資金づくりは…。(1)
―――外に出ました。まずは、街でのお金を稼ぐための、商品をつくっておこうかな。
「と言う訳で、恵!」
「はーい!…?何がと言う訳でなの?」
おおっと…心の中だけで言っちゃってた。
恵にさっき思った事を言った。そしたら、納得してくれたようだ。
「わかった!私、頑張るね!」
「うん。お願いね。それじゃ、まずは大根とか?」
「わかったー、やってみるね」
恵が手をかざすと、目の前に大量の大根が生えた。
「成功ーー!」
「おお。すごいね、恵」
「あら、すごいわね」
私とフェリスが感心していると、調子づいたのか、すごい量を生やしている。
「て、ちょっ、恵!もういいよ!」
「えっ?うん」
と、100本程の大根をさらっとつくった。もはや、山盛りだ。
…おお、これだけあれば十分かな…。
「ありがと、恵」
……さて、この大量の大根…どうやって運ぼうか…
う〜ん…
と、悩んでいるとフェリスが
「じゃあ、アレを使おうかしら」
「アレ?」と疑問に思っているとフェリスが大根を一本取り、何も無いところに入れた。
「「ええ!?」」
と二人で驚いていると、フェリスが説明してくれる。
「これはね、収納魔法よ。魔力に応じて入れられる量が変わるの」
「なるほど…便利だね。それって、私達も使えるの?」
「ええ、もちろんよ。じゃあ、イメージして。そこには、目に見えない箱があるの。その蓋を開けて中に物を入れるの。」
言われた通りにイメージして、近くにあった大根を入れてみる。すると、そこには何も無くもう一度イメージすると大根があることが、なんとなくわかった。
「おお!?すごい!できたよ!恵」
「うん!!私も出来た!お姉ちゃん」
「よしよし。出来たみたいね。じゃあ、ステータスを開いてみて」
うなずいてステータスを出す
「「ステータス」」
すると、ステータス画面にはいつものスキルに「収納Lv.1」が追加されていた。
「よし、その様子を見ると増えてるみたいね。じゃあ、次は魔力の流れを感じてもらおうかしら」
すると、フェリスは私達の手を繋ぎなにかを流してきた。
「わぁ」
「わわ」
と、二人とも驚いているが、フェリスが「その、流れを覚えて」というのでしっかりと、感じる。
「よし、覚えたみたいね。それを使って魔法を使うのよ」
「へ〜。なるほど…。」
「すごいね!お姉ちゃん!魔法だって!!」
「うん、すごいね!」
「じゃ、今はこのくらいにして街に行きましょか」
「そうだね。そうしようか」
「街!?楽しみ!!」
恵が笑顔で言う。…カワイイ…。
「まずは、この大根を入れて、準備しよっか」
「うん!」
そして諸々の準備を終え、いざ出発。
「フェリス、お願いね」
「お願い!フェリス!!」
「任せておきなさい」
…そんな頼りになるフェリスに乗って、北を目指す。
いざ!アスト公国の街へ!
――――――――さぁて、あと少しの所で森を出る、と言うところで、出会いました。…魔物です。
「きゃーーーっ!!」
「うわっ!」
恵の驚きで驚いた。魔物は、スライム…かな?
「ねぇ、アレはスライム?」
「ええ、そうよ。ま、一発だけどね」
と言い、フェリスはスライムを踏みつけてそのまま進んでいく。
そして森を抜けた。
「おぉ、すごいね」
「うん…。」
森を抜けたところには、平原が広がっており、風が吹いている。
「こんな景色見たことない…」
私達が感動していると、フェリスは私達をおろし、人型になる。
「どうしたの?」
「ここからは、歩いていかない?」
と、言われた。まぁ、景色も楽しみたいし…
と思って了解を示した。
「そうだ、今のうちに教えておくわ」
「?何を?」
「さっき、魔力を感じたでしょ?それを目に集めてみて、片目でもいいわ」
「分かった…」
片目に魔力を集めてみる。
「できたようね。じゃあ、私を見てみなさい。」
そう言われ、フェリスを見る
すると…
フェリス
種族 神狼
Lv.859
年齢???
HP 1563297
MP 125248937
力 40075
魔力9700742
敏捷31857700
跳躍53567509
器用56886
幸運904
スキル:??????????
固有スキル:???????
称号:神域に達せし者 ??????
おお、フェリスのステータスが見えた。
「って、フェリスすごい!ステータス桁違いだ!」
「わ〜〜…数えるのが疲れる〜」
「フフッ凄いでしょ。年の功ってヤツよ」
「フェリス…何歳なの?」
「それは…ヒ・ミ・ツ。フフッ」
と、楽しげにするフェリスにこれがなにか聞いてみる。
「これはね、鑑定よ。相手のステータスを見れるの。」
「へー、便利だね…でもそれじゃあ、色々と問題があると思うけど…」
「あぁ、それは大丈夫よ。ステータスは隠せるのよ。やり方はねそのステータスに魔力を被せるイメージよ」
へ〜、それで隠せるのか。
「ちなみに、神の加護やスキルは見えないわよ他人からは」
「神様の加護便利だね…」
「フフッそうね」
「恵は出来た?」
「うん!できたよ!」
「ん。よかった」
…むむ?気付けば昼が来ている
「じゃ、お昼ご飯にしようか」
「うん!そうだね!野菜出して料理するよ」
「楽しみね。私は待ってるわ」
――――――お昼ごはんを食べて街を目指す。
「もうそろそろかな?」
「ええ、あと少しよ」
「だから、頑張りなさい、恵」
「はぁ〜い…ハァッ」
―――――そして、やっと街についた。
さあ、入門。
長いので一旦切ります