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あの日君が見せたかった景色は  作者: 雨音
第一章 忘れた記憶
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第二話 

 そこにはどこかの寂れたバスの停留所があり、まだ小さかった頃の私がうずくまって泣いていた。どうしたのかなと思いながらしばらく眺めていると遠くから男の子がやって来た。半袖半ズボンの姿をしたとても活発そうな子だ。彼が小さな私に話しかけるとだんだんとその泣き声は小さくなっていった。涙を拭いながら立ち上がると彼に手を引かれ遠くへと歩き始めた。しかし突然立ち止まると振り返り、手招きをして何かを叫んだ。


 「******!******!!」


 なんて言ってるのか分からなかったけどその顔はどことなく怒っているように見える。なんだか自分に怒られてる気がして少しムッとなった。私はむくれ顔を返すと彼のほうはただじっと私を見つめ、少し困ったような笑顔を浮かべていた。再び向き直り歩き出すと二人は白いもやの中に消えて行った。


 「待って!」


 そうして手を伸ばしたと同時に私は夢から覚めた。いつの間にか私の体はぐっしょりと汗で濡れていて、目からは涙が溢れていた。その時はその涙の理由も私には分からなかったんだ。

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