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出会い

どうも!お久しぶりの巴ルトです!

実に約1年半ぶりの小説執筆になったのですが問題がありまして、小説の書き方忘れてしまったという事です。

ということで、拙いところもあるかと思いますが、温かい目で見てくれるとありがたいです!

「ネコちゃん、大丈夫?」


雨の降りしきる帰り道、道端で丸まる毛むくじゃら。

捨て猫と思われるそのネコは、ひどく汚れて震えていた。


「行くあてがないなら、家に来る?」


話しかけても返事はない。

何も物言わぬそのネコを抱くと、少し震えが収まった気がした。


「君のせいで、私までびしょ濡れだ。」


傘なんて都合の良い物のは持っていない。

使う気のなかった傘なんて会社に置いて来てしまった。


「何もない家だけど、文句言ったりしないでね。」


アパートの階段をたんたんと上がる。

ガチャりと玄関ドアを開けると、暗い玄関の片隅に今朝も出し忘れたゴミ袋が積まれていた。


「また出し忘れてた。」


無関心なように部屋の電気をつけると、まだ薄暗い気のする部屋の隅に荷物を下ろした。


「ちょっと待ってて、タオル取ってくるから。」


そっとソファに猫を下ろすと、まだ凍えているのか、丸くなって動かない。

持ってきたタオルを引いてワシャワシャと拭くと、まだ震えているのが手に伝わってくる。


「君も後でお風呂に入る?ネコちゃんはお風呂嫌いかな。」


少し毛が乾いてきたところで、ワシャワシャと拭く手を止めた。


「君もお風呂入ろっか。体がまだ冷えてるからね。」


包めたタオルと一緒に猫を拾い上げると、脱衣所で少し準備を済ませてから一度浴室に猫を下ろした。


「ごめんね、もうちょっと待ってね。」


タオルやドライヤーなどを少し用意した後、スルスルと濡れたままの衣服を脱いでから浴室に入ってきた。


「ほら、お待たせ。お湯かけるよ。」


シャワーヘッドをタオルで包んで、優しく撫でるように流していく。


「君は思ったよりも汚れてなかったね。まだ捨てられてあんまり時間経ってなかったのかな。」


濡れた毛並みを撫でて、拾った時を思い返しながら呟く。


「不幸中の幸いってことかな。」


一通りの汚れを流した後、お湯の張っていない浴槽にタオルをひいて、乾いたタオルにくるんで猫をひょいとうつした。


「私もシャワーだけ済ませるから、少し待っててね。」


さっとシャワーを済ませると、すぐに猫を拾い上げる。


「ごめんね、今乾かすからね。」


脱衣所にタオルを引いて、わしゃわしゃと乾かしていくと震えていた体には確かな温もりを感じる。


「君はしっかりあったまったみたいだね。」


タオルとドライヤーをすまして、しっかりと乾いた毛並みは、ふんわりと生きた温かみを取り戻していた。


「毛並みもふわふわ、一緒に寝たらよく寝れそう。」


丸まった背中を撫でながら、少し物思いにふける。

夕食の食品はあっただろうか。明日の天気はなんだろうか。

そんなことでは無い。

仕事のこと、人とのこと、その様なものばかり。

息の詰まる日々、変わることのない日常。

惰性だけで生きてるような人生で、ふと漏れるため息。


「今日はもう疲れた。」


背を撫でる手がふっと力無くおちる。

無自覚にまたため息が漏れると、丸まっていた猫が顔を上げてこちらを見つめる。


「君も大変だったよね。もう一緒に寝よっか。」


こちらを見つめる瞳を瞬かせると、返事をするかの様に立ち上がる。

ひょいと持ち上げると、今度はこちらに身を委ねて動かない。


「君用のベッドも用意しないとね。」


すっとベットの枕元に下ろすと、布団に入るのを待ってから懐に潜り込んで来た。

無機質な部屋の中に新しい命。

代わり映えのない陰鬱な日々にも少しの温かみが加わった気がする。

少なくとも、1人よりかはずっと温かく夜を過ごせる様になった。


「おやすみ、ネコちゃん。」

後書きって、何を書けば良いんでしたっけ…?

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