咲耶と狐火
すみません。時間なく短めの内容となっています。
緋炎・蒼炎・碧炎・黎炎・黄炎ー五色の色鮮やかな炎が、カザミの周囲に集まり狐火の形を創り出す。
「ほな、こん子らと遊んたってや?」
カザミの言葉を受け、五色の炎は狐の形姿を変えると、優雅な動きで周りを焼き焦がす。狐火が敵を焼き焦がす度に、火の粉の花が舞い散る。
「爆炎陣を使うまでもない敵のようでしたね。ですが、お陰で見晴らしの良い場所になりましま。」
燃え尽きた灰の中から魔石を拾い上げ、カザミに投げやる。
「でも、これで暫くは襲ってきやせん筈やわ。そやけど、ホンに魔石ばかり集めにきたような有り様やわ〜」
灰に埋もれた魔石を見て2人はため息をつく。本来の目的である黒曜石を発掘する前に、早くも魔物の多さに辟易していた。
「カザミ。狐火を呼んだついでに、この一帯の魔石回収を頼んだらどうですか? この場で時間を消費しては、鉱脈へはたどり着けやしません。」
「じゃあないわぁ〜。蒼炎・緋炎、アンタらで此処らを掃除がてら魔石回収をやっておくんや。後、ウチらの邪魔する輩がおったら遠慮は要らん、焼き尽くしておいてや?」
カザミの言葉を受け取った狐火達は、一瞬強く燃え上がると、火の粉を撒き散らしながら大地を舞い始めた。その様子を見ていたクロガネは、いつもながら器用な炎だと思う。
まあ、自分の影も同じ様な物だと感じながらだが……
「ほら、目的地である鉱脈が見えてきたようですよ。」
妨害する魔物を振り切った前方に、竜から教えてもらった黒曜石の鉱脈が姿を見せはじめたのであった。
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自分は少し戻り、カザミに無理な注文をしたクルードは、カンザールとドゥーロ・咲耶を連れて、クルクリの街へとやって来ていた。
時刻としては夕方前の人通りが少ない時間帯。といっても、この街自体が一般人が極端に少ない。
そんなクルクリのカンザールの裏庭で、これから大規模な土木作業が行われようとしていた。




