今晩の食事は?
庭でのBBQを、二話で、(プッ)・・・すいません、つまらないです・・・
そんなこんなで、今日も放課後。見つからぬうちにと、カバンを持ち立ち上がろうとすると、
「さあ~帰りましょう、ナオト君」
「うん、さあ、帰ろうか、ナオト」
笑顔で話し掛けてくる二人に、既に逃げ道を塞がれている事を自覚し、項垂れながら、
「そうですね、帰りませう」
と、素直に従う事にしたのだ。教室を出て下駄箱へと向かう頃、シズカが突然聞いてきた。
「ねえ、ねえ、ナオト君。朝言った事、ほんと大丈夫?」
「え~と、BBQ?それなら自分も晩御飯をそれにすればいいだけなんで、問題ないけど?」
「ナオト、突然で迷惑じゃない?」
「あ~大丈夫だよ。気にしなくちゃいけない家族も家にはいないしね。いつでも自由に出来る点は、生活する上で良い所かな?」
「じゃあ、じゃあ、家族に話して許可を貰ってから伺ってもいいですか?服も制服だと匂いが移りそうなので私服にも着替えておきたい事ですし。構いませんか?ナオト君」
「いやに積極的だね、しぃ~ちゃん」
「だって~、お昼に皆と食べるのも楽しいんですけど、三人でナオト君の手料理を食べるのも素敵だと思いません?それを考えたら、なんだか気が急いてしまったみたいです」
「ま~そう言われてみれば、私にもわかる気はするんだけど、ね。ほんと大丈夫、ナオト」
「心配ないよ、余裕、余裕。じゃあ、まず二人を送り届けるね」
OKを貰えたことで、ウキウキ顔の二人と共に楽しく会話をしながらの帰路をすませ、自宅で準備でもするかと思ってたところ、持っているだけという、鳴らずの携帯が音をたてた。見て見ると、
「あ~ナオト君、今いい?」
「大丈夫だけど、どうかした?家族から許可下りなかったとか?」
「いえ、条件付きでとはいえ、下りるには下りたんですが・・・」
「うん?どうかしたの?」
「いえ、両親、特に父が娘を一人、男の処へ食事になど行かせられん、とか言ってまして。なっつんも一緒だと説明をしてみましたが・・・」
「うんうん、それで?」
「ナオト君、御免なさい。三人でと言ってましたけど、人数増えても構いませんか?」
「うん、別に構わないけど?」
「よかった~、両親もついてくるとの事なので、うちだけで三人になりますけど迷惑じゃないですか?」
「いい家族だね。娘を放置する人達より心配し過ぎる位の方が自分は好感度が持てるんで、全然大丈夫だよ」
「ありがとう御座います~。じゃあ、これから、伺いますね。それではまた後で」
嬉しそうな声で、電話を切っていた所を見ると、断られるかもと思っていたのだろう。でもま~来れるならいいか。と思い元の場所へと戻ろうとすると、また、鳴らずの携帯が。シズカが何か言い忘れた事でもあったのかと、出てみれば、
「あ~ナオト、申し訳ない・・・」
と、デジャヴュのような会話が。なので、一応確認の為に会話してみる事に。
「どうかした?キョウコ。許可出なかった?」
「いや、出るには出たのだが、条件付きで・・・」
「あ~判りました。家族同伴なのね。何人で?」
「な、何で分かったの?というか、いいの?」
「いいよ、さっきシズカからも連絡あって、家族同伴でもいいか聞いてきた処だから」
「あちゃ~、しぃ~ちゃんとこもか~。親の考える事は一緒なんだね」
「ま~年頃の、それも見目美しい女の子が、夜一人暮らしの男のとこに食事にとはいえ出掛けると聞けば心配もすると思うよ」
「ま~ナオトの事知らないんで、そうかもね。でもそっか~、結構大人数になるね。うちも三人で行くとして、しぃ~ちゃんとこもでしょ。七人分も大丈夫?」
「あ~、食べ物の方は余裕なんだけど~、二人で話して、両家族の親の代が飲む飲み物を、持参してくれたら助かるかな。うちは自分一人なんで、アルコール類とか全然ないし」
「わかったわ、いまから、しぃ~ちゃんに連絡して、用意していくわ」
「ありがとう」
「いいえ、こっちこそ、其処まで気を遣ってもらって」
「主催者側ですから」
「じゃあ、後で伺うので宜しくね」
慌ただしそうに切れる携帯に、こちらもか、と思いながらも、
<いっきに七人か~、いいよとは言ったけど、準備まにあうかな~?>
<料理スキルを所得しますか?>
<ケイさん、それで調理、早くなる?>
<間違いなく。短剣を使ったことがない人と、短剣スキルを持った人との違い位変わりますので。>
<ま~料理ならこれから一生使うだろうし、無駄にはならないかな?じゃあケイさん、料理スキルをお願いします。>
<了解しました。料理スキルを獲得しました。>
<ありがとう、ケイさん。>
<いえ、お手伝いできるのが此処までなので。>
脳内会話で、スキルを創り、大急ぎで準備を進めようと、美味しかった、兎と猪型の魔物の肉の塊と向こうの野菜を収納より取り出す。そして黙々と素材を切り分けると、流石にスキル所得前と違いが判る。見る見る間に積み上げられる食材に、唖然としつつも肉と野菜を交互に串に通していき、BBQ用のテーブルも庭の真ん中へと取り出した。三人ならもう少し縁側寄りでと思っていたが、全部で七人なら狭そうなので、ゆとりを持つことにした。焼ける程の火が起こるまでに結構時間が掛かる事を前回の一人BBQで学んでいたので、炭と一緒に入れた着火用のチップと紙きれで火入れを行い、準備万端で待つ事にする。この家で、大人数での食事なんていつ以来だろうと思いながら、二家族の到着までを過ごすのだった。
よろしくですです。




