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あの日君が見せたかった景色は  作者: 雨音
第一章 忘れた記憶
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プロローグ

エンディングにつながる部分です。この話がどこに向かうのかを雰囲気だけでも感じていただければと思います。これからもよろしくお願いします。

 両側を雑木林に囲まれた階段は真っ直ぐに頂上へと続いている。薄暗い石段を上っていく私の足取りはとても軽い。次々に沸き起こる期待が私の背中を押しているのかもしれない。これまでに何度も同じ事を想像してはそのたびに胸は高鳴った。一段一段ゆっくりと歩を進めるたびにサンダルはカタカタと音を立てた。


 漆黒に染まる空を見ると何者にも邪魔されない星達は我先にとその輝きを強める。今日は快晴だ。よし、これならきっと大丈夫。これまでに上ってきた方を振り返れば優しい風と共にどこかの子供達の笑い声を運んでくる。昼間うるさいくらい鳴いていた蝉は今は大人しいものだ。


 あの日、彼はここを上りながら何を考えていたのだろうか。これまでの事、これからの事、…もしかしたら私の事を思っていてくれたかもしれない。そうだったら嬉しいな…彼に会ったらなんて言おうか。元気?いやいや違うな。何してた?…これも違うな。うわぁ本当になんて言おう…そんな事を考えているといつの間にか頂上が近づいて来た。


 …やっぱり私達には言葉はいらないのかもしれない。私達をつなぐものは数ヶ月の記憶。たったの数ヶ月だけど大好きな記憶。共有しているものが一つでもあれば他には何もいらない。私はただ黙って見ていたいだけなんだ、君の見せたかった景色を。ずっとずっと君の隣で。

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