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大きな部屋

「取り敢えず今日はもう寝ようか、明日はいろいろ揃えるために出かけるよ」

アクアがそう言うと扉の向こうからノック音が聞こえてくる。

「失礼いたします」

「この子、フヅキをあの部屋に案内して」

「かしこまりました。フヅキ様、ご案内いたします。こちらへ」

入ってきたのは執事服を着た、グレーの髪とメガネをかけたヒトらしき生き物。男性だ。この世界にいる時点でニンゲンではないだろう。男性に着いて執務室を後にする。

「私はこの屋敷の執事長、ピーターと申します。直ぐにフヅキ様専属の侍女が配属されるでしょう。お部屋に着替えが用意されています。明日はアクア様と私と共に街に出ます。今日はしっかりとお休みになってください」

「あっ......はい」

聞き慣れない単語が連発されるが取り敢えず返事をしておく。幸いにも、コミュ障はコミュ障でも初対面の人相手には逆に普通に会話することができるといったタイプなので会話に関してはなんとかなりそうだ。

「こちらです、何かあればあちらにあるボタンを押してお呼びください。では」

「えっ、ちょっ、待ってください」

そう言って立ち去ろうとするピーターを慌てて呼び止める。ピーターが指したの扉だけでも既に普通の家の大きさを越している部屋。扉が開きあらわになった中もとても広く落ち着けそうにない。

「あの......広すぎません...?」

「そうですか?アクア様が普通の部屋だと大きすぎて落ち着かないだろうから小さめの部屋を、と用意されたのですが......」

「あ......そうなんですね...ありがとうございます」

どうやらこれでも小さい方らしい。これが小さいとなると普通の部屋では何をそんなに置くものがあるのだろうか。ピーターが去り、用意されている服を見る。今は、川に流されたときと同じ服装。寝間着らしきものに着替えて布団に潜ろうとしたが、高級感のある大きなベッドでは寝付けない、更には風呂に入っていないためそのまま布団に入るのも気が引けるということで部屋にあったソファーで寝ることにした。

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