第59話 会議
ライトは会議の準備でティーナについて。冒険者について。園遊会の令嬢と観察した事をまとめていた。
まずはティーナが「やったれ草」と飲んだ時の状態。本人の記憶より
まばたきをしなくなる・・自覚がなかった、目の乾きも感じなかったし後日目の異常はなかった。目撃者はまばたきに関して記憶がなかった。『ほんとにこれだから素人は嫌いだ』
大声になる・・なった。意識しなくても、普通に話しても大声になった。
口が悪くなる・・なった意識しなくてもおもしろいように口が動く。
高く飛ぶ・・こわくて試さなかった。下手に落ちて怪我すると大変だと思った。『薬師は本当に』
力が強くなる・・なってたと思う。机を投げて威嚇しようと思ったが、腕を痛めてそうで断念。
大食いになる・・自覚なし、さきに酔っ払った
酒に弱くなる・・なった。エール少しで二日酔い
冒険者たち わたしの観察
まばたきをしなくなる・・異常だった。変に目がギラギラしていた。後日異常を訴えて来た者はいない
大声になる・・なってた。うるさかった。
口が悪くなる・・なってた。よく喋るし、優れた修辞法を使う者もいた。
高く飛ぶ・・ポンポン飛んでた。落ちても平気?戦闘の怪我か落下の怪我か区別がつかない。
力が強くなる・・驚く程の効果
大食いになる・・確認できず。
酒に弱くなる・・なる。飲酒を始めるとまばたきが復活するようだ。エールジョッキ一杯で大抵のものは酔っ払い寝てしまった。二日酔い
ご令嬢がた
まばたきをしなくなる・・こわかった。
大声になる・・驚いた。こわかった。
口が悪くなる・・なってた
高く飛ぶ・・平気で飛んでた。
力が強くなる・・王太子は腕を取られたら外すのが大変だったと。
大食いになる・・検証できず
酒に弱くなる・・ワイングラス一杯
後日の会議でこの資料を読んだジルフォードが
「確かにドラゴン討伐の時の強さは忘れられない・・・あの軍隊と戦ってみたい」と呟いた。
その声が聞こえたページはどちらの意味だろうかと思った。
強い軍隊を指揮して戦いたいのだろうか?
それとも強い軍隊を敵として戦いたいのだろうか?
ジルフォードはどちらでも強いだろうなと、端正な横顔を見て思った。
「それとこれは書類としてまとめてないが、今ある材料でエリクサーをいやエリクサーもどきを作れば多分欠損の再生は指などではなく手足の場合ですね・・・・前にティナちゃんは首が飛んだら三日三晩飛んでやると言ったことがありましてそういったポーションはと聞きましたら、離れたままで生きてる状態は今ある材料で行けそうだと言ってます。試すつもりはありませんが・・・・可能性はある・・・・あと一つ材料が揃えば・・・だそうです」
と王太子はまとめた。
ライトとページは検証できる日を夢見た。
ジルフォードはティーナがやること、やりたいことに『やめろ』と言う気はなかった。
王太子は自分でも恐怖を感じることができると新鮮な気分になった。




