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新たな宿敵現る⁉

今回は少し短めです。


こんな駄文ですがよろしくお願いします。


あの戦いから1週間が経った……。


女子生徒の被害は増える一方だ。しかし、起きる事件の件数は少ないため警察も捕まえることが出来ていない。

(事件の件数が少ないのは俺らが潰してるせいもあるのだが、潰さないわけにもいかない)

俺も裏風紀委員を総動員してチンピラどもをとっ捕まえては尋問するが、黒幕から人伝に金で雇われたらしく何も知らない。

慎重過ぎる……。黒幕は相当慎重な奴か頭が切れる奴だな。

しかも、何の薬か知らんが事件の記憶は無いし、生気が失なったようになってるし……。

まったく、面倒だ。


「クソッ!」


俺は苛立ちを拳に乗せ、学校の壁にぶつける。


腕に激痛が走るが構わない。


俺がこんなんじゃ生徒を守ることなんか出来ない。

警察も焦っているらしい。巡回している警察が増えた。

パッと見サラリーマン風だけど、刑事も増えた。


「い……委員長?どうか……しましたか?」


チラッ。


「ひっ!す、すみません。いえ、何か悩んでいるご様子だったので……」


自分では普通に見たはずだったんだが、睨んでしまったらしい。

冷静になれよ。俺がこんなでどうする。


「……山本か。悪い……」


「委員長……あんまり無理なさらないで下さい」


「あぁ……」


俺はそう言って別れた。


そして、校門を出て左に曲がった。


「ひひひ。探したぜぇい」


後ろから耳障りな声がして振り向く。


「あ"?誰だ?」


不良が3人。体が警戒信号を発する。


マズいな。今、喧嘩なんか売られたらやられるのがオチだ。


「忘れたとは言わせねぇぜ。お前に折られた前歯……。散々バカにされたんだからな」


「知るか、そんなもん」


こんなときは逃げるに限る!


俺は後ろを振り返らずに全力で走る。


「待てゴラァーーー!!!」


そんな声も無視して走る。




路地をしばらく走り抜けてなんとかまいた。


「はぁはぁ……。なんとか……まいたか……」


かれこれ5分は全力疾走したな……。


どこだここは?


いつのまにか知らない道に入って来たらしい。どうしようかな。帰れない……。

とりあえずその辺歩けば出れるか?


そして、路地の角を曲がろうとしたとき。


「おい。金は持って来たか?」


「あぁ。これだ」


何やら声が聞こえた。


俺は咄嗟に隠れ、そうっと覗き見る。


そこでは怪しげな男とチンピラによる取り引きが行われていた。


「へへへ。こんだけありゃあしばらくは遊べるぜ」


「分かってるんだろうな?」


「あぁ。分かってるぜ。中学生、連れてくりゃ良いんだろ?」


まさか、あの男が黒幕とチンピラどもの仲介役か?


「そうだ。では、私はこれで……」


そういってチンピラと男は別れた。


男の跡をつける。


男は慣れた足取りで路地を抜け、裏通りに出た。そして男はある事務所に入って行った。


「藤門組……」


そこには藤門組と書かれた看板がかかっていた。


「けっ、ビンゴだぜ」


苦笑しつつ呟く。


幸か不幸か黒幕を見つけちまったようだ……。


しかし、単身乗り込むわけにもいかないから今日のところは帰るしかない。

その後は、大分彷徨ったが帰ることが出来た。


「……俺だ。黒幕の居場所を掴んだ。藤門組っつーヤクザだ。調べてくれ」


連絡網に電話をかけそれだけ言うと切った。


「隼人くん。ご飯出来たよ」


「今行きます」


楽尚さんに呼ばれて俺は下に降りる。

居間にあるテーブルは脚の短かいやつで床に座って使うものだ。

床は畳。

配置は愛梨の横に俺が座り、その向かいに楽尚さんが座る。


まだ腕には激痛は走る。後3週間は使い物にならない。つまり乗り込むなら後3週間の休養が必要だ。

まぁ3週間もあれば連絡網も調べがつくだろ。


「今日のご飯はタケノコご飯と鯵の塩焼きだよ」


今日は和食か。


タケノコご飯を口にする。


「く~!やっぱ楽尚さんのご飯は美味いっス!」


楽尚さんのご飯はめちゃくちゃ美味い。和洋中の全てにおいて店を出せるんじゃないかってくらい美味い。

見た目、味、盛り付けのどれもが美しくて文句の付けようが無い。


「そう言ってくれると私も作り甲斐があるよ」


楽尚さんが子供のように輝いた目をして笑っている。


「美味しい~!おかわり!」


愛梨は物凄い勢いでタケノコご飯を食べ終えて即座におかわりを要求する。


「はい、隼人!」


もちろん愛梨が自分でご飯を盛るはずもなく俺に器を差し出す。


「はいはい……」


触らぬ神に祟りなし。龍の逆鱗に触れてはいけない。

下手に抵抗すると前のような事になりかねないからな。


「ほら。あんま食い過ぎんなよ?」


「良いじゃない!ご飯くらい好きに食べても!」


俺は自分の定位置に座り愛梨を横目で見る。幸せそうにご飯を頬張る愛梨はやはり可愛い。……見た目は。


「まぁ良いけど……太るぞ」


ヤバいと思ったときにはもう遅かった。


シュッ!


風切り音がしたかと思うと顔すれすれに愛梨の手の甲があった。

裏拳。こいつなら間違いなく鼻をへし折ることなど可能だろう。


「何?」


ニコッと笑っているが目が笑ってない……。殺気立っている。


「い、いや、何もありません!!!」


俺は手に持っていた器と箸をテーブルの上に置き、愛梨のほうを向き床に頭を擦り付けるように土下座した。


「そう?ならいいわ」


「あ、ありがとうございます!」


俺は土下座をしたままお礼を言う。


言葉の1つ1つが命取りだ。そもそもなんで謝らなければいけないんだ?


チンピラを相手にする方がまだ楽だ……。前にも言ったかもしれないが、集団で(5人以上)やられたら流石にきついだろうけど、基本的にはチンピラよりも愛梨の方が喧嘩は強い。

あと、一応補足しておくが、怒るとシャレにならないだけで普段は割と優しい。寝坊したら起こしてくれたりするし。


「隼人君も好きなだけ食べなさい」


「はい」


鯵の塩焼きも塩加減と焼き加減が完璧だ。ご飯が進む。


「あ、そういえば来週の授業参観……来れる?」


愛梨が遠慮がちに楽尚さんに尋ねる。


「あぁ。行くよ」


「やったー!絶対だよ!絶対だからね⁉」


愛梨が目を輝かせて喜ぶ。


「もちろん、隼人君のクラスもね」


「……すみません」


楽尚さんに見に来て貰える。それは嬉しい、けど赤の他人のせいで自分の事を半分しか見て貰えない。そんな愛梨を思うと辛い。


「いやいや、気にする事はない。それに、君は気を遣い過ぎだよ」


「すみません……」


俺はハニカミながら言う。


しかし、ここで1つ問題が発生した。俺はたまに居眠りするが一応授業は聞いているんだが、自分で言うのもアレだが頭が絶望的に……すまない、察してくれ。

このままでは楽尚さんの前で醜態を晒してしまう。

仕方ない。やるしかない……か。



そうして……



俺の勉強地獄が今始まった!!!



読んで頂きありがとうございました。


これからもよろしくお願いします。


なお、誹謗中傷ととられるような感想はご遠慮下さい。

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