設定資料8 『甘い爆弾』
甘い爆弾と呼ばれる珍しい果物。森の町フォレストが原産で、名物にもなっている。
木になり、育てる上では寒さにも暑さにも強いが、実自体は長期保存に向かないという弱点がある為、余り流通はしていない。
しかし、育てやすい果物という事で、種は世の中に出回っており、多くはないが各地で甘い爆弾が作られてはいる。
原産はフォレストではあるが、何処で作られた物も、実が長期保存には向いていない為、基本的にその地域で食べる事が主になっている。
名前の由来は二つあり、一つは見た目。黒光りする爆弾のような皮と、木と実を繋ぐ果柄が爆弾の導火線のような見た目になっているから。
二つ目は、噛むとまるで爆弾が破裂したかのように口の中に一気に果汁が溢れる事から、その名前がついた。
見た目は由来の通り、黒光りする皮、導火線のような果柄、実は変わっているが木や葉自体には大きな特徴はなく、詳しい人でもない限りは実が採られた後の木や葉を見ても他と見分けがつかない。
皮は薄皮で、実を切って中身を食べるより、噛んで中身の果汁を啜るという食べ方が一般的。本編第一章19でライが食べてたように、慣れれば複数個を一気に啜る事も出来る。
切って食べる場合は実の真ん中にある、人差し指と親指で摘まめるサイズの種をとる必要がある為、その必要がない啜る食べ方の方が楽という人も多い。
噛むと口の中に甘い汁が一気に溢れ、その果汁は果物を搾って作ったジュースより濃厚で、なのに上品な甘さがあり、それが噛む度に溢れてくるのが食べていく内に癖になるらしい。
切った中身はオレンジのような橙色。味もオレンジに近い。
果物屋で直接売られたり、デザートなどに使われるが日持ちしない為、少し高価になる。
本編第一章27でフェイが食べていた甘い爆弾のケーキは甘い爆弾の果汁をたっぷりとクリームに入れた甘いもの好きには堪らない一品との事。