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婚約破棄する期間は、もう既に締め切りました!  作者: 無乃海
【前半】 乙女ゲームのフラグを折りたい…編
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第17話 隠しキャラの襲撃

 いつも通り、瑠々華視点となります。


副タイトル通り、隠しキャラが衝撃して来ます。

 あれから、あっという間の一学期でしたわ。そう言いましたら、大学生の夏休みは長かったんですよね。うちの大学は7月の初め頃に、第一期のテストがありました。テストの結果は郵送で、自宅に送られてくるそうですわ。何だか今から、ドキドキ致しますわね。テストが終了すると同時に、夏季休暇も開始となりますと…。高校までとは異なり、クラスごとに担任がおられても、何か遭った時の担当という感じで、簡単な出席確認のホームルームぐらいしか、ありませんのよ。授業が終われば解散、テストが終われば解散で、大学生はお気楽でしてよ。


夏休みになりましたから、さあ攻略対象達に会いに行きましょう、とはなりませんでしたわ。何しろ、うちの大学の夏季休暇は早い方でして、まだ他の大学の一部はお休みではありませんし、エリちゃん達の高校もまだお休みではありません。


大学に依っては、8月初めから9月途中までが夏季休暇だったりしますし、7月初めから8月いっぱいまでが夏季休暇という大学もあるのです。私達が通う堀倉学園付属大学は少々中途半端で、7月初期頃から9月初期頃までが夏季休暇となっています。夏季休暇始まりと終わりが僅かにずらされている為、外出したりする場合は混みにくくなり、便利だと言われておりますけれど。


エリちゃんの学校は公立高校ですので、夏休みは7月20日前後です。その年の土日がいつになるかで、夏休み開始日が多少20日より前になるらしく。この辺も、前世の世界と全く同じです。ゲームでは夏季休暇としか出て来ませんので、詳しくは分かりませんでしたが、()()()()()()()()()()()もよく分かりませんが、全く同じ仕組みですわ。毎日この世界で暮らしておりますと、前世と記憶と混乱しそうなくらいに、殆どが同じなのですのよ。パラレルワールドかもしれない、という考えも時々忘れてしまうぐらいですわね。


夏季休暇は…暇ですわ。前世の私は一般市民でしたので、バイト三昧でしたのに。現世の私はお金持ちのお嬢様ですし、お小遣いも前世の10倍ぐらいは貰っておりますし、ブランド物の衣服を買うお金は足りなくとも、自分専用のクレジットカードも作られておりますし、至れり尽くせりの待遇ですので、バイトなどする必要がございませんわね。それに…バイトなど出来る状況では、ございませんけれども。藤野花家の娘として、バイトなど…許可が絶対に下りませんもの。


反対に…私は暇でも、麻衣沙は暇ではありませんわよ。彼女は、習い事が多いのですわ。お琴・お習字・お茶・お花など…お嬢様の手習いとされるものは、全て習っておいでなのですもの。ですから、中々時間が取れませんのよ。私も…幼い頃は、一通り習いましたわね。高校生になった時に、殆ど辞めてしまいましたけれども。だって…私の性格上、合わないんですもの…。私としては、動いている方がまだ好きなんですわ。何せ…前世は、一般市民ですからね。お嬢様口調も時々、乱れますし…。お嬢様らしくするのが、()()()()()()()()()よねえ。ですから、このお嬢様暮らしが、窮屈なんですのよ。


一応私も、現在も続けているお稽古も、ございまして。社交ダンスとお茶ですね。お茶は、意外だと思られるでしょうね。案外とお抹茶を()てるのが、上手なんですのよ。前世でも興味があったらしくて、お抹茶を点てていたという記憶がありますのよ。これも…前世の記憶がある転生者ならでは、なのかもしれません。


社交ダンスは単に、身体が動かせるという点で、続けておりますわね。前世同様にこの世界でも、日本では…踊る習慣があまりありませんので、有効活用する機会は少ないですが…。まあ、私達のような令嬢は、踊れた方が良いのでして。


夏季休暇に入り、数日が経った頃。今日は、社交ダンスのレッスンのある日、ですわね。習い事のレッスンは大体が、先生の自宅及び専用教室で、行われることも多いのです。今日のレッスンは、教室で行われます。社交ダンスは基本的に、男女のペアを組んで踊りますのよ。決まったペアのいない私は、いつも先生(※男性ですよ)と踊っております。それなのに…。今日だけは、違いましたのよ。


何と、新しい生徒さんが、入会されましたのよ。そのお人と私がペアを組む、までは…良かったのですが……。そのお人に、()()()()()()()()()のよ…。そうなのです。新しくご入会されたのは、隠しキャラこと…光城さまでしたのよ。


…ええっ?!…何でこのお人が!?…ゲームには、こんなシーンは…ありましたっけ?…いやいや、絶対にないわっ!!…何故…ですの?…私…ただ今、絶賛………混乱中です!






    ****************************






 「やあ、奇遇だね。君が、この社交ダンスクラブに入会していたなんて、全く知らなかったよ。」

 「………。それは…奇遇ですわね…。」

 「くくっ…。そんなに警戒しないでよ。俺はここで君と再会出来て、心の底から神に感謝しているんだよ。然も、一緒にペアを組めるなんて、ね。運命を感じてしまうよ。」


社交ダンスでペアを組んで踊りながら、目の前の男性が小声で話し掛けて来られます。満面の笑顔で、()()()()()()()()を浮かべられた彼は、私の耳の傍で甘いセリフを吐かれます。本来ならば、この目の前の超イケメンに、耳元で甘い言葉を紡がれて、クラクラする場面なのでしょうが、私にはこのイケメンを上回る超絶イケメンによって、耐性が出来ておりますの。う~ん。その事実に…嬉しいのやら悲しいのやら、複雑な心境の私は、目の前のイケメンをジッと見つめて。


…いや、神に感謝って、何だよ…。その上、運命を感じられても、意味分からんわあ…という具合に、私はやさぐれておりましたわ。それに、このダンス教室に私が通っているとは知らない…と、目の前の超イケメンは仰っられますけれど、それって本当なのかしら?…何となく作為的なものを感じるのは、私だけ?…私はジトっとした目線を、目の前のイケメンに投げかけます。


私の目線の意味に気が付かれた彼は、私とクルクル踊りながらも器用に、困惑されたような苦笑を浮かべられ。流石、有名企業の社長令息ですわね。社交ダンスもこれが初めてではない、ということでしょう。ならば、何故…今頃になって、この社交ダンス教室に通われておられるのかしら?


何となく…嫌な予感が致します。…はっ!…まさかと思いますけれども、この教室でヒロインと出逢える、とでもお思いなのですか?…例のヒロインならば、無理ですわよ。浪人生で一般市民の彼女は、ここに通う資格がございません。それでも、Newヒロインならば…可能性はありますね…。このダンス教室には、ヒロインの資格を持つお人は、おられませんわよね?


 「君は…本当に、表情が豊かだね。見てて飽きないなあ。」

 「…まあっ!そのようなことを仰るとは、レディに対して失礼でしてよ!…()()()()()()()()樹さんを、参考になさったら?」


目の前のイケメンから、大層不愉快なお言葉をいただきましたわ。見てて飽きないとは…どういう意味ですの?…私は、悪役令嬢なのですからね、嫌みを言われたのでしたら、彼の足を踏んでしまおうかと、一瞬だけ…考えましたわよ。これでも一応はお嬢様なので、ここは…我慢致しましょう。私はムッとしながらも、何とか耐えましたわ。その代わりに私も、嫌みの応酬で返しましたけれど。樹さんと比較して差し上げましたわ。グッジョブ、瑠々華!


 「樹さん…とは、君の婚約者の『斎野宮 樹』先輩のことかな?…あの人が優しい?…誰にでも?…まだ『篠里 岬』先輩なら、分かるが……。」


ところが、光城さまは私の嫌みをスルーされ、目を丸くされて驚かれたご様子でして。……はて?…樹さんが優しいという事実に、疑問を投げかけられて。その上、どうしてここで…岬さんのお名前が?……はてはて?…岬さんもお優しいとは思いますけれども…。どういう意味で、仰られておりますの?


 「…岬さんの婚約者は、麻衣沙ですわ。」

 「…いや、篠里先輩の婚約者が、君のお友達だということは、俺も知っている。俺が言いたいのは、君は本当に、斎野宮先輩が誰にでも優しいと思っているのかい、と訊きたかったんだよ。俺は…君にだけだと、思うけど。」

 「ええ、勿論ですわ。樹さんは本当に、どなたにでもお優しいお人なのですわ。私だけにではありません。」

 「………。そうか…。君が…そう言うのならば、そうなんだろうね…。」

 「本当にそうなんです!…私…いくら何でも、そういう嘘は吐きませんのよ。」

 「いや、君を…疑ってはいないけど。まあ、()()()()()()()()()おこうか…。」


光城さまの口調では、まるで…樹さんが、私以外の人間に優しくないみたいでは、ないですか…。酷い言いようですわねえ。しっかりと私の口から、否定させていただきましたわ。私の所為で誤解されたままでは、樹さんルートの私はどうなるか、分かったものではありませんもの…。ここで、恩を売らなければ。後が……怖い。

光城さまは私の応えに、若干納得されておられないような…。私が嘘を吐いていると、思われたのでしょうか?……無理矢理に、完結されましたわね…。


全くもって、ご納得されておられませんわよね?…私の言葉は、そんなにも信じられませんの?…これが、私から聞かされた言葉である以上、悪役令嬢としてのセリフだと、無意識に認識されておられますのかしら…。それならば、ヒロインのお言葉ならば、信じられますの?……きっと、そういうこと…ですのよね…。

 主人公達の大学が、夏季休暇に入ったので、プライベートな内容になりました。

ルルのプライベートに、隠しキャラから関わって来て…という、流れです。

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