孤児院初日
こんばんは、朝倉です。
この話でようやく異世界3日目になります。
孤児院の一員となったセバスは、宛がわれた部屋(二畳一間)に入るとベットに熊の毛皮を敷き床に着く事にした。精神的疲労によりすぐにセバスは夢の世界に旅立った。
セバスが寝ている間に彼の身に起きた事を軽く話すとしよう。
セバスは、手を引いてくれた男性の横にあった食事にありつく事が出来た。後で聞いた所院長の夕食だったそうだが、思考停止状態になった院長はそう簡単に割起動せず、半日ほど時間がいる。そこで残すのはもったいないので、セバスに食べてもらったとの事。ちなみに夕食の内容は、黒パン2個と野菜のスープ謎肉入りだった。スープは塩味である。
意外としっかりとした夕食を食べ終えたセバスを待っていたのは、兄弟達の洗礼だった。院長に会う前に剣を職員の方に渡したため、ただの熊の毛皮付き幼児に外見的ジョブチェンジをしていた事もあり姉や妹にぬいぐるみ扱いされ、兄や弟には熊の毛皮を持って行かれそうになった。幸い時刻が夕食を食べ始めた時点で夕刻だった為に就寝時間がすぐに来て、なんとか解放されたのだ。もみくちゃにされる前に狭くても良いから1人部屋がいいと宣言していた事もあり、狭いながらも一室を得られたのだ。
セバスが目覚めたのは日の出前だった。大きい木箱に藁を敷いた上で熊の毛皮を載せさらに藁を載せて、毛皮と藁の間に入って寝たこのベットはセバスの感性的にアウトだった。
いい布団で寝たいとセバスは勤労意欲に燃えつつ自身のステータスカードを取りだした。
名前:セバス
年齢:4
性別:男
種族:ヒューマン
ジョブ:漂泊者
ジョブLv:38
所属:タルト孤児院
パラメーター
HP :787/787
MP :319/319
Str:165{(85+25)×150%}
Vit:42(28×150%)
Agi:26(17×150%)
Dex:36(24×150%)
Int:61(47×130%)
Wis:23(18×130%)
Luk:31(24×130%)
フリーポイント:1036
スキル
木魔法Lv1、身体強化Lv5、魔力強化Lv3、剛腕Lv5、エルフ語Lv1、竜語lv1、投擲Lv1。
ユニークスキル
索敵Lv3、経験値上昇Lv4、成長率上昇Lv10 、鑑定Lv10、スキル獲得率上昇Lv10、精霊魔法Lv1、竜魔法Lv1。
スキルポイント:370
さて、とセバスは考える。所属がタルト孤児院になった以外は以前見たとおりの圧倒的なステータスとスキル群だ。感覚として判るポイントの振り分け法に従いとりあえず、各ステータスは100づつ振るとして……。
まあこういった事をする為に彼は1人部屋を申請したのだろう。少々お待ちいただきたい。
~~~~~2時間後~~~~~
相変わらずビルドに時間がかかる男だが、これは美点と呼ばれるものだろう。少なくともセバスが転移した世界では。自身の一生にかかわる問題かつ、自身の特異性から他人に相談できるような物でもない。そんな彼が悩んだ結果が以下の数値だ。
名前:セバス
年齢:4
性別:男
種族:ヒューマン
ジョブ:漂泊者
ジョブLv:38
所属:タルト孤児院
パラメーター
HP :3032/3032
MP :2432/2432
Str:542{(221+50)×200%}
Vit:256(128×200%)
Agi:334(167×200%)
Dex:448(224×200%)
Int:394(197×200%)
Wis:236(118×200%)
Luk:448(224×200%)
フリーポイント:0
スキル
木魔法Lv1、身体強化Lv10、魔力強化Lv10、剛腕Lv10、エルフ語Lv1、竜語lv1、投擲Lv10。
ユニークスキル
索敵Lv10、経験値上昇Lv10、成長率上昇Lv10 、鑑定Lv10、スキル獲得率上昇Lv10、精霊魔法Lv10、竜魔法Lv7。
スキルポイント:2
セバスが一番驚いたのは経験値上昇にも、ポイントが振れた事であろう。やはりこの世界はゲームの世界と似通った部分もあるが、あくまで違うものなのだと実感する羽目になった。
いつのにか日が昇っており、セバスは急いで食堂に向かう。孤児院の子供たちは朝の掃除がある為、起床時間がとても早い。結果腹を減らして朝食の時間を迎える為、この時間の食堂は戦場に早変わりする。御変りは3度までと食堂の入口に書かれているのはだてじゃない。特に年頃の男子は3回では足りず、下の子にお代りの回数を売却してもらうことすら珍しくない。
そんな食堂に出遅れるとどうなるか?
答えは単純でセバスが食堂に着いた頃にはもうほとんど残ってなく、なんとかライ麦パン1個と鍋底のスープの残りを漁った物しか残ってなかった。
そんな朝食しか得られなかったセバスには素敵なプレゼントが待っていた。
人、それを説教と呼ぶ。
「いいかセバス。今日は初日で初犯だから最低限残しておいたが、普段はそんな事はしない。時間通り来なかった者が悪い事になる。それに君は今日朝の掃除に参加にしなかったね? いいかねセバス、そも朝の掃除とは…………」
食堂に1人食事にこないセバスを待っていてくれた副院長(昨日食堂まで連れてってくれた人だった)レナート氏のお話は、食事を前に1時間に及んだ。セバスの意識が食事に向くたび、目をむき大声で
「聞いているのかね!?」
と大声を出すレナートの説教は実に辛い。明日からちゃんとしよう。そう思わずにはいられなかった。
漸く話すべき事を終えたレナートは席を立ちつつ最後にこう伝えた。
「今日の食事当番だったレミリアに礼を言っておきなさい。彼女が気付かなければそのパンも誰かの口に収まっていただろうからね」
その台詞を聞いて、確かにお礼の一つもしなければと思うセバスだが
「……ええと副院長先生。レミリアさんの顔、俺分かんないです。」
悲しいが昨日来たばかりで、碌にいやまったく他の兄弟達の名前を知らない。そんなセバスの顔を見てレナートは全てを察し言葉をかける。
「ふむ。それでは今日の5の鐘が鳴る前に私の部屋に来たまえ。レミリアの部屋まで連れて行って上げよう」
「ありがとうございます」
「とりあえず今日仕事をするのなら、簡単な物にしておきなさい。時間ギリギリになったり、怪我してはつまらないからね」
「はい。そうするつもりです」
「よろしい、では私は失礼するよ。ああ、食べ終わった食器は洗って置いておくように」
そういってレナートは食堂から出て行った。
次回か次々回でようやく戦闘出来るかもしれません。
戦闘書きたいですぅ。