咲耶と学ばないドゥーロ
ドゥーロの生まれたトリフェーンには、花言葉やパワーストンの意味を持たせる等、そんな風習がない。
「地球では、アクアマリンは水の石と呼ばれ、幸せ・勇気・喜びを表し、宝石言葉は幸福に満ちる・沈着・聡明・勇敢」
「それって、さっきの石に込められた力?」
腕組みをしクロガネの説明を聞いていたドゥーロは、比較的仲良しのクルードに尋ねる。
「そうじゃ。石や花には言葉があり、たくさんの意味があるのじゃよ。」
「で、さっきのは水の石と呼ばれるから、その意味を利用して水を生み出す事が出来たわけなんだ?」
ドゥーロにわかりやすく、簡単〜に分かるように、クロガネははなしたのだ。
まだまだ石の由来などを話し出したら、混乱するのが分かっている配慮からだろう。
「ならさ、これから植えようと考える樹の意味はどんなやつ? クルードは知ってるんだろ?」
一つの事が分かりだすと、関連した事も興味を示す。まぁ、ドゥーロの良い所かもしれない。
「白木蓮の花言葉は、"慈悲・自然への愛・高潔な心" 。 花の形状は、白い肉厚の花びらが上むきに閉じたような花じゃな」
地面に絵を描いて、ドゥーロに説明する姿は、師と弟子のようだと、周りの者たちは思った。
「ドゥーロくん。どうしますか? 白木蓮に決めても良いですか?」
クロガネの問いに、ドゥーロは元気よくうなずく。早く実物を見たいのだろう。
「なら、私の庭に咲く前の白木蓮があるはず。その枝をとってくるといいよ。でも、たくさん切りすぎると、庭の樹がかわいそうなのでほどほどにお願いします。」
「いや、ひと枝で大丈夫じゃろう。ここには、樹の妖精がおるのじゃからな!」
「おう。見た事ない奴を増やせとか言われたら困るけど、実物をふやすだけなら簡単だな」
ドゥーロの強気な発言に、喜んだのはホワイトだ。
「じゃあ、今後の事を見越して、苗木を100株くらいに増やしてくれ。」
「は? ……ひゃく⁈」
「カー」
驚くドゥーロに、相棒のハヤテが哀れみの鳴き声を掛けるのであった




