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海の娘たち ―田常―

『恋愛栽培』のヒデさんのご先祖様の話です。これの加筆修正は『恋愛栽培』の一部になっています。

 地球から何十隻もの「ノアの方舟」たちが旅立つより、はるか昔。かつて人間は2種類いた。

 一方は地上で産まれる「陸の子」、そしてもう一方は海から産まれる「海の子」だった。


 かつて、田常でん じょうという名の男がいた。彼は中国・春秋時代の大国・斉の宰相だった。

「ほほう、今度は女の子、しかも一度に二人も産まれたのか」

 田常の屋敷には奇妙な噂があった。彼は国中から背の高い女を集めて、自分の後宮に入れており、さらに客人たちが密かに後宮に出入りしているのを黙認していたという。

 そして彼の死後、多くの子供たちが残された。

 実は彼は、斉の海で産まれる赤ん坊たちを後宮の女たちに育てさせていた。

 女たちの中には実際に、噂通り他の男と密通して子を産んだ者もいただろう。しかし田常はそれをとがめなかったし、正妻やお気に入りの愛妾たちは他の女たちとは別に隔離していた。

 波から虹色の泡が生じ、海の息子や娘たちは産まれる。赤ん坊たちは波に運ばれ、地上の人間に拾われる。

 しかし、人間たちに拾われない場合は、再び泡になって消えてしまう。

 田常の後宮の女たちの中にも「海の娘」たちはいた。そして、屋敷を警護する宦官たちの中にも「海の息子」たちはいた。

 田氏一族が強力な存在になったのは、「海の子」たちの血と活力を取り込んだからでもあった。


 母なる海から産まれる、健やかな子供たち。海の活力から生み出される彼らは「陸の子」以上に優れた資質の者が多かったが、彼らと「陸の子」との間に産まれた子供たちもまた、優れた資質を持っていた。

 田常の子孫は簒奪者になったが、斉は強国であり続けた。彼らの子孫として、孟嘗君もうしょうくん田単でん たん田横でん おうらがいた。

 他に「海の子」たちの血を取り込んだ一族として、ブリテンのペンドラゴン王家と「湖の貴婦人」一族がいた。

「湖の貴婦人」一族の出身であるドルイドのマーリンは言う。


「アヴァロンへの道は誰も知らない」

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