した。理由としては雷のイメージをするより、凍らせたり氷自体をイメージする方が自分には判り易そうだった為だ。ケイさん曰く向こうの世界の人が魔術師に師事したりして見せてもらいながら詠唱でイメージを固め学ぶのに対し、自分は創造でスキルを創り出し頭の中のイメージだけで使うので、楽である反面正確にイメージできるかで威力が違うかなと思ったからだ。結果はまぁ、半々でアニメやラノベで雷魔法は有名なので電気自体の仕組みは判らなくともそれなりに使えるらしく氷魔法と遜色はなかった。半面氷魔法はイメージ自体しやすく自分に合うのか使い易いと思う反面それで雷以上の威力が出るかといえばそうでもなかった。しかしこの虫系ダンジョンに関して言えば大当たりでフリーズで凍らせて砕くというのがどの虫の魔物にも有効みたいで魔物の狩りがかなり楽になった。もう一つ誤算があった。身体錬成を身長を中心に伸ばすイメージで使ってきたのだが、自分を変える事が出来るのはそのスキルだけだろうと思い込んでたところ、確かにスキルで身長も徐々に伸びて来ているんだが(今160前半だったのが後半まできてる)、魔物を狩るため目一杯身体を動かしてたためか、魔物を倒した際少しずつ魔素を吸収してるためか身体つきが締まって来た。たった六日間なのに少しでも判る位に身体つきが変わって来たのに驚く半面、嬉しさで顔が緩みっぱなしだった。退院前最後の身体錬成なんかは、今までデブ、ブサイク、短足と言われ続けていた為、少しくらい贅沢を望んでもいいよね、と身長ではなく足だけ伸ばすイメージでスキルを使ってしまった位嬉しかった。


 今日で退院で、手続きを終え久し振りの家へと戻るのだが、明日からまたあの学校かと思うと気が重い。あの日々は毎日が一生みたいな感じで、なんとか一日を乗り切り家に帰り着くと、このまま朝が来なければいいのにと真剣に思い続ける日々だ。それでも朝は律義にちゃんと来るのだから、神様を恨んだこともある。(神々の皆さま、シリステラ様御免なさい)それでもあの時言った一生懸命生きるというのは嘘ではないので、ちゃんと登校してたし、明日からも行きたいと思う。頑張ろう、そう心に決めて。




 不良グループに朝から声を掛けられ、放課後ではなく昼休みに校舎裏に呼び出された。入院してた間にかなりきつく言われたらしく、自分から事情を聴いた後処分を決めるという事で保留にはなっているが、停学位はくらうだろとのことだった。なので相当頭に来ているらしく、校舎裏に着くなり、六人で囲み何時もの様に代表格の城野雅也は胸倉を掴み上げ、


 「おまえ、わかってんだろうな~。軟弱なお前がちょっと殴られたぐらいで入院なんぞするから、こっちはいい迷惑なんだよ」


 条件反射だった。右手で胸倉をつかまれ反対の左手が振りかぶられた時、払いのけるように手を振っただけだった。なのに相手は吹っ飛んだ。二、三m程見事に。囲んでた連中も最初は唖然としていたが、仲間が殴り飛ばされたように思ったんだろう、皆、顔を真っ赤にして掴みかかって来る。その時点で、(あれ、魔物の動きに比べてかなり遅いぞ)と思いつつ躱しながら払いのけると、また吹っ飛ぶ。今度は皆が。違和感を感じ植えてあるそこそこの木を軽く殴りつけると、メキメキッという音と共に折れた。何とか起き上がろうとした不良グループはその光景に唖然としつつ直後訳の分からない事を叫びながら逃げだした。今までさんざん虐められてきた自分が今度は状況が呑み込めずしばらく呆然としていたが、誰もいなくなった場所に居続ける事もないかと教室に戻り何時もの如く机に伏せ、放課後までの時間を過ごすのだった。


よろしくですです。

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