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タクシーには違和感がわからない

作者: salt

「私はダムが好きで、仕事帰りに見に行こうと思ったんですよ、仕事も一段落したし。」


一人の女性がタクシーの中、虚空に向かって話す。

このタクシーはAIによる自動運転タクシーで、1年ほど前に実証実験が終わり、商用運用が始まって半年と数ヶ月がたつ。

始めは、人ではないことによる問題が出て来るのではというやや批判的な声も多かったが、ある会社が客が乗るとAIと話せる機能を開発し、若者を中心に親しまれている。

この女性も、AIと話している。


「そうなんですかそれは良い趣味ですね。このタクシーを使うのは、初めてですか?」


「3回目です。」


他愛もない会話が続く。夜に寂れたダムに行く人などいないと普通は思うが、AIには、わからない。

寂れた道を数十分ほど走ると、ダムについた。

タクシーは、行ってしまった。


「待ってようか?」


とは、聞かれなかった。


「ようやく終わる。」


そう言いながら、彼女は紐を力強く握った。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 機械には決められたことしかわかりませんからね(*´艸`*) [一言] そのうち『思い詰めてる人感知プログラム』が組み込まれて完成度は上がっても、もう遅い(*´ω`*) それに『例外』をAI…
[良い点] 少し謎めいたタイトルのこの小説がこんなふうに終わるとは想像もしていませんでした。 いい意味で、裏切られました。 [気になる点] まじか...。中学生か〜! 私も同じくらいの年齢ですよ! そ…
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