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昼食会

クラスになじめる、かな?

 その後も、休み時間の度に周りを囲まれ、聞き手にされるだけの会話なのに、なぜか中心に据えられ、居心地の悪い気分を味わい続けると、やってきました、昼休み。ここはひとつ、隠密でも作用させてコッソリその場を、と教室の中を見渡せば、既に包囲されていて、


 「ナ・オ・ト、お昼一緒するって、朝言っておいたと思うけど、何処に行こうとしているのかな?」


 「やっぱり悪いんで、パンでも買いに購買にでも行こうかと・・・」


 「購買、人多いよ、行けるの?ナオト君」


 「無理です」


 「即答なのね。まあ、いいわ。机集めるの手伝って。六つ位くっつければいいから」


 自分の席の周りの机を集め一塊に変えると、他の女子達も集まって来た。席には棗さん、柊さん含め、六人が座ってるけれども、何故か周りの席も、テーブルが作られ、その席でない女性徒たちが聞き耳をたてているようだった。


 「え~と、クラス女子による、昼食会を始めます。メンバーは日替わりで変えていくので、全員一度は席に加われるようセッティングするので、余り一遍に押しかけない様お願いね。ナオト自身がまだ大人数のプレッシャーに耐えられないみたいだから」


 「ナオト君と話してみると面白いよ。だからお昼は逃がさない様に協力お願いしますね」


 「本人の目の前で、怖い事を平然と。段々遠慮が無くなっていますぜ、お二人さん。あ、最初っからだったか。初めての会話が恩にきない発言だったものな」


 「ナオト、過去の発言は忘れる。ねちっこい男の子は嫌われるわよ」


 「嫌われるの?じゃあもすこし・・・」


 「わざとしたら駄目だよ、ナオト君」


 「わかりますた。すびばせぬ」


 「あはは、また日本語崩れてる」


 「で、自分の席は、教室のどの辺」


 「私としぃ~ちゃんが向かい合って座ってる席の間。この横の場所に座って」


 「じゃないと、お弁当分けてあげられないでしょ」


 「個別なのでは?」


 「今日は纏めて作りました~。お重スタイルです。取り皿も用意してるんで、どうぞ」


 「美味しそうだけど、食べて大丈夫かな~」


 「え~味は大丈夫だと思うよ。個人の味覚の差はあると思うけど」


 「いえ、味ではなく、全校男子生徒から羨望と嫉妬で呪い殺されそうで」


 「「「あはは、それは判る気がする」」」


 「そうなのよね~、今まで特定の男子と仲良くした事の無い、棗さんと、柊さんだものね~」


 「そういう、剣道部の華と言われている鈴井さんは?」


 「私は同性の後輩に何故か人気があるだけで、男性には人気はないわ、がさつだしね」


 「そんな事はないとおもうけどな~」


 「ナオト君、どう思う?」


 「うん、鈴井さん?凛としてて、カッコいいと思うよ」


 「そうよね~」


 「そんなこと~」

 

 珍しく赤くなりながら、照れている姿は、凛々しいというより、


 「今の状態なら、可愛い、だね」


 「はう~~」


 「あ、鈴井さ~~ん、帰って来て。意識飛ばさないで」


 「ナオト君、その思った事そのまま口にすると大変なことになるから、控えめに、ね」


 「あ~キモイ男性に可愛いなんて話し掛けられたら、気味悪いか~、二人が普通に話してくれるんで忘れそうになってたな、気を付けるよ」


 「む~、そんな意味じゃないの」


 「しぃ~ちゃん、しょうがない。皆も、ナオト、今までが今までだから、考え方がこんなで固まってるから、少しの間会話の中に自虐があっても気にしないで上げてね」


 「そうだね。初めて話したにしては、普通に楽しく話せてたから、忘れそうだったけど、ホント少し前まではクラス一丸で無視してたんだものね・・・」


 「あ~そんな誰のか判らない暗い話題はやめて楽しく食べない。せっかくのお昼ご飯だよ。美味しそうだよ」


 「「「貴方の話だったのに、スルー?」」」


 「と、終始こんな感じなのよね、ナオト」


 「ま、そこがいいんですけどね、ナオト君」


 「じゃあ、楽しい話題として、今学期は10月に三年に一度の文化祭なんだけど、体育会系の部が生徒会と先生方に見せ場がないと喚いたらしくて、9月には球技大会をするそうよ」


 「文化祭の他の年は体育祭なのに、運動部は~」


 「ごめんなさいね」


 「あ、鈴井さんはそんな事言わないからいいのよ。も~他の男性運動部め~」


 「でも、何でそれが楽しぃん?」


 「この前見たよサッカー。神出君なら活躍できるでしょ」


 「え、普通に見学人だと思うけど、協調性ないし」


 「「「「「自分で言うな~~」」」」」


 「え~出ようよ~ナオト君。クラスの為にも」


 「あ~じゃあ、球技次第で考えてみるよ、あ、他のメンバーもか」


 「何か得意なのは?」


 「何も出来ませんね」


 「「即答~~」」


 「だって、今まで一度も仲間に入れたことがないからね、運動の輪に」


 「この人、そうだったわ」


 ひとしきり考え込んだような顔をした後、他の女子達とコソコソ話す棗さんを見ながら、無茶ぶりだけはしないでね、と心の中で祈るのだった。

よろしくですです。

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