実験開始5
「では、皆さん。あらためまして、蟻川一二三です」 私はゲームを終えた後、ドアの前に立ち、言った。 「嫌ぁぁぁっ」「……」「くぅそぉぉぉおぉぉぉおぉおぉぉぉっ」 その言葉に、ある者は泣き、ある者は安堵し、ある者は荒れ狂った。 「これより、実験を開始する」私は被験者達を見ながら言った。「先ずは、【被験者001号】と【被験者002号】の結合を行う」 「3人いっぺんには行わないのか?」 【被験者003号】は私に質問をした。 「良い質問だ」私は【被験者003号】を褒めてから答えてやった。「3人いっぺんに結合をしないのは、私の8月7日の日記を見れば分かるが、3人をいっぺんに結合してしまうと、中心の役目の人の身体が、突然の身体の変化に耐えきれず、爆発してしまうからだ。まぁ、詳細は貴様らに話しても理解出来なかろう。それでも、詳細について知りたければ、実験終了後教えてやる」 私は来ている白衣のポケットから黄色い液体の入った注射器を2本取り出すと、1本ずつ、【被験者001号】と【被験者002号】の右腕に刺し、黄色い液体を投与した。 同時に、【被験者001号】と【被験者002号】は眠りに付いた。