資金づくりは…。(2)
遅れてすみません
さて、入ろうか。と言うところで、我が身を振り返る……。うん。怪しいな。
そう。私達二人の格好は、この世界では内服を着ている。まずTシャツ、そしてジーパン。
「どうしよう、これじゃ、街に入れないかも」
「そうね、ちょっとこっち来なさい」
「うん」
そして言われた通りにすると、フェリスが私達に向けて手をかざす。すると、服が旅人風の服に変わった。
「わぁ〜〜!すごい!」
「うん。すごいね。ありがと、フェリス」
「ありがと、フェリス♪」
そうして、街の関所のような所で仮通行証を発行してもらい、街に入る。
「わぁーー!すごい!外国に来たみたい!!」
「そうだね」
街の風景は、西洋の街のようで石畳が敷かれて、馬車も走っている。
…おお、ホントに凄い…。
「じゃあ、とりあえず身分証を作りに冒険者ギルドに行こうか」
「うん!」
―――――――そして冒険者ギルドについた。特に絡まれることなくギルドの受付に着く。
「こんにちは。いかがしましたか?」
「登録をしたいのですが」
「わかりました。少々お待ち下さい」
お姉さんが戻ってきた。…なんか大人のお姉さんって感じがする。
「はじめまして。私はこのギルドの受付のエイラと申します。よろしくお願いします。」
エイラさんが名前を言うとカードを3枚机に取り出した。
「では、こちらにお名前と職業をお書きください」
言われて、名前と職業を書く。私は剣士、恵が弓師、そしてフェリスが魔術師。
「では、登録させて頂きますね」
そして、エイラさんが、他の職員にカードを渡す。
「冒険者について説明します。冒険者にはランクが存在します。上から順にSS S A B C D E Fの8段階です。あなた方は一番下のFランクです。ランクを上げるには、依頼の数をこなすこと、そしてBランク以上の昇格には、試験があります。それと、狩で手に入れた素材などはギルドで換金できますよ」
「ありがとうございます、では野菜を売りたいんですが」
「ええ、いいですよ。なんの野菜でしょう?」
「えーと、大根100本です」
「なるほどー…大根100本ですかー…ええ!?」
「え、ええ。どうかしましたか?」
「い…いえ、すみません。では、奥の部屋で換金させて頂きますね、こちらへ」
エイラさんに連れられ奥の部屋へ。そして百本出すと少し驚かれた。
「で、では、銀貨50枚です」
「ありがとうございます」
――――その後3人でギルドを出る。
「ねぇねぇ!!私、服欲しい!!!」
「そうだね、今後のために服買おうか」
「ヤッター!!♪」
そして、それぞれの服を買う。なんと、銀貨25枚だった。
さて、武器を揃えよう。というところで何か、音がした
―くぅぅぅぅ
ん?と思って音のした方を見ると、顔を赤くして唸っている恵がいた。
「…露店で何か食べよっか?」
「う…うん、そうだね…!」
「フフフッ」
意地悪な顔で笑っているフェリスに、恵が可愛く睨んでいた。
「わぁ〜〜いい匂い〜」
「よし、あれ食べる?」
と言って串焼きを指す。
「うん!」
そして、タレのついた串焼きを買う。値段は銅貨6枚。銀貨1枚出すと銅貨4枚帰ってきた。…なるほど銀貨1枚で銅貨10枚か。
串焼きを口に運ぶ。…うん。おいしい。
「ねぇ、フェリス。」
「?何かしら?」
「街に入るときのあの魔法、何?」
「あぁ、それはね、幻影魔法っていうの。帰ったら教えてあげるわね」
おお、幻影魔法を教えてくれるらしい。やったね。
と、恵が串焼きを食べ終わったようだ。
「じゃ、行こうか。武器を揃えに」
―――武器屋につく。私は剣を。西洋風な街並には似合わない、日本刀が、あったので聞いてみたところ、街に来た旅商人から買ったのだと言う。
へー、まぁ、いいや。こっちのが慣れてるし。
そして、恵は弓と矢と短剣。
あ、私も短剣もっとこ。
そしてフェリスはと言うと、なんと、杖を持っていた。
ん?なんで杖?と思うと心を読んだかのように
「だって、魔術師でしょ?」
と言った。
そして、これらは合せて銀貨10枚だった。
残り銀貨14枚、銅貨4枚。
そして武器屋を出る。その時、向かいの路地から不穏な会話を聞いた。
「おいっ…あれの用意はできてるか?」
「ああ、抜かりない。」
「ねぇ、今日はどこに泊まろうか?」
「うーん、宿かしらね〜」
「宿!?わ〜楽しみ〜」
恵が、楽しそうにしている。
「あ、宿あったよ!」
「じゃあ、入ってみようか」
そして受付に行く。一泊で一人銀貨3枚だった。
―――――夕飯を食べ、部屋に入る。
「わぁ〜〜〜、きれい!」
「そうだね」
「ええ、いい部屋ね」
その後少し会話してそれぞれベッドに入る。
なんと、刀です