必要な確認を
冒険に向けて
少しの時間がたち、落ち着いてくると、さっきまでの事が照れくさくもあり恥ずかしくもありで、慌てて今回の対処法について相談してみた。
<ケイさん、向こうでの魔物退治なんだけど、見える範囲に入ると、敵も此方に攻撃を仕掛けてくるので、せっかく所得させてもらってる鑑定を使う暇がないんだけど、どうしたらいいんだろう?>
<向こうの世界の冒険者のスタイルですと、パーティを組んで後衛の職業の物が調べるか、盗賊系の職業の方の隠密スキルで気付かれない様に忍び寄って調べるかだと思いますので、直人さんの場合はお一人なので、後の隠密スキルの方をお勧めします。いずれパーティを組める者と向こうの世界で知り合う可能性はあるかもしれませんが、今は考えなくてもいいと思います。>
<では隠密スキルをお願いします。>
<了解しました。隠密スキルを獲得しました。>
「ステータス」
名 前:神出 直人
種 族:人族
年 齢:17
職 業:未定
レベル:13
生命力:280/300
魔 力:390/400
攻撃力:140
防御力:130
魔 攻:120
魔 防:120
俊 敏:125
知 力:130
幸 運:130
装備品:鉈
所持魔法:(回)ヒーリング・キュアー
スキル:スキル創造(-)、ステータス、経験値増加20倍、魔力増加10倍、異世界転移、魔力消費減少50%、魔力回復速度10倍、収納、鑑定、身体錬成、身体強化、索敵、マップ、回復魔法Lv1、隠密Lv1
称号:世界の境界を越えし者、神々のお気に入り
確認の為、ステータスを表示しつつ前回まで放置していた判らないとこを今後の為に聞いてみる事にする。見た限り前回より判らない所が増えていた。
<ケイさん、さっそくだけど色々教えてもらっていいかな?>
<どんな事でしょう?>
<まず前回まではある程度レベルに応じた数値の上がり方をしてたようだけど差がでてきたのは?>
<大別的にいいますと、身体錬成スキルのおかげですね。こちらの世界、魔素が無いとは言いませんが、希薄であり魔物もおりませんので身体能力的にそれ程伸びしろがありません。ですが直人さんは身体錬成スキルを使い始めたので魔素で肉体の一部を構築していますので、向こうの世界の方の身体の構造に近付いているのです。なので自然と魔素で肉体を強化しだしています。身体の中に魔力を循環させる機能を向こうの方は一般的に魔法を使う為、大なり小なり持っておりますので。で、大別的と申し上げたのは伸びしろが出来た為と魔法を使い始めた為、使ったステータスに対応しての場所が上がる様になってます。走り回れば俊敏が、魔物の攻撃を受ければ軽減するために防御が、魔法や身体錬成スキルで魔力を消費し続ければ魔力がという感じで伸びていき方がそれぞれ変わって来ると思います。>
<では次に、スキルで倍率などを出してもらってるスキルとLvが有るものと、そうでないものの差は?>
<倍率は神々の判断での伸び率でここまでは許されるという上限を指定されている範囲で上げさせていただいたスキルです。Lvが有るものは使用し続ける事によって能力が上がるスキルです。最後にない物は魔力依存のスキルです。3つのスキルを例えると、神からの許しで固定の上がり方をする増加系のものと、Lvが上がれば魔法に関しては、使用できるその属性の種類が増えたり威力が増したり、隠密などは高位の魔物にも気付かれ難くなるなどで、収納や鑑定、索敵、マップの様に無いものは魔力依存で創られています。魔力総量が上がれば性能が上がると思って下さい。最後にスキル創造と身体錬成は世界中で完全に貴方様ただ一人のユニークスキルになります。>
<称号って?>
<神が一定の行いをした者や、他の者との区別の為につけられた別称の様な物で、稀についてるだけで影響を及ぼす物もありますが、直人さまは深く考えずともよいと思います。>
<あと最後に今必要な物ってある?>
<出来れば、今回の様な咄嗟の時の為に攻撃系の魔法を一つ位所持されることを推奨します。>
<おすすめは?>
<過去の勇者でも分かる様に雷魔法を推奨します。効きにくい敵が少ない事と遠近両方で使用できるからですね。>
<雷魔法スキルをお願いしても?>
<雷魔法スキルを獲得しました。所得出来て嬉しくても此方の世界で試したりしない様ご忠告いたします。>
本当に何故か人間味のある、最後なんか揶揄うような声で告げられ照れながら、
<使いません。>
そう答えながら、今日の夜も行くことを決意し、身体錬成スキルを使い早めに睡眠をと思った所で、自分の姿を見ると、外で散々活動していた訳で、
「あちゃ~、かなり汚れてるし、少し傷も・・・」
<クリーンスキルとリペアスキルも所得なさいますか?>
<これから先も向こうに行くことを考えると帰って来る度必要になるし、クリーンスキルとリペアスキルをお願いします。>
<クリーンスキル、リペアスキル獲得しました。>
こうやってスキルを覚えていくと魔力も消費するので、身体錬成スキルにつぎ込む分が減ってしまうな、と考えながらもその分総量を増やす努力をしようという事で、自分の中で折り合いをつけ、二つのスキルを身につけていた物に使用すると、残りの魔力を注ぎ込み身体錬成スキルを今日も身長を伸ばす事を思い浮かべつつ使用し、今度こそ疲れた心と体を休める為、ベットの上で横になるのだった。
よろしくですです。