その2
最初に見えたのは、白い天井だった。
ひどく怠い体を動かして、周りの様子を見る。
無機質なスライドドア、なにもない白い壁、窓の外に見える見慣れた景色とはちょっと違う風景。
確信はないが、たぶんここは……病院だ。
滝動病院。
しばらくして見回りに来た看護婦に、そう教えられた。
うっすら記憶に残っていたが、僕は学校で血を吐いて倒れたらしい。
意識が戻ったと連絡が行ったのだろう、担当医と思われる医師が部屋に入ってきた。
「病名は現段階では特定は難しそうですね……。後日精密検査をしましょう。とりあえず今は絶対安静です。親御さんに連絡がつきませんが、心当たりはありますか?」
そういえば、母親パート、父親は仕事で、両方と携帯はどこかに置きっぱなしのはずだ。
「両親は……、仕事中です」
かすれた声でそう伝える。
「そうですか。わかりました。連絡がつき次第、また来ます」
そう言って、担当医は部屋から出て行った。
そのあとは、先ほどの看護婦が親と連絡がつく頃はいつごろになりそうか、と尋ねてきたりしたが、ぼーっとしていた僕の意識は、出来事をいちいち追いかけることもなく、気づいたら外は黒一色になっていた。
先ほどの看護婦がまた部屋に来て、母親と連絡がついたとかで、まもなく病院に来るそうだ。
すみません2か月ためたのにめっちゃ短くてすみません。
メインのほうに集中してたのでめっちゃ量少ないです。
後日、次話と統合して長くするかもです。