咲耶とカザミの悪巧み
登場人物紹介
クルード ドワーフ族(推定100歳)
出身地 地球の北国出身
髭と酒をこよなく愛するドワーフ。
身長は人間の子供くらいの背丈。
趣味 発明・小物作り・古代書等の解読
好きな物 度数の高い酒・咲耶の作るおかず全て
カザミは今、頭を抱えていた。そう、頭痛の原因はドワーフのクルードが発した言葉だ。
ーー1日で物資を調達して欲しい!ーー
(こんのぉ〜、バカドワーフが。凄腕のウチでも、流石にあの量は骨が折れる作業やわ)
クルードの頭を扇子で叩いた後、すぐさま自分の空間に引っ込んだカザミ。
「クルードはん、この借りは数倍にして返してもらわんと、割りに合わんわ〜」
お気に入りのソファーに身を投げ出し、物資調達をどうするか考える。
まずは黒曜石だ。黒曜石は火山地帯に多く、この世界でも比較的に手に入りやすい物だ。
だか、1日で探し出し集めるとなると、1人では終わらない事が分かりきっていた。
「こうなったら、あのお人の力を借りんといかんわな〜。」
カザミはある程度覚悟を決めて、虚空に向かって呼びかけた。
「竜神はん。そこらでウチの困った姿を見てるんやろ? 顔を見せたってぇ〜な」
ぽんっと、効果音がきこえてきそうな状況の中、竜の借りの姿である球体が姿を表す。
『なんだ。バレてたんだね? もう少しカザミの姿を見て楽しみたかったのさー』
ふわふわと目の前で漂う球体の竜が、挑発めいた口調で話す。クルードの件で苛立っていたカザミだが、怒鳴りたい気持ちをグッと抑えて竜に話しかける。
「嫌やわぁ〜、ウチの姿を見ても何も面白味はありまへんよって。それよりも、竜神さんにお願いしたい事があるんやわ。」
『え〜、何となく予想はついてるけど、どっちを手伝って欲しいわけ?』
全てお見通しの竜は、カザミが叶えて欲しい願いを尋ねてきた。
「とりあえずは、レンガと土はウチの備蓄庫にある奴を使えば足りますやろ。それよりも1番の問題は、黒曜石の発掘場所ですわ。火山地帯があるから何処かに埋まってるやろうけど、探している時間が足りまへん。」
『で、僕の透視能力で探して欲しいって?
でもな〜、咲耶の力抜きで力使ったら、僕とっても疲れるんだよなー』
乗り気ではない竜に、カザミは言葉巧みに頼み込む。
「そう言わんとお力を貸してぇ〜や。なるべく咲耶はんと一緒に居られるよう、手を回します。そやから、なぁ頼んますわ〜」
『え〜、どうしようかなー。でも、魔法の使い方や訓練を見てあげる様に頼まれたしな…』
竜は少しの間、黙りこんでいたが、咲耶との時間を融通してくれると言う言葉に、協力してくれる事になった。
『まあ、今回ばかりは黙認するよ。でも、黒曜石の地層を探すだけで良いの? ドワーフ君が必要と言った量は、かなりの量な筈だよ? キミ1人の力じゃ運べないんじゃないかい。』
「その点にはご心配いりまへん。その点については、光り物が大好きなお人らをお借りするつもりですわ〜」
自分だけ厄介事に巻き込まれるのは割りに合わないカザミは、クロガネを自分側に巻き込む気満々であった……




